「日本の失われた30年と江副浩正氏」

日本改鋳3「日本の失われた30年と江副浩正氏」続:身捨つるほどの祖国ありや 7
https://japan-indepth.jp/?p=60434

『江副浩正という人がいた。1936年に生まれて76歳で亡くなった。

今、彼のことを、どれくらいの人々が覚えているだろうか?リクルートといえば知らない人はいないだろう。しかし、そのリクルートは江副氏が起こした企業であることは、大部分の人の記憶にあるだろうか。たとえ知ってはいても、江副氏の影は薄いのではないだろうか。

リクルート・ホールディングズは東証1部の上場の会社であり、時価総額が9兆円で日本第6位の巨大会社であるにもかかわらず、である。』

『『起業の天才!』(大西康之、東洋経済刊)は面白かった。或る方に「読んでない?読んでみろ、一度読みだすと止まらないから」と言われた。私が人生の師とも恩人と思っている方である。

もちろん、さっそく読み始めた。』

『私は江副氏とお話しをしたことがある。あるホテルの開業パーティだった。私が話しかけると、一瞬彼がびくっと反応されたのを覚えている。無理もない。その2年ほど前に贈賄で逮捕され起訴されている身だったのだ。

もう30年前のことである。』

『『起業の天才!』を読みながら、私は永井荷風の『つゆのあとさき』の一節を思い出していた。

松崎老人という、以前は某省の高級役人だった男が、収賄で捕まりその時には大いに世間を騒がせた。この松崎老人は、失われたかつての地位や名誉と引換えに、出獄の後は生涯遊んで暮らせるだけの私財をつくっている、という設定である。一時の喧騒が終わった20年の後、自ら回顧して言う。

「松崎は世間に対すると共にまた自分の生涯に対しても同じように半ば慷慨し半ば冷嘲したいような沈痛な心持になる。そして人間の世は過去も将来もなく唯その日その日の苦楽が存するばかりで、毀誉も褒貶も共に深く意とするには及ばないような気がしてくる。」(七)』

『しかし、江副氏にとってのその後の時は松崎老人のようには過ぎなかった。

1989年にリクルートコスモス社の株の譲渡が贈賄として起訴された江副氏は、膨大な資産を使って大弁護団を組織し、「加わる弁護士は最終的に18人となり、ロッキード事件の田中弁護士団(14人)を上回った」という(409頁)。しかし、2003年、江副氏は有罪となった。懲役3年執行猶予5年という判決は「弁護士団にとっても検察にとっても控訴しにくいギリギリの線だった。」と著者は評する。(410頁)

その後、10年足らずの年月を江副氏は生きた。52歳で逮捕され、判決のときには66歳になっていた。その間も、「江副は依然としてリクルートの発行済株式の30%強を保有する大株主であり、日本有数の資産家だった。」(411頁)』

『問題はバブルの崩壊だった。「損切が早かった」とある(416頁)が、それでも「信用を補完するため『スポンサー』が必要だった。」(418頁)

ダイエーの中内功の登場である。江副氏は、1992年、リクルート社内の反発を抑えて、455億でリクルートの株をダイエーに売却した。毎日新聞の取材で事態が刻々と変化して行き、江副に惹かれて集まり逮捕後も江副を信じていた取締役達が、リクルート株を売るという江副に「親に捨てられた子供のように傷つき、憤った」場面は、圧巻である。(423頁)

江副氏の株売却なくしてダイエーの登場はあり得ず、ダイエーなくして再建はなかった。それは客観的事実だった。それでも人は心で動く。』

『江副氏は、GAFAの先駆けだったと著者は考えている。1995年に誕生したデジメという会社のことである。

「ようやく時代が江副に追いついてきた」と題する節の肝は以下の一文である。

「『リクルートの情報誌は、クライアントから、原価と乖離した法外な原稿料を取っています。そんなことができるのは書店やコンビニエンスストアで物理的な棚をリクルートが独占しているからですが、インターネットの時代になればこのアドバンテージが消えて今のような利益は稼げなくなる。われわれが率先してインターネットの商売を始め、潜在的な競争相手に進出する気をなくさせてしまうべきです。リクルートは出版社からインフォーメーション・プロバイダーになるべきです。』」(435頁)

借金返済のための苦しい中で、1995年、「たった7人の小さなチームが『情報革命』のを江副から引き継いだ。」「電子メディア事業部。通称『デジメ』である。」(436頁)』

『それが実るために資金を注ぎこみ続ける余裕が当時のリクルートにはなかった。リクルートを辞め外に活躍の場を見つけた人々の飛躍を、著者は、「デジメの中核メンバーは空に飛んだタンポポの種が別の場所で花を咲かせるように、日本のネット産業のあちらこちらで、その才能を開花させた。」と表現する。』

『1995年はWindows95が発売された年であり、のちに「インターネット元年」とよばれる。「その10年前に『紙の情報誌は終わる』と予言した江副が思い描いていた新しい情報産業の姿が、やっとおぼろげに見えてきた。」434頁)著者はベゾスが江副氏の買収した会社で働いていたことにも触れ、その10年前である1985年の時点で江副氏には未来が見えていた、と言う。それが「時代が江副に追いついてきた」という言葉の意味するところである。』

『この1985年、江副氏はリクルートの緊急マネージャー会議で「オール・ハンズ・オン 全員、甲板に出ろ」と言い放った。「『モノづくり王国』の日本で、『情報サービス』によって産業の頂点を極めようとする宣戦布告だった。」(269頁)』

『なんということだろう、と私は思いながら、この部分に傍線を引いた。本の題名が『起業の天才!』であることを改めて思い出した。そうなのか、そういう風に世の中の先が見える人がいるのか、という感慨があった。

「信用できるのは大銀行や中央官庁で、起業家やベンチャーはいかがわしい。この価値観もまた、バブル崩壊から30年経っても日本経済が停滞から抜け出せない根本的な原因のひとつなのかもしれない。」442頁)

そう著者は総括する。』

『私は著者の大西さんがいかに敏腕の記者であったかを、取材の現場で存じ上げている。その大西さんの総括に私は改めて日本について考えた。

私は、『失われた30年 どうする日本』という特別プロジェクトを、私自身が理事長を務める日本コーポレート・ガバナンス・ネットワークで立ち上げている。田原総一朗さんと寺島実郎さんを始めとして、約1年をかけて、これはという方々にご講演をいただき、次の世代のための日本を多くの人々とともに考えるつもりである。リモートは有難い。会場なしに2000の人が集まることができる。

そこへ、東芝の社長が辞め、取締役会議長である社外取締役が再任を拒否される事件が起きた。すぐに後を追うように三菱電機の不祥事である。次々とメディアの取材を受けた私は、「信用できるのは大銀行や中央官庁で」はなくなってしまっている日本について話すしかなかった。』

『日本はどうするのか、どうなるのか。

「産業と経済は表裏一体である。市場と国家は、各々独立した論理で動く。ビジネスの世界だけが独立して存在していると考えるのは誤りである。」(兼原信克、産経新聞2021年6月30日)

兼原氏については、以前『歴史の教訓』(兼原信克、新潮社 2020年)を読んでいた。「国家安全保障局次長などをへて、政権中枢で日本外交の屋台骨を支えた著者」との篠田英朗氏の書評を読売新聞でよんで購入した本だった。

