欧州委、独自動車大手に制裁金 浄化技術巡るカルテルで

欧州委、独自動車大手に制裁金 浄化技術巡るカルテルで
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR08BUA0Y1A700C2000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の欧州委員会は8日、EUの競争法(独占禁止法)に違反したとして、ドイツの自動車メーカーに計8億7500万ユーロ(約1140億円)の制裁金を科すと発表した。欧州委によると、フォルクスワーゲン(VW)やBMWなどが排ガスの浄化技術をめぐってカルテルを結んでいた。

カルテルに加わっていたのは、BMWとダイムラー、VWに加え、VW傘下のポルシェとアウディの5社。制裁金はVWがグループとして約5億ユーロ、BMWが約3億7千万ユーロ。ダイムラーはカルテルの存在を欧州委に明かしたとして、制裁金を免れた。

欧州委によると、5社は定期的に開いていた会合で結託し、有害な排ガスを浄化する技術の利用を控えることを申し合わせた。ドイツの自動車メーカーはEU法が定められた以上に有害な排ガスを除去する技術を持っていたものの、その技術を活用するのを控え、ライバル企業との競争を避けた。

このカルテルを巡っては、2017年から欧州委員会がドイツの自動車メーカーの立ち入り調査を開始していた。当初は部品調達や技術など広範囲な調査をしていたが、排ガス浄化技術に関してのカルテルを認定した。

カルテルは価格操作が目的であることが多く、技術の競争を避けるためのカルテルは一般的ではない。欧州委のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は8日の記者会見で、EUが掲げる野心的な環境政策の目標達成に向け「目標を危険にさらすあらゆる形態のカルテルに行動を起こすことをちゅうちょしない」と表明した。』