「香港事業にデータ流出や制裁リスク」米警告へ

「香港事業にデータ流出や制裁リスク」米警告へ FT報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB140ZW0U1A710C2000000/

『米バイデン政権が香港で事業展開する米企業に対し、中国当局へのデータ流出や、中国当局による制裁の対象となる恐れがあると警告する準備をしていることが14日、わかった。英フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。国際金融センター香港での米企業の活動に影響を与える可能性がある。

FTは関係者の話として、米国務省が週内にも米企業に警告を発するとしている。民主派の主要紙、蘋果日報(アップル・デイリー)が6月に廃刊に追い込まれた事例なども挙げ、米企業に香港での事業活動にリスクがあると警告する内容という。香港に関連して、米企業にこうした警告を発するのは初めてという。

香港では2020年6月、政治活動や言論の統制を強める香港国家安全維持法を施行した。中国当局が同法を根拠に、外国のネット企業が香港で管理する利用者の個人情報などのデータ提供を求めることへの懸念が出ている。

中国は6月、外国の制裁に報復する「反外国制裁法」を成立させた。米政府は同法施行後も中国企業に制裁を科しており、今後は香港の米企業が報復の対象となる可能性がある。

米国や欧州は香港への統制強化を人権問題と位置づけ、中国への批判を強める。6月に英国で開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)では「新疆や香港との関係で人権や基本的自由を尊重するよう中国に求める」とする共同宣言を採択した。

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今村卓
丸紅 執行役員 経済研究所長

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分析・考察 米中対立が激しくなり、機微技術のデカップリングが始まっても、ウイグル問題が対立点に加わっても、意外と香港や中国本土での進出済みの米国企業の事業は活発です。それが、今後の米中のデカップリングが部分的にとどまり、経済の相互依存関係の大部分は温存されることを示唆しているとの見方もありました。
しかし、米国務省が香港の米企業に警告すれば、進出米企業が楽観的過ぎたと考える必要も生じます。香港を人権問題に位置付け、同盟国と共に中国批判を強めるバイデン政権が、今後香港の米企業に配慮するとは思えません。中国の譲歩もないでしょう。ウイグルに続き香港も加わった人権問題から米中対立、デカップリングが深まりそうです。
2021年7月14日 20:26 (2021年7月14日 20:31更新)
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