アフガニスタンを理解するための10の地図

アフガニスタンを理解するための10の地図
アルジャジーラは、アフガニスタンを視覚化します – 3800万人の主に山岳国 – 戦争の数十年に苦しんできました。
https://www.aljazeera.com/news/2021/8/12/10-maps-to-understand-afghanistan-interactive

『(※ 翻訳は、Google翻訳)

過去7日間、タリバンはアフガニスタンの34の州都のうち少なくとも11州を支配してきた。

米国主導の外国軍が20年間の戦争の後、同国からの撤退を完了しようとしているので、武装グループは現在、国の領土の推定65%を支配しています。

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インフォグラフィック:アフガニスタンで何を制御するのか
彼らの名前を知る:ミャンマーのクーデター以来殺された子供たち
過去100年間にメッカがどのように変化してきたか
ハッジとイード・アル=アダ2021はいつですか?

タリバングループが西側の支援を受けたアフガニスタン政府に対して複数の攻撃を開始した5月初め以来、少なくとも244,000人が国内避難民となっている。

ここでは、アフガニスタンを理解するのに役立つ10のマップがあります。

  1. 34州 – 421地区
    アフガニスタンの人口は3,800万人です。国の東部に位置する首都カブールには、約450万人(国の12%)が住んでいます。その他の主要州には、ヘラト(190万)、ナンガルハル(150万人)、バルフ(130万人)、カンダハル(120万人)が含まれます。
  2. アフガニスタンはどのくらいの大きさですか?
    南アジアの国は、世界で最も人口の多い国のトップ40の一つです。652,860平方キロメートル(252,071平方マイル)で、国は米国テキサス州のおよその大きさであり、英国の2倍以上の大きさです。
  3. 誰が何を制御しますか?
    タリバンは、サル・エ・プル、シェバーガン、アイバク、クンドゥズ、タルカン、プル・エ・クムリ、ファラ、ザランジ、ファイザバード、ガズニ、そして最近ではヘラートの都市を含む11の州都を過去1週間で占領しました。

タリバンは、外国軍の最終的な撤退の開始に合わせて5月に一連の攻撃を開始して以来、すでにアフガニスタンの農村部の広大な部分を獲得していました。

雷の速度で、武装グループは、重要な国境のポストや州都を取って、国の様々な地域で進歩しています。

  1. 供給ルートと国境通過
    内陸のアフガニスタンは、貿易と供給ルートのために近隣諸国に依存しています。

アフガニスタンは、北大西洋条約機構(NATO)と米軍の国際貿易と地上供給と物流のためにパキスタンの港に頼ってきた。

南アジアの2カ国は、約2,600km(1,615マイル)の国境と2つの運用国境交差点を共有しています。そのうちの一人、スピン・ボルダックは7月下旬からタリバンの支配下にある。

  1. 山と砂漠の国
    世界で8番目に山岳地帯の国で、多くの部分にアクセスするのが難しいです。同国の首都カブールは、海抜わずか2km(6,562フィート)以上の平均標高に達しています。ヒンドゥークシュヒマラヤは国の北東にまたがり、南西部は主に砂漠で覆われています。
  2. アヘンケシ栽培
    アフガニスタンは世界最大のアヘン生産国です。中毒性の高いヘロイン薬を生産するために使用されるアヘンケシのほとんどは、国の南西部で栽培されています。

2020年に実施された最新のアヘン調査(pdf)によると、全国でアヘンケシを栽培するために224,000ヘクタール(約553,500エーカー)の土地が使用されました。全ケシ栽培の半分以上 – 115,597ヘクタール(285,650エーカー)は、ヘルマンドの南西部の州だけで栽培されました。

国連の推計によると、2020年には約6,300トンのアヘン(3500万ドル)が生産された。

  1. ほとんどのアフガニスタン人は貧困に暮らしている
    コロナウイルス大流行の前に、国の少なくとも54.5パーセントは、現在の推定値が72%に達して、貧困ライン以下に住んでいました。
  2. 非常に低い識字率
    数十年にわたる壊滅的な戦争の後、アフガニスタンの識字率は世界で最も低い43%です。15歳以上の男性の半数以上が読み書きが可能ですが、女性の比率は女性の3分の1以下です。
  3. 国内避難民
    2021年1月1日から7月24日にかけて、アフガニスタン内に少なくとも389,645人(そのうち59%が子ども)が避難した。6月だけでも、国内で10万9000人が国内避難民となった。

避難民の4分の3は、アフガニスタンの34州のうち10州から来た:クンドゥズ(92,000)、ナンガルハル(38,000)、タカール(25,000)、カンダハル(24,000)、ファリー アブ:(20,000)、クナール:(19,500)、ウォーダック:(19,000)、デイクンディ(18,300)、ラグマン(18,000)、ヘルマンド(17,000)。

同じ州内で最も高い内部流れは、クンドゥズ(85,000)、ナンガルハル(38,000)、タカール(25,000)で発生しました。

  1. 近隣諸国の難民
    国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の最新の報告によると、2020年の世界のアフガニスタン難民の総数は260万人に達した。

登録難民のほぼ86%が近隣諸国の3カ国にあり、さらに12%がヨーロッパに住んでいます。

ここ数日、ドイツ、オランダ、フランス、フィンランド、スウェーデン、ノルウェーを含む複数のヨーロッパ諸国は、戦争で荒廃した国の急速に悪化する治安状況を認める動きであるアフガニスタン亡命希望者を国外追放する取り組みを一時的に停止すると発表した。
出典:アルジャジーラ』

「No Olympic golden ticket to exit military for South Korean high jumper」

David Choi and Yoo Kyong Chang 記者による2021-8-12記事「No Olympic golden ticket to exit military for South Korean high jumper」
https://st2019.site/?p=17299

『25歳の徴兵、ウ・サンヒョク一等兵は、韓国陸軍アスレチック部隊に所属し、先の東京五輪ハイジャンプで4位に入賞した。記録は2.35m。これで1997年の韓国国内記録が更新された。

 ちなみに金メダルの2人は2.37mを飛んでいる。また1996につくられている五輪記録は2.39mである。

 韓国では健康に問題無い全男子に18ヶ月間の入営義務がある。しかしアジア大会で金メダルを取るか、オリンピックで銅メダル以上を1個でも取れば、徴兵は免除されることになっている。

 たとえば、英国サッカーチームのトテナムホットスパーに所属しているソン・フンミンは2018のサッカー・アジア大会で韓国チームに金メダルをもたらしたので、海兵隊に3週間入営しただけで、徴兵を免除されている。

 今回の走り高跳び選手については、韓国国防省は、10日間の休暇を与えて報いるつもりだという。

 彼の他に4人の、げんざい韓国軍に服務中のアスリートに対して、五輪参加を慰労する下賜休暇が与えられるだろうという。ちなみに、普通の兵隊は1年に平均24日間の休暇が与えられている。

 ウ選手は、今年、五輪前のオフシーズン練習を米国で重ねていた。また新コロ予防注射はサンディエゴで済ませていた。
 韓国軍のアスレチック部隊に入営したのは今年の3月であった。この部隊は軍の仕事は何もしない。

