欧州ポピュリストの勢いに陰り?

【地球コラム】欧州ポピュリストの勢いに陰り?
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071400833&g=int

『◇権力への接近と支持拡大のジレンマ

 一時、欧州各国で破竹の勢いを見せてきたポピュリスト政党だが、ここにきて頭打ちの傾向が見える。先月フランスで行われた地域圏議会選挙で、マリーン・ルペン氏が率いる国民連合(RN)が獲得予想を大きく下回る結果に終わった。ドイツでもポスト・メルケルをめぐる今年9月の総選挙を前に「ドイツのための選択肢」(AfD)にかつての勢いはみられない。

 中東・アフリカの難民流入への反発を背景に、自国第一主義を掲げたドナルド・トランプ米前大統領の影響もあって勢いが加速された観のあるポピュリスト政党とその指導者たち。「トランプ劇場」の終焉とともに、その時代も過去のものになりつつあるのか。それともこれは一時的な退潮にとどまり、再び頭をもたげるのか。欧州の核となるフランスとドイツの最新の動向から探る。(時事通信社解説委員、元パリ特派員 市川文隆)

◇「脱悪魔化」が招く支持者離反

 コロナ禍で延期されていたフランスの広域地方自治体である地域圏議会選挙が6月20、27日に行われた。結果は、マクロン大統領与党の「共和国前進」は敗北、ドゴール元大統領以来の右派共和党と、ミッテラン元大統領を生んだ社会党という旧来の政治勢力が現状維持の形で勝利した。投票率は30%台と極めて低かった。
 日本ではマクロン与党の低迷が新聞の見出しを飾ったが、現地では選挙ごとに支持を拡大してきた極右政党「国民連合」(旧国民戦線)の勢いにブレーキがかかったことに注目が集まっている。

 過去の欧州、国政、地方いずれのレベルの選挙でも大幅に議席を拡大してきた同党党首のマリーン・ルペン氏は、最近では来年の大統領選で予想される候補者の支持率世論調査で、現職エマニュエル・マクロン大統領を超える数字まで出ていた。今回の地域圏選挙でも複数の地域圏で勝利するとの調査があった。しかし結果は、主要地域圏で一つも議長を獲得できず、唯一同党の牙城でもある南仏での第1回目の勝利も決選投票で共和党に逆転された。

 今回のルペン氏の低迷の主因は歴史的といえる低投票率だが、「国民連合の敗北は、投票率だけでは説明できない」というのが評論家の見方だ。また、党の牙城で逆転されたことは次期大統領選で決選投票に進めても、結局「アンチルペン」連合が結成され決して大統領にはなれない、との絶望感も支持者には漂う。ルペン氏は、地域圏選挙直後の党大会で党首としての再選を果たしたが、仏メディアでは同党支持者の潜在的な不満を伝えている。

 マリーン・ルペン氏が2011年の党首就任後に推し進めてきたのは、党の近代化だった。「脱悪魔化」と称されるこの改革で、同氏はユーロ廃止や反ユダヤ主義という看板政策からの決別を行い、そして党名の変更などを主導してきた。こうした改革は、特に中道左右の政権に批判的な低所得層に支持を広げた半面、旧来の支持者からは「他の政党と変わらない」といった反発が根強い。政権奪取への選挙への勝利が固定支持層の離反を招くジレンマに陥っている。

◇「マクロン前」に回帰か

 地域圏選挙の結果で息を吹き返した感があるのが、右派の共和党だ。特に北部オードフランスで再選されたグザビエ・ベルトラン氏(正式には同党離脱中)は、世論調査でマクロン、ルペン両氏に迫る3番手につけるなど、有力候補に浮上している。同じくパリを含むイルドフランスで再選されたヴァレリー・ぺクレス氏(同)も候補の一人だ。今秋に予定される右派一本化が実現できるかどうかが焦点になる。

 ここに来て注目されているのが、評論家のエリック・ゼムール氏だ。歯に衣着せぬ極右的な主張が若年層を中心に人気を広げており、同氏は立候補こそ明言していないが、インタビューなどで前向きのニュアンスを打ち出している。国民連合が地域圏選挙で敗北した直後に支持者が同氏のポスターをパリ市内などに張った。一方、左派は有力な統一候補がなお見いだせない状況にある。

 いずれにせよ、これまでマクロン対ルペンという2017年の前回大統領選と同様の構図が予想されていたが、地域圏選挙を機に流動化の兆しが現れはじめた。

◇AfD、メルケル後継選びで蚊帳の外

 ドイツでも反移民を掲げる極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)にかつての勢いはみられない。

 ドイツ政治に詳しい森井裕一東京大学大学院教授によると、2017年の連邦議会選挙で野党第1党に躍進した時のような勢いはみられないという。発足以来路線対立を抱えてきたAfDだが、最近では「より極右に近い議員が党の主流」であり、「連邦議会では他党から完全に無視されているため政策実現の余地がなく、9月の選挙でも議席を伸ばす見通しはほぼない」と指摘する。

 ポスト・メルケル首相をめぐる争いはキリスト教民主党(CDU)のアルミン・ラシェット党首と緑の党のアンナレーナ・ベーアボック共同代表の2人に絞られつつあり、AfDが入り込む隙はないようだ。

◇内外に問題抱えるオルバン・ハンガリー首相

 他の欧州のポピュリストも、その多くは勢いを失っている。
 イタリアでは「反EU」を掲げて支持を拡大してきた極右政党「同盟」は、2月に発足したドラギ政権に加わっており、極右的な政策を実現する勢いに欠ける。オーストリアでも前回の総選挙で議席を減らした極右自由党が、政権から下野している。
 注目されるのがハンガリーのオルバン首相だ。メディア規制など強権的な手法で知られるが、議会与党の多数を背景に民族主義的色彩を強めている。一方、首都に誘致した中国系の大学が多く市民の反対運動に遭い、また性的少数者(LGBT)の権利を規制する同国の法案に欧州議会が「EU法令に反する」と決議するなど、内外に多くの問題を抱えている。

◇「権力に近づき失速」

 なぜ、欧州の極右・ポピュリストの勢いは頭打ち傾向にあるのだろうか。まず、彼らの攻撃対象だったEUが、単一通貨ユーロの採用など経済統合に近づきつつも政治統合につまずき、さらに英国の離脱、難民政策の失敗などにより弱体化。その目標が失われたことが挙げられる。また、最近のコロナ禍では多くのポピュリストと言われる政治家が政府の対策を批判して「マスク着用反対」と訴えたことなども支持を失う結果につながったといえよう。

 フランス政治に詳しい吉田徹同志社大学教授は、ルペン氏の不振について主要因は低投票率だとした上で、「RNの戦略は、トランプ前米大統領と同様、棄権者に訴え取り込み動員することで伸長してきた。今回はそれができなかった」と見る。

 また、欧州の極右政党の推移については、「権力を批判しながら権力の側に行ってしまった。そこで何かを変えられるかというと変えられない。そうすると期待して投票した人たちの期待に応えられない」と分析。「そこで過去のような勢いは無くなる。そこで民意の空白が生じ、それが今回の仏の地方選挙の低投票率に表れている」という。

 米中の世界規模の覇権争いが続く中で、日本では副次的な要素にとらえられがちな欧州の動向。とはいえ、欧州の民主勢力の動向に影響を与え続ける極右・ポピュリストの盛衰は今後の地政学上の展望を占う点で無視できない動きといえそうだ。』

中朝貿易額8割減 21年1~6月

中朝貿易額8割減 21年1~6月、北朝鮮経済の苦境続く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM180AU0Y1A710C2000000/

『【大連=渡辺伸】中国税関総署は18日、北朝鮮との貿易総額が2021年1~6月期は6572万㌦(約72億円)だったと発表した。前年同期比84%減で、新型コロナウイルスの感染拡大前の19年同期と比べて95%減った。北朝鮮の新型コロナ対策の一環である中国からの人やモノの入境制限が響いた。

北朝鮮は貿易の9割以上を対中国が占める。6月単月の中朝間の貿易総額は1413万㌦で、前年同月比で85%減った。単月べースでは20年秋以降、数百万㌦~1千万㌦台にとどまる月が多い。19年は毎月2億㌦以上で推移していた。

中朝間では船による輸送は一部で動いているが「貿易は止まっている」(丹東市の貿易商社)とされる。コロナ前まで盛んだった北朝鮮から中国への加工品の輸出も停止している。』

フィリピン与党、内部分裂も

フィリピン与党、内部分裂も 新党首選出で混迷
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1735P0X10C21A7000000/

『【マニラ=志賀優一】ドゥテルテ大統領が議長を務めるフィリピン与党PDPラバンが内部分裂の様相となっている。同党は17日に開いた会合で、クシ・エネルギー相を新たな党首に選出することを決めた。本来党首は国民の人気が高いボクシング界の英雄パッキャオ上院議員だが、ドゥテルテ氏やクシ氏との対立が目立っていた。2022年5月の大統領選に向けたにらみ合いが始まった。

