米軍、IS勢力への攻撃に「忍者爆弾」使用か

米軍、IS勢力への攻撃に「忍者爆弾」使用か
特殊な「ヘルファイア」ミサイルは着弾寸前に刃が放射状に突出し、標的を切り刻む
https://jp.wsj.com/articles/u-s-used-a-special-hellfire-missile-in-afghanistan-airstrike-on-islamic-state-11630301506

※ これな…。

『【ワシントン】米国防総省は、アフガニスタンで28日実施した過激派組織「イスラム国(IS)」系勢力への攻撃で、爆薬を搭載しない特殊な「ヘルファイア」ミサイルを使用した。カブール空港で先週発生した自爆テロに対する報復攻撃だという。米当局者2人が明らかにした。

 今回の攻撃は、ペルシャ湾岸地域から飛び立った軍用ドローン(無人機)「リーパー」によって行われ、ISのアフガニスタン支部組織と関係を持つ武装勢力2人が死亡、1人が負傷した。

 国防総省は、標的となった人物の身元をいずれも明らかにしていない。ISは、米兵13人とアフガン市民約200人が死亡したカブール空港での攻撃について犯行声明を出している。

 この攻撃で米国が使用した「R9X」と呼ばれるミサイルは、弾薬を搭載しない。爆発ではなく、ミサイルの殻の内側に格納された6枚のブレード(刃)が着弾寸前に放射状に突出し、標的を切り刻む。これにより軍の指揮官は標的をピンポイントで攻撃し、民間人が犠牲になる可能性を減らすことができる。(※ 無料は、ここまで。)』

ステルス機を時代遅れにしたドローン攻撃 : 世界のニュース トトメス5世
https://http476386114.com/2020/01/20/%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%ab%e3%82%b9%e6%a9%9f%e3%82%92%e6%99%82%e4%bb%a3%e9%81%85%e3%82%8c%e3%81%ab%e3%81%97%e3%81%9f%e3%83%89%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%83%b3%e6%94%bb%e6%92%83-%e4%b8%96%e7%95%8c/

参勤交代の最大の弊害は国許を顧みない若殿が育ったこと

参勤交代の最大の弊害は国許を顧みない若殿が育ったこと
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/c08610/

 ※ この話しも、時代小説読んでると、頻出する…。

 ※ 帝国的統治の要諦は、「分断して統治せよ。」だ…。

 ※ 国侍と江戸侍(定腑(じょうふ)の者)の不仲は、幕府にとっては「シメシメ…。」だったろう…。

 ※ 統治していく上で、最も困難なのは、「被統治者の頭の中」を作り変え、操作することだろう…。

 ※ それが、「国もの」と「江戸もの」の二種類に分かれていたら、やり易かっただろう…。

 ※ それとなく、「競争心を煽って」対抗させることも可能だったろうからな…。

 ※ 「幕府瓦解の危機」が迫っても、藩論は四分五裂…。なかなか「一つにまとまること」は、難しかったろう…。

 ※ 逆に、「討幕運動」及び「御一新」後は、強力に「何らかの求心力のシンボル」を必要とし、「錦の御旗(菊のご紋)」が駆り出されたということも、ありそうだ…。

※ 藤田東湖氏、初めてご尊顔を拝する…。徳川斉昭候(慶喜氏の親父)の「懐刀」と言われた人物だ…。

※ こういうお顔のお人だったんだな…。

『浅野内匠頭は「田舎侍」にあらず

長矩と容保二人に限ったことではない。江戸幕藩体制下の藩主たちは、ほぼ例外なく江戸藩邸で生まれ、江戸で成長した。

藩主は参勤交代によって国許と江戸とを往復するが、妻子は江戸に居住することを命じられていたからだ。人質である。世継ぎは江戸で生まれ、江戸で若殿として養育されるのである。

『忠雄義臣録第三』より。吉良に斬りかかる長矩を描いている。なぜこのような暴挙に及んだかについて、長矩は調べに対し「私的に遺恨あり、前後を忘れ、討ち果たそうと及んだ」と述べたという。藩の存亡、藩士・領民の存在は頭からすっぽり抜けていた。

東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

『忠雄義臣録第三』より。吉良に斬りかかる長矩を描いている。なぜこのような暴挙に及んだかについて、長矩は調べに対し「私的に遺恨あり、前後を忘れ、討ち果たそうと及んだ」と述べたという。藩の存亡、藩士・領民の存在は頭からすっぽり抜けていた。

家督を継いで晴れて藩主の座に就くと、父と同じく国と江戸を行き来し、その子どもはまた江戸で誕生し、江戸で育つ。

参勤交代によってできた奇妙なシステムだ。

何しろ若殿は「お国」を知らない。もちろん江戸家老や側近から特徴や事情は「聞かされて」はいたろうが、実際に「見る」ことなく育つ。このあたり、親の代から引き継いだ選挙区は地方にあるが、東京で生まれ育った現代の2世議員も、全く同じだろう。

こうして育った若殿が、長じて藩主となると、どうなるか?

江戸が好きで、田舎を避けるようになるのは想像に難くない。

日本近世史学者の大石学氏(現東京学芸大学名誉教授)に取材する機会を得た際、大石氏は藩主たちのこの特徴を熱心に語った。藩主たちにとっては、「江戸こそが“ホーム”であり、国許が“アウェー”」だと。

また、史書にもそのような記載が散見されることも説明してくれた。

8代将軍・徳川吉宗に仕えた儒学者の荻生徂徠(おぎゅう・そらい)は自著『政談』で、「(大名たちは)いずれも江戸育ちにて、江戸を故郷と思う人なり」と書いている。

江戸幕府の公式史書『徳川実紀』も、江戸後期の実態をこう綴る。

「妻子をも、みな府内(江戸)に置くことゝなりしかば、封地(領国)にあるよりも、参府(参勤で江戸に行くこと)を楽しむ時情となれり」

冒頭に書いた浅野長矩は、吉良上野介(きら・こうずけのすけ)に「田舎侍」と罵倒(ばとう)され松之廊下で刃傷に及んだといわれるが、長矩は鉄砲洲(現在の東京都中央区)の赤穂藩上屋敷で誕生した正真正銘の都会っ子だったのだ。

『築地八町堀日本橋南絵図』。赤枠の部分が鉄砲洲。青く囲ったあたりに赤穂藩上屋敷があった(嘉永〜文久期の絵図なのですでになくなっている)。鉄砲洲のすぐ左下の赤く塗られたエリアが本願寺で、現在の築地・銀座にほど近い。国立国会図書館所蔵

元禄時代に刊行された大名の評判記『土芥寇讎記』(どかいこうしゅうき)は長矩をこう評する。

「政道は幼少より成長したいまに至るも、家老にまかせきり」

政道、つまり国許の藩政に、長矩は興味もなかったことがうかがえる。

藤田東湖が批判した「定府の人」の性質

一方、江戸かぶれの藩主や、江戸藩邸詰めの藩士たちを、国許はどう見ていたのだろう?

