脳を鍛える極意 増える「あれ・それ」老化にあらがう

脳を鍛える極意 増える「あれ・それ」老化にあらがう
脳のアンチエイジング(上)
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO73163360T20C21A6000000?channel=DF140920160927

 ※ いやー。この記事は、参考になったわ…。

 ※ まず、「線条体」なるものを、知らんかったしな…。

 ※ 実は、「脳科学」なるものについては、懐疑的だった…。

 ※ と言うのは、まず、「生きてる脳」を「科学的に観察する方法」が、乏しいという話しだ…。

 ※ せいぜいが、「血流の増減」を観察して、どの「部位」が活発に「活動」しているのかを探るのが、関の山という話しだった…。

 ※ あとは、「ラット」なんかの脳活動の観察か…。

 ※ それから、「死んだヒトの脳」の解剖的な知見か…。それも、どうも大した「発見」は、無いような感じだった…。

 ※ アインシュタインの「脳」を、世界中の研究機関が調べてはみたが、「それほど、普通の人の脳と、違うところは無かった…。」という話しは、聞いたことがあるだろ?

 ※ そういうわけで、「脳科学って、どこが科学なんだ?」と思っていた…。

 ※ しかし、学問は進歩・進化する…。

 ※ 地道に研究を続けて、少しずつ「この世の真実」に近づいて行っているんだろう…。

『会話をするときに固有名詞が思い出せず「あれ」「それ」が多くなった。メモなしでは仕事の予定を覚えられない。仕事の意欲も低下気味……これらは年齢とともに進行する「脳の老化」のサインかもしれない。では、40~50代以降の脳にはどのような変化が起きているのだろうか? 脳の老化を防ぐ手立てはあるのだろうか? 脳科学者で公立諏訪東京理科大学工学部教授の篠原菊紀さんに、2回に分けて聞いていく。

イライラしやすいのは「脳のメモ帳」の余白が減っているから?
人の名前が出てこない、会議や打ち合わせでキレのある発言ができなくなった、ということが増えて「これって脳の老化?」と気になっていないだろうか。日常のさまざまな行動と脳活動の関係をテーマに研究する公立諏訪東京理科大学工学部教授の篠原菊紀さんは、「さまざまなストレスが脳の処理スピードを鈍らせる要因となっています」と言う。どういうことだろうか。

私たちの脳には、記憶や学習、言語をとりまとめる「前頭前野」という部位がある(下記イラスト参照)。「前頭前野の仕事は、脳の別の場所に格納されている記憶や情報を意識に上げてきて、あれこれ検討し判断すること。いくつかの仕事を同時進行させたり、対話の最中に『俺はそうは思わない』と思いながらにこやかに話したり、揚げ物の料理をしながら味噌汁を作る、といった“やや込み入ったこと”をするときには前頭前野が使われています」(篠原さん)

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前頭前野の働きを篠原さんは「脳のメモ帳」と例えて説明する。なぜなら、その枚数に限りがあるからだ。「実は脳のメモ帳の枚数には限りがあります。1つのタスクでメモ帳1枚使うくらいのイメージだとすると、みなさんそれを3~4枚しか持っていません。つまり、私たちは、これ・あれ・それ・その他、ぐらいの情報しか一度には処理できないのです」(篠原さん)

そして、仕事のストレスがそのメモ帳の働きに影響するという。「ストレスで気が休まらないという状況だけで、脳のメモ帳の枚数を食うのです。メモ帳が少ないということは、脳の余白がなくなるということ。だから、仕事の処理もうまくいかなくなるし、人間関係もイライラ、ギスギスしやすくなります」(篠原さん)

もちろん、コロナによる先行きの不安もストレスの1つ。さらに、リモートワークも脳のメモ帳に負担を与えているという。「これまで職場に出かけていたときには仕事と家庭をくっきりと分離することができていましたが、リモートワークでは、会議や打ち合わせと家庭の日常がぐちゃぐちゃに混在し、状況に応じてタスクを時系列で並べ直さないといけません。前頭前野のトレーニングとしては良いともいえますが、日常的にこの状態では脳の働きに支障が生じます」(篠原さん)

最近頭が働かない……と悩んでいる人は、通常のストレスに加えて、長期にわたるコロナストレスが脳のスムーズな働きを圧迫している側面もある、ということを知っておこう 』

『ルーティン化した作業では「前頭前野」は使われない
ストレスはもちろんだが、脳も体の他の機能と同様、加齢とともにその働きが低下する。特に年齢とともに機能低下しやすいのが、先ほどのイラストで示した3つ、「前頭前野」と「海馬」、「線条体」だ。

「前頭前野」については、次のような認知機能テストでこの部位の機能を見ることができる。

(1)「さくら」「ねこ」「でんしゃ」という言葉を覚えてください。

(2)では、次に100から7を5回引いて、それぞれの答えを言ってください。

(3)「ふじのやま」という言葉を逆から言ってください。

(4)最初に覚えた3つの言葉を思い出してください。

「このようなテストを行っているときの脳の活動を見ると、(4)で最初の言葉を思い出そうとするときに前頭前野が働きます」(篠原さん)

(1)のときには3つの言葉を覚えていても、(2)、(3)と別のことをしているうちに、「なんだっけ?」とよくわからなくなってしまう。

「面倒臭い頭の使い方ですよね(笑)。こういった、一度に複数のタスクを行うことをデュアルタスク(二重課題)といいます。デュアルタスクを行うときに前頭前野が活性化しますが、前頭前野の機能は40~50代になると落ちてくる。知らず知らずのうちにこの手のタスクを避けるようになることと、年代なりの経験は重ねていますからルーティン化したやり方を好むようになる。ところが手慣れた作業をしているときに脳活動を調べると、前頭前野はほとんど活動していません。また、記憶を保存したり必要に応じて取り出したりする作業を行う海馬も、年齢とともに萎縮しやすくなります」(篠原さん)』

『ルーティン化した作業では、3つめの脳の部位、やる気をつかさどる「線条体」も使われなくなるという。

「ある行動と快感を結びつけるのが線条体で、この部位がやる気の中核といわれています。線条体は運動の開始・持続・コントロールなどに関わり、線条体のすぐそばには報酬系・快感系といわれるドーパミン神経系が走っています。そして、実際に報酬がもらえるときよりも、『これをやったら報酬がもらえそうだ』と予測するときに線条体は最も活性化することがわかってきました」(篠原さん)

線条体が活性化するときには、本人もドキドキ、わくわくしているという。この仕事をすればこんないいことがある、と思うことができれば、線条体は活性化する。最近、仕事のモチベーションが上がらない……という人は、一見すると効率的な「ルーティン化した仕事」ばかりに偏っていないか、振り返ってみよう。』

『線条体は新しいことを学習するときに重要な部位。「リハビリのさなかに線条体の活動を止めると、リハビリによる学習効果がほぼ消失することもわかっています。中高年になると、これ以上新しい学習なんてする必要はない、と思うかもしれません。確かにひと昔前までならば50代ぐらいまでの蓄積で人生を突っ走ることができた。しかし、これからは人工知能(AI)の時代、新規の学習をしなければならない機会は何度も訪れるでしょう。新たな学習をおっくうがっていては、何度も挫折し、線条体の機能低下が進んでしまいます」(篠原さん)』

『朗報! 年齢とともに高まる脳機能もある

ややこしい作業をする前頭前野、記憶の引き出しとなる海馬、やる気のスイッチを入れる線条体。このような大切な機能が年齢とともにそろって機能低下していく、と聞くと悲しくなってくる。しかし、「年齢とともに高くなる脳機能があることもわかってきたのですよ」と篠原さん。』

『知能に関する研究分野では、生きていくときに必要な知能を、「流動性知性(記憶力など)」、「統括性知性(計画力、マネジメント力)」、「結晶性知性(知恵や知識、経験など)」の3つに分類するという。