比大手メディアABS-CBNなどが報じた。同日の与党の会合に出席したドゥテルテ氏は、同氏と近いクシ氏へ支持を示すとともに「パッキャオ氏は何もわかっていない」と発言した。パッキャオ氏は与党の党首とされる一方、与党内の対立で対抗勢力は党首「代理」と見る向きも多かった。

一方パッキャオ氏を支援する派閥は同日の会合について「茶番であり違法」との声明を出し反発した。パッキャオ氏はボクシングの試合を控え渡米しており、不在中の会合開催だった。

パッキャオ氏は22年の大統領選出馬に意欲を示しているとされる。6月下旬以降ドゥテルテ現政権でも政府の汚職や不正が続いていると指摘し批判を強め、ドゥテルテ氏と対立していた。

同党は9日、パッキャオ氏と対立しドゥテルテ氏に近いクシ氏など数名を追放すると発表していた。パッキャオ氏が主導したという。一方で、クシ氏は追放に向けた手続きは進んでいないと反発し、今回の新党首選出に至った。党内の支持者によって党首が異なるという問題が起きている。

比大統領は任期が6年で再選は認められていない。そのためドゥテルテ氏は22年の次期選挙戦に向け、長女のサラ・ドゥテルテ南部ダバオ市長を大統領選の候補に据え自身は副大統領選に出馬するとの観測が出ている。

選挙戦では出身地や地盤の支持が極めて重要となる。ドゥテルテ氏の地盤は南部ミンダナオのダバオで、16年の大統領選では多くの支持を得た。ただパッキャオ氏も南部出身だ。
次期選挙でドゥテルテ氏がパッキャオ氏を警戒しているとの声も出ている。フィリピン大学のアリス・アルーガイ教授は「もしもパッキャオ氏が次期大統領選に出馬すれば、ドゥテルテ氏が誰を後任に指名しようが南部ミンダナオ島では(ドゥテルテ氏を支持した)16年の選挙戦のような連帯は起きないだろう」と指摘する。』

デモ隊、コロナ対策に抗議 警察がゴム弾発射

デモ隊、コロナ対策に抗議 警察がゴム弾発射―タイ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071800409&g=int

『【バンコク時事】新型コロナウイルスの感染が広がるタイのバンコク中心部で18日、プラユット政権の感染症対策に抗議するデモが行われた。警察はゴム弾や放水車を使って鎮圧に当たり、複数のけが人が出た。

 タイの18日の新規感染者は1万1397人で、過去最多を3日連続で更新した。ワクチン接種を2回終えた人は5%程度にとどまっており、デモ隊は調達の遅れを批判。新型コロナの犠牲者を模し、布袋に包んだ人形を路上に並べた。』

オードリー・タン氏の訪日中止

オードリー・タン氏の訪日中止 IOCから通知で断念―台湾
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071800218&g=int

『【台北時事】台湾行政院(内閣)は18日、東京五輪の開会式出席を目的に19日から訪日を予定していた唐鳳(オードリー・タン)政務委員(閣僚)について、派遣を取りやめると発表した。

IOCバッハ氏「コロナ持ち込まない」 五輪開幕控え菅首相と会談

 行政院によると、国際オリンピック委員会(IOC)が新型コロナウイルス対策のため、開会式に出席できるのは選手以外に、国家元首や政府のトップなどに限ると各国に通知。行政院は唐氏とも協議の上、派遣を断念することにした。』

「人権か自由貿易か」米国の対中規制、企業の対応難しく

「人権か自由貿易か」米国の対中規制、企業の対応難しく
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD11DGF0R10C21A6000000/

『米国が人権をキーワードに、対中国の規制を強めている。「ユニクロ」のシャツの差し止めで注目された輸入規制が拡大し、企業はサプライチェーンの見直し検討などの難題を抱える。ただ米国の動きは、自由貿易を前提とする国際ルールの例外だ。中国側も対抗措置を取り始めており、日本企業は米中双方の動きに目を配る必要がある。

米国、ウイグル関連で制裁拡大

米国務省など6省庁は13日、米政権がこれまで導入してきた新疆ウイグル自治区での人権侵害を理由とする対中制裁を列挙し、関連する法令の順守を企業に促す勧告を出した。2020年7月の勧告を更新し高リスク分野の範囲を広げた。

米国は20年12月にウイグル産綿製品の一部を、21年1月には全てを輸入禁止。日本企業も「ユニクロ」製品が輸入を差し止められた。5月には中国の水産大手を、6月下旬には太陽光パネルに使うポリシリコンを扱う企業を一部輸入制限の対象とした。

これらの水際規制は、正式には「違反商品保留命令」といい、1930年関税法307条を根拠にする。強制労働により外国で生産された商品の輸入を制限する条項だ。2016年に適用範囲を拡大した改正法が施行されたほか、21年4月には民主党議員が当局の陣容を拡大するための予算措置を提案した。

6月には米商務省がポリシリコン部材を手掛ける中国の5社・団体への輸出規制もかけるなど、バイデン政権は強制労働を根拠とした規制執行を強化し続ける。

人権保護は重要だが、自由貿易の原則を曲げてまで、米国が規制を打ち出せる根拠はどこにあるのだろうか。

国際ルールの「例外」

関税貿易一般協定(GATT)11条1項は、輸出入の制限を原則禁じている。だが、例外が設けられており、上智大学の川瀬剛志教授は「強制労働による産品については、同20条の『公徳の保護のために必要な措置』と『刑務所労働の産品に関する措置』による例外規定が適用される可能性が高い」と説明する。「公徳」には人権が含まれる。「刑務所労働」は、犯罪を理由にしたものでなくても、自由を奪われた施設において労働が行われるのであれば該当するという。

とはいえ、例外として認められるには、米国に保護主義的な意図や中国を狙い撃ちする意図がないかという点をクリアする必要がある。ウイグル関連製品の禁輸措置については、「同様の強制労働や民族浄化が行われている他の国の製品についての対応が甘いとすれば、恣意的・不当な差別とみなされる可能性がある」(同教授)。

中国政府は現時点では、ウイグル関連の輸入規制について世界貿易機関(WTO)のパネルで争う姿勢は見せていない。だが仮に争われたら「WTOでは例外を認めるのは稀。輸入禁止措置が本当に人権保護という効果を生んでいるのかという点を厳しく精査するだろう」(経団連の森田清隆・統括主幹)という。

日本貿易振興機構(ジェトロ)ニューヨーク事務所の藪恭兵氏は「輸入を差し止められた企業側も個別に、米政府に不服を申し立てることは可能」と指摘する。強制労働で生産されたとされるステビアの粉末を輸入していた米国企業が罰金を命じられた件では、同社は当局と交渉し大幅減額にこぎつけた。

中国も対抗

米中の規制合戦は当初、国家安全保障を自由貿易原則への免責に使っていた。米国は「人権」は「安保」よりもさらに中国をたたきやすい道具とみているのかもしれないが、中国も変化球で対抗している。

6月に中国で施行された「反外国制裁法」は、中国企業に対する外国の差別的措置に協力することを禁止。「違反した場合は、外国企業であっても損害賠償請求の対象になるリスクがある」(石本茂彦弁護士)。

宇賀神崇弁護士は「日本企業は『踏み絵』を迫られている」と指摘する。米中の溝が深まり続ける以上、どちらかの国の規制に牴触する事態は生じうる。企業はいざとなったら平場で自らの行為の正当性を主張し、規制の矛盾を争うぐらいの心構え、準備が必要だ。また、国際的な政治問題に発展している以上、政府も企業単位では収集しきれない情報を提供するなどして日本企業を後方支援すべきだろう。

(編集委員 瀬川奈都子)』

茂木氏のキューバ訪問中止

茂木氏のキューバ訪問中止 現地の感染状況を考慮
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA172EM0X10C21A7000000/

『外務省は17日、18~19日に予定していた茂木敏充外相のキューバ訪問を取りやめると発表した。「同国で新型コロナウイルスの感染が拡大する事情に鑑みる」と説明した。現地では大規模な反政府デモが起きている。

茂木氏は中米のパナマとカリブ海のジャマイカを予定通り訪れ、21日に帰国する。』

原油高もうひとつの理由

原油高もうひとつの理由 「バイデンの米国」生産停滞
編集委員 志田富雄
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1908I0Z10C21A7000000/

『米原油先物は7月、期近取引が一時1バレル77㌦に接近し、6年半ぶりの高値を付けた。ワクチン接種が進んで人の動きが活発になり、ガソリンなどの石油需要が急回復してきたことが主因だ。石油輸出国機構(OPEC)やロシアなどが協調減産の縮小で18日に合意したことは下げ材料となりそうだが、原油市場にはもうひとつ高値を支える変化がある。相場の急回復にもかかわらず米国の原油生産が以前のように増えなくなったことだ。

米エネルギー情報局(EIA)が毎週更新する石油統計によれば、世界最大の規模を持つ米国のガソリン需要は7月2日時点で日量1004万バレルに達した。季節や週ごとに振れのある統計だが、1000万バレルを超したのはこれが初めてだ。直近9日時点の4週平均で見ても948万バレル台とコロナ前の2019年7月の同時期と並んだ。