産経新聞の論考で、兼原氏は「問題は、日本の経済関係官庁に、長い経済と安保の遮断の結果、『町人国家』(天谷直弘・元通商産業省審議官)とも呼ぶべきマインドがしみついていることである。」と言い切る。』

『今回、江副氏について読むことで、情報産業が世の中を席捲する世界に取り残された観のある日本の、あり得たかもしれない可能性について知った。

しかし、江副氏はもういない。日本の未来は現在の先にしかない。

「令和の経済関係官庁には、市場経済至上主義を卒業して、自ら国家安全保障を担う主力官庁であるというアイデンティティを持ってほしいと願う」兼原氏の言(上記産経新聞)は、正に東芝事件の核心を射ている。

私は、いつも楽観的である。だから、私は、日本の次世代は世界をリードすると信じて生きている。』

公明代表「対中制裁は良い方向にいかない」

公明代表「対中制裁は良い方向にいかない」
https://www.sankei.com/article/20210705-DABBW4GV4JOYLKJTBGDUXHBZAY/

『公明党の山口那津男代表は5日夜のBSテレ東番組で、中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区などでの人権状況に関し「中国に言うべきことを言っていくことと、協調すべきは協調しながら平和や安定を保っていくことの両方が必要だ」と述べた。

その上で、中国への制裁について「日本と中国の経済的な相互依存関係を考えると、制裁一辺倒というやり方は必ずしも良い方向にいくとは思えない」と指摘した。』

ナイルダム対立、エジプト焦燥 エチオピア貯水再開

ナイルダム対立、エジプト焦燥 エチオピア貯水再開
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021070600629&g=int

『【カイロ時事】ナイル川上流でエチオピアが建設を進める巨大ダムをめぐり、下流域への水量減少を懸念するエジプトとスーダンが国際的な調停を求めている。エチオピアは5日、昨年に続き今年もダムの貯水を開始したことをエジプト側に通告。国連安保理が8日にダム問題を協議する予定だが、事態収拾につながる可能性は低い。エジプトは焦りを強めている。

 建設中の「大エチオピア・ルネサンスダム」はアフリカ最大で、総貯水量は世界有数の740億立方メートル。経済発展に伴う電力不足に悩むエチオピアは、ダムによる発電能力の増強が急務だ。昨年7月には「第1段階の貯水完了」を宣言し、今年はさらに増やして全面稼働を急ぐ方針を示している。

 一方、ナイル川に水資源の大半を依存するエジプトとスーダンは、一方的なダム建設に猛反発。水の利用に関する法的拘束力のある合意を要求しているが、エチオピアは拒んでいる。アフリカ連合(AU)が協議仲介を試みたが、双方の主張の隔たりが大きく停滞している。

 さらに解決を難しくしているのは、エチオピア北部ティグレ州での紛争だ。アビー首相が昨年から軍事作戦を主導したが、少数民族ティグレ人の武装勢力が6月下旬に州都メケレを連邦政府から奪還。アビー氏は劣勢を強いられている。

 スーダンのヤセル灌漑(かんがい)・水資源相は米ブルームバーグ通信に対し「『自国民を殺すな』『ダムに関して隣国と協議せよ』と世界中が訴えているのに、なぜ自分が常に正しいと思い込むのか」とアビー氏の対応を批判。国内の支持を高めるために外交面で強硬な対応を取っていると指摘し「政治的ダメージへの懸念がダム問題を複雑にしている」と語った。』

黒人元警官の勝利確実 米NY市長選民主党予備選

黒人元警官の勝利確実 米NY市長選民主党予備選
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021070700336&g=int

『【ニューヨーク時事】6月22日投票のニューヨーク市長選の民主党予備選で、米メディアは6日、中道でアフリカ系の元警官エリック・アダムズ・ブルックリン区長(60)の勝利が確実になったと報じた。市長選本選は11月だが、ニューヨーク市は民主党の地盤のため、民主党候補が次期市長となる可能性が極めて高い。

 ニューヨーク・ポスト紙によると、アダムズ氏は「労働者階級の市民による歴史的かつ多様な協調体制が私たちを勝利に導いた」と勝利宣言した。アダムズ氏が本選で当選すれば、黒人としては史上2人目のニューヨーク市長となる。

 本選では共和党予備選を制した自警団「ガーディアン・エンジェルズ」創設者カーティス・スリワ氏(67)と対決する。次期市長は昨春に新型コロナウイルス感染拡大の中心地になった米最大都市の再生を担うことになる。』

エルサルバドル、ビットコインを配布へ 9月に法定通貨

エルサルバドル、ビットコインを配布へ 9月に法定通貨
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN05CGW0V00C21A7000000/

『【メキシコシティ=宮本英威】中米エルサルバドルは暗号資産(仮想通貨)ビットコインを9月から法定通貨の一つにすると決め、準備を始めた。電子財布(ウォレット)を設け、登録者には30ドル(約3300円)相当のビットコインを配布する方針だ。当局は前のめりだが、国民には慎重な見方が多く、スムーズに導入できるかどうか不透明だ。

エルサルバドル政府は公式の電子財布「CHIVO(チボ)」の導入を発表した。名称は「かっこいい」を意味するスラングだ。国民はチボのアプリをダウンロードしたうえで、電話番号の登録や顔認証による本人確認を済ませた後、30ドル相当のビットコインを受け取れる。

ビットコインはもう一つの法定通貨、米ドルと交換できる。そのためのATMを1500台設置する計画も進められている。

エルサルバドルの人口は650万人で、政府はその約6割にあたる400万人程度の登録を見込んでいる。ビットコインの配布にかかる費用は1億2000万ドルと推定される。

ブケレ大統領は「ビットコインの使用は任意だ。米ドルは法定通貨であり続ける」と説明する。国民は給与や年金を米ドルで受け取れる。』

『ビットコイン普及のためのインフラ整備も民間企業の協力で進める。仮想通貨のATMを手がける米アテナビットコインは100万ドル以上を投じ、エルサルバドルに1500台のATMを設置する考えを示した。

エルサルバドルの就労機会は少ない。近隣の富裕国である米国で就労し、母国に送金する人々の家族が多い地域を優先して設置する考えだ。アテナビットコインのマティアス・ゴールデンホーン取締役(中南米担当)は「持続可能な速度で事業を展開していきたい」と話す。

ブケレ氏はビットコインを法定通貨に追加する理由を「送金する人を助けるため」と指摘する。一般に金融機関を介する送金に比べ、ビットコインの送金手数料が安いため、エルサルバドルへの送金増を期待する。

エルサルバドルへの海外からの送金額は2020年が59億ドルで、同国の国内総生産(GDP)の約2割に相当。これが増えれば、エルサルバドル経済のてこ入れにつながる。

当局の思惑通りにビットコインが普及するかどうかはなお不透明だ。エルサルバドル商工会議所が1668人の市民を対象に電子媒体で実施した調査によると、ビットコインでの給与支払いには93%が反対した。送金についても83%が否定した。

米州開発銀行(IDB)の調べでは、エルサルバドルの一般家庭ではインターネットの普及率が45%にとどまる。中南米地域の20カ国ではホンジュラス(39%)に次いで低い水準だ。

価値が変動するビットコインを法定通貨に加えることには国際機関からも慎重な意見が相次ぐ。中米経済統合銀行(CABEI)は技術面で支援する意向を示すが、世界銀行は「エルサルバドル政府から支援の要請はあったが、手助けはできない」と主張した。国際通貨基金(IMF)の報道官は「マクロ経済、金融、法的に多くの問題を引き起こすので慎重な分析が必要」と指摘した。