●流動性知性 …… 流動性という名の通り、その場その場で何かを覚えて対処する能力のこと。いわゆる脳トレで鍛えようとするのがこの知性。18歳ごろをピークに低下

●統括性知性 …… 企業でいえば社長や役員に求められる知性。現状把握、企画、意思決定などを担う。40代以降、伸びる人と低下する人に二極化する可能性が指摘されている

●結晶性知性 …… 知識や経験に裏打ちされる知能。経験の蓄積が結びつき結晶が出来上がるように伸びていく。年齢とともに伸びていくことがわかってきた

「結晶性知性こそ、年の功といえる脳機能でしょう。興味深いのは、40代、50代で統括性知性が育った人ほど結晶性知性の伸びが大きくなる、ということです」(篠原さん)』

『長年の知識や経験の蓄積によって伸びるものには「語彙力」もあるという。「約1000人を対象とした研究によると、語彙力は50代半ばまで上昇し続け、その後もほとんど低下しないことがわかりました(下グラフ)。脳の機能には、年齢を重ねるほど良くなる面もあるのです」(篠原さん)

語彙能力は50代半ばまで上昇し、その後も高く維持される

健康な被験者を対象に「語彙」「処理速度」「推論」「記憶」に関わる4つの検査を行い、得点の年代差を検証した。語彙、処理速度、推論テストは成人1424人、記憶は成人997人のデータを基にした。流動性知性の指標となる「処理速度」「推論」「記憶」は加齢にともない低下したが、結晶性知性にあたる「語彙」は50代半ばまで上昇、その後もほとんど低下しないことがわかった。(データ:Psychological Science 2004; 13:4, 140-144.)』

『脳の老化を防ぎたい、と思うと文字や数字、形を覚えたり見分けたりする「脳トレ」をイメージするが、篠原さんは、「脳も体の一部ですから、脳のアンチエイジングを望むなら、全身の健康を意識する必要があります」と言う。

2019年に世界保健機関(WHO)は「認知機能低下および認知症のリスク低減のためのガイドライン」を公表している。

このガイドラインでは、認知症の発症や進行を遅らせることは可能、とし、世界で現状とりまとめられているエビデンスに基づいて「強く推奨するもの」を挙げている。それが、「運動」「禁煙」「高血圧や糖尿病のコントロール」「バランスのいい食事」などだ。「幸いなことに、体の健康を維持するための行動は、そのまま認知症予防にもつながるのです」(篠原さん)

運動や食事などの日常習慣が脳の健康のベースにあることを踏まえた上で、次回は、日常の中で脳機能を若返らせていくコツを教えてもらおう。

(ライター 柳本操、グラフ制作 増田真一)

[日経Gooday2021年6月22日付記事を再構成]』

清華紫光集団が破産申請した。

清華紫光集団が破産申請した。市場価値3,000億元(5兆1000億円)の巨大半導体企業が
なぜこのような事態に陥ったのか?
https://www.ednchina.com/news/a7435.html

 ※ 清華紫光集団、破産申請したのか…。

 ※ 中国の半導体戦略を担う中核企業の一つだと思っていたが…。

 ※(記事は、中国文。翻訳は、Google翻訳文)
   テキストでコピペは、できんかったんで、画像としてキャプチャして貼っておく…。

ハイチ大統領暗殺から1週間

ハイチ大統領暗殺から1週間 権力の空白、混乱に拍車
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN140CE0U1A710C2000000/

『【メキシコシティ=宮本英威】カリブ海の島国ハイチでモイーズ大統領が暗殺されてから14日で1週間を迎える。ハイチ警察は逮捕した米在住の医師を首謀者の1人だとみて取り調べを進めているが、現時点では全容は明らかになっていない。大統領の不在によりハイチ政界では権力争いもおきており、同国と関わりが深い米政府も動向を注視している。

「政治的な目的のためプライベートジェット機でハイチ入りした」。ハイチ警察は11日、同国出身で米南部フロリダ州在住の医師クリスティアン・エマニュエル・サノン容疑者(63)を7日未明の事件の首謀者の1人として逮捕したと発表した。

モイーズ氏は首都ポルトープランス郊外の自宅で12発の銃弾を受けて死亡した。マルティヌ大統領夫人も負傷したが、一命をとりとめた。

先に捕まっていた実行犯が、犯行直後に連絡したのがサノン容疑者で、住居からは武装集団が装った米麻薬取締局(DEA)の帽子、弾薬、銃のケースなどが見つかった。米フロリダ州に拠点を置くベネズエラ系警備会社CTUを介してコロンビアの元軍人を実行犯として雇っていたとされる。

ジョゼフ暫定首相の会見場に置かれたモイーズ氏の写真(13日、ポルトープランス)=ロイター

ハイチ警察はこれまでハイチ系米国人3人とコロンビア人18人を逮捕した。米国人のうち1人は、過去にDEAの情報提供者だった。サノン容疑者は大統領就任への野望があったようだが、詳しい動機は不明で、全体の構図も見通せていない。

事件の際、モイーズ氏の警備担当者の負傷は報じられなかった。警備責任者は1~5月にコロンビア経由でエクアドル、パナマ、ドミニカ共和国を複数回訪問していたとの情報もあり、関与の疑いが持たれている。

ハイチ国内では大統領の暗殺に伴う権力の空白で混乱は深まっている。ジョゼフ暫定首相は警察の会見に同席し、実質的に統治しているが、他にも2人の有力者がいる。モイーズ氏が死去する前の5日に次期首相に任命したが宣誓はしていなかったアリエル・アンリ氏、定足数を満たしていない議会が新たに暫定大統領に指名したジョゼフ・ランベール議長だ。誰に正当性があるかは専門家の間でも割れている。

米政府はハイチの混乱拡大を警戒している。ハイチ当局の捜査に協力するため、司法省や国土安全保障省の幹部らをハイチに派遣して情報収集を進めている。バイデン大統領は12日、「ハイチの政治指導者は国のために一体となる必要がある」と述べており、ハイチ国内での混乱収束を期待している状況だ。

ハイチ側からは米軍派遣を求める声もある。治安悪化に伴い、港湾や空港、石油施設といった重要インフラの保護をしたいと考えているためだ。ただ米国側は「まだ検討中」(ホワイトハウスのサキ報道官)としており、事態の推移を見守っている。』

ネパール新首相を指名 デウバ氏、5度目の就任

ネパール新首相を指名
デウバ氏、5度目の就任
https://nordot.app/787652051272957952?c=39546741839462401

『【ニューデリー共同】首相指名を巡って混乱が続くネパールで、下院第2党のネパール会議派を率いるデウバ前首相が新首相に決定した。最高裁の命令を踏まえて13日、バンダリ大統領が指名した。今回が5度目の首相就任。政権基盤は不安定で、下院で多数支持を得られなければ解散、総選挙となる公算が大きい。

 デウバ氏は首相指名後、直ちに組閣に着手する予定。首相を続けるには30日以内に下院の信任投票で過半数を獲得する必要がある。下院第1党の統一共産党(UML)の動向が今後の鍵を握る。』

英空母と海自護衛艦が訓練 アフリカ沖

英空母と海自護衛艦が訓練 アフリカ沖、海賊対処想定
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE13BSJ0T10C21A7000000/

『岸信夫防衛相は13日の記者会見で、海上自衛隊の護衛艦せとぎりとP3C哨戒機がアフリカ東部ソマリア沖アデン湾で11、12日に英海軍の最新鋭空母クイーン・エリザベスと共同訓練を実施したと発表した。エリザベスを中核とする空母打撃群は、インド太平洋に向けて長期航海中で、自衛隊との訓練は初めて。

空母に同行している米、オランダ両国の艦艇も加わった。

岸氏は「英、米、オランダと共に、世界の繁栄の礎である海上交通の安全を確保していく意思と能力を示した。今後も、打撃群との共同訓練を戦略的に実施していく」と述べた。
防衛省によると、訓練は海賊対処を想定し、洋上補給や艦艇の写真撮影をした。せとぎりとP3Cは、アデン湾の海賊対処行動に派遣されている。〔共同〕』