『土芥寇讎記』は、肥前平戸藩の藩士たちについてこう記す。

「江戸詰めは江戸生まれの(国許から見れば)新参者が多く、藩主松浦鎮信(まつら・しげのぶ)は器量良しを好むので容姿端麗の者が多いが、彼らは国許へ行くことを嫌がる」

鎮信は平戸藩初代藩主で、天文18(1549)年生まれ、慶長19(1614)年没。戦国期〜江戸初期の大名だ。全国の大名が江戸に参勤するのは関ケ原の戦い(慶長5 / 1600年)で家康が勝利してからだが、そのわずか14年後には、すでに江戸詰めの藩士は国へ帰ることを嫌がっていたというのである。当然、国許も彼らを嫌っていたろう。

時代はぐっと下って幕末、水戸の烈公・徳川斉昭(とくがわ・なりあき)のブレーンだった藤田東湖(ふじた・とうこ)も『常陸帯』(ひたちおび)で、「定府の人(江戸藩邸の藩士)は水戸の人を田舎者と嘲(あざけ)り、水戸の士は定府の人を軽薄者と謗(そし)り政事の妨(さまたげ)となりぬれば」と述べ、江戸詰めと国許藩士の確執が藩政の妨げになっていると批判している。

さらに、江戸詰めの人の性質は「狡黠」(こうかつ)で、「剛毅朴訥」(ごうきぼくとつ / 意志が強く飾り気がない)の気風を失っていると手厳しい。

水戸藩は定府大名だが、他藩にも同様の批判があったろう。

(左)藤田東湖 / 『水藩人物肖像図』(右)松平容保 /『幕末・明治・大正回顧八十年史』国立国会図書館所蔵

江戸と国許に確執が生じたのは、江戸で消費する藩費が莫大な額にのぼっていたことが原因だったと、前回書いた。そのことに悩んでいさめようとした結果、藩主に疎まれた人物もいた。幕末の会津藩家老・西郷頼母(さいごう・たのも)だ。

頼母が仕えた会津藩第9代藩主・松平容保は、時代劇などでは不器用だが幕府への忠義に厚い「義」の君主として描かれる。だが、領国では別の評価があった。

そもそも容保は美濃高須藩主・松平家の出身である。それが父の弟が治めていた会津に養子として入った。こう書くと、美濃から遠く会津の地に赴いた印象を受けるが、前出の大石氏よると、江戸の四谷(現在の東京都新宿区)にあった高須藩邸から、和田倉門内(現在の同千代田区)の会津藩邸に引っ越しただけだったという。

江戸藩邸では、徳川宗家に絶対的臣従を貫くという会津の家訓を徹底して叩き込まれた。嘉永4(1851)年、数え16歳で初めてお国入りし、翌年に藩主の座に就いた。

幕府への忠義とプライドに満ちた若き殿様には、中央政府での功名心もあった。文久2(1862)年には京都守護代まで拝命し幕末の動乱に身を投じ、江戸藩邸に加えて京都でも、湯水のごとく藩費を使った。

領民は年貢に喘いだ。国許の人々に、容保はどう映ったろう?

家老の頼母がいさめても聞く耳は持たなかった。その後、官軍が会津に侵攻してくると、頼母は白河口の戦いなどの敗戦の責任も負って、追放される。

参勤交代は東京一極集中の源流

江戸(容保の場合は京都でも)で暮らし、国許を知らない殿様の誕生。国を留守にする藩主に従い、都会風を吹かす側近。彼らと国許の間には、修復しようのない溝があった。

参勤交代の最大の弊害は、ここにあった。

決して幕府が強要したことばかりではない。妻子を人質として江戸に滞在させたことに諸問題の原因あったのは事実にせよ、江戸で生まれ育った嫡男に国を顧みる教育をできなかったこと、また、江戸藩邸での支出を抑制できなかったことなど、諸藩にも問題はあった。

問題の根底にあるのは、江戸で味わった華美な生活と、その暮らしを維持しようとする虚栄心、見栄ではなかったろうか。

藩は財政状態を好転させるために、江戸藩邸の経費切り詰めと倹約を模索した。だが、実際に首尾よく運んだのは、上杉鷹山(うえすぎ・ようざん)が藩主の時期の米沢藩など数少ない。

政治の中心も、人もカネもすべて東京に投下される「一極集中」は、江戸時代の参勤交代にその源があったのではないだろうか。

参考資料 / 『近世日本の統治と改革』(吉川弘文館)

シリーズ「参勤交代のウソ・ホント?」は今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました。

バナー画像 : 会津藩主の参勤交代行列図。右上に磐梯山、2段目中央に藩主が乗った駕籠がある。東北の“要”を担った譜代大名の行列を忠実に描いた壮麗な作品。江戸時代後期作。会津若松市立会津図書館所蔵

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小林 明KOBAYASHI Akira経歴・執筆一覧を見る

1964年、東京都生まれ。スイングジャーナル社、KKベストセラーズなど出版社での編集者を経て、2011年に独立。現在は編集プロダクション、株式会社ディラナダチ代表として、旅行・歴史関連の雑誌や冊子編集、原稿執筆を担当中。主な担当刊行物に廣済堂ベストムックシリーズ(廣済堂出版)、サライ・ムック『サライの江戸』(小学館)、『歴史人』(ABCアーク)、『歴史道』(朝日新聞出版)など。

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GAFAを作った「01年」 米同時テロ20年と人材吸引力

GAFAを作った「01年」 米同時テロ20年と人材吸引力
本社コメンテーター 中山淳史
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD25C040V20C21A8000000/

『米ニューヨークで起きた同時テロから9月11日で20年になる。

あの日は早朝の当番でマンハッタンにある日本経済新聞の米州総局にいた。「セスナ墜落か」のテロップがCNNテレビに流れたのは午前9時前。しばらくして飛び込んできたのが、2機目の旅客機が世界貿易センタービルに衝突する衝撃の映像だった。

事件から半年間は世界中の都市で航空便が乱れた。効率経営の象徴だった「ジャストインタイム方式」によるモノの流れも滞り、企業には「BCP(事業継続計画)」という言葉が一気に広まった。「挑まれた国家」。米紙ニューヨーク・タイムズに載った記事は今も記憶に鮮明だが、挑戦されたのは米国だけではなく、グローバル化した世界だった。

第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは「この20年の世界の変化は多くが同時テロ事件に起因する」と見る。景気浮揚を狙った米国の金融緩和は住宅ブームを経て2008年のリーマン・ショックへの流れを作った。

海外ではアフガニスタン、イラクへと戦線が広がり、今日のアフガン混乱を生んだ。米国の戦費増加は11年の米国債格下げの一因にもなった。

中国のWTO加盟も01年

01年は米国と対立を深める中国が世界貿易機関(WTO)に加盟した年でもあった。中国はこれを機に資本財への積極投資を進め、「世界の工場」と呼ばれるようになる。リーマン危機後の世界経済をけん引したのは中国だった。

この20年をチャンスに変えたのは米国の企業の中にもあった。特に目立ったのがIT(情報技術)大手のGAFAである。

4社が設立されたのは、アップルが1976年、アマゾン・ドット・コムが94年、グーグル(アルファベット子会社)が98年、フェイスブックが04年だ。だが、業績の指数関数的な伸びは00年代初めから半ばにかけて始まる。

決定づけたのは主に2つだ。高速大容量の通信技術の革新を背景にインターネット人口が増加したこと、同時テロでも止まることのなかったグローバル化が一段と進展したことだ。