米国の接種率は足元で伸び悩み、インド型(デルタ型)感染拡大への警戒感も強まる。それでも米疾病対策センター(CDC)によると、18歳以上の成人で1回でも接種したのは21年7月1日時点で約1億7000万人と66%に達し、新規の感染者数は大幅に減少した。行動制限が緩和されて人の移動が増え、それがガソリン需要の急回復として表れている。

主要油種の中でも米原油相場の上昇は顕著だ。19年4月末には10㌦ほど上にあった中東産ドバイ原油の相場を抜く場面も出て、品質差を反映した本来の序列に戻りつつある。コロナ禍で急落する前に米国とイランの対立で急伸した20年1月の高値も65㌦台で、71㌦台まで下げた16日時点の相場の方が高い。

ところが、米国の原油生産は相場回復の割に小幅な増加にとどまる。EIAの統計によれば9日時点でようやく日量1140万バレルまで回復した。それでも米国で感染拡大が深刻になる前に1300万バレル強まで増えた水準に比べると150万バレル以上も少ない。新規開発を示す石油リグの稼働数にもかつての勢いはない。米石油サービス大手のベーカー・ヒューズ社が発表するリグ稼働数は16日時点で原油・天然ガスを合わせ484と、1000を超えていた19年春までの半分以下だ。

国内生産があまり増えず、輸入も拡大していないのでガソリンなどの需要拡大は米国内の原油在庫の減少につながった。EIAの統計で、20年6月に5億4000万バレルまで膨らんだ原油在庫(戦略石油備蓄を除く)は直近で4億4000万バレルを下回り、過去5年レンジの下限に近づいている。需給統計を見れば、米原油相場の上昇ピッチが中東産原油や欧州のブレント原油より速いのは当然と言える。

石油産業を後押ししたトランプ政権に代わり、環境を重視するバイデン政権が21年1月に誕生した変化は大きい。脱炭素への動きは世界の奔流となり、株主や金融機関の意識を変えた。高値になると生産が急拡大し、それが原油相場を急落させた過去の教訓も影響している。マーケット・リスク・アドバイザリーの新村直弘代表は「こうした圧力が米国のタイムリーなシェール増産にブレーキをかけている」と考える。

環境重視の米バイデン政権が誕生した変化は大きい=ロイター

欧州エネルギー取引所(EEX)グループの高井裕之上席アドバイザーは「収益と配当を重視するようになった米国のシェール企業も相場上昇で生産増に動く気配はある。だが、現場の労働者や機材を確保できるかという問題もある」と話す。

このまま国内生産が大きく増えなければ早晩、米国内の需給は回復した石油需要によって逼迫する。脱炭素に力を入れても、すぐに100万バレル単位で需要を減らすのは至難の業だ。海外油種に比べ米国産原油の相場上昇が速いため、輸入増加や輸出減少につながることは考えられる。そうなると国際需給が引き締まる要因になる。

すでにガソリン価格は全米平均で1?3㌦を超えている。原油高の影響は物価や景気にとどまらない可能性もある。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は7日付のオピニオン面で「米国の(原油や天然ガスの)減産は、需要が急回復する中で世界の供給が削減されることを意味する。それは米国民の負担が増す中で、(米国と対立する)イランやロシアを利することにもなる」と指摘する。脱炭素の過程には複雑な要素がからみつく。』

アメリカンドリーム、今は昔?

アメリカンドリーム、今は昔? 「親より豊か」難しく
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0204X0S1A700C2000000/

『貧しい家庭に生まれようと、本人の努力と才能次第で親より豊かになれる。自由と資本主義を原動力に米国発展の礎となってきた「アメリカンドリーム」が揺らいでいる。生まれた場所で教育に差が生じ、格差が広がる現実は理想とほど遠い。夢を取り戻そうと苦闘する米国で広がる解決策の一つが地道な「転居支援」だ。

米南部ノースカロライナ州のハナ・リッサー(27)さんは、法律事務所でパラリーガルとして働く。英スコットランドのセントアンドリュース大で2016年に文学の修士号を取得し、今は両親と実家暮らし。学生時代の授業料や生活費のために借りた学生ローンの返済が月2000ドルのしかかる。「本当は家を出たいけど、今の給料では家賃を払えない」

学位を取得し、良い職に就き、車と家を買い、旅行したり好きなモノを買ったり――。10代の頃、学校で「努力すればかなえられる人生の理想像」を教わった。「17歳の時に考えていた10年後の姿とは別のところにいる」と感じる。両親は30代で家を買った。リッサーさんにその余裕はない。「親世代のほうが豊かになることがたやすかったのではないかと思う」

米ハーバード大のラジ・チェティ教授らが30歳時点の親と子の収入を比べたところ、1940年生まれは92%で親の収入を超えたが、84年生まれは50%に下がった。「親より豊か」が難しい。リッサーさんの感覚と符合する。

米国勢調査局によると、1940~50年代にかけて毎年、米国人の5人に1人が引っ越した。教育機会、親からの自立、就職……。転居は人生のステップアップと連動した。右肩上がりの時代。若い世代が積極的に家を購入した。

転居率は90年以降、低下の一途をたどる。2020年には9.3%と調査を始めた1947年以来、最低だ。ブルッキングス研究所のウィリアム・フレイ氏は上がり続ける住宅価格、失業などが「若年層に結婚、子育て、住宅購入など人生の鍵となるイベントを先送りさせている」と指摘する。

主要都市の住宅価格は2000年以降で2.5倍に上昇し20~24歳の転居率は06年の29%から20年は19%に下がった。米ピュー・リサーチ・センターによると、実家暮らしの若者(18~29歳)は20年7月時点で52%と過去120年で最高だ。新型コロナウイルス禍で急増した。

機会をつかむ引っ越し――。米ワシントン州キング郡とシアトルの住宅局などが18年から始めた転居支援プログラム名だ。家賃補助を受ける低所得層に家探しや申し込みを助言する。800超の世帯が希望する地域に転居した。

治安が良く、教育水準の高い地域へ転居を望んでも家主が断ることもある。例えば家賃滞納歴があったとしても、やむを得ぬ事情があったと説明すれば理解する家主もいる。こうした助言で自信をつけ、障壁を下げる狙いだ。

フォツィア・ハセンさん(34)はプログラムを使い10年近く住んだ比較的低所得層の多い町から、シアトル北東部の閑静な住宅街に賃貸物件を見つけ、夫や息子と移った。「治安がよく、子供を外に遊びに出せる。教育水準も高い」

ラジ・チェティ教授らはプログラムによって良好な地域に移った子供は生涯年収が8.4%上がると推計する。「子の将来を見据えた効果が期待できる」(キング郡の責任者)という。同様の支援策はメリーランド州などでも広がる。

中西部イリノイ州シカゴでは20年6月、学生の一部にインターネット回線の無料提供を始めた。低所得層や有色人種を中心に、シカゴでは5人に1人の学生が自宅で安定したネット環境に接続できない。1年で4万2000世帯、約6万4000人に供給した。

ライトフット市長はネット環境が「質の高い教育、医療、社会サービス、仕事などへのアクセスを左右する」と強調する。プロジェクトに多額の資金を提供するのはヘッジファンド「シタデル」の創業者、ケン・グリフィン氏。同氏は「デジタル分断を解消し若者に成功への道筋を提供する」と語る。

「(富が波及する)トリクルダウン理論は一度も機能したことがない」。バイデン米大統領は4月の議会演説で格差是正を最優先にした政策運営の姿勢を強調した。

是正策としては遠回りにも思える転居支援やネット環境の提供。それでもばらまき型ではなく、貧困の連鎖を抜け出そうと次世代のために一歩を踏み出す人を支えるのが米国流だ。その一歩にたどり着けず、くすぶる人々には諦めも広がる。米国の夢は息を吹き返すのか。夢見ぬ大衆の増加こそが最大の壁となる。

「普通」の幸せ 遠い現実
米国で取材すると頻繁に移民に会う。欧州、アフリカ、アジアと故郷は様々だが、非民主主義国や紛争地域から逃れた人も多い。ロシア系移民のグレゴリー・ヴォドラゾフさんは2015年に家族で渡米し、シアトルで住宅プログラムに参加。一軒家で静かに暮らす。「私は今でも機会に恵まれ、夢を実現できる国と信じている」

ロシア系移民のグレゴリー・ヴォドラゾフさんは「米国は夢を実現できる国」と信じる(6月、米シアトル郊外)

アメリカンドリームに不可欠な概念を尋ねたピュー・リサーチの調査で最多の77%が選んだのは「どう生きるかの自由」。「富を持つ」は11%にすぎない。

英ロンドン大のサラ・チャーチウェル氏は「元は個人の豊かさではなく、国家の平等、正義、民主主義を意味した」と説く。個人的成功の意味が色濃くなっても、その本質は米国人の心理に根付く。