仏、自国民の国外退避勧告 アフガン情勢を懸念

仏、自国民の国外退避勧告 アフガン情勢を懸念
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071400259&g=int

『【カブールAFP時事】在アフガニスタン・フランス大使館は13日、安全上の懸念から、アフガン滞在中のフランス人全員に国外退避を勧告する声明を発表した。米軍など駐留外国軍部隊の撤収が進むアフガンでは、反政府勢力タリバンの攻勢が各地で強まっている。

タリバン波状攻撃、反撃策なし 全土攻勢の様相、戦力分散―アフガン軍

 声明は、仏政府がカブールを17日に出発する最後の特別便を用意したと説明。「この特別便に搭乗するか、独自の方法で直ちに出国するよう」呼び掛けている。17日以降もアフガンにとどまる場合、安全な出国は保証できないと強調した。仏大使によれば、大使館は既に現地のアフガン人協力者らを退避させた。』

VW、中国大手とEV電池工場

VW、中国大手とEV電池工場 独で25年から生産
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13AXU0T10C21A7000000/

『【フランクフルト=深尾幸生】独フォルクスワーゲン(VW)は13日、中国の電池大手の国軒高科と共同でドイツで電気自動車(EV)向け電池を生産すると発表した。2025年から生産を始める。これとは別にスペインでも電池とEVの生産を検討する。規格化した電池の大量生産でコストを下げ、収益力を高める狙いだ。

国軒高科は中国電池大手で寧徳時代新能源科技(CATL)と比亜迪(BYD)に次ぐ規模だ。VWは20年5月に国軒への26%の出資を発表した。VWが20%を出資する新興電池メーカーのノースボルト(スウェーデン)のスウェーデンの工場に続き、グループで2拠点目の大型電池工場をドイツ北部のザルツギッターにつくる。量販車向けにコストを抑えた電池を生産する。

VWは当初、ザルツギッターの工場をノースボルトとの合弁とするとしていたが計画を修正した。同地での工場は国軒と運営する。ノースボルトのスウェーデン工場では高級車向けの高性能電池を生産する予定だ。

3つ目の拠点としてスペインを検討していることも明らかにした。EV50万~80万台前後分に相当する年間40ギガワット時(4000万キロワット時)の生産能力の工場を設け、25年からは小型EVも生産する方向で政府などと最終調整している。

VWは3月、30年までにEV用の電池工場を欧州に6カ所設けると発表しており、今回発表したのはこの計画の具体策となる。

VWは30年に世界販売の5割、40年には主要市場でほぼすべてをEVとする計画。規模拡大による電池のコストダウンやEV工場の稼働率の上昇などで、今後2~3年でEVの利益率がガソリン車などの内燃機関車に並ぶとみている。内燃機関車は車種を減らして収益を維持する。25年に売上高利益率で8~9%を目指す。従来計画は7~8%だった。

記者会見でヘルベルト・ディース社長は「EVは電池技術の進歩と規模拡大で安くなる。人々が移動するためのコストは(内燃機関車中心の)今日よりも下がる」と述べた。

VWはアウディやポルシェなど傘下のブランドをまたいで基本設計やソフトウエアの共通化を進める。26年以降、単一の基本設計とソフトウエアをグループの年間1000万台規模の車両に搭載し、利益率を高めながらEVシフトを進める考えだ。 』

EUがインフラ支援策、一帯一路に対抗

EUがインフラ支援策、一帯一路に対抗 「透明性」軸に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR09DMA0Z00C21A7000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)は12日開いた外相理事会で、中国主導の広域経済圏構想「一帯一路」に対抗するインフラ支援計画をまとめることで合意した。環境や透明性を前面に出し、発展途上国や新興国に新たな選択肢を示す。

背景には高い成長を続けるアジアやEUの領域に近いバルカン半島諸国で、中国の存在感が高まってきた現状への警戒感がある。日米などとの協力も進める。

外相理事会は12日「グローバルにつながる欧州」というタイトルの文書を採択し、欧州委員会と対外行動庁(外務省に相当)に対し、2022年春までに文書の内容を具体化するよう指示した。

支援するインフラ事業の特定を優先する。道路や港湾、発電など生活に欠かせない重要インフラのうち、特に影響の大きな事業が対象になりそうだ。

民間投資を促す資金調達枠組みを構築する。27年までのEUの7カ年予算、欧州投資銀行(EIB)などの政策金融機関を通じ、官や民の資金を活用する体制を整える。関係者との協力も模索する。

EUは日本、インドとそれぞれ、インフラ整備を共同で進める「連結性パートナーシップ」を締結済みだ。ドイツのマース外相は12日、記者団に「米国と緊密に協力することが重要だ」とも述べた。

EUが重視するのは温暖化対策などの持続可能性、融資の透明性だ。一帯一路関連のインフラ整備についてEUはかねて、債務のあり方や労働者の権利などを巡り、基本的なルールが守られていないと問題視してきた。EUが支援するインフラ網を広げれば、サプライチェーン(供給網)の安定にもつながると考えている。

外相理事会が採択した文書は名指しを避けるが、中国を念頭に置くのは明らかだ。EUの外相にあたるボレル外交安全保障上級代表は12日の記者会見で「中国と同じ手法はとらない」と明言した。

6月に英国で開いた主要7カ国首脳会議(G7サミット)は、財政や環境の持続性を考慮しながら途上国や新興国に数千億㌦規模のインフラ支援を実施することで合意した。EUもG7と足並みをそろえた形だ。

EU外相理事会に出席したボレル外交安全保障上級代表(左から2番目)ら(12日、ブリュッセル)=AP
金融情報会社リフィニティブによると、20年末時点で一帯一路関連の事業規模は計2兆5000億ドル(約276兆円)にのぼる。EUは現段階で支援の規模を示していないが、中国の資金力に対抗するため西側陣営で協力を深める構えだ。

一帯一路を巡っては「債務のワナ」に陥る事例が相次ぐ。中国の国有銀行などからの融資を返済できなくなった途上国や新興国が、建設した高速道路や港湾の使用権を中国側に認めるケースは典型だ。4月にはEUに近いバルカン半島の小国モンテネグロが中国への債務の肩代わりをEUに求めてきた。

バルカン半島では歴史的に欧州諸国、ロシア、トルコが勢力を競い合ってきた。近年は中国が影響力を拡大している。「現時点ではこの地域で、EUの信頼と影響力は低い」。7月初旬、リーカー米国務次官補代行(欧州・ユーラシア担当)は北マケドニアでの会議で、バルカン半島でEUが存在感を十分に発揮できていないと指摘した。

バルカン半島諸国の加盟交渉でEUがもたつく間に中国やロシアの存在感が増したと米国はみている。半島のモンテネグロ、アルバニア、北マケドニアはEU加盟候補だ。EU議長国に7月就いたスロベニアは加盟交渉を加速させる姿勢をみせる。だが、バルカン半島諸国側には汚職やガバナンス(統治)などで目立った改善が見られず、EU加盟国の一部は受け入れに慎重だ。

EU側には、バルカン半島諸国のインフラ整備も支援することで、EU側につなぎとめる狙いもある。 』

トルコ・イスタンブール、2036年五輪招致に名乗り

トルコ・イスタンブール、2036年五輪招致に名乗り
市長、インフラ整備で「企業と協力」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR12BNU0S1A710C2000000/

 ※ 大運河計画も、こういう動きと関係しているんだろう…。

『【イスタンブール=木寺もも子】トルコ最大都市のイスタンブール市は13日、2036年の夏季五輪・パラリンピック大会を誘致すると発表した。日本経済新聞の取材に応じたイマモール市長はインフラ整備について「スポンサーを募るやり方も考えられる」として、民間資本の参画に期待を示した。

イマモール氏は同日の記者会見で「パンデミック(世界的大流行)で、スポーツと健康の重要さが再確認された」として、市民のスポーツ参加を促す五輪精神を広げることが市や国の将来にとって重要だと訴えた。

