50点で構わない、今すぐ部長に突撃だ 迷宮脱出への近道

50点で構わない、今すぐ部長に突撃だ 迷宮脱出への近道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOKC236V70T20C21A6000000/

『ベストセラー「入社1年目の教科書」の著者、岩瀬大輔さんに聞く「部長の倒し方」。2回目のテーマは、部長の信頼を得る仕事の3原則です。
前回、入社1年目の仕事ぶりで社会人のキャリアが決まるというお話をしました。最初の仕事をきっちりやり遂げれば、働く上で重要な「信頼」を手に入れられます。信頼があれば、多くの仕事が割り振られ、成長するチャンスを得られます。

それでは、部長から信頼されるためにはどう働けばいいのでしょうか。まずは、3つの原則を心がけてください。

①頼まれごとは必ずやりきる

②50点で構わない。早く出せ

③つまらない仕事などない

いずれも、入社1年目でしっかり身につけたい基本中の基本です。1つずつ説明します。

まず、「頼まれごとは必ずやりきる」。これが、部長から信頼を勝ち取る近道です。部下を持つと痛感しますが、頼まれごとをやりきれない部下に仕事は任せられません。

部長はささいな指示でも覚えている
「あの仕事どうなった?」と催促されるのもよくありません。また、催促されないから大丈夫と高をくくってはダメです。上司はささいな事柄でも指示した仕事を覚えています。
頼まれたことをやるなんて当たり前だと思われるかもしれませんが、できない人が意外に多い。優秀な人が集まっているはずのコンサルタント業界でも、頼まれたことをやりきれない新人が1~2割いるものです。

2つ目の「50点で構わない。早く出せ」。何日もかけて100点を目指すよりも、1日で50点に仕上げて上司の判断を仰ぐ方がゴールへの近道になります。中間地点で指示を仰げば、仕事の方向性を間違えることもないでしょう。

「嫌われないか」などと気にするな
前回も言いましたが、仕事は総力戦です。わからないこと、できないことは上司の力を借りればいいのです。ましてや、新入社員は何を聞いても良い特権を持っています。そして、的確なアドバイスをするのは上司の仕事です。

「部長に嫌われないか」などと気にする必要はありません。1秒でも早く、正しいアウトプットを出す。これが仕事の目的です。

最後は「つまらない仕事などない」。仕事とは本来、嫌なことや面倒なことの繰り返しです。それでも、すべての仕事は気の持ちようで楽しくできるもの。単調な作業でも、自分なりの工夫で作業効率を高めたり、新しい提案をしたりすればモチベーションが上がります。どこかに楽しい仕事が転がっていないかを探すよりも、目の前の仕事をどうすれば楽しめるかを考えましょう。

岩瀬さんは現在は香港を拠点に活動している

では、どうすれば自分なりの工夫ができるのでしょうか。重要なことは、部長から仕事を頼まれた時に必ず「納期」と「目的」を確認することです。「いつまでに必要ですか?」(納期)の一言で、仕事に優先順位をつけられます。「何のために必要ですか」(目的)の一言で、アウトプットの方向性が見えてきます。

小さな仕事は大きな仕事の一部
いきなりの質問が失礼で気が引ける人がいるかもしれません。その場合は、最初に「わかりました」と引き受ける意志を部長に示しましょう。その上で「部長、2点確認してもよろしいでしょうか」と続けるのです。

具体例を示しましょう。例えば、部長から資料のコピーを頼まれた時。高齢の役員に配るためとわかれば、文字が見えやすいように拡大しても良いでしょう。取引先に渡すためなら、カラーでコピーし、クリアファイルに挟んで手渡せば上司に喜ばれます。漫然とコピーを取るよりも、自分なりの工夫を凝らした方が仕事が楽しいと思いませんか?

上司からの頼まれ仕事は、いつも大きな仕事の一部。大きな仕事を細分化した一部分があなたに割り振られています。頼まれた仕事の背景にある大きな仕事を知り、意識しながら働く心がけが、正しいアウトプットにつながります。

次回は、会議で部長の壁を越えるための「根回し」についてお伝えします。』