 米陸軍には「ワールド・クラス・アスリート・プログラム」というのがあって、似たような機能を果たしている。今次東京大会には19人の、現役米軍人がアメリカ代表の選手として参加している。ただし、今の米軍はすべて志願制であって、徴兵はひとりもいない。』

「President Biden’s Electric Car Future Is Union Made」

「President Biden’s Electric Car Future Is Union Made」
https://st2019.site/?p=17299

 ※ 米国における「EV促進」の流れと、UAW(全米自動車労組)の関係が、ずっと疑問だった…。

 ※ EVを促進すればするほど、組合員の「仕事」は減って行くわけだからな…。

 ※ その「解答」の一端が、明かされている…。

 ※ おそらく、ヨーロッパでも、中国でも、事情は同じなんだろうと思う…。

 ※ 日本でも、似たようなものだろう…。

 ※ さらに、日本の場合は、「軽自動車」規格もあるんで、さらに複雑化する…。

 ※ それと、住宅事情が厳しいという事情もある…。

 ※ 都市部で、賃貸住宅・マンションに住んだり、駐車場借りたりしている人は、充電をどうするつもりなんだろう…。急速充電器は、エアコン3台分の電力を食う…、とも聞いたぞ…。
 
 ※ そういう電力負担を、回収する仕組みは、どう構築するつもりなんだろう…。

 ※ 難問は、山積みだ…。

『バイデン政権がこのたび打ち出した「2030年には、米国内で製造する自動車の半分は電気とする」という路線は、全米の消費者が負担し、自動車産業労組に対して助成金を支払うのにも等しい仕組みである。

 現状、電動車のシェアは2%しかない。

 ちなみに国内ビッグ3は、フォード、GM、ステランティス(=以前の「フィアット-クライスラー」)。全米自動車労組の牙城である。
 環境主義者と州知事たちが、この計画の政府発表に、ビッグ3幹部たちとともに立ち会った。

 かたや、全米自動車労組の牙城ではない他の多数の自動車メーカーはこの発表には立ち合わなかった。
 電気自動車の先駆企業であるテスラ社からも立会いがなかった。流れを作ったパイオニア功労者のイーロン・マスク氏は純然アメリカ実業家ではないか。
 ヒュンダイ、ニッサン、トヨタの幹部の顔も無かった。それぞれ、バイデン政権の目標を応援したいと声明をしているのに、この場には呼ばれなかったのである。

 要するにバイデン・プランは、全米自動車労組UAWのための政治だ。

 UAW牙城メーカー製の電動新車の購入に対し、政府は1万2500ドルを補助する。UAW牙城ではないメーカーの電動新車に対しては、1万ドルを補助する。そんなことになりそうだ。

 UAWの状態は今、ピンチである。
 1970年代にはメンバーは150万人もいた。今は25万人に減ってしまっている。
 さらに電動車化がすすめば、工場には熟練工がほとんど必要ではなくなってしまう。
 電動車化は、UAWの棺桶に蓋をしめる、最後の釘なのだ。バイデン政権は、その死に体を救ってやろうとしているわけである。

 フォード、GM、ステランティスが生き残るためには、既存GS網に代わる充電所のネットワークが全米に整備されなくてはならない。
 だが、それは、既存のテスラの充電所(それはテスラが自社負担で建設している)の拡充ではいけないか? いけないのである!
 米国の納税者が、UAW牙城たる3大グループのために全費用を持ってやる。そういう仕組みを、バイデン政府は導入する気でいるのだ。当該3社には、テスラのように充電所を自社負担で建設する気などないからである。

 国費すなわち税金で建設された充電所は、すべてのメーカーの電動車に給電することができる。しかしそれによって最も救われるのは、フォード、GM、ステランティスとその労組なのだ。』

「デジタル通貨圏」主権揺るがす

「デジタル通貨圏」主権揺るがす クーレBIS局長
通貨漂流ニクソン・ショック 私はこうみる⑤
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR26DFS0W1A720C2000000/

『デジタル通貨の登場が世界の金融を再び大きく変えようとしている。官民の競争が通貨秩序をどう変えるのか。中銀デジタル通貨(CBDC)の検討を主導する国際決済銀行(BIS)イノベーション・ハブ局長のベノワ・クーレ氏に聞いた。

――なぜ中銀デジタル通貨が必要なのですか。

「民間の決済手段が多くあること自体はいいことだ。イノベーションは民間部門の競争の中で起こる。民間のプレーヤーは利益を求め、独自の体系(エコシステム)を作って価値を高め、市場を支配しようとする。これが資本主義のやり方だ」

「ただ、通貨に関してすべてを民間に委ねてはいけない。企業による(排他的な)『壁で囲まれた庭』となってしまう。通貨システムがバラバラになり、中銀が価格の安定や金融の安定を届けられなくなってしまう。デジタルになっても、中銀マネーがシステムの中心でなければならない」

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――米フェイスブックが2019年にリブラ(現ディエム)構想を発表した際、「中銀への警鐘だ」と声を上げました。

「発表まで中銀はデジタル通貨を遠巻きにみていて、規模が小さく金融政策や金融の安定とは関係がないと見下すようでさえあった。そこに突然、利用者が何億人に広がる可能性を秘めたプロジェクトが現れた。中銀は金融システムの一部が私物化され、伝統的な決済システムから切り離されるという見通しに直面し、受け入れてはならないリスクだと感じた。多くの中銀が真剣にCBDCを考え始めたのは、デジタル通貨を(自ら)提供できなければならないと理解したからだ」

――デジタル通貨は国際通貨秩序をどう変えるでしょうか。

「民間の手段が支配的になれば、混乱のリスクがある。数百万、数億の利用者がいる民間のネットワークの決済手段ができれば、米プリンストン大学のマーカス・ブルネルマイヤー教授が呼ぶところの『デジタル通貨圏』を作り出すリスクを冒すことになる。政治的な国境に基づく通貨圏の代わりに、国境を越えた民間ネットワークの利用ベースの通貨圏が現れる。これは国の主権や金融政策、資金洗浄などに重大な懸念を引き起こす」

「(デジタル化による)通貨間の競争は(国際金融秩序の)風景を変えるだろうか。確かなことは分からない。最終的には、基礎的な経済力と安定性というところに戻ってくるからだ。より構造的な問題と比べれば技術は二次的なものだ」

「小さな開かれた経済にとっては、通貨の代替という重要なリスクがある。通貨の信認が十分ではなく経済が安定していない場合、市民は自国通貨ではなくデジタル通貨に乗り換えるかもしれない。通常、ドル化やユーロ化と呼ばれる問題だ」

【関連インタビュー】
・米国の過信、ドル覇権のもろさに ロゴフ教授
・デジタル経済、人民元の国際化促す 孫立堅教授
・今も残る円高のトラウマ 行天豊雄元財務官
・基軸通貨、民主主義が必要条件 アイケングリーン教授