イスタンブールは人口約1600万人。20年大会の招致レースでは東京と最後まで争った。イスラム圏で開催されれば史上初となる。36年大会には英ロンドンやインド西部アーメダバードなども立候補するとの観測がある。

イマモール氏は19年の市長選で、世俗主義政党として四半世紀ぶりにイスラム保守政党から市長職を奪回し、次期大統領選ではエルドアン大統領の有力な対抗馬候補とみられている。このため国とはことあるごとに対立しているが、イマモール氏は取材に対し「党派を超えて国民一丸となって取り組みたい」として、国と共同で準備チームを立ち上げたい考えを示した。

メイン会場を含むインフラ建設については「既存の施設をフル活用すれば、市の予算で十分に可能だ」と述べた。「イスタンブールは世界中から注目を集める都市で、多くの企業が協力に関心をも持つはずだ」として、不足が生じた場合も広告効果を狙う民間資本が埋められるとの認識を示した。

この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia

21年の大会期間中の東京視察は日本側の入国制限で断念したものの、将来の感染症対策などで「東京の経験から学びたい」と述べた。』

南ア暴動、死者45人に

南ア暴動、死者45人に 軍出動も混乱拡大
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13DFN0T10C21A7000000/

※ 内容も驚きだが、それよりも解せんことがある…。

※ 「南ア」の暴動の配信地が、なんで「トルコのイスタンブール」なんだ…。

※ 別に「イスラム圏」というわけでも、無いだろう…。

※ それとも、南アを含む旧英仏の植民地関係の「情報の、重要な結節点」ということなのか…。

※ 世界には、オレなんか知る由も無い「ネットワーク」が張り巡らされている、ということか…。

『【イスタンブール=木寺もも子】南アフリカのメディアによると、東部ダーバン周辺などで広がる暴動で13日までに少なくとも45人が死亡、700人超が拘束された。政府は治安維持のために軍を出動させたが混乱は収束しておらず、100カ所以上の新型コロナウイルスのワクチン接種会場が閉鎖されるなどの影響も出ている。

暴動は、法廷侮辱罪で禁錮刑を受けたズマ前大統領が7日に収監されたことへの抗議デモをきっかけにして始まった。ズマ氏の出身地である東部クワズールー・ナタール州を中心に商業施設への放火や略奪、道路の封鎖などに発展した。最大都市ヨハネスブルクのショッピングモールでは12日夜、群衆が折り重なるように倒れて10人が死亡した。

ラマポーザ大統領は12日、「混乱に乗じた略奪や窃盗は犯罪行為だ」などと暴徒や扇動勢力を非難し、取り締まりを徹底する考えを示した。暴動の影響で、食料や医薬品が不足する恐れも指摘した。13日には軍の兵士が治安維持のパトロールに動員された。

南アはズマ政権時代にはびこった行政機関、国営企業などの汚職や放漫経営で長期の経済低迷に陥った。新型コロナ対策の行動制限が経済の落ち込みに拍車をかけ、貧困層の生活が圧迫されている。足元の1日あたり新規感染者数はインド型(デルタ型)を中心に2万人に近く、1000人前後だった3~4月から急増した。』

ハイチ大統領暗殺から1週間

ハイチ大統領暗殺から1週間 権力の空白、混乱に拍車
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN140CE0U1A710C2000000/

『【メキシコシティ=宮本英威】カリブ海の島国ハイチでモイーズ大統領が暗殺されてから14日で1週間を迎える。ハイチ警察は逮捕した米在住の医師を首謀者の1人だとみて取り調べを進めているが、現時点では全容は明らかになっていない。大統領の不在によりハイチ政界では権力争いもおきており、同国と関わりが深い米政府も動向を注視している。

「政治的な目的のためプライベートジェット機でハイチ入りした」。ハイチ警察は11日、同国出身で米南部フロリダ州在住の医師クリスティアン・エマニュエル・サノン容疑者(63)を7日未明の事件の首謀者の1人として逮捕したと発表した。

モイーズ氏は首都ポルトープランス郊外の自宅で12発の銃弾を受けて死亡した。マルティヌ大統領夫人も負傷したが、一命をとりとめた。

先に捕まっていた実行犯が、犯行直後に連絡したのがサノン容疑者で、住居からは武装集団が装った米麻薬取締局(DEA)の帽子、弾薬、銃のケースなどが見つかった。米フロリダ州に拠点を置くベネズエラ系警備会社CTUを介してコロンビアの元軍人を実行犯として雇っていたとされる。

ジョゼフ暫定首相の会見場に置かれたモイーズ氏の写真(13日、ポルトープランス)=ロイター

ハイチ警察はこれまでハイチ系米国人3人とコロンビア人18人を逮捕した。米国人のうち1人は、過去にDEAの情報提供者だった。サノン容疑者は大統領就任への野望があったようだが、詳しい動機は不明で、全体の構図も見通せていない。

事件の際、モイーズ氏の警備担当者の負傷は報じられなかった。警備責任者は1~5月にコロンビア経由でエクアドル、パナマ、ドミニカ共和国を複数回訪問していたとの情報もあり、関与の疑いが持たれている。

ハイチ国内では大統領の暗殺に伴う権力の空白で混乱は深まっている。ジョゼフ暫定首相は警察の会見に同席し、実質的に統治しているが、他にも2人の有力者がいる。モイーズ氏が死去する前の5日に次期首相に任命したが宣誓はしていなかったアリエル・アンリ氏、定足数を満たしていない議会が新たに暫定大統領に指名したジョゼフ・ランベール議長だ。誰に正当性があるかは専門家の間でも割れている。

米政府はハイチの混乱拡大を警戒している。ハイチ当局の捜査に協力するため、司法省や国土安全保障省の幹部らをハイチに派遣して情報収集を進めている。バイデン大統領は12日、「ハイチの政治指導者は国のために一体となる必要がある」と述べており、ハイチ国内での混乱収束を期待している状況だ。

ハイチ側からは米軍派遣を求める声もある。治安悪化に伴い、港湾や空港、石油施設といった重要インフラの保護をしたいと考えているためだ。ただ米国側は「まだ検討中」(ホワイトハウスのサキ報道官)としており、事態の推移を見守っている。』

中国、米報告書は「紙くず」

中国、米報告書は「紙くず」
ジェノサイド認定に反発
https://nordot.app/787631035527708672?c=39546741839462401

『【北京共同】中国外務省の趙立堅副報道局長は13日の記者会見で、米政府が新疆ウイグル自治区での人権侵害を「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と報告書で認定したことについて「米国に他国の人権状況をあれこれ言う資格はない」と反発、報告書を「紙くずだ」と切り捨てた。

 趙氏は「米国は100年前に(南部オクラホマ州)タルサで虐殺された黒人や、入植時代に殺された先住民の恨みを忘れるべきではない」として、米国の過去を批判した。

 米報告書が指摘した新疆での投獄や拷問、強制不妊手術などについては「今世紀最大の大うそだ」と述べただけで、具体的な反証はしなかった。』

米大統領夫人、東京五輪出席へ ホワイトハウスが正式発表

米大統領夫人、東京五輪出席へ ホワイトハウスが正式発表
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071301114&g=pol

『【ワシントン時事】米ホワイトハウスは13日、ジル・バイデン大統領夫人(70)の東京五輪開会式への出席を正式に発表した。バイデン大統領(78)は、開催支持を表明した五輪へのファーストレディー派遣を通じ、同盟重視のアピールを狙う。

バッハ会長「大会成功へ努力を」 組織委会長と連携確認

 東京で23日に行われる五輪開会式には、フランスのマクロン大統領ら各国の要人が出席を表明している。日本政府は当初、バイデン氏本人の出席を打診したが、米側は高齢や新型コロナウイルスへの感染リスクなどを考慮した。