アップルには中国のWTO加盟も飛躍する要因となった。同社は中国を中心にサプライチェーン(供給網)を世界に広げ、やはり01年に運用が始まった通信規格「3G」も駆って、「iPhone」を07年に生み出す。

iPhoneの供給網は部品の移動距離(延べ)が月と地球を7往復する長さに匹敵するという。中国はそうしたアップルの供給網の拡大と軌を一にして、資本財から消費財まであらゆるモノを自国で内製できる力をつけていく。

最大の消費地でもある中国での動きは、国境をまたぐモノの貿易量の伸びが経済成長率を下回る「スロートレード」の一因をつくった。新興国に輸出して稼ぐ日本などの先進国は大きな試練に直面した。

アップルなど3社、株式報酬を本格支給

GAFAが築いた分業体制、いわゆる「最適化された世界」はモノやカネを超えた領域にも及んだ。ヒトだ。不断の技術革新を実現するには、優秀な人材を世界中から引き寄せ、定着させる必要がある。その「吸引装置」の働きをしたのが、報酬制度だった。

GAFAが毎年、経営幹部だけでなく、従業員にも広く自社株を割り当てていることはあまり知られていない。現金の給与に上乗せする「株式報酬」だ。フェイスブックを除き、アップルなど3社が株式報酬を本格的に支給し始めた時期は、01年ごろだった。

米国ではアップルなど多くの企業が株式報酬を導入しているが日本の大企業ではまだ少ない

企業が1年間に発行済み株式の何%を従業員に与えたかを示す割合を「バーンレート」と呼ぶ。報酬コンサルタントのペイ・ガバナンスによれば、アップルの19年のそれは0.83%。その時点の株式時価総額が100兆円だったとして計算すると、8300億円相当の自社株が、社員に行き渡ったことになる。

投資運用会社、みさき投資の中神康議社長がペイ・ガバナンスの集計値をもとにアップルとソニーの1人当たりの株式報酬を比較している。アップルは8300億円のうち2%が経営幹部向け。98%の従業員向けも役職や成果によって金額は異なるようだが、あえて総額を均等に割って単純平均すると、19年の株式報酬は1人約600万円だ。

一方、その年のソニーのバーンレートは0.26%で、同様に計算すると、株式報酬は1人約6万円。制度の対象は経営幹部が中心とみられるが、アップルと同様に従業員数で割って平均した。

株式報酬は今では多くの米国企業が導入しているが、日本の大手企業の採用例はまだ少ない。導入していても経営幹部向けに限るストックオプション(新株予約権)などの場合が大半だ。

テック人材の約5割が外国人

この差は大きいかもしれない。アップルの場合、時価総額は現在約270兆円に達している。勤続が長い人ほど保有する株の価値も上がったほか、今後も毎年、新たな自社株が支給される。

米カリフォルニア州によれば、シリコンバレーを含む同州北部のハイテク地帯、ベイエリアで働く「テック人材」は約5割が外国人だという。GAFAから競うように広がった報酬制度の吸引効果は絶大だったと言えるだろう。

日本企業はGAFAを超える「最適化された世界」を構築し、大きな成長の波に乗れるのか。重い課題が突きつけられるばかりの20年でもあった。

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中山 淳史

自動車、電機など産業動向、経営トレンドに精通。編集委員、論説委員などを経て2017年2月より現職。「GEと東芝」「移動の未来」などで講演多数。2001年の米同時テロをニューヨーク駐在時に取材。アルゼンチン留学も。

GAFAを作った「01年」 米同時テロ20年と人材吸引力(10:00)
「循環経済」でルールを握れ 欧州が狙う脱炭素の次(18日)』

習近平氏の「共産主義革命2.0」

習近平氏の「共産主義革命2.0」
風見鶏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE253HK0V20C21A8000000/

『中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が17日「共同富裕」という目標に向けた政策を発表した。「①報酬②税金③寄付」という3つの手段を通じて所得再分配を図る内容だ。

これを受け騰訊控股(テンセント)が「共同富裕に500億元(8490億円)を投じる」と宣言した。注目されたのは、発表が午前0時22分という異例の時間であったこと。政策公表からわずか26時間という反応の速さだ。所得再分配は中国に必要な政策だが、社会には一種の緊張感が漂う。

その理由は習氏が打ち出す政策の全体像が一歩一歩、毛沢東時代の社会の記憶に近づいているからにほかならない。想起される政策を挙げる。

打土豪、分田地=中国共産党は国民党との内戦時代「地主から土地を取り上げ分け合う」政策で農民の心をつかみ、兵を集めた。

「共同富裕」が求める寄付は自発的行為のはずだが、公表された方針にはこうある。「高収入は合理的に調節し、不法収入は取り締まる」。人治の国でこの言葉が放つ威力は大きい。

公私合営=毛沢東改革の一つで、民営企業家は「喜んで」会社を党にささげさせられた。

中国教育省は7月、一定の条件で私立学校は公立化するか廃止すると発表した。2万人の生徒を抱える河南省の私立高校はさっそく「社会に報いるためすべてを政府に寄付する」と宣言し、称賛された。

国有企業優先の政策下、融資難に苦しむ民営企業が政府の救済基金に頼り国有化される例も少なくない。そもそもアリババやテンセントなどの巨大IT企業をはじめ、多くの企業には共産党組織がある。事実上の国有化への基盤となりかねない。

供銷合作社=生産部隊の「人民公社」や「農村信用社」と並び、配給制度下の農産物流通や資材供給を担った。

6月、驚きのニュースがあった。改革開放後、忘れられた存在だった合作社の全国組織「中華全国供銷合作総社」が中国人民銀行などと共同で、農村の「生産・供銷・信用」を一括で担う事業モデル構築に乗り出すと発表した。実現すれば、人民公社時代への先祖返りとなる。

中国共産党創立100年式典で天安門に立つ習近平国家主席=ロイター

社会主義色や統制色の強い政策は、海外の資本市場の不安を呼び、国内のイノベーションにも急ブレーキをかけかねない。

それにもかかわらず習氏はなぜこのような政策に走るのか。「中華民族の復興」が「中国の夢」であり「習氏の夢」であるならば、鄧小平路線を否定し、経済成長を阻害する政策は自らの首を絞めるだけだ。

そこで習氏の思想を丹念にみると、異なる野心もみえてくる。

習氏は1月、中共中央党校で全国の主要幹部を前に、習近平思想の発展段階について重要講話を行った。

▶マルクス主義は人類社会が必然的に共産主義に向かうとするが、それには若干の歴史段階を経る▶鄧小平同志は「社会主義は共産主義の初級段階。中国は社会主義の初級段階、つまり未発達の段階にある」と述べた▶党は「我が国は社会主義の初級段階にある」との重大判断を下し、改革開放の斬新な局面を開いた▶我々は歴史的成果を収め、歴史的変革を発生させ、新時代に入った▶我々は更に高い新たな目標を実現するための豊富な物質的基礎をすでに有している。

習氏が語った考え方はマルクス主義における唯物論的歴史観と重なる。

マルクスは「資本主義に内在する矛盾は発展につれて社会や生産の制約要因となり、社会主義革命を引き起こす。その後、共産主義に移行する」と唱えた。一方で、実際に革命が起きたのは、皮肉にも資本主義が成熟した国々ではなく、ロシアや中国など経済が未発達の国ばかりで、共産社会に向けた壮大な実験は失敗に終わった。