人種構成に基づいて地域を分け、融資などで差別した歴史があり、今もその意識が根強く残る。黒人ばかりの地域と白人が多い地域に都市が分断することは珍しくない。自治体が引っ越しを促すのは富の偏在の是正だけが目的ではなく「負の遺産と向き合う意味もある」(シアトルの住宅担当者)。

新型コロナウイルス禍は観光業や飲食業などに就く低所得の有色人種の職を奪った。米アークブリッジ研究所の20年7月の調査では、コロナ禍でアメリカンドリームが「遠のいた」「手が届かなくなった」との回答は56%に上った。

真面目に働き、普通に幸せになれる社会。当たり前が難しい現実がそこにある。

(ニューヨーク=大島有美子)

■アメリカンドリーム 米歴史家のジェームズ・トラスロー・アダムズが1931年、著書で初めて使ったとされる。「単に車や高い給料だけの話ではない。あらゆる人が本来持つ最大限の偉大さを達成できる社会的秩序の夢だ」とつづった。
ハーバード大のマイケル・サンデル氏も近著でアダムズ氏の言葉を引用し、単なる能力主義ではなく、条件の平等こそアメリカンドリームの本質だと説いた。
歴代の大統領も就任演説など大事な場面でこの言葉を好んで使った。共和党のニクソン氏や民主党のカーター氏のほか、トランプ前大統領も豊かになる象徴として多用した。託す願いや主張は違えども、今も世界中の人々を米国に引き寄せる概念だ。』

米移民救済措置は「違法」

米移民救済措置は「違法」 地裁、新規承認停止命じる
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB173I30X10C21A7000000/

『【ロサンゼルス=共同】米南部テキサス州ヒューストンの連邦地裁は16日、幼少時に親に連れられて米国に不法入国した若者らの強制送還を猶予する措置「DACA」を違法と判断し、新規申請の承認を停止するよう命じた。米メディアが伝えた。措置の適用を受けている住民の滞在資格に直ちには影響しない。

2012年に当時のオバマ政権が導入したDACAでは、80万人超が強制送還を免れたとされ、バイデン大統領も今年1月に措置の強化を命じた。連邦地裁は「法制度の範囲外で合法的な滞在を認める自由裁量を、議会は行政機関に認めていない」と指摘した。

バイデン氏は17日の声明で「非常に失望している。連邦地裁の判断は何十万人もの若い移民を不確かな将来に追いやる」とし、上訴する意向を示した。

訴訟はテキサス州が主導し、南部アラバマ、ルイジアナなど8州が参加。「同措置は各州に過度の負担を強いるもので、行き過ぎた行政行為に当たる」と主張した。DACAを擁護する東部ニュージャージー州などは、各州は損害を受けておらず訴訟適格がないと主張していた。

DACAを巡ってはトランプ前政権が17年に廃止を打ち出したが、連邦最高裁は昨年6月に廃止決定を認めない判断を示した。』

米外交トップ、月1回ペースで訪欧

米外交トップ、月1回ペースで訪欧 同盟再建へ奔走
MAPで追う世界
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB204550Q1A620C2000000/

『米中の覇権争いが強まる中、バイデン米政権が欧州との関係修復に奔走している。米外交政策の責任者であるブリンケン国務長官は新型コロナウイルスの感染拡大が続く中でも、1月の政権発足から月1回ペースで欧州を訪れている。

「米国が戻ってきたことを明確にする。民主主義国は最も困難な問題に立ち向かう」

バイデン大統領は6月上旬、初の外遊先となった英国で、欧州各国との関係再構築を図ると訴えた。その後に訪れたベルギーでは、欧州連合(EU)と7年ぶりに正式な首脳会議も実施した。

米国はトランプ前政権で傷ついた同盟国との関係再構築を進めている。ブリンケン氏は主要7カ国(G7)など欧州開催となった国際会議への出席もあるとはいえ、すでに6回も訪欧している。

オースティン国防長官を含め、欧州や日本を含む同盟国などとの関係強化が対中外交の軸となっている。

米国の主要閣僚は東南アジアを訪れていない。中東やアフリカも手薄になっている。

一方、中国の外交責任者は今年に入って一度も欧州主要国を訪れておらず、米国の隙を突くような外交を展開している。

王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は2021年の最初の訪問先にナイジェリアなどアフリカ5カ国を選んだ。アフリカは広域経済圏「一帯一路」の開拓先であり、国際世論の多数派工作に向けた主戦場でもある。

3月には米国の関与が薄まったことによる「力の空白」を突く形で、中東も訪問した。目玉はイランで、経済や安全保障を巡る25年間の協定を結んだ。

中国外交担当トップの楊潔?(ヤン・ジエチー)共産党政治局員は5月にロシアを訪問した。

習近平(シー・ジンピン)国家主席とロシアのプーチン大統領は6月にテレビ電話で協議し、ロシアが「一つの中国」を認める内容などを含んだ善隣友好協力条約の延長に正式合意した。楊氏の訪ロは、この下準備だったとみられている。

米アンカレジで会談した中国の楊潔?共産党政治局員(左)とブリンケン米国務長官(3月)=AP・共同

ブリンケン氏、楊氏らは3月、米アンカレジでバイデン政権で初の米中高官協議を開いた。6月下旬にイタリアで開かれた20カ国・地域(G20)外相会議にあわせて、米中外相が接触するとの見方も浮上したが、中国が外相を派遣しなかったこともあり、実現しなかった。

バイデン政権が発足して約半年がたつが、米中高官らの直接的な話し合いは大幅に減っている。対立の緩和は、一段と難しくなっている。(ワシントン=中村亮、北京=羽田野主、グラフィックス 藤沢愛)』

武漢肺炎で大盤振る舞いした分を回収に入ったEU

武漢肺炎で大盤振る舞いした分を回収に入ったEU : 机上空間
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/26494056.html

 ※ いやー、これは参考になったわ…。

 ※ この視点は、無かった…。

 ※ 最低課税限度の合意、IT企業の規制とか、「プラスの側面」しか見てなかった…。

 ※ いずれ、欧州、米国ともに「こん棒外交・こん棒振り回し」は、大の得意ワザだ…。
 
 ※ 欧州に続いて、米国も、いずれは「回収」に入るだろうという「ご託宣」は、大いに当たりそうだ…。

 ※ 米国だと、「金融制裁」という奥の手があるからな…。

 ※ 直接、日銀を攻撃に出たりすることは、無いだろう…。

 ※ しかし、日本企業の「取り引き先」(特に、東南アジア企業)が金融を絞られて、窮地に陥る…、なんて事態はありそうだ…。

『どこの国も武漢肺炎で落ち込んだ経済を支える為に、通常ではとても組めない予算を組んで、国民に大盤振る舞いをしてきました。もちろん、放出した資金は、どこかで回収して、帳尻をあわせる必要があります。例えば、EUならば、背負った負債をEU以外の国へ押し付けるという事です。

お金のフローの事を考えれば判りますが、EUで放出した資金を、EUの中で回収するのは非常に時間がかかります。世界有数の経済圏であるEUの市場を人質にして、それ以外の地域に規制や法律をたてにして取り立てたほうが、早いですし、確実です。

このところEUがやっているのは、独占禁止法やEUで決めた経済圏全体での規制違反を理由に、巨額の賠償金を他国の企業に請求するという事です。例えば、炭素税。2030年代までに、全ての自動車をEVへ変えるという事を、環境問題を理由にして決めています。それができない自動車製造会社に対しては、懲罰的な税金を課す事も決めています。

その他でも、個別の企業に対して、独占禁止法、個人のプライバシー保護違反、商品の流通規制違反など、様々な理由で罰金を課しています。つまり、何がなんでもEU外から取り立てるつもりです。おそらく、巨額の財政出動で経済を支えているアメリカも、いずれ同じ事をしてきます。

これらの市場に物を売って経済を運営しいる国は、負担を押し付けられて、かなり苦しい立場になるでしょう。しかし、お金の問題というのは、シビアですから、甘い顔をしていられません。既に、お金を使ってしまったEUにしてもアメリカにしても、そのまま放置で終われないのです。

「お楽しみは終わり。お支払いは、こちら」の段階に入ってきたという事です。もちろん、武漢肺炎は、変異種が猛威を奮っている最中であり、中国が効かないワクチンをばら撒いたりしたので、対策も混迷を極めています。つまり、解決していない。しかし、支払いだって、いつまでもツケが効くわけではないのです。

今後、露骨な手段で資金を強奪する経済圏・国が、当たり前に出てきます。貧乏くじは自分以外のところが引くべきと皆が考えています。善意で負担しきれないほどに、巨額なので、誰もいい顔はできない。表面上、援助協力という形で、助けはしますが、裏でそれ以上のお金を相手から搾り取ろうとする動きも出てきます。国同士ではなく、民間企業の経済活動であるならば、それを通じて相手から搾取するのは、商売上の問題であって、世間から非難される事はないからです。政治は自国が有利になるように、法律で援護してやれば良いだけです。

