現金受領 100人全員不起訴へ 元法相 河井被告買収事件

現金受領 100人全員不起訴へ 元法相 河井被告買収事件
https://www.nippon.com/ja/news/fnn20210706206105/

『東京地検特捜部は、元法相の河井克行被告から現金を受け取った地方議員ら100人全員を、近く不起訴とする方針を固めた。

2019年の参院選をめぐる大規模買収事件で、6月、東京地裁は、克行被告が100人全員を買収したと認定し、懲役3年の実刑判決を言い渡した。

この事件では、河井夫妻から現金を受け取った地方議員ら100人も2020年9月、広島市の市民団体から、公職選挙法違反の疑いで刑事告発されたが、特捜部は、自民党内で影響力のある克行被告に、一方的に渡された事情などを考慮し、近く100人全員を不起訴とする方針を固めた。

(FNNプライムオンライン7月6日掲載。元記事はこちら)』

太陽光発電、立地規制も 検討熱海土石流で 小泉環境相

太陽光発電、立地規制も検討
熱海土石流で小泉環境相
https://nordot.app/784993578694410240?c=302675738515047521

『小泉進次郎環境相は6日の記者会見で、山林開発などで災害を招く恐れのある太陽光発電所の立地規制を検討する考えを示した。静岡県熱海市の大規模土石流の起点付近には太陽光パネルが設置されている。県調査で因果関係は確認されていないが「急傾斜地への設置を懸念する地域もあり、ここに建てるべきではないという対応も必要ならやるべきだ」と述べた。

 改正地球温暖化対策推進法は、国が自治体に対し再生可能エネルギー発電所整備の「促進区域」を設けるよう促す。促進区域の設定に関し、小泉氏は「国民の不安払拭が必要だ」と指摘し、何らかの規制が必要かどうか省内で議論を始めたと説明した。』

菅官邸の中枢に陣取る財務官僚たち

菅官邸の中枢に陣取る財務官僚たち|森功
https://bungeishunju.com/n/n12e84d47f231

『2020年9月の政権発足時、首相の菅義偉は事務所の若い新田章文を政務担当筆頭秘書官にし、事務の担当も官房長官時代からの持ちあがりばかり。事務秘書官たちは参事官(課長級)で年次が若く、古巣の出身官庁の意に反してまで政策を引っ張っていく力がない。本来が初めから財務省の寺岡光博を政務秘書官に任命すればよかった。だが、そうできない事情があった。寺岡自身、この年の7月に財務省主計局総務課から内閣官房審議官に就任したばかりで、2カ月早々で異動させるのを憚った。それは遠慮というより、自ら指示を出して政策を引っ張れば秘書官たちでも務まるという驕りがあったのだろう。

 すでに7月におこなわれる霞が関の定期人事の時点で、菅はポスト安倍晋三を睨んでいた。そこでまずは、自らに近い官僚たちで官邸を固めようとする。このときの人事では財務省出身の古谷一之に替え、藤井健志を官房副長官補に起用。古谷、藤井はともに財務省の税務畑を歩み、事務次官の目もあったが、国税庁長官となり、第二次安倍政権で官邸入りしたかっこうだ。

 安倍政権時代の財務官僚といえば、政務秘書官の今井尚哉に従って経産省寄りの政策を進めてきた現事務次官の太田充や菅に近いとされた現主計局長の矢野康治が目立った。太田と矢野との確執も垣間見られたが、財務省内では古谷、藤井の存在はやや埋もれた感があった。

 だが、菅が政権をうかがうようになると、菅に近い財務官僚と見られている古谷と藤井が官邸内でも存在感を増していく。(※ 無料は、ここまで)』

「絶対に逆らわないイエスマン」菅首相の秘書官を分析する

「絶対に逆らわないイエスマン」菅首相の秘書官を分析する|森功
https://bungeishunju.com/n/n79add3d855ff

『「私どもは選挙で選ばれているから、何をやるという方向を決定したのに、反対するのであれば、異動してもらう」

 自民党総裁選渦中の9月13日フジテレビの番組で、「官僚が政権の決めた方向性に反対した場合どのように対処するか」と問われた菅はそう答え、大きくクローズアップされた。実際、首相の菅義偉は数々の官僚人事で気に入らない官僚を左遷させてきたといわれる。

 第二次安倍政権で7年8カ月にわたって官房長官を務めてきた菅は、霞が関をグリップしてきたと評される。官房長官は政権ナンバー2としてすべての省庁の幹部官僚に睨みを利かす。とりわけ安倍政権で発足した内閣人事局は、各省庁の大臣が決定した幹部人事をひっくり返すこともできた。現実に菅が人事案を差し戻したケースもある。

 それゆえ菅はいかにも官僚組織に通じているように見られている。だが、実際は必ずしもそうではない。周知のように菅の閣僚経験は第一次安倍政権時代の2006年9月から07年8月まで務めた総務大臣と第二次安倍政権の12年12月から20年8月までの官房長官の2つだけだ。したがって官庁に太い人脈のパイプがあるわけではない。また官房長官は、各省庁の幹部から相談を受けて事務次官や審議官、局長を選ぶ大臣とも役割が異なる。つまるところ、人事の生殺与奪を握り絶大な権限を持って恐れられる対象ではあるが、それぞれの役所の内部事情や人事に深く入り込んできたわけではない。換言すれば、菅の本当に信頼できる懇意の官僚は限られている。