その観点からみれば、習氏は鄧小平路線を否定しているのではない。鄧氏が切り開いた「資本主義的経済の成熟と矛盾の露呈」という必然的な発展段階を経て、人類にとっての再挑戦となる「共産主義革命2.0」へと中国を導こうとしていることになる。

中国共産党創立100年式典で演説しながら拳を突き上げる習近平国家主席=共同
折しも、新型コロナウイルスのため中止となった今年の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)のテーマは、より良い社会へと資本主義体制を問い直す「グレート・リセット」だった。西側と東側が時代観で一致した形だ。

それでも習氏の革命は「グレート・リセット」とは違う。鄧氏の言葉を借りれば「中国は民主主義の初級段階、つまり未発達の段階にある」。もし成熟した民意の発露に基づかず、ただ人々の欲望を抑え込み、同時に輝かしいイノベーションも実現しようとするならば、いや応ない同調圧力と恐怖主義に頼らざるを得なくなる。

国内のひずみは極端な対外行動につながる。そして、深い経済関係を持つ隣国が共産社会へとかじを切れば、日本経済も無傷ではいられない。

米中逆転や経済デカップリング――。我々が想定する未来はすでに「非連続」を前提としていたが、そんな想定を超えた「あり得ない未来」への備えすら必要な時代が来ようとしている。

(中国総局長 桃井裕理)』

米、コロナ起源特定へ決め手欠く 非協力的な中国を非難

米、コロナ起源特定へ決め手欠く 非協力的な中国を非難
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN280CP0Y1A820C2000000/

『【ワシントン=永沢毅、北京=羽田野主】米国家情報長官室は27日、新型コロナウイルスの発生源を特定するには至らなかったとする調査報告書を明らかにした。

中国の協力がない調査は決め手を欠き、バイデン米大統領は中国に情報提供するよう重ねて要求した。中国側は今回の報告書に反発している。

報告書は①動物から人間への感染②中国のウイルス研究所からの流出――との2つの仮説は妥当としながらも「情報機関の意見が分かれている」と説明した。

18の情報機関のうち、4機関と米大統領の諮問機関である国家情報会議(NIC)は動物からの感染を支持した。最初の感染拡大まで中国政府高官がウイルスの予備知識を持っていなかった点を重視した結論という。

中国の研究所からの流出説を支持した1機関は「おそらく中国科学院武漢ウイルス研究所での実験や動物の飼育、見本抽出などを通じて」流出したと分析した。

報告書要旨では「新たな情報を得られない限り、起源についてより信頼性の高い説明は提供できない」と指摘し、現段階では真相解明は困難との見解を示した。

バイデン氏は声明で「米国は志を同じくする国とともに、情報を完全に共有するよう中国に圧力をかける」と表明し、中国の非協力的な姿勢を糾弾した。起源を特定できないシナリオを米国は想定していた。

研究所流出説を完全に否定しなかったのは、国際社会にとって最大の課題であるコロナを巡る問題を対中包囲網の構築に利用したい思惑が透ける。

中国の馬朝旭外務次官は28日、「報告書は完全な政治報告、虚偽報告であり、科学性も信頼性もない」との談話を出した。両国の対立が一段と深まるのは確実だ。

【関連記事】米報告書、コロナ起源特定できず 中国に協力要求 』

新型コロナウイルス発生起源に関する調査結果を読む

新型コロナウイルス発生起源に関する調査結果を読む
深まる疑惑と今後の見通し
小谷哲男 (明海大学外国語学部教授)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/24105

『2021年8月27日に、バイデン政権が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の発生起源に関する調査結果を公表した。5月に、バイデン大統領が情報機関に対して90日以内の報告書の提出を指示したことを受けたものである。

 調査結果は、SARS-CoV-2が生物兵器として生成されたものではないとしたが、予想されていた通り、生物を介して自然にヒトに感染したのか、あるいは武漢ウイルス研究所から事故で流出したのかについては、結論を出すことはできなかった。

(gopixa/gettyimages)

 調査結果の要点は以下の3点である。

① SARS-CoV-2の最初のヒトへの感染は遅くとも19年11月で、武漢で同年12月にクラスターが確認される前と考えられる。生物兵器ではないが、ワクチンや治療薬開発のため、武漢ウイルス研究所によってヒトに感染しやすいように遺伝子操作(機能獲得)された可能性については、ほとんどの情報機関が考えにくいとしたが、2つの情報機関は十分な判断材料がないとした。また、中国当局は事前に新型コロナの蔓延を把握していなかったと推測される。

② 自然発生、研究所流出、どちらの可能性もある。4つの情報機関は中国当局が事前に把握していなかった点を重視して自然発生説を、情報機関の1つは武漢ウイルス研究所における作業の危険性を重視して流出説を主張したが、前者の確信度は低く、後者のは中程度となっている。3つの情報機関は情報が不十分なため、断定できないとした。

③ 発生初期の臨床データなどが入手できなければ断定は難しい。中国の協力は必要、しかし中国は調査を妨害し、米国などに責任を転嫁しようとしている。中国も再調査がどのような結論になるかわからないからであり、また国際社会が本件を政治利用しようとしていることへの不満もあるだろう。

トランプ政権による調査との比較

 バイデン政権の調査結果を、トランプ政権が21年1月に公表したファクトシートの内容と比較してみよう。

 トランプ政権のファクトシートも、自然発生なのか研究所からの流出なのかわからないとしながら、人民解放軍が生物兵器禁止条約に違反する形で武漢ウイルス研究所において秘密裏に生物兵器を開発していた可能性を排除していなかった。バイデン政権はこの点については否定したことになる。

 一方、トランプ政権は武漢ウイルス研究所の職員3人が19年11月に新型コロナ感染症に似た症状で病院に運ばれたことを明らかにしているが、バイデン政権の報告書が最初の感染を遅くとも19年11月としたのは、最初の感染確認が同年12月とする中国の主張を否定し、11月の時点で武漢ウイルス研究所の職員が新型コロナウイルスに感染したと結論づけたと考えられる。』

『最大の焦点は、武漢ウイルス研究所での機能獲得実験がSARS-CoV-2を生み出したのかどうかである。13年に雲南省で鉱山労働者がSARS肺炎の症状で死亡する事案があり、武漢ウイルス研究所はそこで採取されたコウモリウイルス(RaTG13)がSARS-CoV-2と96.2%類似していると20年1月に発表した。

 トランプ政権は、同研究所が16年以降RaTG13を使って集中的に機能獲得実験を行っていた事実を明らかにしたが、同研究所はこれを否定し、保有するウイルスのデータベースも19年9月からオフラインにしたままである。

 CNNによれば、バイデン政権はハッキングによってこのデータベースを入手したようだが、今回の調査結果ではその分析結果には触れられておらず、どこまで機能獲得説に信憑性があるのか不明なままである。今後公開される報告書でより詳しい情報が明らかになる可能性はあるが、いずれにせよ中国の協力なしに真相を解明することはできない。

米中対立の中で真相解明にいたるのか

 今回の調査結果の公表に当たって、バイデンはパンデミックの起源に関する重要な情報は中国国内にあると指摘し、他国と協力して中国に再調査の受け入れとすべてのデータの共有を要求すると強調した。しかし、中国はワシントン郊外にある米軍の研究所がウイルスの発生源であると根拠のない主張を繰り返しており、再調査に応じる見込みはない。

