危機後回復に「K字」格差 的絞った支援カギに

危機後回復に「K字」格差 的絞った支援カギに
コロナ予算 2年目の難題㊤
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA164EN0W1A810C2000000/

 ※『税収を押し上げたのは大手製造業だ。資本金10億円以上の製造業の営業利益はコロナ前の19年1~3月期を3割近く上回った。景気の回復で先行する米国や中国への輸出が伸びている。』…。

 ※ と言うことで、実は、税収は伸びているらしい…。

 ※ 「資本金10億円以上の製造業」なんて、全体の何割を占めるんだろう…。

 ※ まあ、一般庶民の「肌感覚」とは、かけ離れた話しだな…。

 ※ さりとて、「内需」が盛り上がるには、「ワクチン接種率」が上がらないと、どうしようもない…。

 ※ そこの肝心の「庶民層」「若者・中年層」が、「デマ」「風評」に左右されて、「ワクチン忌避」に走っている向きも、あるらしいからな…。

 ※ ヤレヤレな話しだ…。

『新型コロナウイルスの感染拡大下で2年目の予算編成が始まる。政府・与党内では衆院選をにらんだ経済対策を求める声が浮上する。経済の回復は業種によって差が開く「K字」の構図が鮮明で、支援策はメリハリが必要になる。2020年度から30兆円も繰り越した執行の目詰まりを解消し、成長につなげる効率的な配分が求められる。

財務省は22年度予算編成に向けて8月末、各省庁の概算要求を締め切る。当初予算でも21年度に106兆円と過去最大に膨らんだ危機モードがなお続く公算が大きい。

「もう限界だった」。東京都内で複数の居酒屋を経営する30代の男性は7月からの緊急事態宣言下で、都の休業要請に従わず酒類を提供した。今春までは要請に応じ、協力金や家賃支援の給付金を受け取っていた。それではしのぎきれなくなった。「道義的問題よりも事業の継続を優先せざるを得ない。支援がもう少し手厚ければ」と漏らす。

コロナ1年目の20年度は、家計消費が持ち家の家賃換算分を除き約224兆円と前年度から20兆円近く減った。ところが税収は60.8兆円と過去最高を更新した。緩やかに連動してきた二つの数字の分離は、経済の持ち直しが一様ではなくK字に割かれた実相を映す。

財務省の法人企業統計によると、資本金2000万円未満の非製造業は21年1~3月期の営業利益がコロナ前の19年同期より7割少ない。コロナで打撃を受けた中小飲食業はもともと赤字体質で法人税を払っていない場合が多い。苦境は必ずしも税収に反映されない。

税収を押し上げたのは大手製造業だ。資本金10億円以上の製造業の営業利益はコロナ前の19年1~3月期を3割近く上回った。景気の回復で先行する米国や中国への輸出が伸びている。

これまでコロナ対策は1人10万円の特別定額給付金や実質無利子・無担保融資など幅広い対象への支援が中心だった。救済策の長期化は企業が政策依存に陥り、生産性を低迷させるリスクと背中合わせ。2度目の予算編成は困窮者に的を絞る必要がある。

線引きは難しい。「飲食だけ支援が手厚いのはおかしい」。酒販店やエンタメ関連産業からは既に不満が漏れる。同じ業種でも、店舗数など規模の違いによる支援の過不足が不公平感を生む。

家計支援策も同様だ。20年春の給付金は当初は困窮世帯に限り、30万円を配る案が検討された。「額の大きさが不公平感を際立たせて反発を招いた」(財務省幹部)。結果、広く薄く10万円という方式に落ち着いた。

第一生命経済研究所の星野卓也氏は「『住民税非課税世帯』など政府が所得を基準にした区切りしかできず、それぞれの保有資産額を把握できない現状では、本当の困窮世帯に絞った政策はそもそも難しい」と指摘する。

支援の長期化はすでにひずみを生んでいる。企業の休業手当を支援する雇用調整助成金は中小企業が自己負担なしで1人あたり1日最大1万5000円受け取れる特例が続く。失業者の増加を抑えた半面、成長産業への転職の意欲までそいでいるとの指摘が絶えない。

雇調金は巨額の支払いが続き、すでに財源が底をつきつつある。雇用保険の積立金は19年度の4.5兆円から21年度の見込み額は0.2兆円まで減っている。

ここにきて再び感染が急拡大し、経済の持ち直しが鈍る懸念が強まる。必要な支援を維持・強化しながら、長くは続けられない危機対応の出口を探る必要もある。コロナ2年目の難題への解答が今後の予算編成では求められる。 』