 そのことを如実に物語る出来事が菅新政権における首相秘書官人事ではなかろうか。

 通常、首相には首席の政務秘書官1人と外務省、財務省、経済産業省、防衛省、警察庁の5省庁から1名ずつ内閣官房に出向する形で事務秘書官がつく。08年9月に発足した麻生太郎内閣では、政務担当の首席事務秘書官として総務省の出向者を加えた。また安倍は第二次政権になると首席の政務秘書官に第一次政権時代の事務秘書官だった経産省出身の今井尚哉を起用し、のちに首相補佐官を兼務させる。その今井の秘書官補だった同じ経産省出身の佐伯耕三を史上最年少の事務秘書官に抜擢し、側近グループを形成してきた。首相秘書官には局長級かその一歩手前の幹部官僚が就任するのが通例であり、他の財務、防衛、警察の人事はそうだったが、参事官、課長級の佐伯の秘書官就任は異例でもあった。

 菅内閣における秘書官人事については以前にも本連載(16回目)で触れたが、菅は安倍政権時代の6人体制から1人増やして7人に増員。外務、財務、経産、防衛、警察のほかにコロナ対策を考慮して厚労省からも秘書官を出向させた。

 その上で首席の政務秘書官には菅事務所の新田章文を起用。政務秘書官は首相の家族の面倒までみなければならないため、議員の個人事務所の金庫番を据えるケースが多い。したがってこれ自体はさほど珍しくはないが、それよりむしろ霞が関で話題になったのは、7人のうち政務の新田を含め、官房長官時代から持ちあがった秘書官が5人もいることだ。

 菅は新田に加え、外務の高羽陽、財務の大沢元一、経産の門松貴、警察の遠藤剛という4人の官房長官秘書官を首相秘書官に昇格させている。ある高級官僚は、「菅さんは自分の言うことに絶対に逆らわないイエスマンを傍に置きたかっただけだ」と切って捨てる。新たに置いた厚労出身秘書官だけは官房長官秘書官だった岡本利久から鹿沼均に替えている。それは岡本がコロナ対策で菅に苦言を呈したことがあったからだともいわれる。また防衛省からは安倍首相時代の秘書官だった増田和夫が続投しているが、これは安倍政権時に中止したイージスアショアの代替案を作成しなければならないからに過ぎないという。

 参事官級である官房長官秘書官と局長一歩手前の首相秘書官では入省年次がずい分異なる。各省庁の政策協議の中核を担う幹部官僚が首相秘書官として官邸にいるからこそ、それぞれの出身官庁とのすり合わせもスムーズに運ぶ。しかし、それでも敢えて菅は若手の官房長官秘書官たちを持ちあがりで首相秘書官に据えた。なぜか。

「もはや好みの問題というほかありません。たとえば経産出身の門松は東大の法学部や経済学部卒の事務官ではなく技官です。経産省では理工系の技官を多く採用するので、出世する技官もすくなくないけど、彼は菅さんに引っ付いてうまくいった。菅さんは03年に経産政務官になりますけど、門松はそのときに出会ったと聞いています。それ以来、菅事務所に出入りするようになり、ずっと縁をつないできた。菅さんにとっては可愛い若手官僚という感じでしょうね。今も朝の散歩には門松を必ず同伴。菅さんの精神安定剤なんて呼ばれています」(前出・ある高級官僚)

 門松は1994年3月に慶応大学環境情報学部を卒業し、4月に旧通産省入りした。中央官庁のなかでも変わり種が多い経産官僚にあっても、珍しいタイプだ。菅は東大法学部卒業のエリート官僚に猜疑心を抱き続け、むしろ私大卒業組などを重用してきた傾向もある。

 次回以降、秘書官を中心に菅自身の霞が関人脈を分析していく。

(第18回 文中敬称略)』

政府、首相秘書官増員を決定 8人態勢、新田氏再起用

政府、首相秘書官増員を決定
8人態勢、新田氏再起用
https://nordot.app/784986100795703296?c=302675738515047521

『政府は6日の閣議で、菅義偉首相の秘書官を現行の7人から1人増員して8人態勢にすると決めた。昨年末まで政務担当の秘書官だった菅首相事務所の秘書、新田章文氏を約半年で再起用する異例の人事。首相は秋までに実施する衆院選などを見据え、気心の知れた新田氏を再び官邸に迎え入れて「政局」に備える狙いがあるとみられる。

 内閣官房組織令は首相秘書官の定員を5人と規定。付則では「当分の間は、7人とする」としており、閣議で付則を8人に変更した。

 加藤勝信官房長官は6日の記者会見で「首相を支え、政務と公務のタイムリーな調整を行っていくためにさらに体制の強化が必要だ」と述べた。』

遺骨引き取り、次女に確定=オウム松本元死刑囚

遺骨引き取り、次女に確定=オウム松本元死刑囚―最高裁
https://www.nippon.com/ja/news/yjj2021070500752/?cx_recs_click=true