武漢肺炎の流行で、個々の国の経済が弱体化した分、政府の権限が増大するはずです。政府が打ち出す方針に乗り遅れると、負け組に入るので、有利な法律を作らせる事を含めて、ロビー活動が活発になるでしょう。うまく法律さえ作ってしまえば、それを利権化して甘い汁が吸える企業が必ずでますし、この厳しい状況で、それに噛めない事は企業の死を意味します。

市場から締め出すと脅迫すれば、大概の企業は素直に言うことを聞きます。EUやアメリカのような、巨大市場ならば、なおさらです。中国は規模は大きいですが、もともと規制で外国企業を厳しく締め出していて、以前からあるサービスは自国内の企業に有利に働くようにしているので、今回のような場合には対外的な影響力はありません。進出する時には、揉み手で迎えても、ノウハウを吸い取ったら、同業の中国企業が雨後の竹の子のように設立されて、結局市場から追い出されてしまいます。そんな事をやってきたので、市場としての中国に幻想を抱いている人は、減ってきています。

もともと、アフリカや中東から収奪して文明を築いてきた欧州圏は、本気になるとハイエナ並です。人権とか表面的な綺麗事に騙されてはいけません。奪う事に関しては、数世紀の経験と歴史があるのです。』

追い詰められる中国。

追い詰められる中国。「武漢研究所からコロナ流出」説の動かぬ証拠
https://www.mag2.com/p/news/504662

『武漢ウイルス研究所への疑惑は、一部の科学者の間で、発生当初からあった。発生源とされた海鮮市場に近いうえ、世界で一番、コロナウイルスを収集してきた施設であるからだ。当時のトランプ米大統領は同研究所から流出したとする説を強く支持していた。

これに対し、新興感染症の大規模な国際調査を行う非営利の研究機関、エコヘルス・アライアンス代表、ピーター・ダザック氏は他の26人の科学者と連名で、医学誌『ランセット』で下記の公開書簡を発表した。

「新型コロナウイルス感染症が自然な発生源を持たないことを示唆する陰謀論を、私たちは断固として非難する」

人間が感染動物と接触したことによる自然発生ではなく、実験室での遺伝子操作などによるものではないかという疑惑を「陰謀論」と切り捨てたのである。世界的に信用のある医学誌『ランセット』に掲載されたこともあり、これが、武漢ウイルス研究所流出説を否定する流れをつくった。』

『ダザック氏は、武漢ウイルス研究所の研究者、石正麗氏と長年にわたり共同研究を行い、エコヘルス・アライアンスを通じて多額の米政府助成金を提供してきた人物だ。つまり、武漢ウイルス研究所の関係者である。

『ランセット』はそのような繋がりを知らなかった、もしくは無視していた。そして、科学者たちはトランプ支持者と見られるのを恐れ、武漢ウイルス研究所流出説から遠ざかった。

しかし、バイデン大統領が今年5月26日、研究所のせいで新型ウイルスが出現したのかどうか、報告書を出すよう就任直後に指示していたことを明らかにして以降、ガラリと状況が変わった。武漢研究所からウイルスが流出した可能性を無視できなくなったのだ。

『ランセット』はようやく今年6月21日になって、ダザック氏に対し、武漢ウイルス研究所との利害関係を公表しなかったと批判し、同誌の「COVID-19委員会」から除名した。武漢研究所と中国政府にとって、科学者に影響力のある同誌の動きは大きな打撃だ。』

『武漢ウイルス研究所のバイオセーフティーレベル4実験室は、多数の野生動物を売買していたといわれる華南海鮮市場から35キロほどのところにある。所長は王延軼氏で、その夫の舒紅兵氏は、江沢民氏の息子である江綿恒氏(武漢大学副校長)の側近といわれ、政治や軍との繋がりが強い。事実、民間研究だけでなく人民解放軍がらみの実験も行われていると疑われている。そうだとすれば、生物兵器開発と関連づける見方も払拭できないだろう。』

『ところで、武漢ウイルス研究所流出説が再燃する原動力になったのは、米政府でも情報機関でもなく、世界各地のネットユーザー20数人だった。パンデミックの原因に関心を持つ彼らは、ネット検索で、武漢ウイルス研究所をめぐる埋もれた文書を掘り起こし、推理をめぐらし、ツイッターで発信した。そうして自然発生的に結成された見ず知らずの者どうしの集団は「DRASTIC」と名乗り、いまも活動を続けている。

今年6月4日のニューズウィークは、彼らの活動をこう表現した。

言ってみれば「オープンソースの自由参加型ブレインストーミング」であり、ネット調査と市民ジャーナリズムの要素が合体した、全く新しい調査方法である。

事実解明に執念を燃やす彼らの発信は幅広いフォロワーを引きつけた。科学者やジャーナリストからも注目を集め、これまで武漢研究所流出説を陰謀論扱いしてきたCNN、ニューヨークタイムズ、ワシントンポストさえ姿勢を転換した。バイデン大統領や、医学誌『ランセット』の動きはその反映といえる。』

『DRASTICのメンバーが膨大な資料のなかから浮かび上がらせたのは、概ね次のようなことだ。

武漢ウイルス研究所は長年、コウモリのいる洞窟で危険な何種類ものコロナウイルスを収集し、ヒトへの感染力があるかどうかや、どのような変異によって感染力が強くなるのかを知るために、「機能獲得実験」を行っていた。研究所や中国政府はこうした活動をひた隠しにしていた。

収集したウイルスの多くは、雲南省墨江ハニ族自治県の銅鉱山で見つかったものだ。新型コロナの遺伝子配列と「96%一致する」と武漢ウイルス研究所のチームが発表した「RaTG13」という名のウイルスもそのなかに含まれる。

この鉱山では2012年、坑道でコウモリの糞を清掃した作業員3人がSARSのような症状を起こして死亡している。これが、新型コロナの始祖ウイルス、おそらく「RaTG13」に感染した初めての症例だったのではないかとメンバーは考えた。

武漢研究所の石正麗氏は科学誌『サイエンティフィック・アメリカン』で、鉱山を調査したことは認めたが、作業員の死と「RaTG13」ウィルスには関連性がなく、洞窟の中のカビが原因だと主張した。

納得できないDRASTICのメンバーはさらに調査を継続し、中国の学術文献や論文を集めた巨大なデータベースを見つけた。その膨大な資料のなかから探り当てたのは昆明医科大学の院生と中国疾病対策予防センターの博士研究員の各論文だった。

2つの論文は、書かれた事実がほぼ一致しており、鉱山労働者のうち4人が「RaTG13」と思われるウイルスの抗体検査で陽性だったことや、検査結果は全て武漢ウイルス研究所に報告されていたことなどが判明した。

DRASTICチームは、2つの論文と過去の複数の報道を総合し、「RaTG13」は雲南省墨江ハニ族自治県の鉱山で発見されたウイルスだと結論づけた。

今年1月、こうしたDRASTICの見解を認める大物研究者が現れた。米国で最も評価の高いウイルス学者であるワシントン大学のジェシー・ブルーム氏だ。

「彼らの仕事ぶりには注目している」「武漢ウイルスが研究所から流出した可能性はきわめて低いと考えていたが、その後の調査を踏まえると、今ではかなり妥当な見解に思える」というツイートが科学界に衝撃を与え、その後、5月17日にはハーバード大やMITなど、名だたる機関の研究者がブルーム氏とともに武漢ウイルス研究所の徹底調査をサイエンス誌で訴えた。

危険なウイルスを扱っていたにもかかわらず、武漢ウイルス研究所の安全管理はお粗末で、流出の危険性はつきまとっていた。集団感染が起きた華南海鮮市場を閉鎖した昨年1月1日の1か月も前に感染者が発生していたことも分かっている。華南海鮮市場で野生のコウモリが売られていたというのはデマである。』

『以上を筆者なりにまとめると、武漢ウイルス研究所は新型コロナとほぼ同じ遺伝子を持つ「RaTG13」ウイルスを雲南省の鉱山で発見し、作業員、あるいはコウモリから採取した検体を研究施設に持ち帰ってなんらかの実験を繰り返したと推測できる。ずさんな安全管理のもと、そのウイルスに研究所員が感染し、武漢市内に広がった。

むろん、実験室で新型コロナウイルスに変異したのか、市中で感染拡大するうちに変異したのかはわからない。その変異が遺伝子操作によるのか、自然に起きたのかも不明である。

だが、研究所からの流出を前提とするなら、中国政府は武漢ウイルス研究所から知らせを受け、かなり早い段階から、新型ウイルスの“正体”を知っていたはずである。にもかかわらず、中国政府は華南海鮮市場で野生動物からヒトに感染したとウソをつき、ヒトからヒトへは移らないかのように喧伝していた。

この捏造情報にころりと騙された安倍政権は、習近平国家主席のご機嫌を損なわないよう、中国からの旅行者を何か月もの間、無防備に受け入れていたということになる。

言うまでもなく、新型コロナウイルスの起源を突き止めるには中国政府の協力が必要である。現地で調査にあたったWHO(世界保健機関)は今年3月、「武漢ウイルス研究所から流出した可能性はきわめて低い。この説を決定的に排除するにはより広範な調査が必要」との報告書を公表したが、中国政府に配慮した曖昧決着のそしりは免れない。