 SARS-CoV-2の発生起源の解明は、次のパンデミックを防ぐためにも重要である。しかし、2003年のSARSについては起源が解明されているが、エボラ出血熱など起源が解明されていない感染症もある。

 より重要なのは、感染症対策には国際協力、特に米中の連携が不可欠であるということである。SARS発生時に、米国内では中国に対する批判が高まったが、当時のブッシュ大統領は側近の反対を押し切って、胡錦濤政権の対応を賞賛した。

 それが米中の感染症対策での協力につながり、武漢ウイルス研究所は両国の協力の最前線となった。その研究所が新型コロナの発生源として米中対立を深める結果になったのは、最大の皮肉であり、仮に発生源であることが判明すれば最大の悲劇である。

米国内でも軋轢が起きる調査の進展

 中国による情報の開示が期待できない中、次に考えられるのは米連邦議会による調査委員会の立ち上げである。議会共和党を中心に独立委員会の立ち上げを求める声が強まっており、9・11同時多発テロに関する調査委員会を率いたフィリップ・ゼリコウは所属するヴァージニア大学で調査を引き受ける用意があると表明している。

 しかし、議会による調査委員会の立ち上げは、米国内政治の影響を強く受けることになるであろう。武漢ウイルス研究所には、米国立衛生研究所(NIH)から、非営利団体エコヘルス・アライアンスを通じて資金提供が行われており、米国民の税金で武漢ウイルス研究所が危険な機能獲得実験を行っていた可能性が指摘されている。

 とりわけ、議会共和党は、NIH傘下のアレルギー感染症研究所のファウチ所長が、エコヘルス・アライアンスのダシャック理事長と共謀して、武漢ウイルス研究所にコウモリウイルスの危険な機能獲得研究を委託した事実を隠蔽しようとしていると批判を強めている。議会民主党は、コロナの発生起源をめぐる問題が政治利用されることを警戒しているため、調査委員会の立ち上げに慎重な姿勢を崩していない。

 中国の隠蔽体質、深まる米中対立、そして米国内政治が、新型コロナウイルスの発生起源の解明を遠ざけている。しかし、次のパンデミックを防ぐために行うべきことはある。
 SARS-CoV-2の発生起源が何であれ、野生動物の売買は禁止されるべきであるし、危険なウイルスの機能獲得に関する規制も強化されるべきである。加えて、国際的な監視体制や情報共有制度、ワクチンや治療薬の開発と配布の枠組みもさらに効果的かつ効率的なものにしていく必要がある。

 バイデン政権による調査に区切りがついたことを機に、これら喫緊の課題により力を入れるべきである。』

中国、協力は「米国の態度次第」

中国、協力は「米国の態度次第」 アフガン情勢で外相電話会談
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021083000118&g=int

『【北京時事】中国の王毅国務委員兼外相は29日、ブリンケン米国務長官と電話会談し、「中国に対する態度次第で、どう米国と接触していくか検討する」と述べ、アフガニスタン問題をめぐる対米協調の前提として米中関係の改善を要求した。中国外務省が発表した。

中国、米アフガン政策の破綻に最大限の利益期待

 王氏は「米国が中米関係を正しい道に戻したければ、中国を中傷・攻撃して主権や安全、発展の利益を損ねてはならない」と主張。新型コロナウイルスの起源に関し、動物との自然接触に加え、中国・武漢のウイルス研究所からの流出の可能性に触れた米側の調査結果を再度批判した。

 王氏は「アフガン戦争はテロ勢力を一掃する目的を遂げていない」と指摘。ブリンケン氏は、アフガン問題に関する中国の懸念を「理解し尊重する」と述べたという。』

米はアフガン新政権支援を

米はアフガン新政権支援を 中国外相、電話会談で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB2945K0Z20C21A8000000/

『【北京=共同】中国の王毅国務委員兼外相は29日、ブリンケン米国務長官と電話会談し、米国が国際社会とともにアフガニスタン新政権の運営を支援するよう求めた。中国外務省が発表した。

王氏はアフガン情勢には根本的な変化が生じており、各国はイスラム主義組織タリバンと接触すべきだと主張した。

ブリンケン氏は、国連安全保障理事会が足並みをそろえ、タリバンに対し外国人の退避の安全を確保するよう働き掛けるべきだと表明した。 』

タリバン最高指導者、アフガン南部に

タリバン最高指導者、アフガン南部に 新政権へ準備加速
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021083000164&g=int

『【ニューデリー時事】AFP通信は29日、アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンのムジャヒド報道担当者の話として、最高指導者アクンザダ師が南部カンダハルにいると報じた。タリバンは暗殺を懸念してアクンザダ師の動向を隠してきたが、月末の駐留米軍の完全撤収を前に所在を明かし、新政権樹立の準備を加速したい考えとみられる。

タリバン、近く組閣発表か 女性起用は明言避ける―アフガン

 ムジャヒド氏はアクンザダ師について、「彼はカンダハルにいる。最初からそこに住んでいる」とAFPに語った。また、別の報道担当者は「間もなく公に姿を現すだろう」との見通しを示した。アクンザダ師をめぐっては、パキスタンに滞在しているとの情報や死亡説が飛び交っていた。』

アフガン、市民生活の混乱長期化

アフガン、市民生活の混乱長期化 タリバン支配2週間
「闇経済」依存に懸念
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB26DA40W1A820C2000000/

『【ニューデリー=馬場燃】アフガニスタンの首都カブールで市民生活の混乱が長期化している。29日でイスラム主義組織タリバンの制圧から2週間たったが、住民は仕事に行けず、銀行も閉まったままだ。世界銀行などがアフガン支援を打ち切ったこともあり、タリバンは麻薬栽培といった正式な統計に表れない「闇経済」への依存を強める懸念が出ている。

「タリバンを恐れて誰も外に出たがらない。仕事もお金もない」。首都カブールに住むタクシー運転手の男性(50)は肩を落とす。銀行は閉まったままでお金を引き出せず、物価も2割ほど上昇したという。カブール在住の50代女性も「会社に出社するなと言われた。こうした状況が半年は続くのではないか」とため息をもらす。

「女性に対する影響を懸念している」。世銀は24日、タリバンが制圧したアフガンの事業を巡る支出を一時停止したことを明かした。国際通貨基金(IMF)もタリバンが国際社会から認められないとして経済支援の送金をすでに止めている。アフガンは財政の6割以上を国際社会の支援に頼ってきたが、タリバンは新政権を樹立する前から将来の経済運営に暗雲が垂れ込めている。

タリバンの広報担当者は17日の記者会見で「混乱が収まれば経済インフラをすぐに整えたい」と述べた。最大の資金源としてきた麻薬栽培は「今後は一切しない」と宣言し、アフガンに埋蔵される天然資源を経済立て直しの切り札にする考えを示した。

国連は6月の報告書で「タリバンの資金調達の源泉は、ケシの生産、麻薬密売、鉱物採掘、恐喝、身代金目的の誘拐などの犯罪活動だ」と指摘した。年間収入は最大16億㌦(約1760億円)とみている。

アフガンでケシ栽培をする農家=ロイター

世銀の試算ではアフガンの名目国内総生産(GDP)は2020年に約190億㌦。タリバンの収益はGDPの1割弱にすぎず、国際社会からの支援が期待できない中では「闇経済」に一段と傾斜する可能性は否定できない。