ブケレ氏は19年6月、大統領に就任した。まだ39歳で、国民の人気は高い。ただ強権的な姿勢が目立つ。ビットコインを法定通貨に加える法案は6月上旬に議会を通過したが、十分に議論を尽くしたとはいえない状況で、野党は批判している。 』

EU、カンボジアに制裁 人権問題を深刻視(2020年2月12日)

EU、カンボジアに制裁 人権問題を深刻視(2020年2月12日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55551380S0A210C2EAF000/

 ※ EU、カンボジアに制裁してたんだな…。

 ※ 去年の2月のことか…。見落としてたわ…。

『【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の欧州委員会は12日、カンボジアへの貿易優遇措置の一部を取りやめると発表した。政治活動の自由や労働者の権利が守られておらず「組織的で深刻な人権侵害」があると判断した。衣料品や旅行用品などの関税が上がる。部分制裁にとどめたことで、カンボジア側に状況改善に動くように圧力をかける狙いもある。

EU加盟国政府や各国議会が反対しなければ、8月12日に制裁が発動される。カンボジア外務省は「決定は政治的なものであり、客観性と公平性に欠けている」と遺憾の意を示した。

EUはカンボジアに、武器以外の全品目を無関税でEUに輸出できる「EBA協定」を適用している。しかし人権状況などを問題視して2019年2月から適用の取りやめを視野に調査を進めていた。EUのボレル外交安全保障上級代表(外相)は声明で「優遇措置の復活には、カンボジア当局による必要な措置が欠かせない」と主張した。

欧州委によると、衣料品や旅行用品、砂糖などが対象になる。影響額は、カンボジアのEUへの輸出の5分の1にあたる年約10億ユーロにのぼるという。今後、人権状況が改善したと判断すればEBAの復活は可能だ。

カンボジアにとってEUは最大の貿易相手で、18年の輸出の45%を占める。全面制裁に踏み切らなかったのは、カンボジア側に圧力をかけて状況の改善を促す狙いがあるとみられる。同国では野党関係者が拘束されているほか、児童労働や人身売買の問題が指摘されている。』

EU、カンボジアの特恵関税を一部停止
「人権状況の改善みられない」と判断カンボジア通信(2020年2月14日版)
http://japan-cambodia.or.jp/archives/1937

『欧州連合(EU)の欧州委員会は2月12日、カンボジアからの貿易品に対する特恵関税制度を一部停止すると発表した。欧州議会と加盟国の反対がなければ、今年8月12日に発動される。

 欧州委員会の発表によると、この措置は、EUへ輸出されるカンボジア産品の約2割が影響を受けるという。

 EUは、カンボジアにおける政治活動の自由が著しく制限され、人権が抑圧されていると指摘、同国政府に対し、改善されなければ特恵関税を撤廃する、と伝えていた。その後約1年にわたりEUによる調査が行われたが、「人権状況に顕著な改善がみられなかった」として、今回の経済制裁に踏み切った。

 EUはカンボジアにとって最大の貿易相手。2018年には全輸出額の約45%が対EU輸出だった。EUは、カンボジアに対し、武器以外のすべての製品を無関税とする特恵関税制度を2001年から適用している。

欧州委員会の発表によると、特恵関税が停止されるのは衣料品や旅行用品、砂糖など。高級衣料品や一部の靴などは引き続き特恵関税制度が適用されるが、カンボジアの主要産業である縫製業が大きな影響を受けるものとみられる。

EUは、「われわれは、民主主義が腐食し、人権が抑圧され、自由な発言が許されないような状況を看過できない。今回の決定は、われわれが、カンボジアの人々の権利や、国の発展に深く関与していくという決意の表れでもある。カンボジア政府は、今回の措置を受けて、必要な対応をとらなくてはならない」と、している。

EU側は、最大野党であるカンボジア救国党党員の政治的権利の回復や、政党法の改善などに顕著な改善が見られれば、「特恵関税一部停止の解除を検討することもあり得る」としている。

(なお、カンボジア政府のこのEUの決定に対する反応については、追報します。)』

中国、カンボジア産フルーツ輸入解禁 EU制裁を穴埋め

中国、カンボジア産フルーツ輸入解禁 EU制裁を穴埋め
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB05A750V00C21A7000000/

『【プノンペン=ショーン・タートン、佐堀万梨映】中国がカンボジア産フルーツの輸入を増やしている。人権問題を巡り欧州連合(EU)から経済制裁を受ける同国を支援するためだ。カンボジアは東南アジア諸国連合(ASEAN)の一員として南シナ海などを巡り、親中の立場を示してきた。縫製業に依存する経済を多角化したいカンボジアにも利点があり、対中傾斜を強めている。

6月上旬、北京郊外の河北省の卸売市場で、カンボジア産のマンゴー輸入を祝う式典が開かれた。中国がカンボジア産の生鮮マンゴーを直接輸入したのは初めて。たくさんの風船が空に放たれ、会場は祝賀ムードに包まれた。

2020年6月、中国はカンボジアと生鮮マンゴーの直接輸入の衛生要件を定めた。中国側が求める品質基準を満たすカンボジアの果樹園と包装工場は中国へ直接輸出できるようになった。中国への初めての生鮮マンゴーはカンボジアから5月に出荷された。カンボジアの1~5月のマンゴー輸出は前年同期の3倍以上になった。

中国はマンゴーに先行し、カンボジアからの生鮮バナナの直接輸入を解禁した。対中輸出額は19年に800万ドル(約8億9000万円)だったが、20年は15倍の1億2100万ドルに急増した。中国では北京、上海など都市部を中心にマンゴー、バナナのようなトロピカルフルーツの需要が高まっている。

カンボジアは中国に対し、次は生鮮リュウガンの直接輸出の解禁を求めている。さらに生鮮ドラゴンフルーツなどの直接輸出の実現につなげていく構えだ。

英エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)によると、カンボジアの農産品輸出は20年が9億3200万ドルで、前年より約17%増えた。それでも輸出総額の5.4%にすぎない。だが、カンボジア政府は輸出の大半を衣料品や靴が占める現状を変えるため、フルーツをはじめとする農産品の輸出を増やそうとしている。

カンボジアのベン・サコン農林水産相は、生鮮フルーツを世界最大規模の市場を持つ中国へ直接輸出することによる利点を指摘。「新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けたカンボジア経済を底上げし、農村部の貧困解消にも役立つはずだ」と話す。

カンボジア経済を支えようとする中国の考えは明白だ。中国は20年10月、カンボジアとの自由貿易協定(FTA)に調印した。EUが同年8月、カンボジアがEUに武器以外の全品目を無関税で輸出できる「EBA協定」の優遇策の一部を停止したことを受けた救済策だ。中国は南シナ海の領有権を巡り、ASEANのいくつかの国と争っており、カンボジア経済をテコ入れすることで中国寄りの姿勢を期待する。

国際貿易センター(ITC)によると、カンボジアからEU(27カ国)への輸出額は20年が約32億2700万ドルで、前年から17%減った。一方、中国への輸出額は20年が約10億8900万ドルで、前年より8%増えた。