 コロナ禍で主要会場が無観客となる東京五輪へのジル夫人出席をめぐって、米政府は慎重な検討を続けた。バイデン氏は6月下旬、夫人派遣について「そのつもりだ」と前向きな姿勢を示したが、ホワイトハウスは先週時点でも「可能性を精査している」(サキ大統領報道官)と述べるにとどめていた。』

米、ウイグル取引に警告 国務省「違法の恐れ」

米、ウイグル取引に警告 国務省「違法の恐れ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13EIJ0T10C21A7000000/

『【ワシントン=鳳山太成】バイデン米政権は13日、中国の新疆ウイグル自治区にサプライチェーン(供給網)を抱える企業に対して「米国の法律に違反する高いリスクを冒す可能性がある」と警告する文書を発表した。強制労働など中国政府の人権侵害に関わる事態を指摘した。

国務省など6省庁が共同で、新疆に関する企業向けの注意文書を出した。中国のウイグル族への弾圧が激しくなっていることを踏まえ、トランプ前政権が2020年7月に出した文書を更新した。

人権侵害に加担する中国の企業・団体と関わる可能性があるとして、企業に注意するよう求めた。ウイグル族の監視技術を扱う中国企業への投資や合弁会社の設立、研究協力、強制労働でつくられた製品の調達などの事例を挙げた。

綿製品や太陽電池にとどまらず、携帯電話やおもちゃなど様々な産業で強制労働の疑いがあるとして幅広い業界の企業に警告した。

米国はウイグル族の弾圧に関わる中国企業や団体に様々な制裁を科している。綿製品や太陽電池部材の輸入を禁じたり、米国製品の輸出を禁じたりしている。こうした制裁を列挙して、法令に違反するリスクを取り上げた。

問題のある中国企業と直接取引するだけではなく、「間接的」に関わることでも法令に違反するリスクがあるとし、取引内容を事前に厳しく審査するよう企業に促した。法令違反に加え「評判を落とすリスクに直面する可能性がある」とも説明した。

トランプ前政権は1月、ファーストリテイリングが運営する「ユニクロ」のシャツの輸入を差し止めた。バイデン政権もウイグル問題を巡って中国企業に禁輸措置などを相次いで科している。日本企業も注意文書をもとに対応の強化を迫られる。

【関連記事】米、中国14社を禁輸対象に追加 ウイグル問題で

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菅野幹雄
日本経済新聞社 ワシントン支局長・本社コメンテーター

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ひとこと解説 36ページに及ぶ文書は冒頭で「説明だけを目的としており、法的な効力は持たない」と断っているものの、6省庁の連名による「警告」は米国はもちろん世界の企業にとって新疆ウイグル自治区との関わりを断つよう促す重い圧力になりそうです。法律違反に加えて「評判低下リスク」にも言及しており、「人権」よりビジネスを優先しようとする企業への脅しに近い内容です。

新疆ウイグル自治区での強制労働や人権侵害の有無を巡り、米国をはじめ民主主義体制の諸国と中国側の見解は真っ向から対立しています。今回の警告が摩擦に一段と拍車をかけることは間違いないでしょう。

2021年7月14日 7:43いいね
11 』

米企業攻撃のロシア系集団、闇ウェブのサイト消失

米企業攻撃のロシア系集団、闇ウェブのサイト消失
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13ES50T10C21A7000000/

『【ニューヨーク=西邨紘子】ロシア系のランサムウエア(身代金要求型ウイルス)集団「ReVil(レビル)」のウェブサイトが、米東部時間13日午前の時点で匿名性の高い闇サイト群「ダークウェブ」から消えていることが分かった。複数の米メディアが報じた。理由は明らかになっていない。

米国では7月初めに米IT(情報技術)企業カセヤがランサムウエア攻撃を受け、取引先などにシステム障害や情報流出などの被害が出た。レビルはこの攻撃を行ったと主張している。レビルがダークウェブ上に設けたウェブサイトは、被害企業との身代金交渉などに使われていたという。米メディアは、サイトが突然消えたことで、レビルの被害企業が、身代金交渉が進められない状況などに直面していると報じた。

バイデン米大統領はロシアのプーチン大統領と9日に電話会談し、ロシア系集団によるランサムウエア攻撃をやめさせるよう対応を求めていた。米紙ニューヨーク・タイムズは、レビルのサイト消失について
 ①バイデン大統領が担当庁にサイトの強制閉鎖など対応を命じた
 ②プーチン大統領が閉鎖させた
 ③政治的な注目を嫌い、レビルが一時的に自主閉鎖したーーという3つの仮説を紹介している。』

中国、防衛白書に反発 「台湾問題に手を出すな」

中国、防衛白書に反発 「台湾問題に手を出すな」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1397M0T10C21A7000000/

『【北京=羽田野主】中国外務省の趙立堅副報道局長は13日の記者会見で、2021年版の防衛白書に反発した。「いかなる国が台湾問題に手を出すのも絶対に許さない」と強調した。「強烈な不満を示し、断固として反対する」と話した。

中国海警局の公船が沖縄県・尖閣諸島周辺で領海侵入をくり返している実態について「尖閣諸島とその付属する島しょは中国の不可分の領土だ」と従来の見解をくり返した。今年制定した海警法に関しては「国際法に完全に適合している」と述べた。

日本政府が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」の戦略にも触れ「冷戦思考で歴史の後退だ。ゴミの山に捨てられるべきだ」と主張した。

【関連記事】
・防衛白書、台湾有事の日本波及を警戒 島しょ防衛強化
・「台湾情勢の安定重要」 防衛白書に初明記
・中国・習氏「台湾統一は歴史的任務」 党創立100年式典
・中国・習氏「外部の圧迫許さぬ」 強権堅持、人民軍増強 』

日米首脳共同声明の“台湾問題言及”に込められた真の意味

日米首脳共同声明の“台湾問題言及”に込められた真の意味
https://www.nippon.com/ja/in-depth/d00728/

 ※ これは、一読しといた方がいい…。

 ※ 「台湾問題」と「台湾海峡問題」…。

 ※ 似ているが、外交用語としては、「明確に、意味が異なる」らしい…。

 ※ こういう風に、「用語一つとっても」、相手に伝わる「含意」が異なり、お互い「神経すり減らしながら」、こっちの「考えていること」を、時には「明確に」時には「わざと曖昧に」伝え、相手側からも、同様に、考えていることを「受け取ったり」するわけだ…。

 ※ そういう「やり取り」を重ねながら、お互い「腹(ハラ)の内」を探り合って、「レッドライン」を読み合ったりして行くわけだ…。

 ※ 北朝鮮のミサイル問題が、盛んだった頃の話しだ…。

 ※ オレの身内(その時、もう90近い年の婆さんだった)が、テレビのワイドショーを視て、「ストレス」に耐え兼ねたんだろう…。

 ※ 「さっさと、やってしまえばいいのに…。」と言ったのを聞いて、驚愕した記憶がある…。

 ※ 90近い婆さんが言う分には、笑って聞き流せば足りる…。

 ※ しかし、国の舵取りを担っている人々は、そうはいかんだろう…。

 ※ 国民一人一人の「幸福」「安心安全」を考えて、「辛抱強く」「粘り強く」いかんとな…。

『2021年4月16日の日米首脳共同声明で、日米両国は「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに両岸問題の平和的解決を促す」と台湾問題に言及した。

その背景にはバイデン政権のしたたかな対中戦略が透けてみえる。

この問題は二つの視点から考えることができる。第一は、1969年11月の佐藤・ニクソンの日米首脳共同宣言と2021年の菅・バイデンの日米首脳共同宣言の台湾問題の違いである。前者では、「台湾地域における平和と安全の維持」とし、後者では、「台湾海峡の平和と安定の重要性」としている。ここでの相違は、前者が「台湾地域」としているのに対し、後者では「台湾海峡」としている点にある。

外務省の見解では、「中華民国の支配下にある地域」は「台湾地域」と読み替えている。すなわち、日中国交正常化の時に条件として示された復交三原則のちの「一国一制度」を尊重し、台湾(中華民国)は中国(中華人民共和国)の一部であるとし中国を刺激しない表現をとったのであろう。