アフガンはケシの世界最大の産地の一つとされている。ケシからアヘンを採取し、それを精製することで依存度が高い麻薬のヘロインができる。

国連薬物・犯罪事務所によると、アフガンのケシ栽培面積は20年に22万4000㌶にのぼる。タリバンの前回政権が崩壊した約20年前に比べると3倍弱の規模に拡大した。アフガン34州のうち、22州で栽培している可能性があるという。

タリバン主導で6300㌧のアヘンが製造されたとみられ、年間収益は3.5億㌦程度と推計している。同事務所は「アフガン東部を除いてすべての地域で栽培量が増えている」とみる。タリバンの新政権が経済運営に行きづまれば、今と同様にケシ栽培を命綱にする公算が大きい。

タリバンが期待を寄せる天然資源の開発も先行きの不透明感が強い。

アフガンは銅、鉄、水銀、レアアース(希土類)、大理石などの資源が豊富に眠り、資産価値は最大で3兆㌦にのぼるという試算がある。米国平和研究所は「アフガンでの多くの天然資源採掘は規制が整備されていないものだ」との見解を示す。「タリバンは違法採掘が麻薬に次ぐ2番目に大きな資金源になっている」としており、年間2億~3億㌦の収益を得ている可能性に言及している。

タリバンはアフガン市民が健全に働ける環境を整えると繰り返すが、その言葉を額面通りに受けとめる人は少ない。アフガン南部のウルズガン州でケシ栽培を営む農家は「ケシは小麦などを育てるよりも簡単で、これからも続けたいと考えている」という。今後のタリバンの経済運営は混迷が必至だ。

この記事の英文をNikkei Asiaで読む 』

[FT・Lex]タリバンはアフガンの鉱物を開発できるか

[FT・Lex]タリバンはアフガンの鉱物を開発できるか
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB27DMW0X20C21A8000000/

『「帝国の墓場」は、豊かな資源の揺りかごでもある。鉱物資源帯に位置するアフガニスタンは金、銅、宝石、リチウムなどの天然資源に恵まれる。イスラム主義組織タリバンの政権奪還で、資源へのアクセスが改善するとの観測もある。紛争で荒廃したアフガンは文字通り金鉱の上にあるようなものだ。鉱物の総埋蔵量(の価値)は1兆ドルとみる専門家もいる。これは2010年の推定だが、地質学者や一獲千金に関心のない人はあまりに楽観的だと取り合わなかった。

アフガニスタンの鉱山開発には治安改善が必要だ(7月、カブール近郊で米軍が拠点にしたバグラム空軍基地で)=ロイター

本当のところ、(アフガンの資源に関する)どんな数字も当てずっぽうだ。データの大半は1980年代にロシア(当時はソ連)の影響下で実施された探査に基づく。それでも工業用をはじめ、豊かな鉱脈が存在するのは確かだ。JPモルガン・チェースで投資銀行業務に従事していたイアン・ハナム氏をはじめ、アジアや欧米の野心的な鉱山投資家が、さまざまなライセンス入札に参加した。だが、こうしたプロジェクトの多くは、政争、汚職、紛争の影響で頓挫したり縮小したりという結末を迎えた。

タリバンが支配勢力に返り咲いても、過去の政権に比べ、資源開発が容易になると考えるのは大甘だ。アフガンの歴史のなかで例外として、指導者の関心が政治より経済に関して強くなったとしても、物流の体制がほとんど整っていない。アフガンは海に面しておらず、鉄道網も貧弱だ。リチウム、希土類(レアアース)をはじめとする鉱物の採掘には高度な技術も必要だ。米国防総省が使った「(石油のかわりに)リチウムがあるサウジアラビア」という表現はまったくの的外れだった。

最も価値のあるプロジェクトのいくつかにも課題がある。中国国有の中国冶金科工集団と江西銅業は18年、世界最大級の銅鉱床であるメス・アイナクの(開発)ライセンスを獲得した。ところが、銅鉱石が埋蔵されているのは国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産の下だ。作業員は(遺跡を傷つけないよう)ブルドーザーを使わずに採掘しないといけない。

アフガンにある資源の多くは脱炭素の経済へ舵(かじ)を切る世界が目先、必要としている。タリバンは資金の25%を鉱物から得ているとの見方もある。これは言い過ぎだと思われるが、税金、鉱区使用料、そしておそらくは賄賂がまつわる産業なので、あながちでたらめだとは言い切れない。

それでも資源価値の見積額は当てにならない。採掘や輸送にかかる莫大な費用が含まれていない。資本コストは不安定な政治を勘案する必要がある。アフガンは、政治の揺れ動きの幅が途方もなく大きかった。仮に世界の金がすべて埋まっているとしても、軍閥が割拠して対立する土地ならば、価値があるとはいえない。

(2021年8月24日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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[FT]グラフでみるアフガン経済 20年で大幅に改善
[FT]「帝国の墓場」アフガン 大国、失敗繰り返す
アフガン「地下資源の行方を注視」 市場のプロに聞く 』

イエメン攻撃で40人死亡

イエメン攻撃で40人死亡 フーシ派、政権側基地に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB2937H0Z20C21A8000000/

『【カイロ=共同】内戦が続くイエメンの南部ラハジ州で29日、親イラン武装組織フーシ派がハディ暫定政権軍側の基地にドローンやミサイルなどによる攻撃を実施し、少なくとも兵士40人が死亡、60人が負傷した。中東の衛星テレビ、アルアラビーヤが暫定政権側の軍事筋の話として伝えた。

基地は暫定政権を支援しているサウジアラビア主導の連合軍が拠点を置く。攻撃に市民が巻き込まれたかどうかは不明。

イエメン内戦はサウジが2015年に軍事介入し、イランとの代理戦争になっている。バイデン米政権は内戦の終結を目指しており、サウジとイランが今年4月から当局者の対話を再開していた。』

アフガン情勢巡り協議 イランやサウジなど中東各国

アフガン情勢巡り協議 イランやサウジなど中東各国 
イラクで近隣国首脳会議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB2850L0Y1A820C2000000/

『【ドバイ=岐部秀光】中東各国の首脳や外相らが28日、イラクの首都バグダッドで開かれた近隣国会議に参加した。イスラム主義組織タリバンによるアフガニスタン制圧を受け、過激派対策や難民問題などでの協力を探る動きが出始めている。ただ米国の中東からの撤退が加速するなか、盟主不在の秩序づくりには不透明な部分も多い。

断交が続くイランとサウジアラビアの外相が同会議に参加した。湾岸アラブ諸国と最近まで断交状態にあったカタールのタミム首長も出席した。湾岸諸国とともにカタールと断交したエジプトのシシ大統領も出席した。フランスのマクロン大統領がイラクとの会議共同主催者の役割を果たした。

イラクのメディアによると、マクロン氏は演説でアフガン首都カブールで起きたテロ事件を念頭に「地政学の展開から今回の会議は、テロと断固として戦ううえでの特別の意味を持った」と述べた。同氏は過激派組織「イスラム国」(IS)について「依然として脅威だ」とも指摘したという。

就任したばかりのイランのアブドラヒアン外相と、サウジのファイサル外相が直接、会談したかは明らかになっていないが、イラクのフセイン外相は両者の話し合いが今後も続くと述べた。

アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド副大統領(ドバイ首長)はツイッターで「兄弟であり友人」であるタミム首長と会談したと述べた。UAEは会議前、トルコにも訪問団を派遣するなど歩み寄りをみせている。