――大学時代に研究されていた「平家物語」の重要なテーマは盛者必衰です。ドル支配は今後も続きますか。

「この世に永遠なものはなく、支配的な通貨も、ひとえに風の前のちりに同じで、終わりを迎える。だが、かなり長い時間がかかるだろう。我々は通貨を、ほかの人も使うから使っている。置き換えることはとても難しい。米ドルの支配は近い将来も変わらず、デジタル通貨がそれを変えるとは思わない」

「経済規模でいえば、米ドル支配に挑戦しうる唯一の通貨は人民元だ。ただ、それには資本勘定を完全に開く必要がある。中国当局は金融の開放よりも国内の安定を優先している。そうであれば、近い将来にそれが起こるとは思わない」

(聞き手はベルリン=石川潤)

Benoit Coeure 仏財務省などで要職を歴任、2012年から19年まで欧州中央銀行(ECB)専務理事。20年から現職。中銀デジタル通貨(CBDC)検討の推進役
=おわり

松崎雄典、大塚節雄、大越匡洋、斉藤雄太、花田幸典、南毅郎、富田美緒、真鍋和也、粟井康夫、張勇祥、河浪武史、石川潤、土居倫之、後藤達也、川手伊織、奥田宏二、木寺もも子、南雲ジェーダが担当しました。』

「宮崎正弘の国際情勢解題」 令和三年(2021)8月13日(金曜日)

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月13日(金曜日)
通巻第7012号  
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 新任の秦剛(駐米中国大使)がワシントンで話し合いを始めた
  イエーレン米国財務長官が近く訪中の観測
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 イエーレン米国財務長官が訪中する予定という。
 8月12日にブルームバーグが報じたが、財務省のリリー・アダムズ報道官は、「イエーレン長官が秋に中国を訪問する計画はない」と否定した。もし訪中となれば、現職閣僚だから、バイデン政権では最高位の訪問となる。

情報通が解説するには「長官訪中の場合、気候変動対策など米中共通の課題のほか、貿易などの協議が目的となる」とし、対談相手は劉鶴副首相だろうとした。

しかし、先のシェルマン国務副長官の訪中は中国側が罵倒を繰り返し、天津に留め置いて、文句ばかりを並べて追い返した。米国は相当の不快感を抱いたが、同時に中国はまったく譲歩する姿勢にないことを掌握した。

イエーレン米国財務省官はFRB議長を務めた金融、財務のベテランであり、現在のバイデン政権が進めているバラマキ路線の中枢にいる。

彼女が中国へ行って知りたいことは、第一にデジタル人民元の本気度と、その可能性、そして米国はいかに対応するべきかのヒントを得ることだろう。というのもブレトンウッズ体制下のドル覇権が何時まで維持できるかという米国の戦略に絡むからだ。

 第二に中国企業のウォール街への上場がピタリ止んでいることと、中国企業の社債償還、株式市場の下落予測などの参考となる実態を把握することだろう。二年以内に230兆円の償還がくる中国の債券市場はパニックを回避できるか、どうか。

 第三に中国共産党は教育産業の予備校や、ゲーム産業は不健全として市場介入を間接的に行ったが、この悪影響が中国国内ばかりか、すでに日本のソフトバンクGや楽天に甚大な悪影響が出ており、市場の今後の予測に繋がる。

 中国は世界に先駈けて「デジタル人民元」を普及せんと実験を繰り返している。そのうえで、潜在的な阻害要因を駆除しており、例えば、ビットコインなどの暗号通貨の取引所を閉鎖した。

 中国人はビットコインに集中的に投機してきたため、世界シェアは80%にも及び、同時にビットコイン現金化闇市場も出現した。顧客のなかにはハッカーで稼ぐ北朝鮮の集団があった。また電力消費が膨大なため、国内取引所を畳み、米国テキサス州へ移動する「業者」も目立つようになった。

 またアリババ、テンセントのモバイル決済は国民から支持されており、最初は奨励してきた中国共産党だったが、データ管理とデータ流失に問題があるとして、規制を強化した。デジタル人民元を世界市場に普及させ、国家がそのデータを管理すると中国の全体主義体制は、管理監査が完璧となる。しかし、そうした中国の目標は可能なのか、どうか。
 
 デジタル通貨は国際的流通性を獲得すれば、当該国の通貨管理、すなわち通貨発行という主権はどうなるか。
仮想通貨は、ドル基軸の世銀IMF体制と、どういう整合性を取るのか、デジタル人民元などの仮想通貨は、どうやってドルと交換できるのかという問題だ。こうした重要な問題で米中は突っ込んだ話し合いをしていない。

▼二年以内の中国国有企業の社債償還は230兆円
 
 昨秋から噂されたデベロッパー大手の「恒大集団」が債務危機に陥って中国の不動産業界は青ざめた。香港では開発中のマンション販売に関して、主幹事のHSBCは住宅ローンを停止した。広東省では広発銀行の要請により二軒のマンション開発販売を停止した。
 恒大集団は全物件を30%割引で販売して手元現金をかき集めた。償還の迫った社債のために急いだが恒大の社債は金利が14%に跳ね上がった。
 恒大集団の倒産が秒読みだということではなく、GDP躍進の基軸だった不動産ビジネスが本当に危殆に瀕しているのであり、値崩れのあと住宅ローン、個人破産のラッシュとなるだろう。

すでに北京大学系の方正集団や、鳴り物入り国策企業だった紫光集団が外貨建て社債をデフォルト(13億元)。王岐山系といわれる海南集団は事実上倒産している。
 ほかにも華夏幸福基業(157億元の債務不履行だった)、天津地産が社債デフォルト。
 2021年第一四半期だけでも格力電器などがデフォルトをやらかし、前期比で24・3%の増加、合計で61社の社債が紙くずとなった(2020年は通年で142社の社債が紙くずに化けた。このペースだと、今年は240社以上になる)。
 このため新規に社債の起債もしくはCP(コマーシャルペーパー)の発行を予定していた248社が社債発行を見送った。
 
 国有企業大手も債務不履行危機が近いとされ、国家鉄路集団が900億元、国家電網が140億元の社債残高を抱えるなど公的企業の債務は、6000億元とされる。
 23年までに償還時期が来る債務は邦貨換算で230兆円。このうちドル建て社債は1720億ドル(19兆円)で全体の8・3%。西側投資家の杞憂は後者のデフォルトだ。
 
 ▼ウォール街の関心事は中国の株価の行方だ

 イエーレンはFRB議長と財務省との格差をわきまえている。財務省はドル札を印刷し、そのグリーンバックにサインをするのは大統領ではなく財務長官の特権である。
 米国の投資家やファンド筋は、これまでにも中国株式で大いに潤ってきた。とくにゴールドマンサックスなど証券会社は、上場の主幹事となることで、巨額の手数料を稼いできた。だからこそ中国の最近の動きが気になるのだ。