『2018年に死刑が執行されたオウム真理教の元代表松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚=執行時(63)=の遺骨と遺髪の引き取りをめぐる家事審判の特別抗告審で、最高裁第3小法廷(戸倉三郎裁判長)は5日までに、四女側と妻、次男側の特別抗告をそれぞれ棄却する決定をした。2日付。引き取り先を次女とした東京家裁、東京高裁の判断が確定した。

遺骨と遺髪は現在、東京拘置所に保管されているが、次女側に引き渡される見通しとなった。教団後継団体は依然、元死刑囚を崇拝しているとみられ、公安当局は遺骨が信仰対象になる可能性があるとみて警戒を続けている。』

台湾有事、さまざまな想定必要と麻生氏

台湾有事、さまざまな想定必要と麻生氏 「存立危機事態」は明言避ける
https://www.nippon.com/ja/news/reu20210706KCN2EC08Q/

『[東京 6日 ロイター] – 麻生太郎財務相は6日、台湾有事が起きた場合の日本の対応について、さまざまなことを想定しておく必要があるとの認識を示す一方、集団的自衛権を行使できる要件である「存立危機事態」に当たるかどうかは明言を避けた。

国内メディアによると、副総理を兼ねる麻生氏は5日夜に都内で講演し、中国が台湾に侵攻した場合は存立危機事態に認定することもありうると発言。麻生氏はこの発言について6日午前の閣議後会見で質問され、「(日本政府は)いろいろなことを考えておかなければならない」と述べた。しかし、「いかなる事態が存立危機に該当するかは何とも言えない」と語った。

麻生氏は、台湾海峡の情勢を注視しているとした上で、当事者間で平和的に解決するのが望ましいとも指摘した。

加藤勝信官房長官も6日午前の会見で麻生氏の発言について問われ、「詳細を承知していないのでコメントは控えたい」とする一方、台湾有事が存立危機事態にあたるかどうかについては「一概には言えない」と語った。「発生した事態の個別具体的な状況に即して政府が様々な総合して判断することになる」とした。』

中国、副首相の開会式出席を検討

中国、副首相の開会式出席を検討
東京五輪、協力重視
https://nordot.app/784978559911919616?c=302675738515047521

『【北京共同】中国が東京五輪開会式への孫春蘭副首相(※ 女性)の出席を検討していることが6日分かった。中国は来年2月開幕の北京冬季五輪を控え、日本との五輪協力を強める意向。新型コロナウイルスの流行も踏まえて共産党最高指導部からの出席は避け、副首相などにとどめる方針だ。共産党筋が明らかにした。

 孫氏は4人いる副首相のうち、スポーツを担当している。日本の新型コロナの感染状況を見極めて出席の可否を最終判断する。開会式には2024年パリ五輪があるフランスのマクロン大統領も出席を表明。中国も要人の派遣が必要だと判断しているもようだ。』

孫春蘭
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%AB%E6%98%A5%E8%98%AD

『経歴
1950年5月24日に河北省饒陽県に誕生する。15歳で鞍山市工業技術学校機械専攻に入学し、卒業後は鞍山時計工場に工員として勤務し、その間職域党支部委員、工場共産主義青年団委員会責任者を務めた。文化大革命中の1973年5月に中国共産党に入党した。翌年に鞍山市第一軽工業局に採用され、党委員会常務委員兼共青団委員会書記に任命された。文革終結後の1978年に鞍山化繊毛紡績工場に移り、工場革命委員会副主任・党委員会常務委員・政治処副主任・副工場長・党委員会副書記・書記を歴任し、1988年には鞍山市婦人連合会主任に就任した。

1990年代になると出世が早くなり、1991年に遼寧省総工会副主席に抜擢され、1993年に遼寧省婦人連合会主席に転任して1994年には遼寧省総工会主席に任命された。1995年に遼寧省党委員会常務委員に選出され、顧金池・聞世震・李克強の3人の省委書記を経験した。1997年に遼寧省委副書記兼省委党校校長に昇進し、2001年6月には、遼寧省長代理に転出した薄熙来の後を受けて、大連市党委第9期委員会第1回全体会議において満票で市党委員会書記に選出された[1]。

2005年11月末に党中央に異動し、中華全国総工会党グループ書記に就任した。その数日後に全国総工会第14期執行委員会第3回全体会議において全国総工会副主席に選出され、兼ねて書記処第一書記及び党グループ書記に任命された[2] 。2009年11月、同様にかつて全国総工会幹部であった盧展工に替わって福建省党委書記に就任し[3]、万紹芬以来2人目の女性の省委員会書記となった。2010年1月より福建省人民代表大会常務委員会主任を兼任している[4]。