協力に向けたムードの背景のひとつはアフガン情勢の急速な悪化だ。タリバン支配の復活でアフガンからの難民が周辺国に押し寄せたり、タリバンに刺激を受けた各地のイスラム過激派が活動を再び活発にしたりする事態を各国指導者は懸念している。

しかし、イスラム主義運動に対する各国のアプローチには大きな隔たりがある。カタールやトルコはイスラム主義組織とも密接な関係を持つ。

UAEのシンクタンク、トレンズのクリスチャン・アレクサンダー氏は「カタールはイスラム主義組織を合法化し、政治プロセスに責任あるアクターとして組み入れるべきだと考えているが、UAEはイスラム主義者の力を強めることは社会や政治を不安定にするとみている」と指摘する。

かつてUAEとサウジは、パキスタンとともにアフガンのタリバン政権を認めた数少ない国の一つだったが、米同時テロを受け、関係を見直した。各国は「穏健化」を主張する今回のタリバンとの距離を慎重にはかろうとしている。

イランはイスラム法の解釈で相いれないタリバンの復活を懸念する一方、米国の中東での影響力低下を歓迎する立場だ。

アフガンからの部隊撤収で大混乱を招いた米国は、イラクでも戦闘任務を年内に終了する予定で、戦闘を担う部隊の撤収を計画している。バイデン政権は中東問題への関与を減らし、中国やロシアとの戦略的な覇権争いに資源を振り向けたい立場だ。

国防や治安維持を米軍に依存してきた中東の同盟国の一部では、安全保障体制の見直しの議論が浮上している。イランのアブドラヒアン外相は「米国ではなく地域の国々が自ら安定と安全に役割を果たすべきだ」と述べた。』

カブールに安全区域提案 仏大統領

カブールに安全区域提案 仏大統領、国連安保理へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB292SK0Z20C21A8000000/

『【パリ=共同】フランスのマクロン大統領はアフガニスタン情勢を巡り、国際社会が人道支援活動を続けられるよう首都カブールに国連が管理する安全区域設置を図る決議を、英国と30日に国連安全保障理事会へ提案すると明らかにした。29日付のジュルナル・デュ・ディマンシュ紙がインタビューを伝えた。

マクロン氏は「国連が緊急支援を行う環境をつくり、国際社会が(イスラム主義組織)タリバンへ圧力を維持することも可能にする」と訴えた。

フランスは27日でカブール空港を通じた退避作戦を終了したが、今後も自国に関係するなどしたアフガン人の受け入れを続ける方針。マクロン氏はこの安全区域を活用したい考えという。

マクロン氏は28日に訪問先のイラクで行った記者会見で、今月中旬からの作戦で2834人をアフガンから退避させたと説明。うちアフガン人が約2600人を占める。』

タリバン、外国人の出国確約

タリバン、外国人の出国確約 日米欧90カ国が共同声明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2948U0Z20C21A8000000/

『【ワシントン=中村亮】日米欧などの90カ国以上は29日の共同声明で、アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンが外国人の安全な出国を確約したと明らかにした。米軍が31日までに撤収した後も自国民の国外退避を進める狙いがある。米軍は29日、首都カブールで爆発物を積んだ車両を空爆し、新たなテロに警戒を続けた。

【関連記事】
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米軍で中東地域を管轄する中央軍は29日の声明で空爆をめぐり、過激派組織「イスラム国」(IS)系の「ISホラサン州」による「差し迫った脅威を取り除いた」と説明した。空爆によって車両に積んでいた爆発物が大きな爆発を起こしたという。

声明は一般市民の被害について「現時点でその兆候はないが可能性を精査している」としたが、CNNテレビによると子どもを含む複数の死者が出たもようだ。

ISホラサン州は26日、カブールの空港の入り口付近で自爆テロを行った。米兵13人に加え、米メディアによると少なくとも約170人のアフガン人が犠牲になった。米軍は27日、アフガン東部のナンガルハル州でISホラサン州に報復攻撃を実施し、幹部2人を殺害した。

空港運営を担ってきた米軍は31日までに撤収を完了する予定で、各国は9月以降も自国民やアフガン人の退避を続けるための環境づくりが急務になっている。

米国務省によると、90カ国以上は共同声明で「全ての外国人に加え、各国から渡航許可を得たアフガン人が安全かつ秩序的に出国地点まで行って国外へ渡航できるという確約をタリバンから得た」と強調した。

タリバンは9月以降、空港運営に関与する見通しだ。空港周辺の治安維持も担っており、安全な国外退避にはタリバンの協力が必要になる。

ブリンケン米国務長官は29日放映のABCテレビのインタビューで「タリバンが約束を守るよう仕向けるためのとても大きな影響力を我々は持っている」と強調した。国際社会からの経済支援や承認を取引材料に使って、タリバンに協力を迫る構えだ。

タリバンとの関係づくりを進める中国やロシアは29日の共同声明に加わっておらず、タリバンに対して国際社会の連携が進むかどうかは不透明だ。

ブリンケン氏は29日、中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相と電話協議した。米国務省によると、ブリンケン氏は国際社会としてタリバンに対し、安全な移動や渡航をめぐる約束を守るよう促していくべきだと伝えた。』

カブールの空港に複数のロケット弾攻撃

カブールの空港に複数のロケット弾攻撃 米メディア伝える
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210830/k10013232291000.html

『アメリカ軍のアフガニスタンからの撤退期限が迫る中、アメリカの複数のメディアは、首都カブールの空港に向けて複数のロケット弾による攻撃があったと伝えました。
ロケット弾は迎撃され、これまでのところ被害は確認されていないということです。

アメリカの複数のメディアは、アメリカ政府当局者の話として、現地時間の30日午前、アフガニスタンの首都カブールの空港に向けて、5発のロケット弾による攻撃があったと伝えました。

ロケット弾は、空港に展開しているミサイル迎撃システムによって撃ち落とされ、これまでのところ、被害は確認されていないということです。

誰がロケット弾を発射したのかなど、詳しいことはわかっていません。

アメリカ軍の撤退期限が今月31日に迫る中、カブールの空港近くでは今月26日、過激派組織IS=イスラミックステートの地域組織によるとみられる自爆テロが起き、アメリカ兵13人を含む100人以上が死亡しました。

アメリカ軍は、報復としてアフガニスタン東部で無人機による空爆を行ったと27日発表し、29日には、ISの地域組織による攻撃の脅威を取り除くためだとして、カブールで爆発物を積んでいたとみられる車両を攻撃していました。』

「Growth of Afghan opium trade may undermine Taliban pledge to kick the habit」

「Growth of Afghan opium trade may undermine Taliban pledge to kick the habit」
https://st2019.site/?p=17380

『Adam Taylor 記者による2021-8-28記事「Growth of Afghan opium trade may undermine Taliban pledge to kick the habit」。

   1999年、アフガニスタンのタリバン支配区では4600メトリックトンの芥子が生産されていた。それは前年の2倍以上であった。(タリバンは1996から存在する。)
 それから今日までのあいだにアフガニスタンは世界最大の芥子栽培地に育っている。