一方、「台湾海峡」という海洋上の固有名詞で「台湾地域」という地域名では呼ばなかった。「台湾海峡」はそのもっとも狭い部分で幅130キロあり、海洋法でいう領海は沿岸から22.2キロであるので、台湾海峡のほとんどはどの国の船も航行が自由な国際海峡となり、航行の自由がある。台湾海峡の「安定と重要性」を指摘することで、今後は必要とあれば米国および同盟国は台湾海峡における「自由の航行作戦」などの作戦を展開しうるということを宣言している。

また、21年の日米首脳共同宣言では「両岸問題の平和的解決を促す」という言葉を付け加えている。この表現は05年5月13日の胡錦涛総書記と連戦主席会談に関するコミュニケでも「両岸の平和と両岸関係の安定した発展を促す」という表現を使うなど、この表現は一見、中国を刺激しない柔軟な表現にもとれる。

こういった、いわゆる「台湾条項」をめぐる戦後の日本の対応は、一見矛盾するような日米同盟と日中提携を両立させてきた歴史でもある。日本は1969年11月の日米共同宣言後も中台問題の「平和的解決」という言葉を使ってきた。96年の日米安全保障共同宣言では、日米安保条約の適用範囲を極東からアジア太平洋地域に拡大した。さらに、それに続く日米防衛協力の指針(ガイドライン)の見直し、その後の日米同盟の再定義過程で台湾有事はHidden Agenda(懸案事項)であり続けたが、日米首脳間の公式文書で「台湾」に言及しなかった。

台湾問題言及に込められた意味

しかし、今回は首脳共同宣言で台湾問題を言及した。しかも「(台湾の)安全の維持」より一歩踏み込んだ「(台湾の)安全の重要性」と一歩踏み込んだ言葉を使用している。これは、「両岸問題の平和的解決を促す」という付け加えられた言葉を併せて考えると、平和的な解決であれば認められるが、武力統一は認めないという強い宣言とも受け取れる。
そのために、バイデン大統領は6月9日から8日間の欧州歴訪を行った。民主主義同盟を再活性化することで、対中封じ込めを行うことに狙いがあった。まず英コーンウォールでのG7サミット(先進国首脳会議)に先だち、「特別な関係」である英国のボリス・ジョンソン首相と「新太平洋宣言」を出した。「大西洋憲章」は第二次大戦中、当時のチャーチル英首相とルーズベルト米大統領による戦後処理に関する宣言であり、民主主義体制の基礎となった。

その後、バイデン大統領は台湾に関する「台湾海峡の平和と安定」という同じ表現を日米首脳会談、米韓首脳会談、G7サミットでも使い、中国に警告を発した。そして最後に、バイデン大統領は欧州歴訪の「総仕上げ」としてロシアのプーチン大統領と6月16日に会談した。中国包囲網に集中するため、ロシアとの関係安定化がどうしても必要であった。そして、バイデン大統領は10月に予定されている習近平国家主席との会談に臨む。

民主主義同盟の復活がなるかどうかは、そのシステムへの参加国(G7、NATO、それにインド、韓国等)がどれだけ本気で参加するかどうかにある。特に、イタリア、ドイツ、韓国などの国は中国とかなり深い関係にあり、どう民主主義同盟に貢献させるかが鍵となる。
経済安全保障と軍事的抑止

台頭する中国に対して民主主義同盟ネットワークを再構築して「封じ込め」を狙うのがバイデン政権の「大戦略」だとするならば、それを実行するための「戦略」は第一に外交・安全保障政策目標を経済手段で達成する経済安全保障、第二に軍事的抑止にある。そして、その両者のクラッシュポイントが台湾となる。

バイデン大統領は大統領就任早々の2月24日に「サプライチェーンを見直す大統領令」を出し、半導体などを重要部材とした。具体的には中国のチョークポイントである半導体のサプライチェーンを同盟国とともに構成して、中国をデカップリングすることが目的にある。

半導体はスマートフォン、自動車、近代兵器製品などに用いられ、産業競争力や安全保障に大きく影響する。そして半導体の工場立地別の2020年の生産能力シェアは台湾がトップであり、韓国、日本、中国、米国と続いている。

もし台湾を中国に完全に牛耳られれば、米国にとっては致命傷となる。逆に、米国が台湾を押さえれば、中国を半導体で制することができる。つまり、台湾は米中衝突の舞台となっているわけである。

また、日米首脳共同宣言でバイデン政権から課せられた課題は、日本が経済安全保障を率先して行うことである。この点、中国を米国の定める「ルール化」に従わせる一助を担うことになろう。

しかし、アメリカの「ルール化」が日本の国益にマッチしない場合もでてこよう。それをどうするかがポイントとなる。日本企業の中国への依存度は高く、日本独自の国益に基づく経済安全保障上の「ルール化」が必要となるはずである。そのためには、日米間のルール化交渉がまず必要となり、そのうえで日本独自の経済安全保障政策が展開されるべきであろう。

日本はどこまで関与するのか

バイデンの第二の戦略は中国に対する軍事的封じ込めにあり、具体的には第一列島線(沖縄からフィリピンを結ぶ)の内側に中国を封じ込めることである。その中でも台湾は米軍にとり第一列島線上にある戦略上の要石である。米インド太平洋軍デビッドソン司令官が、米上院軍事委員会で「今後6年以内に中国が台湾を侵攻する可能性がある」という衝撃的な発言を3月9日にしたのは周知の事実である。

台湾を中国に制覇されれば中国海軍は第一列島線を突破し、太平洋に自由に航行ができるようになる。そうなれば、横須賀基地を母港とする空母ロナルド・レーガンにとっては、その目の前に中国漁船や中国海警局巡視船、さらに潜水艦が現れ非常な脅威にさらされる。また、佐世保を母港とする海兵隊の強襲揚陸艦「アメリカ」にとってもしかりであり、在日米軍の再編が考えられるかもしれない。

しかし、台湾有事の場合、米国は台湾を死守するであろうか。この点、昨年に国防総省とランド研究所の台湾をめぐる中米戦争のシミュレーションで、「米国の負ける可能性が高い」というショッキングな報告が出ている。中国の軍備強化に対し、米国だけでの抑止は困難となっており、バイデン政権はクワッド(米日豪印)に加えて英国、フランス、ドイツといったNATO諸国にも応援を依頼する戦略をとる。

また、中国は地上発射式中距離弾道ミサイルを日本に向けて1250基以上保有しているが、米国はゼロである。このため、米国は中距離核戦力(INF)全廃条約を2019年9月に破棄し、対中ミサイル防衛網をつくることを目論んでいる。

デビッドソン司令官はPDI(太平洋防衛イニシャティブ)に基づき、南シナ海や台湾海峡で軍事的圧力を増す中国への抑止力強化を狙い、「第一列島線」に地上配備型ミサイル網を構築すべき」と強調した。その一環として日本列島にミサイル網が張り巡らされれば、台湾への抑止効果が格段上がることとなる。しかしながら、地元がその展開を認めるかどうか大きな課題となろう。

元来、台湾をめぐる日本の対応は、1969年の日米首脳共同宣言以降は変化していなかった。すなわち、台湾有事の際には「事前協議」が日米間で必要とされるが、「もし台湾有事のときに在日アメリカ軍の出撃を拒否するように中国側が申し入れてきてもこれに応じることはない」という取り決めとなっている。このため、台湾有事は日本有事となるわけであり、時間的ロスはないというのがこれまでの解釈である。

ところが、今回の日米共同宣言で日本は台湾防衛へさらなるコミットメントしたことになるが、どこまで貢献できるのであろうか。台湾有事の際には存立危機が認められるのか、集団的自衛権が行使されるのかも問われよう。

バナー写真:海上自衛隊のイージス艦「こんごう」(手前)と米海軍第7艦隊の指揮艦「ブルーリッジ」(奥)の共同訓練=2021年3月29日、東シナ海[米第7艦隊提供](時事)

