タリバン、アフガン西部州都を攻撃 外国軍撤収で進撃

タリバン、アフガン西部州都を攻撃 外国軍撤収で進撃
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB08A0I0Y1A700C2000000/

『【ニューデリー=時事】アフガニスタンで、反政府勢力タリバンの進撃が続いている。米軍など駐留外国軍の撤収完了が間近に迫り、軍事的圧力が低下したことを受け、各地で政府軍を破って支配地域を拡大。西部バドギス州では州都への攻撃を開始した。外国軍撤収開始後初めて州都が陥落すれば、後ろ盾を失ったアフガン政府の先行きは、一層不透明感が増す。

バドギス州のシャムス知事は7日、州の6行政区のうち最後の一つを同日朝にタリバンが手中に収め、州都カライナウへの攻撃が始まったことを明らかにした。シャムス氏は8日、政府軍の反撃で「ほとんどのタリバン兵が州都から退却した」と述べたものの、依然、市街地での戦闘は続いているもようだ。

国連アフガン支援団(UNAMA)は6月下旬、アフガンの全370行政区のうち、5月下旬以降だけで50以上をタリバンが支配するようになったと国連安保理に報告した。その後も連日、複数の行政区をタリバンが政府から奪っている様子が伝えられている。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は7日の声明で、タリバンがアフガン政府側に協力したと見なした北部クンドゥズ州の住民多数を居住地から追放し、家を焼き払ったと批判。このほか、北東部ではタリバンが女性に対し「親族の付き添いなしで出歩かないよう要求する文書」を発出したと地元メディアが報じている。

タリバンは昨年、アフガン政府との和平交渉開始に先立ち、女性の権利を「イスラム教が許容する範囲」で認めると表明。今年に入り、政府側に協力した住民に、態度を改めれば危害は加えないと呼び掛けた。ただ、指示が組織末端まで浸透していない可能性があり、支配地拡大とともに住民への人権侵害の懸念も強まっている。』