現に、前CDC(米疾病対策センター)所長、ロバート・レッドフィールド氏は、6月15日に放映されたフォックスニュースのインタビューで、「WHOは中国に屈し、透明性がある新型コロナの起源調査ができなかった」と批判した。

菅政権は、武漢ウイルス研究所で何が起こったのか、中国政府からの説明を求める権利がある。一部で報道されたように研究所でワクチン製造のための実験が行われていたとしたら、卑劣極まりない。厳しい対中姿勢に転じつつある欧米にいまこそ歩調を合わせるべきである。中国に対する弱腰外交から脱却するには、またとないチャンスではないか。』

雄ネズミ妊娠実験が物議

雄ネズミ妊娠実験が物議 中国科学者、「怪物」批判も
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071800231&g=int

『【ロンドン時事】雄のネズミを妊娠・出産させることに成功したとする中国の科学者の実験が世界的に物議を醸している。実験を主導した研究者は「生殖生物学に大きな影響を与える可能性がある」と意義を強調しているが、怪物を生み出した科学者を主人公にした英怪奇小説「フランケンシュタイン」になぞらえて批判する声も出ている。

人iPS細胞をサル胚に注入 ブタ胚に応用、移植用臓器作製へ―倫理面で批判も・米

 論議を呼んでいるのは中国の海軍軍医大学のジャン・ロンジア氏らの実験。6月に論文が査読前の科学論文を扱うウェブサイト「バイオアーカイブ」に掲載された。
 実験では去勢した雄ネズミに雌の体を縫い合わせるなどした上、受精卵を移植。成功率は4%に満たなかったが、帝王切開で10匹の赤ちゃんの出産に成功したという。雄の妊娠は自然界では極めて珍しく、一部の魚類で見られるのみとされる。

 この実験について、英科学誌ネイチャー(電子版)は「生命倫理の議論を巻き起こしている」と指摘。「人間を対象とした研究から程遠く、動物モデルというよりも単なる動物実験だ」とするオーストラリアの生命倫理学者の否定的な見方を紹介した。

 英動物愛護団体PETAはデーリー・メール紙の取材に、「非倫理的であり、『フランケン科学』の領域にあるものだ」と批判。ツイッターなどのソーシャルメディアでも論争となっている。』

〔nappi10さん、エクセル書式が作動せず焦る…。〕

 ※ こういうことがあるからな…。

 ※ 業務で使う分には、「安定稼働」が第一だ…。

 ※ 未だに、「XP」支持者が根強くいるのには、理由がある…。

 ※ それと、やはり「古物(ふるもの)」は、捨てずに取っておく方がいい…。

 ※ まあ、全く稼働しない「ジャンクパーツ」の山に、なってしまいがちなんだが…(オレの部屋の片隅にも、取り外した電源が、ウネウネとケーブル付きで転がっている…。何やら、「異形の生き物」と言った趣きだ…)。

 ※ セキュリティ強化とは、おそらく何らかの「認証の仕掛け」を施すものと、思われる…。

 ※ ハード的にか、ソフト的にか、あるいは、その双方か…。

 ※ いずれ、一定の「仕掛け」を施すわけで、その「方式」に合致していない「動作」は、「怪しい振る舞い!」として、はじかれる…。

 ※ それで、「いきなり使用を止めるとは随分な事をする。」という結果となる…。

 ※ 全く、何らかの予告・警告無しの「仕様変更」だから、困るよ…。

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:いきなりエクセル書式が作動せず焦る!
http://blog.livedoor.jp/nappi11/archives/5273657.html

『2021年7月17日、午前中に、いつものエクセルで作った自作の見積書に記入しようとすると、Windows からのガイダンスが出て、説明の作業をしないと使えないと表示され、すでにこれまでのエクセル書式が使えなくなっていた。過去の履歴を見れば、自分でデザインし、知人に手伝ってもらい、今も使用の見積書などを作ったのはXP時代の2003年ころだ。

古いCDを引っ張り出してガイダンスの指示作業してもCDを読み込まず、見積もり書式は動かないし、過去の膨大な資料も見ることができない。正直慌てた。

さっそく行きつけのパソコン屋さんへ電話。レジストリの設定変更でCDの読み取りは可能だろうと言うので、ノートブックを店に持ち込む。
結果的に、慌てて写真の左のCDを入れていたと判明し、右のMicrosoft/Office XP Personalを入れると読み込みが始まり、書き換えが行われたよう(プロダクトキーの入力は不要だった)で、書式は復活した。今頃XPのCDが必要になるとは思ってもみなかったが、何かあればと取って置いたのが幸いした。ファイルレス・マルウェア対策など、急なセキュリティ強化だったのだろうか、理由は分からないが、いきなり使用を止めるとは随分な事をする。

筆者が今もOSにwindows7を使用しているのも、10では古いエクセル資料がうまく作動しなかったからで、また、ブログ作成で使用しているライブドアブログの編集には、7と相性のいいFirefox系ブラウザ・Water fox classicかPale moonでしか編集がうまく行かないので、ブラウザはwater foxにしている。これ以外のFirefoxでもEdgeでもChromeでも駄目だった。Firefox系は、メモリーリークが大きく、筆者の様に、大量のサイトを同時に立ち上げて作業する際に、4Gメモリではフリーズなど問題が起きやすいが、メモリ調整にFIREMIN8とMemory Booste 1:Buld1959のソフトを入れて問題を解消している。二つは作動原理が違うので、同時使用しても干渉しない。ちなみに、ハードはSSDに交換しているので、全体の動きは充分に速い。ちなみにWaterfoxは、世界中のWindows7を使いたいユーザーの為に開発されたと記憶している。セキュリティ対策も満足いくもので、多くのFirefoxのアドオンが使用でき、特にClassicは古いアドオンも使用可能だ。』

中国、ノーベル作家黙殺

中国、ノーベル作家黙殺
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB190WO0Z10C21A7000000/

『【北京=共同】中国共産党の指導下にある中国作家協会幹部が公表した過去100年の中国文学に、ノーベル文学賞作家、莫言氏(66)が選ばれず、「黙殺された」と話題になっている。国内では、莫言氏が中国社会を醜く描き国外で評価を得たとして”売国奴”と中傷する声も強まる。党への礼賛しか認めないゆがんだ愛国主義が文学界にも影を落としている。

作家協会幹部は6月、今年の党創建100年に合わせて中国を代表する文学者や作品を振り返る文章を中国紙、光明日報に掲載。文豪、魯迅や党員作家が取り上げられる一方、2012年に中国国籍の作家として初めてノーベル文学賞を受賞した莫言氏には全く言及しなかった。

莫言氏は映画「紅いコーリャン」の原作者としても知られる。一人っ子政策を巡る葛藤を詳述するなど中国でタブー視される問題も扱ってきた。作家協会副主席を務め当局にも容認されてきたが、最近、インターネット上では「中国の陰ばかりに注目し、国の成果や革命の英雄を描かない」「祖国や民族、党を攻撃する売国奴だ」などと批判的な投稿が増えている。

中国政府は最近、芸術分野で党の指導を強化すると通知し、党への忠誠心に基づく創作を促した。莫言氏の作風は指導部の意向にそぐわなくなりつつあるようだ。

中国当局の新型コロナウイルス対応の暗部を描いた日記を公開し、国際的な注目を集めた作家、方方氏(66)は愛国主義者らの猛攻撃を受け、全作品が事実上の発禁扱いとなった。北京の文学研究者は「文学の役割は政治の礼賛ではない。これでは中国で魯迅のような文豪は二度と生まれないだろう」と嘆いた。』

米外交トップ、月1回ペースで訪欧 同盟再建へ奔走

米外交トップ、月1回ペースで訪欧 同盟再建へ奔走
MAPで追う世界
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB204550Q1A620C2000000/

『米中の覇権争いが強まる中、バイデン米政権が欧州との関係修復に奔走している。米外交政策の責任者であるブリンケン国務長官は新型コロナウイルスの感染拡大が続く中でも、1月の政権発足から月1回ペースで欧州を訪れている。

「米国が戻ってきたことを明確にする。民主主義国は最も困難な問題に立ち向かう」

バイデン大統領は6月上旬、初の外遊先となった英国で、欧州各国との関係再構築を図ると訴えた。その後に訪れたベルギーでは、欧州連合(EU)と7年ぶりに正式な首脳会議も実施した。

米国はトランプ前政権で傷ついた同盟国との関係再構築を進めている。ブリンケン氏は主要7カ国(G7)など欧州開催となった国際会議への出席もあるとはいえ、すでに6回も訪欧している。

オースティン国防長官を含め、欧州や日本を含む同盟国などとの関係強化が対中外交の軸となっている。

米国の主要閣僚は東南アジアを訪れていない。中東やアフリカも手薄になっている。

一方、中国の外交責任者は今年に入って一度も欧州主要国を訪れておらず、米国の隙を突くような外交を展開している。

王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は2021年の最初の訪問先にナイジェリアなどアフリカ5カ国を選んだ。アフリカは広域経済圏「一帯一路」の開拓先であり、国際世論の多数派工作に向けた主戦場でもある。