中国は新型コロナのワクチン提供、インフラ整備でもカンボジアを支援する。同国のフン・セン首相は5月、オンラインで開かれた国際会議で「中国以外に、カンボジアは一体、誰に頼ればいいのか」と発言した。両国の関係はさらに深まる見通しだ。』

インド政府、ツイッターの免責解除主張 IT規制巡り

インド政府、ツイッターの免責解除主張 IT規制巡り
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM06E940W1A700C2000000/

『インド政府と米ツイッターの対立が激化している。インド政府はIT(情報技術)規制違反を理由に、不適切な投稿に関するツイッターの免責措置が解除されると主張した。デリー高等裁判所は6日、ツイッターに対し違反状態をいつまでに解消できるか8日までに報告するよう求めた。

現地メディアなどが報じた。インド政府は2月にSNS(交流サイト)運営企業などに対するIT規制を発表し、問題があると判断された投稿に対する削除規定などを定めた。当局と協力して苦情処理などに対応するインド在住の責任者任命も義務付けた。

インド政府は発表から3カ月の準備期間を過ぎても、ツイッターが適切な責任者を任命していないと批判していた。デリー高裁に5日に提出した文書では同社の違反が続いているとして、SNS運営企業として投稿内容に直接の責任を負わない免責措置が解除されるとの見解を示した。今後は投稿されたツイートなどに対して、ツイッターの刑事責任も問えるとの姿勢をみせた。デリー高裁はツイッターに、責任者の任命見通しなどについて8日までに回答を準備するよう促したという。

インドのIT規制では、問題のあるコンテンツについて「最初の発信者」を特定できるようにする規定も盛り込まれている。米フェイスブック傘下の対話アプリ大手ワッツアップは5月に、プライバシー保護の観点からデリー高裁に違憲申し立てを行っていた。』

「韓国は名実ともに先進国、血と汗で成し遂げた成果だ」

「韓国は名実ともに先進国、血と汗で成し遂げた成果だ」文大統領の言葉に韓国ネット感激「誇らしい」
https://www.recordchina.co.jp/b879020-s25-c30-d0191.html

『2021年7月6日、韓国・イーデイリーによると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「国連加盟国の満場一致の合意により、韓国は名実ともに先進国であると国際社会に認められた」とし、国民に向け「血と汗で成し遂げた誇らしい成果だという自負心を持ってほしい」と述べた。

記事によると、文大統領は同日午前に行われた国務会議で、「国連貿易開発会議(UNCTAD)が韓国の地位を開発途上国グループから先進国グループに変更した。開発途上国から先進国になったのはUNCTADが設立された1964年以降初めてのことで、非常に誇らしいこと」と述べた。

また、「韓国は世界10位圏の経済規模に成長し、国際舞台での地位も上がった。新型コロナウイルス危機の対応でも、韓国国民の優れた力量と高い共同体意識が世界の模範となった」と説明し、「これから大韓民国は堂々と、先進国として国際社会における責任と役割を忠実に履行し、先導国家に向けて前進し続ける」との考えも述べたという。

これに韓国のネットユーザーからは「文政権の努力のおかげだ」「大統領選びがこんなにも大事だとは思わなかった。前政権と前々政権の失われた10年を取り戻し、先進国になれたなんて」「誇らしい韓国を作り上げてくれた文大統領に感謝」など感激する声や文政権への称賛の声が続々と寄せられている。

一方で「文政権は自画自賛が多すぎる」「それなのになぜ企業はこんなに苦労しているのか」「李明博(イ・ミョンバク)元大統領のときにすでに韓国は先進国だった。ただ、恩恵を受けるために外交力を発揮し、開発途上国を維持していただけ」「開発途上国の地位を失ってしまったの?実利を捨てて看板を立てたのか」などと指摘する声も上がっている。(翻訳・編集/堂本)』

「非常に危険」と中国反発 台湾有事巡る麻生氏発言に

「非常に危険」と中国反発 台湾有事巡る麻生氏発言に
https://news.yahoo.co.jp/articles/285d47f1bf7d67c70b2a8658d1878087d265898a

『【北京共同】中国外務省の趙立堅副報道局長は6日の記者会見で、中国が台湾に侵攻した場合は安全保障関連法の「存立危機事態」として対処すべきだとする麻生太郎副総理の見解に関し「この種の言論は非常に間違っており危険だ」と反発した。「強烈な不満と断固とした反対」を表明し、日本政府に厳正に抗議したと明らかにした。

 趙氏はどんな国も台湾問題に介入することを絶対に許さないと強調。日本の軍国主義がかつて中国を侵略したと述べ「今日の中国は当時の中国とはとうに違う」とけん制した。

 中国人民が国家の主権を守る揺るぎない決心と強大な能力を「見くびるな」とも訴えた。』

IDを握れ、ネット広告で経済圏攻防

IDを握れ、ネット広告で経済圏攻防 広がる脱クッキー
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC3043R0Q1A630C2000000/

『世界でインターネット広告市場の地殻変動が起きようとしている。米グーグルはネット利用者の嗜好などを把握するサード・パーティー・クッキーを2023年にも廃止する方針を発表。プライバシー保護の流れが加速するなか、膨大なユーザー数を基盤とする電子商取引(EC)やSNSなどプラットフォーマーによるネット広告の主導権争いが始まる。』

『脱クッキー「絶好のビジネスチャンス」
「脱クッキーは当社の広告事業を伸ばすうえで絶好の機会と捉えている」。楽天グループ執行役員の紺野俊介氏はこう意気込む。楽天グループのID保有者数は1億人を超える。ECのみならず、旅行予約、金融、携帯電話といったさまざまなサービスを展開し、物販にとどまらないデータを蓄積している。ここ数年でポイント制度を既存の小売事業者に導入することで、オフラインのデータ取得にも力を注ぐ。

楽天グループは2017年に電通と共同出資会社の楽天データマーケティングを設立し、楽天グループのデータを活用した広告事業を本格化。従来は楽天市場の出店者向けの広告サービスが中心だったが、徐々にメーカーなど非出店者も活用可能な広告商品を増やしている。

楽天グループの広告事業の最大の強みは「購買データ」だ。例えばSNSの事業者は利用者が閲覧したコンテンツや検索などの行動を基に、興味関心などを推測して、ターゲティングメニューとして提供する。一方、楽天グループはどの商品を購入したかというデータを基に会員を抽出して広告を配信できる。

「楽天グループの広告事業の屋台骨を支えているのは楽天市場。市場上の売買データが増えるほど、広告精度も高まる。それを基盤にビジネスを拡大する」と紺野氏は語る。楽天グループはIDを軸にデータを蓄積したファースト・パーティー・データを広告事業に用いるため、クッキー規制の影響を受けにくい。』

『フェイスブック、脱クッキーの仕組み検証

フェイスブックは新たなネット広告の仕組み作りを急ぐ(ロイター)
米フェイスブックも、クッキー経済圏からID経済圏への移行に向けた準備を進めている。これまで「フェイスブック ピクセル」という広告配信や効果検証の仕組みを提供してきた。広告主企業のサイトを訪問した、あるいは申し込みボタンを押したといった行動の歴をサード・パーティー・クッキーとして記録し、フェイスブックやインスタグラム上の広告配信に活用する仕組みだ。

今後、サード・パーティー・クッキーが利用できなくなる状況に備え、フェイスブックは「コンバージョンAPI」という仕組みを用意した。クッキーを使わずに広告主企業とフェイスブックのサーバー間で通信をするためのプログラムである。20年秋に公開され、広告主企業との検証が始まっている。』

