中国共産党、入党急増 5カ月で231万人

中国共産党、入党急増 5カ月で231万人 理系重視か
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『【北京=羽田野主】中国共産党が新規入党者を大幅に増やしている。1月1日~6月5日に新たに入党した党員は231万人と、2020年の通年(243万人)に迫る。とくにハイテク分野に通じた理系学生の入党が目立つ。米国との対立の長期化に備え、若くて専門知識のある党員を増やそうとしているようだ。

6月5日時点の共産党員は9515万人で、国民の約7%。党が政治から経済まで全てを指導する中国で、党員は「エリート」とみなされる。

習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)は就任から間もない13年1月に開いた政治局会議で「入党基準に厳しさが欠けており、入党した党員の質を高めなければならない」と基準の厳格化を打ち出した。

胡錦濤(フー・ジンタオ)時代の2012年の新規入党は323万人だったが、習政権の13~20年は約190万~240万人に絞った。ところが21年は5カ月あまりで例年の水準にとどいた。倍以上のペースで入党を認めている計算になる。

入党希望者も2006万人と、比較できる19年末より100万人以上増えた。7月の共産党創立100年に向けて党主導でテレビドラマや映画を制作し、若者らの関心を引いた可能性がある。党員は公務員や国有企業の就職や出世に有利なことも追い風だ。

中国メディアは優秀な若者を入党させようと盛んに宣伝している。6月には北京市で新党員代表による入党宣誓式を開いた。習氏の母校の清華大学や上海交通大学など名門大学の学生が決意を表明する場面を中国国営中央テレビ(CCTV)が伝えた。

国営メディアが取りあげる若い党員は理系の学生が目立つ。習指導部は米国との長期対立を視野に入れ、半導体や電気自動車などハイテク技術を必要とする分野で党の管理を強めようとしている。理系学生を積極的に入党させている可能性がある。

党員の高齢化を懸念している面もありそうだ。30歳以下の党員数は6月5日時点で1255万人と比較できる19年末から増加した。統計で遡れる15年以降、減り続けていた。新規入党者の大半が若者で、高齢化に一定の歯止めをかけた。

入党希望者は2人の紹介人を見つけたうえで志願書を党組織に提出する。党理論の学習態度や成績、学校・社内での評判が考慮され、一部が「予備党員」に選ばれる。1年間の観察期間を経て正式に党員になるしくみだ。

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