3月には米国の関与が薄まったことによる「力の空白」を突く形で、中東も訪問した。目玉はイランで、経済や安全保障を巡る25年間の協定を結んだ。

中国外交担当トップの楊潔篪(ヤン・ジエチー)共産党政治局員は5月にロシアを訪問した。

習近平(シー・ジンピン)国家主席とロシアのプーチン大統領は6月にテレビ電話で協議し、ロシアが「一つの中国」を認める内容などを含んだ善隣友好協力条約の延長に正式合意した。楊氏の訪ロは、この下準備だったとみられている。

米アンカレジで会談した中国の楊潔篪共産党政治局員(左)とブリンケン米国務長官(3月)=AP・共同

ブリンケン氏、楊氏らは3月、米アンカレジでバイデン政権で初の米中高官協議を開いた。6月下旬にイタリアで開かれた20カ国・地域(G20)外相会議にあわせて、米中外相が接触するとの見方も浮上したが、中国が外相を派遣しなかったこともあり、実現しなかった。

バイデン政権が発足して約半年がたつが、米中高官らの直接的な話し合いは大幅に減っている。対立の緩和は、一段と難しくなっている。(ワシントン=中村亮、北京=羽田野主、グラフィックス 藤沢愛)』

「中東のシーレーンは自分で守れ」と安倍首相を突き放したトランプ米大統領の本音とは?

「中東のシーレーンは自分で守れ」と安倍首相を突き放したトランプ米大統領の本音とは?
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20190625-00131581/#:~:text=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%8C%E6%9C%AC%E6%A0%BC%E7%9A%84%E3%81%AB%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%B3%E9%98%B2%E8%A1%9B%E3%81%AB%E5%8F%96%E3%82%8A%E7%B5%84%E3%81%BF%E3%81%A0%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%80%811981%E5%B9%B4%E3%81%AE%E3%80%8C%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%B31000%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%AA%E9%98%B2%E8%A1%9B%E6%A7%8B%E6%83%B3%E3%80%8D%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82,%E9%A0%98%E6%B5%B7%E3%81%AE12%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%92%E8%B6%85%E3%81%88%E3%81%A6%E3%80%81%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%94%E3%83%B3%E3%81%A8%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E9%96%93%E3%81%AE%E3%83%90%E3%82%B7%E3%83%BC%E6%B5%B7%E5%B3%A1%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%82%92%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%8C%E9%98%B2%E8%A1%9B%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82%2090%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%B9%BE%E5%B2%B8%E6%88%A6%E4%BA%89%E3%81%A7%E3%81%AF%E6%88%A6%E4%BA%89%E7%B5%82%E4%BA%86%E5%BE%8C%E3%80%81%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AF%E6%B5%B7%E4%B8%8A%E8%87%AA%E8%A1%9B%E9%9A%8A%E3%81%AE%E6%8E%83%E6%B5%B7%E9%83%A8%E9%9A%8A%E3%82%92%E6%B4%BE%E9%81%A3%E3%81%97%E3%80%81%E6%A9%9F%E9%9B%B7%E6%8E%83%E6%B5%B7%E3%82%92%E8%A1%8C%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

『世界最大のエネルギー生産国になった米国

[ロンドン発]米国のドナルド・トランプ大統領は24日、イランへの追加制裁を科す大統領令に署名し、イラン最高指導者アリ・ハメネイ師らを制裁対象に加えました。それに先立って、こうツイートしました。

「中国は原油の91%を(ホルムズ)海峡から輸入している。日本は62%だ。他の多くの国も似たような状況だ。どうして我が国が他の国々のために何年も何の見返りもなしにシーレーンを守らなければならないのか」

「(ホルムズ海峡を通って運ばれてくる原油に依存する)こうしたすべての国はいつも危険な旅を強いられている自国の船舶を自分たちで守るべきだ」

「米軍が中東に展開している必要はない。米国は(断トツで)世界最大のエネルギー生産国になった。米国のイランへの要求は非常にシンプルだ。核兵器は持たない、テロにこれ以上、資金援助しないことだ」

米国が世界最大のエネルギー生産国になったというのはトランプ大統領の言う通りです。米エネルギー情報局(eia)によると、米国の石油生産量は昨年1096万バレル/日量と2位サウジアラビアの1042万バレル/日量を上回っています。

また、米中央情報局(CIA)のワールド・ファクトブックによると、シェールガス革命によって米国の天然ガス生産量は2015年推計で7662億立法メートルと2位ロシアの5980億立法メートルを大きく引き離しています。

米エネルギー情報局(eia)のHPより抜粋

しかしペルシャ湾からの年間原油輸入量は2012年の7億8308万バレルから15年には5億4286万バレルに減少。17年には6億2593万バレルまで戻しています。eiaの予測では2020年には原油、天然ガスなどエネルギーの輸出が輸入を1953年以来初めて上回るそうです。

中東の原油は米国にとって重要ではなくなった

中東の原油は米国にとってかつてほど重要ではなくなりました。トランプ大統領になって土壇場で米ドローン撃墜に対するイランへの報復攻撃を撤回したのも、中東の泥沼に引きずり込まれるのを恐れたからでしょう。

米国がイランを警戒するのはトランプ大統領の言う通り「核兵器開発」と「テロへの資金援助」であるのは間違いありません。

国際エネルギー機関(IEA)の「世界エネルギー展望2017年版」によると、世界のエネルギー需要は2040年までに30%増えます。一方、米国は3000万toe(石油換算トン)の減、欧州は2億toeの減、日本は5000万toeの減少と予測されています。

国際エネルギー機関(IEA)の「世界エネルギー展望2017年版」より抜粋

これに対してインドのエネルギー需要は10億500万toe、中国は7億9000万toe、東南アジアは4億2000万toeも増加する見通しです。原油輸入に占めるアジアの割合は現在の50%から3分の2以上になるそうです。これは中東の原油輸出量をはるかに上回っています。

経済産業省の資源・エネルギー統計年報によると、18年、日本の中東からの原油輸入は全体の88%を占めています。

地球温暖化対策でエネルギー需要が減るとは言え、中東と日本を結ぶペルシャ湾からホルムズ海峡、インド洋、マラッカ海峡(ロンボク海峡)、南シナ海のシーレーンは日本の生命線であることに変わりはありません。

中東のシーレーン防衛から米国が撤退すると、南シナ海に人工島を造成して要塞化している中国の影響力はますます強くなってしまいます。

米国は中国に対抗するために日本やインド、東南アジア諸国と協力してシーレーン防衛を強化すべきであって、トランプ大統領お得意の「離脱レトリック」は極めて近視眼的です。

しかし安倍晋三首相がトランプ大統領の要請を受け、現職首相として41年ぶりにイランを訪問したことからも分かるように同盟国に求められる役割は大きくなってきます。

日本のシーレーン防衛

船の所有者はノルウェー人、船籍国はリベリア、管理者はキプロス人、保険会社は英国法人であり、さらに米国の保険会社に再保険が掛けられ、乗組員は船長がポーランド人で船員はバングラディシュ人とフィリピン人、用船契約はアラブ首長国連邦(UAE)で、積み荷はイタリア、フランスそしてドイツに向け――。

高井晋氏、秋元一峰氏著『海上防衛力の意義と新たな役割 オーシャンピース・キーピングとの関連で』によると、これが海の世界では当たり前だそうです。だからこそ国際的な枠組みによるシーレーン防衛が必要になってきます。そのリーダー役は米国をおいてほかにありません。

日本が本格的にシーレーン防衛に取り組みだしたのは、1981年の「シーレーン1000カイリ防衛構想」からです。領海の12カイリを超えて、フィリピンと台湾間のバシー海峡までを日本が防衛するというものでした。

90年の湾岸戦争では戦争終了後、日本は海上自衛隊の掃海部隊を派遣し、機雷掃海を行っています。2001年の米中枢同時テロではテロ特別措置法を制定してインド洋に補給艦と護衛艦2隻を派遣、米国など数カ国の艦船に給油活動を行いました。

09年にはソマリア沖海賊対策のために自衛隊の護衛艦2隻をソマリアに派遣しています。15年に制定された安全保障関連法で集団的自衛権の行使が限定的に容認された際、ホルムズ海峡が封鎖されれば、海上自衛隊を機雷掃海のため派遣できるとの政府見解を示しています。

今月13日、ホルムズ海峡近くで東京の海運会社「国華産業」が運航するタンカーが攻撃された事件では、岩屋毅防衛相は「この事案で部隊を派遣する考えはない」と述べました。
イランはまだ、ホルムズ海峡での攻撃を本格化させたわけではありません。しかし世界最大のエネルギー生産国になった米国が中東への関与を弱めていくのは想定内のシナリオです。

日本は食料の多くを海外からの輸入に頼っています。中東に原油の9割近くを依存する日本が他国と協力してシーレーン防衛を強化するためには憲法9条の改正は避けては通れません。

それともトランプ大統領は、憲法改正を目指す安倍首相と気脈を通じているのでしょうか。

(おわり)