『ネット広告の転換期に

「単なる規制の問題ではなく、あらゆるサービスが利用者基点へと変わっていく地殻変動だと捉えている」。そう話すのはフェイスブックのマーケティングサイエンス ノースイーストアジア地域統括の中村淳一氏だ。パソコンからスマホに移行したモバイル革命で多くの企業が様々な対応を余儀なくされたように、デジタルのエコシステム全体が変わる”プライバシー革命”が近づいているとみる。

「優秀なファースト・パーティーのデータを自前で持てる企業は限られる。スケールを取るにはIDが多いサービスと組むのが有利なのは間違いない」と中村氏は言う。サード・パーティー・クッキーに依存しない計測機能を強化し、有利な立場にいる状況を維持していく考えだ。

大規模なIDや独自性のあるデータを保有するID経済圏は多数ある。例えば、アマゾン・ドット・コムやZOZOも購買データを起点とした広告事業が好調だ。化粧品口コミサービス「アットコスメ」や飲食店口コミサービス「食べログ」は、特定の業種に特化したファースト・パーティー・データを基にした広告事業を展開する。

NTTドコモやKDDIといった携帯キャリアは多くの加入者を持ち、独自のIDの下でモバイル決済サービスなどを展開してデータ基盤を強化している。』

『メルカリは広告事業を展開していないものの、数千万単位の利用者と大きな購買データを持つため、広告プラットフォーマーとしてのポテンシャルも高そうだ。

ネット広告の新たなID経済圏が広がる中で、台風の目となるのは米グーグルであることは間違いない。広告業界が対策に追われる中で、意外にも「待った」をかけたのがグーグルだった。同社は米国時間の2021年6月24日、ネット閲覧ソフト(ブラウザー)「クローム」におけるサード・パーティー・クッキー廃止を23年後半に延期すると発表した。

背景には、デジタル広告市場におけるグーグルの独占・寡占への懸念が広がっていることがある。英国の競争・市場庁など規制当局が調査に乗り出しており、その調整に時間を要していることもグーグルは明かしている。』

『グーグル、代替技術の開発主導

グーグルが主導で開発してきたサード・パーティー・クッキーの代替技術「FLoC(フェデレーテッド・ラーニング・オブ・コホート)」にも課題は多い。

FLoCはクロームの利用データを人工知能(AI)で解析し、利用者を「コホート」と呼ぶグループに分類。そのコホートのIDを広告識別子として、広告会社に提供する方法だ。4月には、FLoCを活用した実際の広告配信テストも始まっている。

だが、FLoCはあくまでグーグルが提供するもの。同社を中心に仕様などを含めてコントロールすることになる。グーグルはオープンな仕組みであることを強調するが、汎用技術のサード・パーティー・クッキーと比較して公共性が低いと見られる可能性もある。

FLoCのIDは、AIが「何かの違いがありそうだ」と区分けした集団にすぎず、それ単体では何を意味するのか広告会社は分からないという課題もある。

FLoCを活用した広告配信などでデータを蓄積し、「AというIDは自動車関心層である」といった具合に配信のアルゴリズムを再構築する必要がある。

そうしたノウハウがうまく構築できない場合、サード・パーティー・クッキーを用いた配信に比べて、広告効果が減少する恐れがある。電通デジタルの杉浦友彦副社長は「ターゲティング広告の配信精度の低下や、広告効果の計測がしづらくなるなど、一時的に不都合が出ると思っている」と見る。

こうした背景から、グーグルに限らずIDで顧客やデータを囲い込む「ウォールド・ガーデン(囲まれた庭)」と呼ばれる経済圏を築くプラットフォーマーがより力を持つ可能性がある。

IDを軸に取得したデータは、プラットフォーマーにとってファースト・パーティー・データに当たり、クッキー規制の影響を受けにくいからだ。グーグルであればクロームで閲覧したサイト情報や検索履歴、「ユーチューブ」の視聴履歴などが挙げられる。IDを軸とした経済圏を築くグーグルの広告プラットフォームは、脱クッキー時代でも高精度の広告配信を維持できるため、広告主も広告費を投下しやすいというわけだ。

従来、ウォールドガーデンは主にGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)を指すことが多かったが、その概念はより広いものとなっていく。』

『ネット広告、プラットフォーマー間の競争へ

クッキー経済圏からID経済圏へと移り変わろうとするなか、マーケタ―は各広告プラットフォームを吟味し、自社の商品やサービスに合った広告出稿のポートフォリオを組むことが求められる。広告主の今後の決断を手助けするために、広告会社も支援サービスの強化を急ぐ。

「サード・パーティー・クッキーに依存した広告が使いづらくなることで、より効果が出る主要プラットフォーマー主軸の経済圏マーケティングが進むと思っている」。電通デジタルの杉浦氏は指摘する。

これに対応するため、電通デジタルは「データクリーンルーム」と呼ばれる取り組みを強化している。

データクリーンルームとは、プラットフォーマーが提供する分析環境下でプラットフォーマーが持つIDにひも付くデータと、広告主企業が持つファースト・パーティー・データを連携させて分析する仕組みだ。

プラットフォーマー側が用意したデータの箱に自社の顧客データを入れることで、プラットフォーマーが持つデータを用いて自社の顧客を分析したり、広告配信のセグメントをつくったりすることができる。』

『広告主企業には約2年の準備期間

グーグルは「Ads Data Hub(ADH)」というクラウドベースのデータ分析基盤を提供している。

ADHに広告主の広告配信データを接続することで、広告に反応した層がどのような層だったかを、配信後でも分析可能になる。これを基に広告効果が高い層を見つけ出し広告配信のセグメントとして切り出し、次のマーケティング施策に生かせる。

例えば、ビール会社であれば、広告配信データをデータクリーンルームに入れて、プラットフォーマーのデータを併せて分析すれば、その分析結果を次の広告配信や電子商取引(EC)サイトなどでのレコメンドの精度向上に活用するといった具合だ。

電通デジタルはグーグル以外のプラットフォーマーともこうした、データクリーンルームの構築を目指した議論を進めているという。

「脱クッキー時代ではプラットフォーマーがより力を持つことは避けられない。であれば、そのデータを使えるだけ使うという発想が大切だ」と杉浦氏は強調する。

グーグルがサード・パーティー・クッキーの受け入れ停止を2023年に延期したことにより、結果的に2年の猶予が生まれたことになる。とはいえ、ID経済圏へと移行する大きな流れは変わらない。

広告主企業は十分な準備期間が与えられたと考え、あらためて対策を練りなおしていくべきだろう。

(日経クロストレンド 中村勇介、松元英樹)』

NYダウ208ドル安 中国テック株が総崩れ、監視強化で

NYダウ208ドル安 中国テック株が総崩れ、監視強化で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN06E7V0W1A700C2000000/

 ※ これを受けたのか、日経平均も326円安だ…。

 ※ アジア株、総じて大幅安らしい…。

『【ニューヨーク=大島有美子】連休明けの6日の米国株式市場で、中国のテック銘柄が軒並み下落した。中国政府が5日までに滴滴出行(ディディ)のアプリ配信を停止するなどネット企業への統制を強化する方針を発表。滴滴株は前週末比で20%下がった。中国政府の方針で事業が制限されるとの懸念が広がっている。