2012年11月15日の第18期中央委員会第1回全体会議で中央政治局委員に選出され[5]、11月21日には張高麗に替わって天津市党委書記に就任した[6]。

2014年12月に汚職容疑で解任された令計画の後任として、第14代中国共産党中央統一戦線工作部部長に就任した[7]。

2018年3月に第12期全国人民代表大会で国務院副総理に選出された[8]。

その他
2012年に失脚した重慶市の薄熙来前党委員会書記とは犬猿の仲だという[9] 。』

国家安保局長に秋葉氏 北村氏は退任、7日付

国家安保局長に秋葉氏
北村氏は退任、7日付
https://nordot.app/784980389590253568?c=302675738515047521

 ※ 北村さん、退任するのか…。

 ※ 『「変形性股関節症」の治療で入院が必要となった」とか、ちょっと聞いたことがない退任理由だな…。

『政府は6日の閣議で、秋葉剛男前外務事務次官(62)を7日付で外交・安全保障政策の総合調整を担う国家安全保障局の局長に充てる人事を決定した。警察庁出身で2代目局長を務めた北村滋氏(64)は「変形性股関節症」の治療で入院が必要となったため退任する。

 秋葉氏は、外務省で総合外交政策局長や外務審議官を歴任。安倍晋三前首相や菅義偉首相の信任が厚く、今年4月には外務次官の在任期間が戦後歴代1位となった。

 北村氏は東京都出身。警察庁外事課長を経て第1次安倍内閣で首相秘書官、2011年12月からは内閣情報官を務めた。』

フィリピンで頭をもたげる「マルコスの亡霊」

フィリピンで頭をもたげる「マルコスの亡霊」
アジア総局長 高橋徹
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM042WZ0U1A700C2000000/

※ ある意味、「開発独裁」の功罪だ…。

※ 人は、国家は、みんな「豊かになりたい…。」と願う…。

※ その一方で、「自由にものを考えたり、自由に考えたことを他者と交換したい(精神活動、言論の自由)。」とも、願う…。

※ 「精神活動の自由を、言論の自由を、ある程度抑制されても、豊かになる方が良いのではないか?」と誘われたとき、果たして、どちらを選択するのか…。

※ いわゆる「発展途上国」においては、「究極の選択」となるんだろう…。

『6月24日、ベニグノ・アキノ前大統領が腎疾患のため死去した。61歳だった。4日後の28日、76歳のロドリゴ・ドゥテルテ大統領は2022年5月の副大統領選への出馬を「悪くないアイデアだ」と語った。

フィリピンの大統領任期は1期6年で再選が禁じられている。16年の前回大統領選でアキノ氏が後継指名した候補を破ったのがドゥテルテ氏だ。同氏も来年の大統領選に出られないが、副大統領の座を狙って権力を保持する奇策が急浮上している。

若くして亡くなったアキノ氏と、高齢ながら意気軒高なドゥテルテ氏。2人の好対照ぶりは、いまに始まったことではない。』

『出自からしてそうだ。マニラの大サトウキビ農園主の一族に生まれたアキノ氏は、同名の父ベニグノ氏が1983年にマルコス独裁政権下で暗殺された元上院議員、母は86年の「ピープルパワー革命」でマルコス政権を倒し、大統領に就いたコラソン氏だ。一方のドゥテルテ氏は南部のミンダナオ島の出身。ダバオ市長を20年以上も務め、彗星(すいせい)のごとく大統領の座へ駆け上がった。

首都を地盤にするサラブレッドと地方出身のたたき上げは、主要政策も正反対だった。アキノ氏は汚職撲滅を掲げて法治の徹底を目指したが、ドゥテルテ氏の麻薬撲滅は人権無視の手荒な捜査で2万7千人ともいわれる犠牲者を出し「超法規的殺人」と形容される。最近も新型コロナウイルスのワクチンに及び腰な国民に向けて「接種を受けるか投獄されるかだ」と警告し、波紋を広げた。』

『外交でもアキノ氏は米国との新軍事協定で米軍再駐留に道を開き、南シナ海で領有権を争う中国を国際的な仲裁裁判所に提訴して全面勝訴をもぎ取った。対するドゥテルテ氏は駐留米兵の法的地位を定めた「訪問軍地位協定」の破棄を通告し、現在も中ぶらりんのまま。仲裁裁判決は「紙くず」と呼び、経済支援を求めて中国に近づいた。』

『2人の因縁めいた関係に目を凝らすと、見えてくるのは1965~86年に21年間在任したマルコス元大統領の影だ。かつて大統領任期は旧宗主国の米国に倣って2期8年だった。ところがマルコス氏は任期終盤の72年に戒厳令を布告して憲法を停止し、長期独裁へ道を開いた。87年制定の現憲法で任期を1期6年に短縮したのはその反省からだ。

6年の月日は、大統領が無能だと長く、有能なら短い。インフラ整備もミンダナオ和平も、アキノ氏は時間切れで未完のまま退任せざるを得なかった。ドゥテルテ氏が継承したものはまだいい。外交での「親米反中」から「反米親中」への急旋回は、フィリピンが日韓豪タイと共にインド太平洋地域で5つしかない米同盟国の一角だけに、アジアの安全保障情勢を不安定にした。』

『アキノ氏は飾らない人柄で国民に慕われ、いまのドゥテルテ氏ほどではないが、任期終盤も比較的高い支持率を保った。なのに有権者はなぜ、彼の後継者ではなく、対極にあるドゥテルテ氏を望んだのか。「マニラのエリートによる政治・経済支配の打破」という姿勢への共感、というポピュリズムだけでは説明がつかない面がある。