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木村正人
在英国際ジャーナリスト
在ロンドン国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。masakimu50@gmail.com

masakimu41
kimura.masato.927
関連リンク(外部サイト)
公式サイト 』

〔隣国k国人の頭の中…。〕

【コラム】日本の台湾海峡恐怖症
https://ameblo.jp/edamamemame/entry-12687090979.html

『麻生太郎副総理が、台湾防衛に言及しました。

【風を読む】麻生氏のまっとうな「台湾発言」 論説副委員長・榊原智
 麻生太郎副総理兼財務相が5日の講演で、中国が台湾に武力侵攻するケースを念頭に「間違いなく(安全保障関連法上の)存立危機事態に関係してくると言っても全くおかしく…
リンク
http://www.sankei.com

麻生太郎副総理兼財務相が5日の講演で、中国が台湾に武力侵攻するケースを念頭に「間違いなく(安全保障関連法上の)存立危機事態に関係してくると言っても全くおかしくない。日米で台湾を防衛しなければならない」と語った。集団的自衛権の行使で台湾を防衛するとのメッセージを内外に発信したことになる。

ところで、

韓国は半島ですけれども、

実質的には島国です。

陸の孤島です。

でも韓国がシーレーンについては心配するのを見たことがほぼありません。

韓国人は韓国が実質島国である認識がありません。

韓国は島国だよ。

だって陸路がないじゃない?

国外旅行のことを”海外旅行”って言うじゃない?

と指摘すると、非常に驚きます。自分達が陸の孤島である認識がない。

まあ常に「陸続きのお隣さん」を意識しているからでしょうけど。

それと、朝鮮戦争時の日本を、「重要な補給基地」ではなくて、「人んちの戦争で金儲けして経済復興した憎き国」とのみ解釈するからでしょうけど。

韓国は日本の半島再侵略に備えてミサイルの射程距離延長や海軍増強や日本との戦力比較を怠りませんけれども、

シーレーンについては心配するのをほぼ?全く?見たことがありません。

中国が南沙諸島に軍事基地を建設した時も、南シナ海ほぼ全域に中国の領海を主張した時も、航行の自由作戦にも、台湾有事を心配した際にも、

中国によって海運が封鎖されることを恐れたことが、たぶんありません。

シーレーンはアメリカに丸投げであるから。

あるいは、中国と仲良くしさえすれば済む話しなのに、何を恐れて毛を逆立てるのかという立場か、

どちらか、もしくは両方なのだと思います。

日本は侵略国扱いですが、朝鮮戦争で北朝鮮軍と共に韓国を襲った中国の義勇軍は、あれは建前重視で国としては敵国認定されていないんでしょうかね。

そう言えば、対中国でなく対日本であっても

いつも仮想敵国日本との戦いをシミュレーションする韓国人さんたちにも、対日本戦での補給を心配するのを見たことがありません。(1回くらいあったかも)

日本を敵とすれば韓国へのシーレーンは全て断たれますが、

まあその場合は、正義の連合国、中国かアメリカが日本のシーレーンを全て断ってくれるでしょう。(韓国的には)

北朝鮮を通じて中国ロシアが陸路で十分に補給してくれる見通しを持っているのかもしれません。

実際、韓国人さんたちは、トランプー安倍以前までは、米韓同盟は韓国を日本の侵略から守ってくれる同盟だと思っていました。もちろん北朝鮮からも守りますが。

だからトランプ-安倍ラインによる日米安保の関係は、韓国にとっては国防と外交への衝撃、転換点でした。

アメリカが日本に肩入れする。ならば誰が日本の侵略から韓国を守ってくれるのか?

引き続きアメリカが日本をコントロール下に置く前提ではあっても、

新たな同盟を探す、でなければ自分達の戦力を増強させることが必要です。

韓国は今年のミサイル協定でアメリカから中距離弾道ミサイルの射程距離延長の許可を得ました。今後は日本全土を射程に入れることができます。

アメリカが最初は北朝鮮以遠の射程距離を禁じていたのが、韓国南端からでも北朝鮮を射程に入れたいという韓国の要求に応じて東京までには至らない射程距離を許し、ついに日本全域までを決定的に許すのはどういう算段なのかなと素人なりに考えて見ました。

これにより韓国軍の日本への軍事的優位性が保証され、したがって韓国も安心してアメリカの同盟国のままでいることができます。

また、これは可能性としてはどうかなとも思うのですが、

一人で世界の警察だったアメリカが、同盟国らにそれぞれの自衛および地域連携を課すことにより、

もしや朝鮮半島有事の際に、韓国がアメリカに頼らずとも独自に北京までを射程に入れる能力を持つ必要性があるのかなとか。(作戦統帥権移譲の懸案もありますし)

日本全域にミサイルを落とす気満々、逆に中国とやり合う気持ちは韓国にはサラサラないとしてでも、アメリカの期待値として、能力的には可能という状態にはなります。

以下、尖閣諸島とシーレーン防衛に敏感な日本を不思議に思う韓国の記事です。

【コラム】日本の台湾海峡恐怖症
2021/07/18 07:56

Chosun Online | 朝鮮日報 』

【コラム】日本の台湾海峡恐怖症

【コラム】日本の台湾海峡恐怖症
石油・天然ガスが入り、輸出品が出ていく日本経済の大動脈
麻生太郎副総理「中国、台湾攻撃する集団的自衛権行使して米国と共同防衛」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/07/16/2021071680129.html

『日本の麻生太郎副総理が7月5日、「中国が台湾を攻撃したら、日本は安全保障法関連規定に基づいて集団的自衛権を行使するだろう」という内容の発言をしました。

 日本は5年前、他国に対する武力侵攻であっても、日本の存立が脅かされる「存立危機事態」と判断されれば、自衛隊が武力を行使できるよう安全保障関連法を改正しました。麻生副総理は「台湾で大きな問題が起きれば、存立危機事態に関係すると言ってもおかしくない。日米で台湾を防衛しなければならない」と言いました。

■対中政策の根本的転換

 台湾問題はこのところ、日本にとって最大の関心事です。今年4月に米ワシントンで行われた米日首脳会談直後に発表された声明には、1969年以降52年目にして初めて「台湾海峡の平和と安定の重要性」という文言が盛り込まれました。岸信夫防衛相も外信とのインタビューで「台湾の平和と安定は日本に直結している」と言いました。

 しかし、「台湾を守る」と手放しでは言いませんでした。1972年に中国と国交正常化した際、台湾が中国領土の一部であることを認める中・日共同声明に署名したからです。だから台湾問題については、いつもあいまいな姿勢を取ってきました。

 このような状況で、暴言にかけては一家言のある麻生副首相が講演の場を借りて本音をかいま見せてしまったのです。英紙ザ・タイムズは「日本の対中政策の根本的な転換」と表現しました。

 当然、中国は激怒しました。中国外務省の趙立堅副報道局長は「ひどく間違っていて危険な発言で、中・日関係の政治的基礎を損なうだろう」「我々はどんな国でも台湾問題に割り込むことを容認しない」と述べました。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版』

『■日本経済の生命線

 下の地図を見ればお分かりだと思いますが、台湾海峡は日本にとって命綱のような所です。韓国と同様、資源が絶対的に不足している日本は、中東の石油や天然ガスに大きく依存しています。この石油と天然ガスが入ってくる経路がまさに台湾南部のルソン海峡なのです。

 また、この経路を通じて日本の自動車・電子製品などが海外に輸出されます。日本の大企業の多くが東南アジア諸国に部品のサプライチェーンを設けていますがが、こうした部品もこの経路を通じて入ってきます。

 もし中国が台湾を武力で統一し、この一帯の制海権を掌握したら、日本経済は中国の人質になるかもしれません。この海域を避け、フィリピン南部を経由すれば、物流費が約25%増えると言われています。

■アジアの覇権競争の勝負どころ

 2006年に中国共産党中央組織部から発表された論文を読むと、米国が第二次世界大戦末期の1945年初め、日本本土の抗戦意志をそぐため、香港沖や台湾海峡などから戦略物資を積んで本土に向かう日本船48隻を攻撃し、沈没させた事実が記載されていました。

 台湾を統一すれば、中・日間のアジア覇権競争は事実上、勝負がつくでしょう。中国としては返さなければならない借りもあります。1895年の日清戦争で敗けて結んだ下関条約により、台湾を日本に割譲しなければならなかったことです。

 対中貿易依存度が20%に達する日本が、中・日関係が暗礁に乗り上げるのを覚悟して台湾防衛の意志を表明したのは、中国による台湾攻撃の可能性がこれまで以上に高まっているからです。中国の習近平主席は7月1日の中国共産党創設100周年記念式典であらためて台湾統一の意志をはっきりと述べました。

 しかし、米日連合軍の軍事力は強大で、既にこのような状況に備えた合同作戦計画もほぼ立て終わっていると言います。台湾海峡をめぐる一触即発の戦雲はいっそう垂れ込めています。

崔有植(チェ・ユシク)北東アジア研究所長

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 』