防衛白書、台湾有事の尖閣波及を警戒

防衛白書、台湾有事の尖閣波及を警戒 島しょ防衛強化
「台湾の安定重要」初明記
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA09BCT0Z00C21A7000000/

『防衛省は13日に公表した2021年版の防衛白書で、台湾情勢の安定が日本の安全保障に重要だと初めて明記した。台湾有事になれば170キロしか離れていない沖縄県・尖閣諸島の防衛に波及しかねないと警戒する。従来と比べ、具体的な「日本の守り」への言及に力点を置いたのもそのためだ。

台湾情勢について「わが国としても一層緊張感を持って注視していく必要がある」と指摘した。20年版で中国と台湾の軍事力の動向を「注目していく必要がある」などとしていた表現を強めた。

中台衝突が起きて米軍が参戦すれば日本も影響は避けられない。集団的自衛権を行使し、邦人を救出する米艦を防護したり、米軍基地を狙うミサイルを迎撃したりする必要が生じる。政府・与党内で「台湾有事は日本有事と一体だ」との見方が広がる。

台湾から近い沖縄県・与那国島や尖閣諸島は台湾有事の際に戦域になりかねない。尖閣などが巻き込まれれば武力攻撃事態となり日米で離島防衛にあたることになる。

戦後、日本の防衛は旧ソ連の抑止が主題だった。防衛白書も旧ソ連による着上陸侵攻を見据えた対応に記述を割いた。冷戦後は国連平和維持活動(PKO)など自衛隊の国際協力や災害派遣の紹介に重点を置いた。

10年代は北朝鮮の核ミサイルの脅威に焦点を当ててきたが、潜在的な懸念の対象は中国だった。

これまでも尖閣周辺での活動に懸念を示す表現は毎回盛ってきたが、今回はより具体的な国土防衛への言及を前面に打ち出した点で異なる。

島しょ防衛はその一例だ。中国に近い南西諸島を念頭に、攻めてくる相手の攻撃圏外から発射できる国産の長射程ミサイルを開発する計画を挙げた。陸上自衛隊が運用する「12式地対艦誘導弾」の射程を伸ばす。敵艦を離島に近づきにくくし、相手の攻撃を抑止する。
地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の計画停止と、代替となる艦船導入も記載した。地上配備は北朝鮮からのミサイル対処が目的だったものの、海上で運用すれば南西諸島防衛にも活用できる。

明確な武力攻撃ではないグレーゾーン事態への対処にも紙幅を割いた。相手が武力攻撃にあたらない範囲で現状変更を試みてくる可能性に触れた。中国が海軍ではなく海警局を使って尖閣諸島に上陸してくる事態などを想定しているとみられる。

グレーゾーン事態が長引けば「明確な兆候のないまま、より重大な事態へと急速に発展していくリスクをはらむ」とも訴えた。武装した工作員に対処するため警察との共同訓練の必要性に触れたコラムも載せた。

今回初めて米中関係に関する項目を設けた。米中対立が激しくなれば日本も無関係でいられないとの認識を映す。人工知能(AI)など先端技術を巡る競争も一層激しくなると予測した。

中国は00年以降、急激な軍拡で戦闘機やミサイルを増やす。東アジアに限ると中国の優勢は明らかだ。大量の対艦弾道ミサイルなどを配備し、米軍が中国近海まで近寄れない戦略をとる。

米中対立の文脈で尖閣諸島の問題に言及したのも従来の白書にない特徴といえる。米軍の対日防衛義務が尖閣諸島に及ぶと重ねて表明する米国に、中国が「強く反発している」と触れた。

尖閣問題を初めて単独のコラムとして取り上げた。尖閣周辺で領海侵入を繰り返す中国海警局の船の活動を「そもそも国際法違反」と断じた。過去の白書では国際法上の評価は触れず「全く容認できない」などと記しただけだった。

海警局を準軍事組織と位置づけた2月施行の海警法も「国際法との整合性の観点から問題がある」と明確に指摘した。一連の表現からは尖閣周辺での海警局の船の活動がグレーゾーン事態や有事に発展しかねないとの危機感がにじむ。

防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画は18年の策定から2年半たつ。防衛白書が記すように、この間の東アジアの安保環境の変化は激しい。台湾や尖閣有事を抑止するためにも防衛力強化の不断の見直しが不可欠となる。

(安全保障エディター 甲原潤之介)

防衛費、GDP1%枠超も視野 中国への抑止力に
防衛白書は9年連続増となった2021年度の防衛関係費も説明した。22年度も増額傾向は続く見通しで、国内総生産(GDP)比で1%以内としてきた目安を超える可能性がある。岸信夫防衛相は1%にこだわらず予算要求する方針だ。

中国が急ピッチで軍備強化を進め、このままでは東アジアで日米と中国の軍事力の差が一層開きかねない。防衛省は日米が連携して防衛力を高めることが中国への抑止力となり、台湾や沖縄周辺での紛争回避につながるとみる。

白書によると20年度の日本の防衛費はGDP比で0.94%となり19年度の0.90%からわずかに上昇した。3%超の米国とロシア、2%超の韓国、オーストラリア、フランスと比べ差は大きい。白書は主要国と比較し「対GDP比は最も低い」と指摘した。

防衛省は予算を増やして離島防衛能力の向上を狙う。島で敵の上陸を阻止する「水陸機動団」の拡充や、装備品や弾薬、食料を運ぶ海上輸送部隊の新設を計画。護衛艦などの新造にも充てる。

東アジアでの中国の軍事的優位が強まるほど、中国と対峙する東シナ海での防衛力強化が重要になる。静音性の高い潜水艦といった日本が優位性を持つ技術への投資も不可欠だ。
現在より探知能力に優れた潜水艦用ソナー開発や、日本周辺の浅い海域を航行する潜水艦の動きを捕捉するためのレーダー、上空から監視する哨戒機やヘリコプターなどの性能向上にも取り組む。

対空戦闘力では最新鋭ステルス戦闘機「F35A」や艦艇からの飛行が可能な「F35B」の購入を進める。現在の主力戦闘機「F15」も電子戦に対応するよう改修する。

【関連記事】[社説]防衛白書の危機意識を丁寧に説明せよ

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渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員

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分析・考察 防衛白書で指摘する一連の中国の拡張姿勢が、直接に日本の生存への脅威となっている状況が明確になり、その意識を米国だけでなく欧州諸国など広く国際社会が共有するようになっているにも関わらず、日本の防衛関係費がGDP比で1%レベルと群を抜いて低いことは、同盟国の米国だけでなく、国際社会からも疑問視されるようになっています。日本自身の防衛努力が地域と世界の安定に貢献し、逆にそれを怠ることは責任を果たさない態度と認識されるという現実を、今回の防衛白書は指摘しているのだと思います。
2021年7月14日 7:40いいね
8 』

根回しはひきょうじゃない 部長の反撃は先にくらえ

根回しはひきょうじゃない 部長の反撃は先にくらえ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOKC236X50T20C21A6000000/

『ベストセラー「入社1年目の教科書」の著者、岩瀬大輔さんに聞く「部長の倒し方」。3回目のテーマは、会議で部長の壁を越えるための根回しです。
企画立案を進めるにあたって、越えなければいけないのが部長の壁です。

「成功例」を先に押さえよう

企画書の作成に悩んでいる方にオススメしたいのは、先輩や上司から過去の企画書を見せてもらうことです。厳しい審査を通過する企画書とはどんな構成で作られているのか、自分の企画書とは何が違うのかを洗い出します。先に企画書の「成功例」を押さえてしまうわけです。

いくつもの企画書に目を通す中で、部長がどんな目線で企画を判断しているかも次第に理解できるようになります。

若手コンサルタントだった頃、ある大手電機メーカーに提案書を持参した時のことです。応対した役員が資料にほとんど目を通さないまま「つまらん提案をするんじゃない!」と怒り始めました。当時は理不尽に感じましたが、今振り返れば、あの役員は他のコンサルから同じような提案書をたくさん持ち込まれていたのでしょう。

