トルコ外相、タリバン政権の承認「発足後に判断」

トルコ外相、タリバン政権の承認「発足後に判断」
チャブシオール氏単独インタビュー
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR18CUT0Y1A810C2000000/

※ 陸路の様子だ…。車で移動するとなると、こういうルートを辿ることになる…。ある意味、「幹線道路」なんだろう…。

※ 衛星画像…。やはり、山地が多いな…。

『【アンカラ=木寺もも子】トルコのチャブシオール外相は18日、日本経済新聞の取材に応じ、アフガニスタンに駐留する自国軍の撤収について「判断は時期尚早だ」と述べた。トルコは既に全土を制圧したイスラム主義組織タリバンと対話を始めており、首都カブールの空港警備継続を探る。タリバン政権を承認するかは新政権の発足後に検討する考えを示した。

トルコは北大西洋条約機構(NATO)の一員として、アフガンで首都カブールの空港警備などに参加してきた。米軍がアフガン撤収を表明した後、空港での警備任務を引き継ぐ考えを示していた。

チャブシオール氏は、タリバンによるカブール制圧で「状況は変わった」と認めたうえ、「新たな政権が成立するのを待ち、話をする」と説明した。約500人の駐留軍は「戦闘要員ではないことがよく理解されている」とも述べ、現時点では撤収を決めていないと強調した。

トルコはNATOで唯一、イスラム教徒が大多数を占める加盟国で、タリバンとも一定のチャネルがある。チャブシオール氏は17日、タリバンが発表した融和的な声明について「ポジティブだ」と歓迎する姿勢を示した。既にタリバンと対話を行っていることも明らかにしている。

ただ、タリバンは一貫してすべてのNATO駐留部隊の撤収を求めており、17日の記者会見でも改めて強調した。タリバンが駐留を認めるかは不透明だ。

トルコの調査会社メトロポールによると、カブール陥落前の時点で、62%の人がアフガンから撤収すべきだと答え、駐留継続に賛成する人は27%だった。それでも政府が意欲を示すのには、近年悪化した対米・欧州関係の改善につながるという思惑がある。ほぼ唯一の玄関口である空港の保安は、国外との往来に必要な最低条件だ。

トルコは今年だけで不法入国したアフガン難民1万3000人を空路で送還している。難民はタリバンの攻勢が強まった6月ごろから増えており、今後急増することも懸念される。空港が安心して使えなくなれば送還のルートも失う問題がある。

難民の多くはイランやトルコを通って欧州を目指す。米国や欧州からは、ホスト国としてトルコを含むアフガンの周辺国に期待する声が上がるが「欧州が(一方的に)トルコに要求するだけでは解決しない」とけん制した。

トルコは2016年、シリア難民を自国で受け入れ、欧州への移動を抑制する合意を欧州連合(EU)と結んだ。シリア人を含め400万人超の難民が滞在するが、見返りとなるEUへのビザなし渡航や満額の支援が実現していないと強い不満を抱いている。チャブシオール氏は「トルコ(だけで)は難民の負担に耐えられない」として、EUなどの協力強化を求めた。
タリバンが樹立する新政権を承認するかどうかは「政権発足後に検討する」と述べた。タリバンやカルザイ前大統領ら前政権の幹部と協議を始めたことに触れ、「平和的な政権移行が行われることを希望する」と期待した。

チャブシオール氏は20日、中東諸国を訪問中の茂木外相とイスタンブールで会談する。一時閉鎖を余儀なくされた日本の在カブール大使館は当面、イスタンブールに臨時事務所を置くとしており、「最大限の支援をしたい」と話した。

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