 滴滴(DIDI)は6月30日にNY市場に上場し、予定価格14ドルのところ、初値が18ドル。時価総額はいきなり7兆5700億円となった。
四日後、中国はDIDIの審査に入ったため株価は暴落した。7月9日の時価総額はピークから2兆3000億円ほど減らして、5兆2000億円ほどになった。
 ついで7月26日、学習塾規制強化により、香港株式市場で中国教育銘柄の株価が半値以下に暴落した。新東方教育科技などはオンライン個別指導で業績を伸ばしたが、いきなり47%下落した。四日間続いた続落で中国の株式市場から6兆3000億円弱が蒸発した。
 中国当局は学習塾、補習斑、家庭教師センターなど「教育産業は利益追求であってはならない」とし、「免許交付を新ルールにかえる」とした。

 中国の教育産業界は大学進学率の急上昇(ことしの大卒は909万人)に伴い、たとえば、宿題アプリで急発展してきた「猿輔導」は、時価総額1・6兆円。昨年に猿輔導が上場した折には、2300億円をかき集めた。教育補習など広く利用されるアプリゆえに利用者は四億人を超えたという。

 この当局の措置により、大手のTAL(米国でも上場)の株価は71%の暴落、「GAOTU TECHEDU」が53%、新東方教育が41%の下落と、いずれも土石流被害は甚大。付帯して校舎賃貸オーナーから参考書出版社、流通など、猛烈な被害がでるが、じつは出資側のほうの被害がもっと大きい。

 補習産業の急伸ぶりをみてアリババ、テンセント、バイトダンスなど中国の大手ベンチャーはファンドを通じて教育産業に投資した。2020年だけで、この業界には100億ドルもの巨額が雪崩れ込んで、まるでマネーゲーム。教育者としてはふさわしくない行為に目が眩んでいたことも事実ではある。

 そして中国はセキュリティ安全法の観点から新規海外上場を規制するとした。上場に際して幹事行となると、膨大な手数料を手中にできるのが、ゴールドマンサックス、JPモルガンなどのウォール街の禿鷹金融軍団だから、錬金術の手伝いが出来ないとなれば、また次の手口を考えなければならなくなる。

 ラッキン珈琲の不正経理、水増し決算による上場は、投資家が大損をしたと言われ、中国企業への不信感の増大、中国企業の社債格付けの劣化などから、ファンドの投資マインド後退とともに、中国企業そのものが上場を延期、もしくは取りやめも目立つ。

 中国の習近平にとってみれば、中国のエクサレントカンパニィが、そろいもそろって自国では上場せず、中国を避けてNY市場で資金調達する行為そのものが、共産党統治を馬鹿にしている証拠だといきり立っている。しかしながら、それこそが中国の金融への国際的評価であり、客観的状況だといえる。中国側からみると、海外へ中国の情報が漏洩する安全保障上のリスクがあるとも考える。NY上場の中国企業は400社、これからの運命は? 
 7月29日、米上院議員らSECにNY上場のすべての中国企業を調査せよと要求した。

 正反対の動きがある。

 第一に米国企業の中国への直接投資は増えている。1160億ドルに対して中国の米国への直接投資は376億ドル。差引き874億ドルが米国からの流失だ。

 第二に証券投資はバランスが逆で、中国の米国再建保有は1兆960億ドル、米国のそれは3000億ドルである。

 第三に中国の対米貿易黒字は依然として2850億ドルである。最近とくに目立つ手口は「変動持ち分事業体(VIE)を通じておこなう「迂回上場」という巧妙なやり方で、アリババ、ピンドウドウ、京東集団、ネットイーズ、百度、滴滴などが採用した。

 ▼「宗教はアヘンだ」じゃなかった「ゲームはアヘンだ」

 ついで中国共産党は「ゲームは精神のアヘンだ」として規制に乗り出した。
 宗教はアヘンと早くから共産党は唱えて来たが、文字通りに受け取る向きは少なく、ようするに共産党独裁そのものが一神教だから、ほかのカルトの存在は認めない、抹殺の対象である、と宣言していたことになる。

 8月3日、共産党御用達の国営通信社・新華社系の『経済参考報』が「子どものオンラインゲーム中毒の蔓延に苦言を呈し、「ゲームの有害性が高まっている。まさに『精神のアヘン』、『電子薬物』という批判があるが、どのような産業であれ、スポーツであれ、社会をむしばむような発展は望ましくない」としたのだ。

 これによって中国最大のゲームソフト企業テンセントの株価が暴落、日本のゲーム業界の株価にも波及した。日本のゲーム大手はソニー、任天堂、バンダイナムコなどで、この業界の規模は5・3兆円(ほぼ日本の防衛予算に匹敵)、9・7%の成長率を誇った。地下鉄や電車に乗ると分かるが、90%近い乗客はスマホを見ている。その半分近くがゲームをしている。精神の荒廃が、ここまで来ている暗黒は、中国に限った現象ではない。

 テンセントは三月に日本企業「楽天」への出資をしている。「テンセント・リスク」と大騒ぎになった。楽天へ日本郵政が8・32%、テンセントは3・65%を出資したのだが、楽天の幹部は「なにも問題はない」と言い切った。ところが、市場では楽天の社債格付けがドカンとさげられてことに懸念が拡がった。

 8月12日、新任の秦剛(駐米中国大使)はワシントンで国務省高官らとの話し合いを始めた
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コロナ発生源で応酬、米共和党「武漢から」

コロナ発生源で応酬、米共和党「武漢から」 中国は反発
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM040LB0U1A800C2000000/

『【大連=渡辺伸、ワシントン=中村亮】新型コロナウイルスの発生源を巡って、米中が火花を散らしている。米国は野党・共和党が「中国の研究所から流出した証拠がある」と主張し、バイデン米大統領の指示で別の調査も進む。中国は対抗措置として米起源説を持ち出して国内外で宣伝工作を展開し、情報戦の様相を呈してきた。

「コロナウイルスは中国湖北省武漢市の中国科学院武漢ウイルス研究所から流出した。多くの証拠がある」。米下院外交委員会の共和党トップ、マコール議員らは8月1日に発表した報告書で主張した。

報告書では武漢の研究者らが誤って感染し、ウイルスを外部に広げた流出説を裏付ける理由を列挙。「19年9~10月、研究所近くの病院を訪れる人が急増した衛星写真がある」「19年9月、研究所でウイルスに関するデータベースが説明なく削除された」「研究所の空調設備には不備がある」などとした。

米国では別の調査も進む。バイデン氏は5月、研究所からの流出説を含め、コロナの起源を調査し、90日以内に報告するよう情報機関に指示を出した。将来のパンデミック防止に注力するとしたそれまでの方針を突然転換した。バイデン政権に近い関係者は「バイデン氏が中国の非協力的な態度に不満を持っていた」と指摘する。

米CNNテレビは8月5日、米情報機関が武漢ウイルス研究所で扱っていたウイルスの遺伝情報などの膨大なデータを入手したと報じた。起源を解明するカギになる可能性があるとみて解析を進める。

中国は反発を強める。外務省の趙立堅副報道局長は7月30日の記者会見で、米メリーランド州にある陸軍の医学研究施設「フォート・デトリック」などからウイルスが漏洩した可能性にふれ、調査すべきだと訴えた。中国はもともと自国以外の起源調査を求めており、米国に矛先を向けた。