それは強い指導者への待望論だ。ドゥテルテ政権誕生の2年前の14年、アジア・バロメーターが実施した世論調査は示唆に富む。「議会や選挙を排して強い指導者が物事を決定すべきだ」という主張をどう思うかを尋ねたところ、上流階層に属する人たちの50%が「同意する」と答えた。30%台の中・下流階層よりむしろ多かった。

日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所の川中豪上席主任調査研究員は「民主化して国が本当に良くなったのか、という疑念が生じている。マルコス時代の人権侵害の記憶は風化し、戒厳令下の規律と秩序は案外悪くはなかったと再評価する風潮すらある」と分析する。アジア民主化の嚆矢(こうし)と持ち上げられるものの、そのせいで自国が「負け組」になっているのではないか、といういら立ちが、強権的なドゥテルテ氏を大統領の座に押し上げ、衰えない支持につながっている、との見立てだ。』

『フィリピンだけではない。21年間に及んだスカルノ、32年間のスハルトというかつての長期独裁政権への反省から、98年の民主化後に大統領任期を2期10年に制限したインドネシアでも、ジョコ大統領の3選を画策する動きがにわかに台頭している。

フィリピンにしろ、インドネシアにしろ、大統領を直接選挙で選ぶ仕組み自体は目下のところ揺るがない。選挙は水ものだ。いまは高い人気を誇る大統領が、憲法の規定をないがしろにして権力への執着をみせたとき、民意が受け入れる保証はない。

それでもずっとタブー視されてきた権力の長期化が堂々と議論され始めたのが、足元の両国の状況だ。それは民主主義の成熟の証しか、それとも後退する予兆なのか。』

ながらくCIAはインターネットや、ワイヤレス通信をうけいれなかった。

ストラテジーペイジの2021-7-4記事。
https://st2019.site/?p=17095

   『CIAは近年まで、カスタムメイドの暗号化FAXを連絡に使っていたが、ユーザーは不満であった。そこで「グレイ・マジック」という暗号Eメール・システムに更新している。

 暗号化FAXは、CIAと納入業者の間の商談に使われていた。特殊装備品の開発の打ち合わせにも便利だったという。
 しかし端末が大型の機械であったため、不便だった。

 ながらくCIAは、インターネットや、ワイヤレス通信を、うけいれなかった。それらは必ず傍受・盗聴されてしまう。
 だからデータは必ず「スニーカー・ネット」で受け渡す決まりだった。すなわち、フロッピーディスク、カートリッヂテープ、USBスティックなどの記録媒体を、人から人の手渡しによって、授受するのだ。

 インターネットで情報を保全する技術は、たとえば金融機関の方がCIAより先を行っていた。CIAには基本的に予算がないために、それに後落していたのだ。もちろん民間企業はCIAに、データ保全の方法など教えてはくれない。
 グレイ・マジックへの更新は、ようやくCIAにそのための予算がついたことを意味する。』

Windows 11はなぜTPMが必要で、CPU制限が厳しいのか?

Windows 11はなぜTPMが必要で、CPU制限が厳しいのか? その理由を詳しく説明
笠原 一輝 2021年6月30日
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/1334963.html

『Windows 11 Insider Previewの公開が始まった。既に実際に導入したという方も多いだろう。そして、Windows 10ユーザーにとっての大きな関心事となっていた、どの世代のCPUであればWindows 11へアップグレードできるのかについても大きな動きがあった。

 以下の関連記事で紹介されている通り、Microsoftは、当初よりIntelとAMDそれぞれ1世代ずつ古いCPUまでサポートすることにして、Intelなら第7世代Core以降、AMDなら初代Ryzen(厳密にはZenアーキテクチャのCPU)以降に対応すると発表した。

関連記事
Windows 11の最小システム要件が緩和、第7世代Core/Zen 1のRyzenも対象に

 Microsoftはその発表内容の中で、ハードウェアの基準を高くした理由について、「より高次元のセキュリティへの対応」、「ドライバの安定性」、そして「アプリケーションの互換性の維持」という3つを挙げている。その説明をよく読んでいくと、今回ハードウェアの基準を上げたのは、それらの理由のうち、特にセキュリティを高めるためであることが見えてきた。

混乱があったWindows 11にアップグレードできるCPU、製品版では要件を第7世代Core/Zen1に緩和

Windows 11にバージョンアップされたPC

 大きな話題になったWindows 11の要件。以下の前回の連載記事で説明したように、当初Microsoftが、Intelであれば第8世代Core以降、AMDであればRyzen 2000シリーズ以降という要件があることについて、大きな声で伝えていなかったこともあり、ちょっとした混乱があった。

関連記事
Windows 11に更新可能なCPUを解明。Intelは第8世代Core、AMDはRyzen 2000以降が必要

 だが、Microsoftがユーザーの不安を察したのか、Windows 11 Insider Previewのリリースに合わせて、このやや厳しめなCPUの要件を緩和してきた。具体的には、足切りの基準をIntel、AMDそれぞれ1世代前のCPUとなる第7世代Core、初代Ryzenに緩和すると明らかにしたのだ。そのほかの条件、TPMやセキュアブートなどの要件はこれまでと変わらず適用される。