ダウ工業株30種平均は反落し、前週末比208ドル98セント(0.6%)安の3万4577ドル37セントで取引を終えた。米長期金利の指標となる10年物国債の利回りが一時、1.35%と2月下旬以来の水準に低下した。金利低下に伴う利ざや縮小の懸念からJPモルガン・チェースなど金融株に売りが広がった。』

『中国政府は滴滴の違法行為を認定してアプリのダウンロードの停止を命じたほか、トラック配車アプリの満幇集団(フル・トラック・アライアンス・グループ)、BOSS直聘の提供するアプリについても国家安全上の理由で審査を始め、利用者の新規登録の停止を命じた。

中国政府の方針を受け、3社の株価は急落した。滴滴は20%、満幇集団は7%、BOSS直聘は16%それぞれ前週末比で下落した。滴滴と満幇集団はニューヨーク証券取引所(NYSE)、BOSS直聘はナスダック市場にそれぞれ6月に上場したばかりだった。滴滴が上場したのは6月30日で、6日の終値は公開価格(14ドル)を下回る12ドル49セントだった。』

『売りは中国政府の審査対象となった3社以外の中国関連銘柄にも波及した。電子商取引大手のアリババ集団は3%、ネット検索大手の百度(バイドゥ)は5%、ネット通販の京東集団(JDドットコム)は5%、それぞれ下げた。中国政府は4月、アリババに独禁法違反で罰金を科すなどネット企業への取り締まり姿勢を強めている。

滴滴出行や満幇集団はソフトバンクグループ(SBG)が傘下のビジョン・ファンドを通じて投資し、大株主となっている。中国企業の伸びしろに期待しているSBGの投資戦略にも影響を及ぼす可能性がある。

6日の米原油先物は続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物の期近物は前週末と比べ2%安い1バレル73ドル台で取引を終えた。主要産油国が協調減産を巡る交渉で決裂し、供給不安からの買いが入り6日未明の時間外取引では1バレル77ドル弱と6年半ぶりの高値を付けていた。だが次第に減産幅の縮小で合意するとの見方が広がり、利益確定売りが優勢となった。』

キヤノン、工場従業員にDX教育 成長職種へ配置転換

キヤノン、工場従業員にDX教育 成長職種へ配置転換
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC079NS0X00C21A6000000/

『事業構造改革に向けて社員にデジタル関連などの再教育をする企業が増えてきた。キヤノンは工場従業員を含む1500人にクラウドや人工知能(AI)の研修を実施する。医療関連への配置転換などを通じ成長につなげる。三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)はグループ従業員5万人にデジタル教育を進める。デジタル技術の進化に対応した「リスキリング(学び直し)」に世界各国が取り組むなか、政策の後押しも課題になる。』

『キヤノンは就業時間を使い、半年程度の専門教育をする。プログラム言語やセキュリティーなど、デジタル知識のレベルごとに14系統の190講座を用意した。必要に応じ統計や解析、代数などの基礎知識も学べるようにして、幅広い人材の職種転換を後押しする。

講師は社内の技術者のほか、クラウド技術などは米マイクロソフトなど外部からも招く。
まず1500人を対象とする。2021年春の新卒採用数の4.6倍に相当する。』

『取り組みは既に一部で始めている。プリンター開発をしていた20代の社員は3月から新たに医療機器部門で働き始めた。コンピューター断層撮影装置(CT)など医療機器の検査精度を高めるため、機械学習と画像認識を組み合わせる商品開発をしており、先輩社員についてソフトウエア開発を担当している。』

『今後は生産職向けの研修も増やす。医療機器にクラウド技術を組み合わせ、遠隔地の専門医が脳卒中患者のCT画像を解析するといった「スマート医療」を進める人材などの育成を目指す。

主力だった事務機やデジタルカメラは市場が縮小している。医療機器などメディカル事業の売上高を2025年12月期に6000億円と5年で約4割増やすなど、事業の入れ替えを急ぎたい考えだ。御手洗冨士夫会長兼社長最高経営責任者(CEO)は「教育を通じて縮小部門から戦略部門に人材を振り向け、競争力を高めたい」と話す。』

『SMFGは三井住友銀行などの従業員5万人を対象に「デジタル変革プログラム」を始めた。eラーニングなどを通じ、デジタルツールの活用法や取引先のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する手法などを身につけてもらう。

銀行は店舗を拠点にした対面サービスの見直しを迫られている。送金や決済はスマートフォンでも可能になり、企業向け融資ではクラウドファンディングなどの新手法も広がっているためだ。既存のノウハウだけでは競争力を維持できない。』

『電機や金融に限らず、AIやデジタル領域に代表される成長分野は慢性的な人材不足に陥っている。欧米では転職やキャリアアップのための再教育を政府が積極的に後押しする。

日本政府も支援を拡充しているが、まだ遅れており、企業は主体的に内部での再教育に踏み切る。ただ、中堅・中小企業にできることは限られる。講師の育成なども含め、学び直しを支援する公的な仕組みの拡充が必要だ。』

ファイザーには使用の有効期限がある。

ファイザーには使用の有効期限がある。イスラエルでは初期入荷分の期限が来ている。

『タイムズ・オヴ・イズラエル』紙のstaffによる2021-7-6記事「After Palestinians reject deal, Israel to send 700,000 vaccines to South Korea」
https://st2019.site/?p=17102

『イスラエルは韓国に70万射分のファイザーワクチンを送る。これらは、期限切れが迫っている瓶である。
 火曜日に両国間で合意した。

 直前、イスラエル政府はパレスチナ自治区に対してこのワクチンをやろうと申し出でいたのだが、パレスチナ政府は「期限切れ間近のワクチンなどいらぬわ」とはねつけていた。その分が韓国向けに回される。なおイスラエル国内ではこの同じロットを若者向けに注射している。

 今回譲渡されるワクチンの有効期限は、今月末までである。
 そして韓国は、このお返しとして、今年の末までに、同量の、新品のワクチンを、イスラエルへ返納する。

 空輸は数日後から始まるであろう。韓国の役人が来てワクチンを検収する。

 パレスチナに対しては総計100万射分をやろうという話だった。ところがその最初の10万射の期限が6月末であったので、パレスチナが拒否してきた。おなじロットをイスラエルでは十代の若者に注射している。

 イスラエル国内では7月末までに140万射分のファイザーが期限切れになるという。
 イスラエル政府は7月9日までに12歳から15歳の若者30万人にそれを射ってしまいたい。そうすれば、第二射を期限内に使えるので。

 イスラエルがファイザーから入手することになっているワクチンの総量は非公開である。

 前の首相のネタニヤフが、ブースターショット(第三射)が必要となるかもしれないと考えて、4月に、さらに1800万射分をファイザーに発注したことは分かっている。その荷はまだ到着していない。

 イスラエルの総人口は930万人で、そのうち560万人は、すでにファイザーを、すくなくも1射、受けている。うち520万人近くは、すでに第二射も済ませた。』

フランスが治安対策強化 モスク監視、世論を意識

フランスが治安対策強化 モスク監視、世論を意識
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR260B50W1A620C2000000/

『【パリ=白石透冴】フランスが治安対策の強化に乗り出している。テロ事件関係者の監視を強める法案の審議が続くほか、イスラム過激思想の取り締まりを目的とした別の法案も月内に成立する見通し。6月の地方選で治安対策を訴えた野党共和党が勝利するなど国内で関心が高まっていることに配慮した格好だ。』