中国政府は国内外で宣伝工作に動く。趙氏は7月20日の会見で、世界規模の調査を支持し、調査の政治化に反対する手紙を世界保健機関(WHO)に送った国は「55カ国に達した」と主張した。中国が友好国に働きかけたとみられる。

共産党系メディア、環球時報はフォート・デトリックに対する調査をWHOに求める署名運動をネット上で展開し、すでに約2500万人分が集まった。中国国営中央テレビ(CCTV)も8月1日、フォート・デトリックの内幕を描く番組を放送した。

「誤報」騒動も起きた。国営新華社など官製メディアは7月下旬以降、スイス人の生物学者だと名のる人物のフェイスブックへの投稿を引用し、米国を非難した。だが、在中国スイス大使館がこの学者の存在を否定し、記事の削除と訂正を求めた。

新型コロナの起源特定を巡っては、19年12月に世界で初めて感染が広がった中国・武漢市で21年1~2月、WHOの専門家チームと中国の研究チームが共同調査を実施。3月末に発表した調査では「動物から人間への感染が最も可能性が高い」とし、ウイルス研究所からの流出説はほぼ否定していた。

だが、WHOのテドロス事務局長は7月、武漢の研究所を含めた再調査を加盟国に提案した。「中国には関連データのすべてを提供することを期待したい」と話した。1~2月の調査では中国当局が感染初期の患者データの提供を拒否した。

国家衛生健康委員会の曽益新副主任は7月の記者会見で、WHOによる中国での追加調査を拒否する意向を表明。研究所からの流出説は「科学に反する」と否定した。別の幹部も、患者データについて「プライバシー保護のため提供しなかった。(WHOの)専門家チームも理解していた」と反論した。

米情報機関は8月下旬に報告書をまとめるとみられ、その内容が当面の焦点だ。米シンクタンク、ジャーマン・マーシャル・ファンドのボニー・グレイザー氏は、バイデン政権が決定的証拠をつかむのは難しいとみるが、「中国が協力しなかった」として中国包囲網をつくると指摘。「かなり大きな米中摩擦を引き起こす」と分析する。 』

中国・上海、小学生の英語試験禁止

中国・上海、小学生の英語試験禁止 習思想は必修化
北京、外国教材禁止 米中対立も背景か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM103LU0Q1A810C2000000/

『【上海=松田直樹】中国の習近平(シー・ジンピン)指導部が教育分野の監督を強めている。上海市は9月の新学期から小学生の期末試験で、これまで実施していた英語の試験を除外する。試験の回数も減らす。学生の負担を軽減するためというが、同時に「習近平思想」を必修にして思想教育は徹底する。米国との対立長期化をにらみ、子供に強い愛党精神を植え付ける狙いもあるとみられる。

上海市は今月3日、新学期から3~5年生(上海市の小学校は5年制)の期末試験の対象科目を数学と国語に変更すると公表した。これまでは英語を含む3科目が試験の対象となっていた。一学期に中間と期末の2回実施していた試験の回数も期末試験の1回のみに改める。

習指導部は「(受験競争の激化が)放課後の自由な時間を奪い、小・中学生に多大なプレッシャーを与えている」と問題視する。放課後の学習塾や家庭教師の利用は教育費の増加につながっており、少子化を助長する要因にもなっている。中国最大の国際都市である上海市の取り組みは今後、ほかの都市にも広がる可能性が高い。

同時に思想教育は加速している。上海市は9月の新学期から「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想の学生読本」と題した教材を使用する授業を小・中・高生の必修科目として新たに設ける。

小中は「道徳と法治」、高校は「思想政治」の授業の中でそれぞれ新教材を必修にする。授業では習氏の重要発言を暗記したりするとみられる。新教材は2021年7月に教育省が全国の学校で今秋から採用する方針を公表しており、今後は上海以外でも導入が進むとみられる。

北京市は外国教材禁止 米中対立も背景か
北京市も9日、当局の認可を受けていない外国教材を義務教育で使用することを禁止する方針を公表した。思想教育を徹底し若者の共産党への関心を高めるほか、香港でのデモ活動などでみられた社会運動の芽を摘むという思惑があるとみられる。米中対立が長期化しそうなことも底流にありそうだ。

中国政府は学習塾など教育産業の監督にも躍起だ。オンライン教育の大手15社に対し、虚偽の授業料を提示したとして6月に罰金を科した。高まる教育熱もあり、自宅で本格的な授業を受けられるとオンライン教育は注目されていた。だが、高額な授業料を要求する業者も少なくなく、返金トラブルなどの苦情も相次いでいた。

7月には学習塾の新規開業の認可を中止し、既存の学習塾は非営利団体として登記すると公表。今後は学費も政府が基準額を示して管理する方針だ。学習塾の株式上場による資金調達も禁止した。

監督強化の背景には少子化対策だけでなく、教育格差を是正する狙いもあるとみられる。小学3年生の子供を持つ江西省宜春市の主婦(29)は「将来は子供を北京や上海など大都市の大学に通わせたいが、今の教育制度では費用がかかり過ぎて不可能だ」と嘆く。北京大学の姚洋教授は中国メディアの取材に「地方で貧困から脱出した家族が、教育費の高騰により再び貧困家庭へと転落する可能性がある」と語った。

ただ、こうした政府の方針に冷めた視線を送る保護者も少なくない。教育熱心な家庭の多い上海市に住む主婦の韓さん(38)は「学校の試験が減っても受験競争がなくなることはない。学習塾を規制しても家庭教師をより多くの時間雇うだけだ」と話す。

韓さんは小学2年生の子供がいるが、学習塾や家庭教師代に年間約7万元(約120万円)払っている。上海市の20年の会社員の平均年収は12万元程度だ。中国では経済力がある家庭の子供ほど良い教育を受けられる傾向が鮮明となっている。政府がこうした教育格差をどこまで是正できるかは不透明な部分もある。

学生の負担軽減に向けた規制は、中長期的に人材の競争力をそぐ副作用もある。国際的な学力調査で北京や上海は世界トップの成績を誇り、こうした優秀な人材が中国経済の高速成長や旺盛な起業の土台になってきた。負担軽減策や思想教育が行き過ぎれば、人材の質にも響きかねない。

多様な観点からニュースを考える
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池上彰
ジャーナリスト・東京工業大学特命教授
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分析・考察 この記事を読んで文化大革命時代を思いだしました。毛沢東の個人崇拝が進み、学校では、毛沢東の文章などをまとめた、赤い小さな本『毛沢東語録』さえ読めば、他の勉強はいらないという一大運動が繰り広げられました。今回は、英語より「習近平思想」。英語を通じて世界のことを知るより個人崇拝が大事。過去に戻りつつあるように思えます。

2021年8月13日 15:27いいね
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高井宏章
日本経済新聞社 編集委員

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ひとこと解説 一連の政策の根底にあるのは少子高齢化でしょう。
一人っ子政策を緩めても、高度な教育を求めて子どもの数を抑える流れを変えないと「効果」は上がらない。一方で富裕層・エリート層は海外留学などの恩恵を享受する。