【表】Windows 11のGA版におけるハードウェア要件

プロセッサ 1GHz以上で2コア以上の64bit互換プロセッサまたはSoC
(Intelなら第7世代Core以降、AMDなら初代Ryzen以降)
メモリ 4GB以上
ストレージ 64GB以上
システムファームウェア セキュアブート対応
TPM TPM 2.0
ビデオカード DirectX 12以上(WDDM 2.0に対応)
ディスプレイ 9型以上で8bitカラーの720pディスプレイ以上

 この新しい要件はWindows 11がGA(General Availability、一般提供のこと)になった時に適用されるものだ。

 Insider Previewに関しては、Devチャネルとベータチャネルを利用しているユーザーで、6月24日までに一度でもWindows Insiderに登録したことがあるMicrosoftアカウントや企業/学校アカウントには、CPUとTPMの要件は例外的に緩和される。

 なお、この緩和はあくまでInsider Previewの間だけで、Release PreviewやGA以降は現在MicrosoftがWebサイトで公開している基準が適用される見通しだ。

 米国時間6月24日の発表から、数日でこうした対策を打ってきたのは巨大企業であるMicrosoftにしてはとても速い動きで、それだけMicrosoftが予想していたよりも反応が大きく、やれるだけのことをやったということなのだろう。

CPUへの要件が厳しいのは、VBS/HVCIなどのセキュリティの強化に最新のCPUが必要だから
Windows 10のシステム情報でVBS(仮想化ベースのセキュリティ)/HVCI(ハイパーバイザーによるコードの整合性の強制)が有効になっているところ(システム情報=msinfo32.exeで確認できる)
 このInsider Preview版の公開と同時にMicrosoftは製品版での基準を緩めることを発表したが、同時に、なぜこうしたやや厳しめなハードウェア要件が必要なのかを同社のブログで説明した(英文)。

 それによれば、Windows 11でハードウェアの要件を厳しくしている理由は3つあるという。

(1)セキュリティ強化にともないVBS/HVCIを有効化する新しいハードウェアが必要
(2)OSの安定性のためWindows Driver Modelへの対応が必要
(3)アプリケーションの互換性の維持
 (2)と(3)に関しては安定性や後方互換性のために必要という話で、どの世代のOSのバージョンアップでも必ず求められることだ。実のところハードウェアの世代にはあまり関係がない。ここで重要になってくるのが(1)のVBSとHVCIの2つだ。

 VBSとは、Virtualization-Based Securityの略で、日本語では「仮想化ベースのセキュリティ」となり、Windowsに標準搭載されているHyper-Vを利用してセキュリティを高める仕組みになる。

 仮想化技術には、OSの上にアプリケーションとして実行する仮想化ソフトウェア(Type2ハイパーバイザーと呼ばれることもある、Windowsで言えばVirtual PCやVMware Playerなどのこと)と、全てのOSがその上で動作するハイパーバイザー(ベアメタル・ハイパーバイザーなどと呼ばれる)の2種類がある。

 Hyper-Vは後者のより高度な仮想化ソフトウェアで、Windows 10/11には標準で搭載されている。

 VBSではこのHyper-Vを利用し、OSのより重要な部分となるVSM(Virtual Secure Module)と通常のWindows OSに分離して実行する。

 そして、そのVSMを起動する時に、ドライバやOSのコードなどがきちんと署名されていて、安全かどうかをチェックする仕組みであるHVCI(Hypervisor-Enforced Code Integrity、ハイパーバイザーによるコードの整合性の強制)を利用することで、OSの重要な部分を安全に起動できる。

 2つのVMはそれぞれ異なるメモリ空間で動作しており、通常のWindows OSにマルウェアが入り込んでも、VSMで守られているカーネルなどに侵入するのは格段に難しくなる。言い換えれば、セキュリティが大幅に向上するということだ。Microsoftは前述のブログの中でVBSとHVCIを有効にすることで、マルウェアの攻撃を60%も排除できると説明している。
 このVBSとHVCIは、Windows 10の初期ビルドでは搭載されていなかったが、途中のビルドからサポートされるようになった。現在でもWindows 10では標準で有効化されておらず、ユーザーが明示的にオンにしたときだけ機能するようになっている。

 ただし、OEMメーカーの選択次第で、この機能を有効にして出荷することもできる。実際、Microsoftは自社デバイスであるSurfaceシリーズでは、Surface Laptop 3/4、Surface Pro 7+、Surface Pro Xなどで有効にして出荷している。

Windows 10でのWindowsセキュリティのコア分離をオンにするとVBSなどが有効になる

 後述するハードウェアが要件を満たしていて、デバイスドライバなどがHVCIに全て対応していれば、Windows 10でもVBSを有効化可能だ。具体的には、Windowsセキュリティで「デバイスセキュリティ-コア分離の詳細」と選んで表示される「メモリ整合性」をオンにすることで、VBSとHVCIを有効にできる。

HVCIを実用的に利用するには第7世代Core以降、Zen 2アーキテクチャ以降のCPUが必要に

Windows 11デバイスでのシステム情報、対応しているハードウェアでは標準でVBS(仮想化ベースのセキュリティ)/HVCI(ハイパーバイザーによるコードの整合性の強制)が有効になる。
 Windows 11では、このVBSとHVCIが標準で有効にされる計画だ。既に述べた通り、それによりセキュリティは高まり、マルウェアなどに対する防御力はVBSやHVCIが有効になっていないWindows 10と比べて大幅に高まる。