 しかるに今年の8月17日、タリバンのスポークスマンのザビフラ・ムジャヒドは、タリバンは芥子の収穫を国内で禁ずると、外国メディア相手に語った。

 できるわけがあるだろうか。国連データによれば、2020時点で世界の芥子の85%は、アフガニスタンから供給されているのである。ミャンマーもメキシコも、目じゃないのだ。

 芥子やそこから作るヘロインだけではない。アフガニスタンは、すでに大麻や覚醒剤の供給者としても、地球規模のメジャー・プレイヤーなのだ。

 イスラム法の「ハラム」では、ハシシュとタバコは禁じられていた。身体に有害なものはすべて禁止なのだ。にもかかわらず連中は90年代にそれを大拡大して今日に至るのである。

 タリバンは西側世界の圧力に屈して2000年に芥子栽培を禁じた。しかし2001年に米軍のアフガン戡定作戦が発起されたあと、タリバン蟠踞区では逆に栽培が激増した。

 2017年に米軍が芥子撲滅活動のために費やしたコストは90億ドルであった。にもかかわらず同年のアフガン国内での芥子生産は9000トンもあると見積もられている。

 今後、タリバン政府は、国内の麻薬濫用者対策を考えねばならない。

 ヘロイン産業が繁栄するのには理由があった。温暖かつ乾燥した土地で芥子はよく育ってくれる。わずかな灌漑水しか必要としない。芥子成分からモルヒネを精製し、モルヒネからヘロインを精製する。それは、非常に軽量なのに、高額で外国に売れる。交通インフラが原始的レベルで、国境外への輸送アクセスが悪いアフガンにおいて、これにまさる「軽量」な、すなわち輸出ができる「加工製品」など、他にありえないのだ。農民はとうぜんにこれを栽培したがる。穀物よりも世話が容易で、しかも比較にならぬ良い稼ぎが得られるからだ。

 アフガニスタンでは芥子は18世紀に栽培されていたことが、西欧人によって記録されている。
 近代アフガニスタン政府はそれを有効に禁圧していたのだが、1979にソ連軍が侵攻して無政府状態となったことから、一挙に栽培は公然化した。

 1996にタリバンが地域権力を掌握した時点で、世界の芥子生産の59%がアフガン産であった。

 2000-7にタリバン創始者のムハマド・オマルが芥子収穫と取引を禁じさせたのは、米国から見返りに4300万ドル受け取ったからであった。

 だが翌年に米軍が攻め込んできたので、この4300万ドルは敵に贈った塩と化した。
 米国がバックについたアフガン政府も麻薬産業を禁止できなかった。というのは政治ボスも役人も皆、腐敗していたからである。タリバンからたんまり賄賂を受け取り、まじめに取り締まらなかった。

 ある調べ。アフガンのニムルズ州。2000年において、そこで合法商品や燃料の輸送に「関所税」を課して得られた政府収入が4009万ドル。それに対して同州の麻薬産業は510万ドルぐらいの規模であったという。

 世界の麻薬産業は、ヘロインから覚醒剤にシフトしつつある。覚醒剤原料は、畑での栽培など必要とせず、化学プラントで無限に合成できるからだ。アフガンの麻薬ギャングもこのトレンドに対応しているという。

 おそらくタリバン新政権は、麻薬を取り締まってほしければ、カネをよこせ、と国際社会に要求して行くことになるであろう。

 アフガン国内で麻薬取締りが強化されると、これまでの密輸出ルートの途中に位置する国々が、あらたな原料や製品の供給者になるだろう。ちなみに米国市場に流入するヘロインは、主にメキシコから来る。アフガンの芥子が最後にはメキシコまで渡ってきているわけなのだ。

 2015の調査では、アフガン国内には290万人から360万人の、麻薬濫用者がいた。 』

「An army of veterans and volunteers organizes online to evacuate Afghans, from thousands of miles away」

「An army of veterans and volunteers organizes online to evacuate Afghans, from thousands of miles away」。
https://st2019.site/?p=17380

『デジタル・ダンケルクだ。
 インターネットのテキスト通信機能を使って、アフガン人たちの国外脱出を遠隔支援するボランティア組織が米本土にて活動中である。
 もとグリーンベレーとかの、退役軍人グループ。軍以外の政府機関の職員だった者もいる。いずれも現地の土地勘あり。』

「Long before the airport bombing, ISIS-K was terrorizing Afghanistan」

Nabih Bulos and Patrick J. McDonnell 記者による2021-8-28記事「Long before the airport bombing, ISIS-K was terrorizing Afghanistan」
https://st2019.site/?p=17380

『ISIS-Kの「Khorasan」は、かつて、今のイラン、アフガン、そして南アジアに広がる地域のことを指していた。

 ISIS-Kは2020年には、妊婦服を着て爆弾ヴェストを包み隠し、自爆テロを敢行。
 同日に葬列をも攻撃して32人を殺している。

 2021-5-8にはアフガンの女子学校を複数の自動車爆弾で攻撃。11歳から15歳の少女を中心に90人以上を殺し、240人を負傷させている。

 ISIS-Kの初期メンバーには、アルカイダからの逃亡者が含まれていた。

 木曜日に一度の爆発で米兵13人が死亡したのは、おそらく20年間のアフガニスタンにおける米軍の活動の中でも、最悪規模のケースであろう。』

アフガン、新たなテロ「可能性高く」 バイデン氏

アフガン、新たなテロ「可能性高く」 バイデン氏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2858K0Y1A820C2000000/

『【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は28日の声明で、アフガニスタン情勢をめぐり「今後24~36時間でテロ攻撃がある可能性が高い」との見方を示した。過激派組織「イスラム国」(IS)系勢力に対して新たな空爆を行う構えを見せ、追加テロを強くけん制した。

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・アフガン人死者170人に拡大 米、追加テロを警戒

バイデン氏は28日午前、安全保障担当高官からアフガン情勢について説明を受けた。声明で「現場はきわめて危険な状況が続き、空港に対するテロリストの脅威も引き続き高い」と指摘。米軍司令官から36時間以内に追加テロが起きる可能性が高いとの報告を受けたと明らかにした。

アフガンの首都カブールの国際空港周辺では26日、IS系の「ISホラサン州」による自爆テロがあり、米兵13人が犠牲になった。空港は米国人やアフガン人らの国外退避の拠点になっている。米軍は27日、アフガン東部のナンガルハル州でISホラサン州に対し、無人機で空爆を実施して幹部2人を殺害した。

バイデン氏は空爆に触れて「この攻撃が最後ではなかった。我々は凶悪な攻撃に関わった全ての者を追い詰めて代償を払わせていく」と強調した。ISホラサン州に追加攻撃を排除しない考えを示すものだ。「米国に害を及ぼしたり、米兵を攻撃したりすればいつでも対処する」とも警告した。

バイデン氏がISホラサン州を強くけん制するのは、米軍の撤収期限が31日に迫っているためでもある。米国防総省のカービー報道官は28日の記者会見で、米軍がカブールの空港からの撤収作業に着手したと明らかにした。撤収作業に入ると即応体制をとりにくくなり敵に隙を与えやすくなる。

米メディアによると、28日時点で米兵4000人程度が空港を活動を続けているとみられる。一時は約5800人が活動していた。日本を含めて各国の退避作業に残された時間は少なくなってきた。

米国務省は28日、約350人の米国民が国外退避を望んでいるが、いまだにアフガンに残っていると明らかにした。これとは別に約280人に対して出国の意向を問い合わせているという。 』