個人崇拝による思想教育は階層の固定と1党支配の強化の一石二鳥を狙ったものでしょうが、どう考えても悪手です。

毛沢東の死去は1976年。文化大革命の惨禍を記憶する国民は多い。教育水準と社会階層の向上への欲求はすでに人為的に抑制するのは難しい。

それが分からないほど中国の支配層は愚かではないはずです。「それでもブレーキがかからないのはなぜか」という問いが、今の中国を見る大事な視点だと考えます。

2021年8月13日 12:49 (2021年8月13日 14:17更新)
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竹内薫
サイエンスライター

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別の視点 教育には多様性が必要で、受験オンリーの価値観で均一性が失われるのがまずいのだと思います。日本は、その均一化が極限まで達してしまっているので、ある意味、中国の「改革」がどのような方向に向い、どういった成果が出るのか、注目しています。個人的に、習思想の強化は余計だと思います。自分で考えて道を切り開くことのできる人材の育成につながるのか、単なる独裁的な規制で終わるのか…。

2021年8月13日 14:08いいね
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菅野幹雄
日本経済新聞社 ワシントン支局長・本社コメンテーター
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ひとこと解説 恐ろしい超大国です。習国家主席本人の発案なのでしょうか、それとも周辺の忖度による指導なのでしょうか。そこに興味があります。

真偽を確かめてはいませんが、中国共産党のトップの子息は大半が米国の名門大学に留学しているという話を聞いています。英語教育を制限することで過度な受験競争を是正するという説明が成り立つなら、前段の話は中国国民には届いていないということなのでしょうか。

制限があるとはいえ海外旅行すれば中国の統治の異様さに気づく機会は少なくないはず。コロナで移動がままならない隙をついて習思想の教育を強化しようということのようですが、若い人たちはこの強権主義をどう受け止めるのでしょうか。

2021年8月13日 11:41 (2021年8月13日 11:57更新)
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92 』

米の白人人口初の減少

米の白人人口初の減少 20年国勢調査、多様化進む
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN12D890S1A810C2000000/

『【ワシントン=芦塚智子】米国勢調査局が12日に発表した2020年国勢調査の詳細によると、米国の白人人口(中南米系のヒスパニックを除く)が10年前の前回調査に比べて2.6%減少した。米メディアによると白人人口の減少は1790年の国勢調査の開始以来初めて。ヒスパニックやアジア系などのマイノリティー(少数派)が増加しており、米社会の多様化が進んでいる。

非ヒスパニックの白人が全人口に占める割合は10年調査の63.7%から57.8%に下がり、6割を切った。出生率の低下や薬物中毒死の増加などが影響したとみられている。

一方、ヒスパニック人口は23%増加し、全人口の18.7%を占めた。アジア系は35.5%、黒人は5.6%それぞれ増加した。2つ以上の人種を自認する人の数も10年前に比べ約3.8倍の約3380万人に達した。

米国の人口は3億3144万9281人で、前回調査から7.4%増と史上2番目に低い伸び率となった。今回の調査に新型コロナウイルスによる死者数は反映されていない。都市部への人口集中が進み、都市や郊外地域に住む人の割合が86%に上った。

今回発表となった人口データは、連邦議会下院や各州議会の選挙区の区割りに反映される。選挙区の区割りは州議会に権限がある州が多く、共和党が主導するテキサスやフロリダなどの州では自党に有利な線引きをすることが確実だ。各州議会はデータ発表を受けて選挙区の区割り作業に着手する見通しで、22年の中間選挙に影響するため注目されている。
【関連記事】[FT]「日本化」する世界人口

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渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員

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分析・考察 米国では以前から米国では白人人口が減っていくことは分かっていて、長期的な観点からは非白人の支持層が多い民主党が有利といわれ、共和党は非白人の支持拡大のために体質改善が必要といわれておりました。ところが、共和党はトランプ大統領の登場をきっかけに、むしろ影響力が低下する白人保守層の危機感に訴え、その動員力を上げることで生き残りを図り、現在も非白人が投票しにいような投票を制約する措置を各州で行っています。あいかわらず長期的には民主党優位は変わらず、共和党の将来は不透明です。いずれにせよ、人口動態の変化は米国政治に大きな影響を与えています。

2021年8月13日 8:13いいね
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野崎浩成のアバター
野崎浩成
東洋大学 国際学部教授

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分析・考察 移民人口中でアジア系の増加モメンタムが最も強い状況です。アメリカのアジア系人口は1980年から2000年で3.4倍、2000年から2020年で2倍強となっています。
2019年の分析では、アジア系中で中国系が最大の23%、インド系が20%で、日系は韓国系(8%)を下回る6%でした。2055年にはアジア系がヒスパニック系を抜く試算も発表されています(Pew Research)。

人種的構成の分析を行うこと自体が多様性を重視する今日においては前時代的な気もしますが、政治的には無視できない要素となることは確かです。
2021年8月13日 7:52 (2021年8月13日 7:53更新)
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石倉洋子
一橋大学 名誉教授

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ひとこと解説 ずっと言われてきたことがファクトベースでも検証されたということですが、政治への影響もかなり大きいので、両政党が中期的にどんな対応をするか、今共和党を中心に盛んに行われている白人以外の投票を制限するような動きにどんな影響を与えるか、興味深く見ています。アジア系の伸びが大きいのですが、選挙や政治への関与などはあまり注目されない(ビジネス分野では別ですが)し、それほどの影響力がないのがちょっと不思議に思われます。コロナ絡みで反アジアの動きが見られ、それはの対抗がある程度注目を集めましたが、アジア系としてのまとまった力になって運動をするということにはなっていないようです。
2021年8月13日 8:51いいね
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菅野幹雄のアバター
菅野幹雄
日本経済新聞社 ワシントン支局長・本社コメンテーター

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今後の展望 白人の人口比率が相対的に下がっている傾向は前から指摘されていますが、人口の実数まで減ったことが正式に確認されました。記事のようにほかの人種に比べて出生率が低めだという面と、薬物中毒の影響などで病死したり自殺したりする人が増えている面が複合した結果といえます。

白人の減少は長期的には白人の支持者が多いとされる共和党に不利な材料です。一方で短期的には共和党が優位を握るテキサス、フロリダの「赤い州」に人口が流入し、選挙区の線引きを自党優位にすることで議席を増やす「細工」が働く可能性も。長短の時間軸を見極めて共和党が基盤や理念をどう変革していくのかが、米政治、そして世界情勢の将来を左右します。
2021年8月13日 8:00いいね
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米中、「対話ルート」手探り

米中、「対話ルート」手探り 国防長官は共産党幹部重視
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN212TF0R20C21A7000000/

【北京=羽田野主、ワシントン=中村亮】米国と中国が不測の事態に備えた対話ルートの構築を巡って神経戦を繰り広げている。オースティン米国防長官は習近平(シー・ジンピン)国家主席と近い共産党幹部とのパイプづくりを重視するが、中国は慎重な姿勢だ。

米国防総省のカービー報道官は11日の記者会見で、米国防長官の最も適切な中国の対話相手は中央軍事委員会副主席との認識を示した。「中国との重要な問題での議論という目的においては副主席レベル(が適切)であると明確に言ってきた」と述べた。主席の習氏に次いで軍のナンバー2に当たる許其亮副主席を指しているとみられる。