 しかし、そのトレードオフとして、VBSとHVCIを有効にするために、ハードウェアの要件が厳しくなる。

 これらの機能をサポートするには、最低限IntelのVTやAMDのAMD-Vといった仮想化アクセラレーション機能が必須となるほか、VTやAMD-Vの拡張命令となるSLAT(Second Level Address Translation)などに対応している必要がある。

 このほか、VT-dやAMD-ViなどのI/O仮想化、TPM 2.0への対応(単体/CPU内蔵問わず)、UEFIメモリレポートへの対応、さらにはHVCIに対応したデバイスドライバなどが必要になる(詳しくはMicrosoftのWebサイト「仮想化ベースのセキュリティ(VBS)」を参照)。今ホットな話題になっているTPM 2.0は、このVBSのためにも必要なのだ。

 さらに、HVCIに対応するためには、MBEC(Mode-Based Execute Control)と呼ばれる仮想化技術の拡張命令への対応が奨励されている。

 具体的には、ハイパーバイザーがコードの正常性を確認する時に、CPUがこのMBECに対応しているとより高速に行なえる。Intelなら、「MBEC」(Mode-based execute control for EPT)、AMDなら「GMET」(Guest Mode Execute Trap)、QualcommならArmの「TTS2UXN」(Translation table stage 2 Unprivileged Execute-never)と呼ばれている。

 CPUがこれらに対応していれば、HVCIを有効にしていても性能低下はほとんどないが、これが有効ではない場合にはCPU負荷が増えて性能が低下する可能性がある。

 IntelのCPUでMBECに対応しているのが第7世代Core(Kaby Lake)以降であり、AMDのCPUで言えばZen 2アーキテクチャを搭載したCPU以降なのだ。

 これらがWindows 11に厳しい要件を設定している理由だと考えられる。Microsoftの言う通り、VBS/HVCIを有効にするには、確かに新しい世代のCPUが必要なのだ。

セキュリティの強化を取るか、ユーザーの「アップグレードを」という声に配慮するか、Microsoftにとっても難しい選択
 こうして見ていくと、Microsoftの引いた線もそれなりに根拠があることが分かる。

 そしてHVCIに対応するために必要なMBECに対応するCPUが第7世代Core以降なので、そこまでサポートするCPUを拡張するというのは論理的だ。

 ただ、AMD側のAMD-VのGMETへの対応はZen 2世代以降となるので、初代Zenへの拡張はそこからはみ出すということになる。ZenアーキテクチャのCPUでHVCIを有効にした場合には当然性能の低下はあるだろうが、そこは割り切ってということなのだろう。

 今回の騒動は、Microsoftがセキュリティ強化のトレードオフをきちんと説明しないで、いきなり古いハードウェアを切り捨てますとやってしまったのが、騒動の失敗の本質と言えるだろう。

 ユーザーにすれば、VBSやHVCIに対応することは、PCの安全性が高まるという観点でメリットは大きい。そのメリットとトレードオフであるならば、古いハードウェアはサポートされないというのもある程度は納得がいくだろう。

 もちろん非対応のハードウェアを使っているユーザーは不満を持つ。強化されたセキュリティ機能や性能の低下があってもいいからWindows 11を使いたいというユーザーの声に対し、Microsoftがどこまで応えるのか、Windows 11のリリースまで悩ましい時期が続くことになる。』

[FT]中国ネット右翼炎上、矛先は中国人に

[FT]中国ネット右翼炎上、矛先は中国人に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM044AK0U1A700C2000000/

 ※「ネット空間」が殺伐として来ているのは、日本国だけの話しじゃ無いようだ…。

 ※ シロクマ先生が言っていた、「機械のようで、意思疎通が困難…。」と言うのは、こういうことをも、指しているのかもしれんな…。

 ※ もはや、「人と人のコミュニケーション空間」じゃ、無くなったんだろう…。

『去年の夏、友人のバオさんは、中国最大のSNS(交流サイト)「微博(ウェイボ)」が自分のようなフェミニストやリベラル派にとっては「使いものにならなくなっている」と言っていた。意見の相違が簡単に個人的な対立になってしまうほど、参加者たちが感情的になっているという話だった。彼女の友人に批判が殺到したとき、「私たちはみんな草の葉(一般ユーザー)だ。互いに攻撃し合うことに何の意味があるのか」とバオさんが投稿すると、次の批判の矛先はバオさん自身に向けられた。』

『私たちは当時、それは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のせいだと考えていた。世界中で人々が自宅にこもり、退屈し、不安にさいなまれていた。そんな人たちにとっては、気晴らしのひとつだった。だがそれから1年たった今、中国のネットではナショナリズム感情が一段と高まっている。以前は、中国政府を批判する米国の政治家などよそ者がたたかれたが、今ではブロガーの攻撃の矛先は内輪の中国人に向けられている。