『「テロの動画を10回見る人物がいても、今は治安当局は把握できない。この法律を使えば、それが可能になる」。ダルマナン内相は6月、政権が提出した「テロ防止と情報収集関連法案」の意義について、国民議会(下院)で説明した。

法案では、テロに関するネット上の情報を効率的に集める捜査手法を正式導入するとしている。テロ事件で服役、出所した人物の監視強化期間を従来の1年から最長2年に延ばすことなども定めている。

仏メディアによると、2021年にはテロに関わる罪で仏全土に服役中の500人弱のうち、60人が出所する。マクロン政権はテロの再発防止に不可欠だとして、4月に法案を閣議決定しており、近く成立する見通しだ。』

『もう一つの法案が、通称「分離主義対策法案」だ。フランスの価値観に反するイスラム過激思想の取り締まりを念頭に置いており、過激な思想を広げるモスクを閉鎖しやすくするといった内容だ。』

『相次いで対策を打ち出すのは、国民の関心の高まりがある。仏調査会社エラブが4月に発表した世論調査によると、国民の65%が「ここ数年で治安が悪化した」と考えている。別の調査では86%が22年の次期大統領選で「どんな治安対策を打ち出しているかを基に、投票先を決める」と答えた。

仏内務省の統計でみると、殺人事件などの凶悪犯罪の発生件数はほぼ横ばいだ。だが教師が首を切断された20年10月の事件など散発するテロが、体感治安に影響を与えているとみられる。』

『また6月の統一地方選では中道右派共和党系の候補がパリ首都圏「イルドフランス」など主要選挙区で相次いで勝利した。過激な対策を訴える極右国民連合のルペン党首も依然支持率でマクロン氏と首位を競う。こうした状況から政権は改めて対策強化の必要性を感じているもようだ。

ただ行きすぎた対策はあつれきも生みかねない。イスラム過激思想を取り締まる法案を巡っては、宗教が攻撃されていると感じるイスラム教徒も多いと指摘される。出所者らの監視についても、プライバシーを侵害する恐れがあるとの懸念は残る。』

急増する社外取締役 「器」作り優先、質は道半ば

急増する社外取締役 「器」作り優先、質は道半ば
企業統治の現実(2)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC308FR0Q1A630C2000000/

『日本の企業統治はコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の導入で転機を迎えた。その象徴が、仲間うちだけの経営体制に外部の目を入れるための社外取締役の活用だ。東京証券取引所によると、指針に沿って2人以上の社外取締役を選任する東証1部上場企業は2020年8月時点で95%。導入前の2割から増えた。』

『今年6月の改定指針では全取締役の少なくとも3分の1以上への引き上げを求めた。「器」の整備はさらに進むが、一橋大学の伊藤邦雄CFO教育研究センター長は「形式の受け入れは進んだが、実質がついてきていない」と懸念する。』

『指針は強制ではなく、従わない場合は自社の事情を説明するという「コンプライ・オア・エクスプレイン」が認められている。だが実際には指針の定める原則の9割以上を「丸のみ」する企業が8割を超える。』

『形式主義は社外取締役や監査役の兼任の多さにも表れている。1社に関わる時間が減るため、ドイツは3社以上の兼任を認めていないが、日本では20年末時点で全上場企業の3社以上を掛け持ちする社外役員が556人いる。東急の野本弘文会長は三菱UFJフィナンシャル・グループ社外取締役など、上場企業5社の取締役を兼任する。』

『単なる数合わせに終わらせないために、人材の量と質をどう底上げするか。

企業統治で先行する米国では、ニューヨーク証券取引所が上場規則で取締役の教育状況を開示することを求める。ケロッグ経営大学院は、「アクティビストへの対応」「役員報酬の決定」といった内容を企業統治の研究者らが6日間・合計約24時間にわたり講義する講座を設置している。』

『日本企業で徐々に作成が進んでいる「スキルマトリックス」と呼ぶ一覧表は、現状の経営の強みや弱みを見極める道具になる。「ESG」「研究開発・IT(情報技術)」といった10前後の項目を作り、取締役が知見を持つ分野に丸印をつける。空欄があれば、人材の足りていない分野が企業や株主に見えてくる。

ヤマハは6月下旬の株主総会で、NTT会長の篠原弘道氏、富士通で執行役員を務めた吉沢尚子氏を新たに社外取締役に選んだ。従来のスキルマトリックスで不足していた、デジタルや製造・技術の研究開発といった項目を補った。

サンリオも6月下旬の総会で新たな社外取締役を招き入れた。米SNS(交流サイト)大手ツイッターの日本代表、笹本裕氏だ。21年3月期は12年ぶりの最終赤字に転落。従来の延長線上にない経営改革の必要に迫られ、デジタル分野で新ビジネスを切り開くための有力な知見を得る人選だった。』

『企業が直面する課題は多く、変化も速い。企業価値向上のために社外取締役の役割を改めて問い、統治を磨き直すことが求められている。』

五輪の影響で祝日がカレンダー通りじゃない。

五輪の影響で祝日がカレンダー通りじゃない。政府広報が注意喚起
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1336016.html

『 内閣府大臣官房政府広報室は6月28日、東京オリンピック/パラリンピック開催にともなう、祝日の変更について告知している。

 具体的には、海の日が7月19日から7月22日に、スポーツの日が10月11日から7月23日に、山の日が8月11日から8月8日(8月9日は振替休日)にそれぞれ変更される。なお、2021年のみの特別措置となる。

 手帳など、一部のカレンダーでは変更が反映されていない場合があるため、同室では注意喚起を行なっている。』

脱炭素へプーチン氏の深謀

脱炭素へプーチン氏の深謀 課税警戒も探る商機
上級論説委員 坂井光
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK022FB0S1A700C2000000/

『世界が脱炭素に大きくかじを切るなか、産油国が対応を余儀なくされている。サウジアラビアは太陽光や風力など再生可能エネルギーへの投資を始めた。そんななか石油生産3位(2019年)、温暖化ガスの排出量4位のロシアが独自の道を歩み出している。』

『「ロシアの温暖化ガス排出量(二酸化炭素=CO2=換算)は1990年の31億トンから16億トンに半減した」「地球規模の問題の解決に向けた国際協力を強化する」――。今年4月、米バイデン大統領が主催した気候変動に関する首脳会議(サミット)で演説したプーチン大統領は自国の積極的な取り組みと協調姿勢をアピールした。』

『かつては「石器時代に後戻りする」と石油離れを皮肉り、環境活動家らに翻弄される西側指導者にも冷ややかだったプーチン氏。何が変わったのか。』

『大きなきっかけは、欧州連合(EU)が環境対策に後ろ向きな域外諸国を対象に導入を検討している「国境炭素税」だ。詳細は未定だが、アルミ、鉄鋼などを輸出するロシアは最も多くの税を納める国になる可能性がある。その額は米S&Pグローバルの試算では年最大60億ユーロ(約8000億円)になるという。

国際的に孤立していたプーチン氏がサミットで演説し、6月にはバイデン氏との会談を実現したのもロシアの立場を示す必要があったのだろう。EU首脳との会談が実現していないのは誤算かもしれないが、今後は独仏などとの直接交渉に乗り出すに違いない。』