米国防長官はこれまで中国国務院(政府)に属する国防相と頻繁に対話してきたが、カービー氏は共産党幹部との関係を重視する立場を示した。中国は政府より党が意思決定の主導権を握る。習氏への権力集中が進むなかで国防相と対話しても「あまり意味がない」(元米国防総省高官)との見方が米国で目立つ。

米CNNテレビによると、バイデン政権は台湾有事など米中間の紛争リスクを低減する取り組みの一環で緊急連絡の手段としてホットラインの構築を検討している。7月時点では正式に中国に提案していない。

ホットラインができれば、バイデン政権や国家安全保障チームの高官は習氏やその周辺に暗号化した電話やメッセージを発信できる。突然の軍の動きの情報を共有したり、サイバー攻撃について警告を発したりすることが可能になる。ホットラインの設置構想はオバマ政権のころから浮上していた。米中は軍同士の意思疎通の枠組みはあるが、実際には機能していない。

ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)でアジア政策を束ねるキャンベル・インド太平洋調整官は5月に「米中にはホットラインが確かにある。何回か使おうとしたが、何時間も誰も出ないままだった」と明かしている。

米国と旧ソ連の冷戦下では「赤電話」と呼ばれるホットラインができた。1960年代のキューバ危機に際して米国は迅速な意思疎通が不可欠と判断して作った。バイデン政権は中国を旧ソ連に代わる「唯一の競争相手」と位置づけており、軍事大国化する中国と非常時にやりとりする重要性が高まっている。

米中国防当局は2008年にホットラインの開設を巡る協定を結んだものの、台湾有事のような非常時には首脳同士の決断が求められる場面もでてくるとみられる。

習指導部は米国とのホットライン開設に慎重姿勢をみせる。中国外務省の趙立堅副報道局長は7月15日の記者会見で「中米間にはすでに多くのホットラインがある。長い間、重要な役割を果たしてきた」と発言し、消極的な考えを示した。

中国の外交筋は「バイデン氏は電話をかけたとたんに新疆ウイグル自治区の人権問題で中国を非難するのではないか。政治的アピールのためならいらない」と話す。

中国は台湾を巡る米国の関与に「内政干渉」と猛反発している。海・空・ロケット軍などを増強し、米軍の影響力の排除をめざす。いまほしいのは時間だ。ホットラインの開設は米国の「介入」機会を増やすだけとみている。

中国国防省の報道官は5月27日の記者会見で「米国はホットラインの増設をいう一方で、アジア太平洋の軍事力配備を絶えず強化している。故意に艦艇や航空機の危険接近の事態を作り出している」と述べた。米国が対中軍事圧力を緩和すべきだと批判した。

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新型コロナ流出の責任を押し付け合う米中

新型コロナ流出の責任を押し付け合う米中 中国は米軍基地内の陸軍伝染研究所を標的にhttps://www.dailyshincho.jp/article/2021/08130601/?all=1

『バイデン大統領が5月26日に米情報機関に指示した新型コロナウイルスの起源に関する調査報告の提出期限が8月24日に迫っている。

 米下院外交委員会の共和党議員は2日、「武漢ウイルス研究所の研究員が自然界に存在するコロナウイルスを操作し、2019年9月12日以前にウイルスを流出させたことで人への感染が始まった」とする報告書を公表した。同委員会の共和党議員たちは昨年9月に新型コロナウイルスの起源に関する調査をまとめていたが、その後の公聴会などで得られた情報などを元に新たに作成したという。

 今回の報告書が明らかにした事実で最初に注目すべきなのは、武漢ウイルス研究所が2019年9月に150万ドルの予算をかけて、廃棄物処理システムや空調設備の改造に着手していたことである。2017年に運用を開始した同研究所については中国駐在の米外交官が2018年に「技術者の訓練不足などを理由にその安全性に重大な懸念がある」とする電報を送っていたが、報告書は「運用開始から2年も経っていない時点での改修工事は何らかのトラブルが発生した証左ではないか」と推測している。

 中国側はかねてより「2019年10月18日から武漢で開催された軍事スポーツ世界大会に参加した米国人選手が中国に新型コロナウイルスを持ち込んだ」と主張しているが、この点について報告書は「世界109カ国から9308人の選手が集まり、329の競技が実施されたが、武漢ウイルス研究所に近い会場は無観客だった。参加したカナダ選手が『街がロックダウン状態だった。私は到着後から12日間、咳や下痢などの症状に悩まされた』と証言している」として、「この大会に参加した各国の選手たちが新型コロナウイルスを世界に広げることになった」と逆の主張を行っている。

 報告書は武漢ウイルス研究所でコロナウイルス研究の中心的な役割を果たしてきた石正麗氏についても言及している。石氏は今年6月のニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで「私の研究所では自然界に存在するコロナウイルスの遺伝子を操作してウイルスの機能を高める実験(機能獲得実験)を行ったことはない」としているが、報告書は「石氏らは米国の国立衛生研究所の資金とエコヘルス・アライアンスの代表であるダスザック氏(WHOの武漢調査団に参加した唯一の米国人)の協力を得て、2018年から2019年にかけて機能獲得実験を行ってきた」と見ている。

 だが武漢ウイルス研究所が機能獲得実験を行ったことを示す決定的な証拠は提示できていない。武漢ウイルス研究所のデータベースにアクセスできない状態が続いているからである。石氏は「外部からサイバー攻撃を受けたことから、保全上の理由でオフライン化した状態になっている」と弁明している。

 このデータベースには研究所が収集した2万2000以上のコウモリなどのウイルスサンプルと遺伝子情報が収録されていることから、米国側は「このデータベースにアクセスできれば新型コロナウイルスの起源を突き止める決定的な証拠が手に入る可能性が高い」と考えているが、現在まで中国からの協力は得られていない。

 報告書の内容は隔靴掻痒の感が否めなかったが、その公表直後の5日、米CNNは「米情報機関が武漢ウイルス研究所が扱っていたウイルスのサンプルの遺伝子情報を含む膨大なデータを入手した」と報じた。ウイルスの遺伝子情報を解析する機器は外部サーバーとつながっていることが多いことから、ハッキングにより入手された可能性があることが指摘されている。

「喉から手が出る」ほどほしい証拠を得た情報機関は、全データを処理する計算能力の確保が必要となるため、エネルギー省傘下の国立研究所などに分析させているが、筆者は中心的な役割を担っているのはローレンス・リバモア国立研究所だと考えている。

 同研究所は生物学に関する専門知識が豊富なことで知られており、「新型コロナウイルスからCGG-CGGという組み合わせの塩基配列が発見された。このような塩基配列は自然界では存在せず、ウイルスの感染力を高めるなどの実験を行う際に人為的に注入されることが多いことから、『中国の武漢ウイルス研究所から流出した』とする仮説は妥当である」との報告書(非公表)を2020年5月に作成していた(6月6日付ウォ-ル・ストリート・ジャーナル)からである。既に新型コロナウイルスのゲノム解析を行っているのであれば、膨大なデータの解析に多くの時間を要しないかもしれない。