私は企画書を作成するときは必ず、持ち込む相手の経歴や実績を調べ、どういう話題なら興味を持ってくれるか、どういう道筋で話を進めるかを考えるようにしています。相手の立場になって物事を見る、どんな優先順位で判断を下すかを考える想像力はビジネスでは非常に重要な能力です。

根回しで得られる6つの効果

企画内容を議論する会議では、先に「正解」を用意する方法もあります。いわゆる、部長への「根回し」です。根回しの語感は決して良くありませんが、ミーティングを円滑に進めるための重要なステップととらえてください。

根回しの効果は6つあります。
①前提情報の共有
②論点の洗い出し
③初歩的な質問に対する回答
④思考の整理
⑤合意形成
⑥対処可能な反論をつぶせる

 ーーです。

具体的には、会議で使用する資料をあらかじめ部長に見せて意見を求めたり、企画の懸念点を聞いたりします。話をするときには、質問事項を書き留めたメモを見せながらが効果的です。聞き逃しを防げますし、しっかり準備をしていることも印象づけられます。

会議本番は、事前の根回しで部長から指摘してもらった反対意見や不安材料についての回答を準備して会議に臨みましょう。その場で企画の弱点を突かれて慌てるよりも、あなたの説得力は高まり、話し合いが行き詰まることなく、議論を次のステップに進めることができます。

とはいえ、根回しがひきょうに感じられる人もいるかもしれません。その場合は、会議本番で「事前の説明でいただいた指摘」として、参加者全員に見せてしまうのはどうでしょうか。根回しの内容をオープンにすれば、後ろめたさもなくなります。

予習・本番・復習は等分に

私は仕事の予習、本番、復習には3:3:3の法則があると考えています。予習、本番、復習にかけるべき労力は等分ということです。つい、「1:9:0」や「0:10:0」にしていないでしょうか。根回しとは、この予習にあたる必須作業なのです。

会議本番についても話しておきます。入社1年目のみなさんは何らかの方法で会議に貢献することを考えてください。コピー取りでも、資料配りでも構いません。あなたが会議に参加する資格を確保する必要があります。

国際イベントで講演する岩瀬さん

そして、必ず何か発言すること。トンチンカンな発言でも良いのです。部長は新人のあなたに成果を期待していません。しかし、入社したばかりのあなたの見方が部長たちには新鮮で、議論に新しいアプローチを提供できるかもしれません。本社からは見えにくいリアルな現場情報や顧客の生の声も喜ばれます。

議事録づくりは学びの宝庫

会議の書記役、つまり議事録取りも新人の重要な役割です。頼まれなくても、率先してやりましょう。議事録は意思決定のプロセスにおいて非常に重要であり、役所では議事録が「命」と言えるほどの存在感を持ちます。

議事録作成は簡単な作業ではありません。勘違いしている会社も多いのですが、議事録は会話を一言一句、書き取る必要はなく、議論の大きな流れを意識して、要点や決定事項だけを簡潔に記します。最初は大変ですが、議事録取りを続けるうちに議論のポイントを押さえたり、発言の要旨をくみ取ったりする力が養われます。

作成した議事録は24時間以内に参加者全員で共有します。そして、決定事項を改めて確認し、参加者の認識を擦り合わせます。また、議事録の体裁や内容には先輩や上司から様々な指摘があるでしょう。これこそ学びの宝庫。復習に最適です。

次回は最終回、部長に惚(ほ)れてしまう方法をお伝えします。 』

格差広げる「ゼロ円コピー」 勝者総取り、多様性奪う

格差広げる「ゼロ円コピー」 勝者総取り、多様性奪う
デジタルのジレンマ(2)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN25E830V20C21A5000000/

※ コスト構造が、「大変革」したんだな…。

※ 色の濃い部分の「面積」が、「総利益」というわけだ…。

※ こうしてみると、「プラットフォーマー」の取り分は、大きいな…。

※ 「巨大IT企業規制」が、問題になるわけだ…。

※ しかし、その「プラットフォーマー」の「プラットフォーム」こそが、「利益の源泉」というわけだからな…。

※ 解決は、なかなか難しい…。

『男女2人組の音楽ユニット「YOASOBI」。2019年結成ながらデビュー曲の「夜に駆ける」がSNS(交流サイト)上で人気を博し、CDを1枚も発売せずに20年末のNHK紅白歌合戦に出場した。

【前回記事】崩れる富の分配 消えた500億ドル
CDが最盛だった90年代後半、人気上位のアーティストは年間100万枚以上のシングルを売っていた。1枚1000円のCDにかかる製造コストは120円程度。ヒットメーカーとして大量のCDを用意するには最低でも1.2億円が必要だったが、ネットの時代は極論すれば楽曲の量産コストがゼロ円で済む。

限界費用ゼロ
優れたアイデアがあれば、その後はコピーを通じてサービスがほぼ無限大に広がる。生産を1単位増やすために必要な「限界費用」がかからないのがデジタル経済だ。

量産コストがゼロならば流通価格もゼロに近づき、消費者の「お得感」が増す。米スタンフォード大学のエリック・ブリニョルフソン教授らが19年にまとめた調査を基に日経が推計したところ、米国人はグーグル検索など無料のデジタルサービスに年間約355万円支払ってもよいとの数値が出た。

サービスをタダや低価格で供給しながら利益をあげているのがプラットフォーマー企業だ。米フェイスブックや米グーグルは膨大なユーザーデータを集めて広告収入に変えた。スウェーデンの音楽配信大手スポティファイ・テクノロジーは1億人を超える有料会員が収益基盤を支える。

民主主義に影
一方で「勝者総取り」の弊害もある。米ローリングストーン誌の20年の音楽配信調査では、上位1%のアーティストの曲が総再生回数の9割を占めた。CDでは上位1%が稼ぐ売り上げは全体の5割程度。楽曲配信の収益は再生回数に応じて還元されるため、一部のスターにもうけが集中する。米国でバンド活動をするジョーイ・デフランチェスコさんは「CD時代と異なり無名のアーティストは稼げなくなった」と嘆く。

ネットは万人に発信と活躍の機会を与えるとの期待があったが、ゼロ円コピーの結果、収益機会を奪われるコンテンツの作り手も少なくない。米オハイオ州ヤングスタウンでは、150年以上の歴史があった日刊紙「ザ・ビンディケーター」が19年8月に廃刊を宣言し従業員144人を解雇した。ワシントン・ポスト紙のメディア担当コラムニスト、マーガレット・サリバン氏は「コミュニティーにとって損失だ」と話す。

米国では過去約15年で地方紙の25%にあたる2100紙が廃刊となった。ノースウェスタン大学のペニー・アバナシー客員教授は「地域の教育委員会や議会を取材する人がいなくなれば民主主義の喪失につながる」と懸念する。

従来のイノベーションは消費者と生産者の便益を共に増やしてきた。野村総合研究所の森健氏は「デジタル経済の下では生産者が圧迫されがちだ」と分析する。勝者が限られれば製品の多様性は失われ、消費者の選択肢が奪われる。経済の推進力すらそぎかねない。

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浅川直輝
日経BP 「日経コンピュータ」編集長

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分析・考察 クリエイターの多様性はプラットフォーマーが採用する収益還元モデルに依存します。音楽サブスクにおける再生回数ベースのモデルは偏りを生みがち。一方、日本の電子コミック市場は現在も1巻単位の購入が主流で、これが多様な作家の活躍を促しています。Yahoo!ニュースやスマートニュースなどは地方新聞の地域発ニュースを積極的に取り上げ、ニュースの多様化に貢献しています。

とはいえ、現在の還元モデルは未だにプラットフォーマ―側に圧倒的有利です。企業なら合従連衡で交渉力を高められますが、個人クリエイターはそうはいきません。「少数プラットフォーマーと多数のクリエイター」を前提に競争環境を整備する必要があります。

2021年7月14日 7:21 いいね 』