『EUとの交渉をにらみロシアが唱え始めたのが、森林の吸収効果だ。同国には世界の森林面積の約2割が存在する。それを念頭にプーチン氏は「生態系による吸収能力はCO2換算で年間推定25億トンに及ぶ」と環境問題への貢献を強調している。

「これはロシアが享受すべき『排出権』に等しく、炭素税を課される筋合いはないという論理」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構=JOGMEC)だ。現存する森林による吸収は、新規の削減にはつながらない。認められる可能性は低いが、ロシアはEUの譲歩を引き出す戦略だろう。』

『EUの炭素税に危機感を示すロシア。ただ、歳入の約4割を石油・ガス産業に依存し、産業構造の転換も進んでいないだけに、脱炭素を巡る立場は欧州とは異なる。』

『プーチン政権が2020年に11年ぶりに改定したエネルギー戦略。そこでは18年実績に比べた35年の化石燃料の生産予測を次のように定めた。▼石油 横ばい~12%減▼天然ガス 18%増~38%増▼石炭 10%増~52%増

減少を見込む石油も、補助金などで開発を支援する北極圏での生産が国内生産の17%から26%に高まる。できるだけ生産を維持するため投資は続けるという判断だ。

その意味するところは、プーチン氏の盟友でもある国営石油会社のセチン社長の度重なる発言にうかがえる。「再生可能エネルギーだけでは世界の需要をまかないきれない。石油・ガスには新たな開発の可能性がある」

願望を含むかもしれないが、脱炭素社会がそんなに急速に実現するのかという懐疑心が背景にある。あわよくば石油価格の上昇やシェアの拡大につなげる思惑がある。』

『一方で、プーチン氏はエネルギー戦略に急きょ、新エネルギーとして期待される水素を盛り込んだ。現在、世界で生産される水素の約8割が天然ガスを原料とするだけにロシアには優位性がある。さらに、原子力発電を利用した水素生産も視野に入れ、日本への供給も目指している。

その原発もロシアは輸出に積極的だ。今年に入り中国、インドで新規建設が始まった。日本や米国が原発技術や人材を失いつつあるなか、着実にシェアを拡大している。

弱点は太陽光や風力など再生可能エネルギーの技術で大きく出遅れていることだ。実際、国内の発電量シェアはほぼゼロで、電気自動車も普及していない。

脱炭素に戸惑いながらも、新たな商機を探るロシア。その成否はプーチン体制だけでなく国の命運を左右する。』

中国、海外上場の規制強化 データ越境を警戒

中国、海外上場の規制強化 データ越境を警戒
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB06B800W1A700C2000000/

『【上海=土居倫之】中国政府は6日、中国企業の海外上場の規制を強化すると発表した。情報セキュリティー確保の規定を見直し、企業が保有するデータの越境を厳しく監視、中国の証券法を域外適用するための制度などを整備する。すでに海外上場した企業への監督も強める。

これまでアリババ集団など中国の巨大IT(情報技術)企業は、中国国内よりも多くの資金を調達できる米国など海外での上場を選んできた。今回の規制強化でこうした流れが変わる可能性がある。』

『中国企業の海外上場を巡っては、6月に米国上場した中国配車アプリ最大手の滴滴出行(ディディ)などネット企業3社に対し、中国のインターネット規制当局が国家安全上の理由で審査を始めたばかり。

中国国務院と中国共産党中央弁公庁が6日、国営新華社を通じて連名で「法に基づき証券違法行為を取り締まる意見」を公表した。同意見は、証券犯罪の厳格な取り締まりなどのほか、国境を越えた証券監督を強化するとしている。

具体的には、海外上場の中国企業について国境を越えるデータの流通や機密情報の管理に関する法律・規制を整備するほか、証券法の域外適用の制度を確立するなどとしている。詳細は未公表だが、海外上場を目指す中国企業への影響は必至だ。』

『中国は2009年に海外上場の中国企業に対して国家機密の保護などを求める規制を整備していたが、行動履歴や決済などのデータの重要性が当時より増し、一段の規制強化が必要と判断したとみられる。

中国共産党系メディアの環球時報は4日、「米国に上場し、主要株主が外国企業である場合、国家は情報の安全をさらに厳格に管理する必要がある」と、米国など海外へのデータ流出への警戒を示していた。

6日の米株式市場で滴滴の株価は取引開始直後に一時前週末と比べ25%急落した。公開価格の14ドルを大きく下回った。中国当局は4日、滴滴の個人情報収集の違法行為を確認し、アプリのダウンロード停止を命じていた。』

中国闇サイトに独自の生態系 日本の個人情報を不正取引

中国闇サイトに独自の生態系 日本の個人情報を不正取引
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ041IK0U1A700C2000000/

 ※ 全く、堪ったモンじゃねぇな…。

 ※ 極力、自衛する他は無いが、それにも限界はある…。

 ※ なるべく「リスク」を小さくする…、という策を打つくらいのものか…。

『中国の闇サイトで日本などの個人情報が不正に取引されたとの報告が増えている。闇サイトの世界で中国独自のエコシステム(生態系)が成立し、金品詐取に直結しかねない情報が専門的に取引されているという。日本で多発するネットへの不正アクセスの温床となっている可能性がある。

「韓国・日本サイトをハッキングできる人を募集。技術や経験ないなら連絡不要」。韓国の情報セキュリティー対策会社シエンセキュリティは今年1月25日、中国の闇サイトでこんな呼び掛けを発見した。

マイナビ、リクルート、ハローワークなど日本の求人・人材派遣サイトをハッキングの標的に挙げていたという。マイナビは「中国ハッカーによる攻撃という確証は得ていない」ものの、1月17日から2月9日の間に21万人超のウェブ履歴書への不正アクセスがあったことを公表している。

シエンの日本代理店、サウスプルーム(東京・新宿)の篠田律代表取締役によると、中国の闇サイトには大きく2つの特徴がある。一つは、ハッカー同士が中国独自のSNS(交流サイト)で連絡を取り合っていることだ。

「Tor(トーア)」と呼ぶ匿名化ソフトでアクセスする一般的な闇サイトと異なり、会員制組織に似た運営手法なのだという。もう一つは、闇サイトにつきものの麻薬・武器取引や児童ポルノなどの情報はなく、個人情報や企業サイトのハッキング情報ばかりだという点だ。

つまり、不正アクセスによる詐取に役立つ情報に特化した闇サイトとなっている。因果関係の証明は難しいが、日本で中国人旅行客が増えた2017年を境に、クレジットカード番号の盗用被害が急増した一因となった可能性もある。

報告の事例は他にもある。SOMPOホールディングス傘下のSOMPOリスクマネジメント(東京・新宿)は20年7月、中国上場企業のデータ分析部門の代表者を名乗る人物が漏洩データの取引を呼び掛けた書き込みを確認している。

一方で、闇サイトは情報が刻々と変化するため、いったん漏洩するとリスクへの対処が非常に難しいという。同社のサイバーセキュリティ事業本部の熱海徹上席フェローは「危機意識を持つ企業がそれぞれ、何らかの予防措置を講じるしかない」と指摘する。

中国は当局が海外発のネットサービスを遮断するなど、ネットがもともと特殊な環境下にある。日本勢を含む海外企業は闇サイトでも中国に特殊性があると認識し、丁寧な対策を心がけるしかなさそうだ。

(アジアテック担当部長 山田周平)』