デジタル人民元、132万カ所で実証実験 総額5800億円

デジタル人民元、132万カ所で実証実験 総額5800億円
人民銀が白書公表 正式発行時期は示さず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1699B0W1A710C2000000/

『【北京=川手伊織】中国人民銀行(中央銀行)は16日、デジタル人民元に関する白書を公表した。6月末までに飲食店や交通機関など132万カ所で実験し、試用した金額は345億元(約5800億円)に達した。具体的な発行スケジュールへの言及は避けた。

人民銀行は2019年末から広東省深圳、江蘇省蘇州や22年2月に開く北京冬季五輪の会場など5地域で実験を始めた。20年11月には上海や山東省青島など6地域を加えた。

デジタル人民元のお財布はスマホアプリのほか、ウエアラブル端末やICカードのなかにもつくれる。個人が開いたお財布は2087万超、法人など団体用のお財布は351万超に達した。

実験は消費者が買い物でデジタル人民元を使ったほか、公共料金や行政手続きの手数料の支払いにも試した。累計の取引回数は7075万回に達した。

具体的な発行スケジュールをめぐり、白書は「あらかじめ設けず公表しない」とだけ指摘した。関係者によると、人民銀行は冬季五輪開催時に現地で実験を重ねて、22年にも正式発行する方針だ。

当面は実証実験を拡大していく。実験地区における決済をすべてデジタル人民元でカバーできるようにし、取引の安定性を高める。中国人民銀行法の改正など法整備を進めて、デジタル人民元の発行に法的根拠を与え、データセキュリティーも強化する。金融政策や金融システムに及ぼす影響への研究も加速させる。』