ドゥテルテ比大統領、院政模索か

ドゥテルテ比大統領、院政模索か 副大統領選出馬に意欲
長女は大統領選出馬に前向き 異例の親子ペアの可能性も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM306IL0Q1A630C2000000/

※ 一応、「憲法学」「政治学」的には、「大統領制」というものは、「行政府」の長を「国民の投票」で選出するものだ…。ある意味「首相」を「国会議員」の投票で選出する「議会制民主主義」よりも、「民主制の度合いは高い」とも言える…、と言った説明がなされるものだ…。

※ しかるに、現実の大統領制は、そう言った「公式の説明」とは、かけ離れている印象だ…。

※ その「原因・要因」は、どこにあるのか…。

※ 表向きの「システム」の背後に横たわっている、その「国民性」と言ったものや、そのシステムを運用し、実際に動かしている国民の背後にある、その「社会システム」と言ったものに、原因があるのか…。

※ いずれ、「権力を属人的」なものにしたり、「一族・郎党」の「利益の温床」に変容させたりすれば、迷惑するのは「被支配層」であり、「権力を持たない」「一般国民」だ…。

『【マニラ=志賀優一】任期が1年を切ったフィリピンのドゥテルテ大統領が、退任後も影響力を維持しようと躍起になっている。12日、副大統領選への立候補に前向きな考えを示した。長女も大統領選への出馬に意欲を示しており、世論調査でも支持率でトップに立った。ただ与党党首のパッキャオ上院議員などドゥテルテ氏を支えてきた実力者たちは反発を強めている。

「(副大統領選出馬が)国のためになるなら、私はやるだろう」。ドゥテルテ氏は12日、与党幹部との会合で、大統領選とあわせて実施される副大統領選への出馬意欲をあらわにした。大統領経験者が副大統領選に出馬するのは極めて異例だ。

同国では2022年5月に正副大統領選や上院議員選などが予定されている。正副大統領がセットで選出される米国などと異なり、フィリピンでは別々に選挙で選ばれる仕組みとなっている。

任期6年の大統領は再選が認められておらず、現職は任期最終年で後継候補を選んで支援するのが通例だ。そこで後継候補として取り沙汰されるのが長女でダバオ市長を務めるサラ・ドゥテルテ氏だ。地元有力紙インクワイアラーによると9日、中部セブを訪問したサラ氏は記者団から大統領選へ意欲があるか問われ「はい」と答えた。最終的な決断ではないとしつつ「重要なのは国民の関心や求めていることを知ることだ」と話した。

長女のサラ氏は立候補に前向きな姿勢に転じた=ロイター

浮かび上がってきたのは自身への忠誠心が極めて高い後継候補を選び、自らも副大統領となることで次期政権の運営も取り仕切ろうというドゥテルテ氏の戦略だ。裏切るリスクが低い娘を大統領に据え、自身が副大統領に就けば事実上の最高指導者であり続けられる。ロシアではプーチン大統領が一度、3選を禁じた憲法の規定にしたがってナンバー2の首相に転じ、その後、大統領職に返り咲いた例もある。

フィリピンの調査会社パルスアジアが13日に発表した6月実施の世論調査によると、大統領選での支持候補としてサラ氏を選んだ人が全体の28%を占め、トップに立った。副大統領の候補についても首位はドゥテルテ現大統領で18%を占めた。

ただ、与党内の実力者からはドゥテルテ氏に対する反発の動きも出ている。与党PDPラバンの幹部を務め、ボクシング界の英雄でもあるパッキャオ上院議員は後継候補として一時有力視されていたが、6月下旬から現政権でも政府の汚職や不正が続いていると相次ぎ指摘。ドゥテルテ氏を批判する姿勢に転じた。

同党は9日、ドゥテルテ氏と関係が深くパッキャオ氏の批判を続けていたクシ・エネルギー相らを同党から追放したと発表した。追放はパッキャオ氏が主導したとされる。異例の政権世襲の動きが表面化したことで、与党内の内紛がさらに激しくなる可能性もある。

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