 中国側もこれまでの守勢中心から米国を積極的に攻撃する姿勢へと転じている。

 中国科学技術日報は6日「ノースカロライナ大学のベリック教授が2008年に『疑似SARSウイルス人工合成』という論文を発表した」という事実を提示した上で、「この技術を活用して米軍基地『フォート・デトリック』内の陸軍伝染症研究所が新型コロナウイルスを誕生させた」と報じた。中国では「フォート・デトリックから新型コロナウイルスが流出した」とする説が広く信じられており、中国国営メデイアのグローバルタイムズが実施したフォート・デトリックの実験室に対する調査を世界保健機関(WHO)に求める署名運動に約2500万人の国民が参加しているという。

 一方、米国では過半数の国民が「武漢ウイルス研究所から新型コロナウイルスが流出した」とする説を信じるようになっており、議会での主導権を握る民主党も共和党と同様の歩調をとるようになるのは時間の問題だろう。

 このように新型コロナウイルスの流出を巡る米中の対立は抜き差しならない状況になっているのである。

藤和彦
経済産業研究所コンサルティングフェロー。経歴は1960年名古屋生まれ、1984年通商産業省(現・経済産業省)入省、2003年から内閣官房に出向(内閣情報調査室内閣情報分析官)。』

新型コロナ データ一覧

新型コロナ データ一覧
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-widget/

『データから見える国内の感染状況は
●専門家会合「経験したことのない感染拡大が全国で」
厚生労働省の専門家会合が8月4日に開かれ、全国の感染状況について「首都圏だけでなく、全国の多くの地域で新規感染者数が急速に増加し、これまでに経験したことのない感染拡大が全国で続いている」と分析しました。

※東京都は2021年2月15日、新型コロナの感染確認者数について、都内の保健所から報告漏れがあったとして、838人を追加で発表しました。(追加発表の対象期間:2020年11月18日~2021年1月31日)』

新型コロナの感染拡大の背景に知識不足の可能性

新型コロナの感染拡大の背景に知識不足の可能性、国際医療研究センター
2021/08/11 14:38
著者:波留久泉
https://news.mynavi.jp/article/20210811-1944231/

 ※ 『有効回答の得られた22名の新型コロナ患者のうち、男性が17名(77%)、女性が5名(23%)、年齢の中央値(四分位範囲)は52.5歳(44~66歳)、日本人が19名(86%)。22名のうち14名(64%)において、既知の感染リスクの高い行動歴が確認されたという。

また、行動歴/接触歴の解析が行われ、既知の感染リスクが高い場面が延べ24あったともする。そのうちの21(88%)が飲食関連であり、22(92%)においてマスクが着用されていなかったという。また、感染に関与しうると考えられた患者の考えや信念に関して、「仕事の後であれば職員同士でマスクせずに話しても大丈夫だろう」、「外食が感染のリスクだとは知らなかった」などが挙げられたとした。』

 ※ ヤレヤレ、オイオイ…な話しだ…。

 ※ 未だに、こういう”レベル”だ…。

 ※ そういう”レベル”と、感染力が従来型の「2倍」(おたふく風邪のウイルスと、同程度の感染力らしい…)ということとあいまって、現在の「感染爆発」「もはや、制御不能か…。」という事態がもたらされているわけだ…。

 ※ まあ、みんな「自粛する」のが、嫌になってきたところもあるんだろう…。

 ※ オリンピックの開催で、「お祭り気分」になったところもあるんだろうしな…。

 ※ しかし、そういう「情緒的な気分」と無関係に、ウイルスは「仕事する」…。

 ※ 罹って泣きを見るのは、自分だ…。

 ※ 後遺症は、酷いらしいし、長引くらしい…。休職したり、退職に至るケースもあるようだ…。下手すると、あの世行きだしな…。

 ※ 脳の神経細胞が、やられてしまうケースもあるらしい…。

 新型コロナの脳への感染 “ブレインフォグ”症状に着目した最新の研究
https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/article/nhkjournal/HoOKDRHTMt.html

 ※ 誰がなんと言おうと、他人が何をやろうと、淡々・粛々と「感染対策」「感染予防」をして行くだけの話しだ…。

『国立国際医療研究センター(NCGM)は8月10日、「感染経路不明」と判定された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者が多いことから、国立国際医療研究センター病院に入院した感染経路が不明だった患者を対象により詳細な調査を実施した結果、対象患者の64%において既知の感染リスクの高い行動歴があること、行動歴からは感染リスクが高い場面が延べ24場面ほどが同定され、それらの場面の88%が飲食に関連しており、92%においてマスクが着用されていないことが確認されたと発表した。

同成果は、NCGM 国際感染症センターの匹田さやかフェロー、同・森岡慎一郎医師(総合感染症科兼務)らの研究チームによるもの。詳細は、NCGMが発行する健康や医学などを扱う英文学術誌「Global Health & Medicine」に掲載された。

終息の気配が一向に見えない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。その感染拡大を防ぐには、感染経路を確実にあぶり出すことが重要だが、新型コロナ感染者のうち「感染経路不明」という人も多い。

これまでの知見から、COVID-19においては未知の感染経路があり、流行の波と波の間にはこれらの感染経路を通じて感染が水面下で持続し、その後の感染者数急増への原因となっている可能性が指摘されている。

そこで研究チームは、第4波の新規陽性患者数が減少傾向となった時期(職場、学校、施設、家庭内での感染が少ない時期)である2021年5月22日~6月29日にインタビューによる感染経路の探索的な調査を実施することにしたという。

対象者は、同病院に入院した新型コロナ患者のうち、入院時に感染経路が明確であった患者と意思疎通が困難だった患者を除いた人たち。調査内容は、年齢、性別、国籍、発症14日前から発症1日前までの詳細な行動歴/接触歴とその場所や日時、マスク着用の有無、感染に関与しうると考えられた患者の考えや信念などである。

有効回答の得られた22名の新型コロナ患者のうち、男性が17名(77%)、女性が5名(23%)、年齢の中央値(四分位範囲)は52.5歳(44~66歳)、日本人が19名(86%)。22名のうち14名(64%)において、既知の感染リスクの高い行動歴が確認されたという。

また、行動歴/接触歴の解析が行われ、既知の感染リスクが高い場面が延べ24あったともする。そのうちの21(88%)が飲食関連であり、22(92%)においてマスクが着用されていなかったという。また、感染に関与しうると考えられた患者の考えや信念に関して、「仕事の後であれば職員同士でマスクせずに話しても大丈夫だろう」、「外食が感染のリスクだとは知らなかった」などが挙げられたとした。

この調査では、これまでに見つかっていなかった新たな感染経路が明らかになったわけではなく、むしろ感染には飲食が多くの関係していることが示されたと研究チームでは説明している。また、感染防止に対する意識付けが不十分で、知識が不足していることが分かったとのことで、そうしたことが感染拡大を助長している可能性があり、今後解決すべき課題として挙げられたとしている。』