ウェイボのインフルエンサーらは最近、中国共産党系の英字紙グローバル・タイムズの複数の記者を「裏切り者」と攻撃した。(同紙の記者の一部が、政府がウェイボのアカウントでインドの新型コロナの死者数を嘲笑したことを批判した)。人気の科学ブログ「Science Squirrels Club(科学リスの会)」は6月、投稿の一節で、旧日本軍による中国人捕虜への実験に関する通説に疑問を投じた後、ウェイボアカウントの閉鎖を余儀なくされた。

様変わりする環境
何が変わったのだろうか。ユーザーか、ウェイボか、中国政府か。答えは、「全てに変化があった」だ。

中国政府が厳しいロックダウン(都市封鎖)などの措置で新型コロナをほぼ抑え込んで以来、国民の間ではナショナリズム感情が高まっている。米国やインド、オーストラリアなどとの関係が緊迫するなかで、敵になりやすい相手も増えている。

SNSが必ずしも現実の世界を反映していないのは、中国に限ったことではない。米ツイッターでの文化戦争(保守とリベラルの対立)を通じてしか米国を知らない中国人は、米国は崩壊寸前だと思うだろう。同様に、外国から中国のSNSを見ていると中国にリベラルな人はもういないと思うかもしれない。だが、実際はそうではない。バオさんのような人たちがSNSを使わなくなっただけだ。彼女がSNSをやめる前、自分をひどく侮辱してきた人物と交わしたやり取りは興味深い。バオさんが「私たちの考え方は異なるが、私はあなたを攻撃しない」と書き込んだのに対して、「それがリベラルとナショナリストの違いだ」と返してきたのだ。

ウェイボにも変化があった。バオさんがウェイボを始めた10年前と比べると、インフルエンサーのエコシステム(生態系)は一変した。当時はネットでの政治談議はまだ比較的自由だった。

習近平(シー・ジンピン)国家主席が2012年に中国共産党の総書記に就任すると、ウェイボでの発言の自由は制限されるようになった。政治的発言ばかりか有名人のゴシップも取り締まられるようになったのだ。インフルエンサーたちは、フォロワーと注目を維持する必要があり、やっかいな政治の話に触れずにホットな話題を提供するという芸当を強いられる。そんな人たちにとって、ナショナリズムはおおむね安全な領域だ。

インフルエンサーは他の国と同様に、商品を宣伝して生活費を稼ぐことが多い。洗濯機を宣伝する投稿のそばで、日本や台湾と領有権を争う尖閣諸島の所有者に関する論議を投稿している人は珍しくない。著名知識人を「日本に媚びを売っている」と非難する一方で、日本製品を推奨するスポンサー付き書き込みを投稿するインフルエンサーもいる。

最後の要素は中国政府の強硬姿勢だ。これがネットの世界にナショナリズムが高まる土壌を提供している。あるSNS関係者は「ナショナリズムとフェミニズムの話題に関しては、私たちは両手を縛られていて(自由に発言できない)」と打ち明ける。

中国のネット規制当局である国家インターネット情報弁公室は愛国的な発言を後押しする姿勢だ。だが、熱心な愛国主義と過激なナショナリズムの境界線は微妙で、管理するのは難しい。ある関係者は「プラットフォーム側がインフルエンサーを静かに誘導することはできない。やり取りが漏れると、大問題になりかねないためだ」と話す。しかも、一旦炎上すると、投稿を削除しても、論争はすぐに再燃する。

バオさんは「草の葉」が攻撃しあえば、得をするのは政府だと考えている。市民の関心が政府への批判からそらされるためだ。それも一理ある。だが、政府と企業が検閲しようとも、中国の新たな「ネット右翼」を押さえ込むのは簡単ではない。彼らが中国政府の思惑通りに動くとは限らないのだから。』

Facebookなど香港でサービス停止示唆

Facebookなど香港でサービス停止示唆 業界団体が書簡
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM05ARH0V00C21A7000000/

『【香港=木原雄士】フェイスブック、ツイッター、アルファベット傘下のグーグルなどが加入する業界団体、アジアインターネット連盟(本部シンガポール)は5日、香港政府のデータ保護法制の見直しに反発して、各社のサービス停止の可能性を示唆した。香港ではフェイスブックなどを自由に使えるのが中国本土との大きな違いの一つだ。

連盟が香港政府にあてた6月25日付の書簡を公表した。問題視したのは個人情報保護に関する規制の見直しだ。香港政府が5月に提案したもので、インターネット上で個人情報を暴露する行為の刑事責任を問う内容だ。各社の現地スタッフが刑事責任を問われる恐れがあるとしている。

連盟は何が違法行為にあたるか曖昧で、表現の自由やオンラインでの情報共有が不当に制限される恐れがあるとした。罰則を避けるためには「香港での投資やサービス提供を控えるしかない」と訴えた。

連盟のホームページによると、米アップルやアマゾン、LINEや楽天グループも加入する。

香港では一連の大規模デモを通じて、民主派と親中派が互いに個人情報をネットにさらす行為が横行し、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が規制を強化する方針を示していた。』

欧州の米国追随をけん制 中国・習氏、独仏首脳に

欧州の米国追随をけん制 中国・習氏、独仏首脳に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM05C6N0V00C21A7000000/

『【北京=羽田野主】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は5日夜、ドイツのメルケル首相やフランスのマクロン大統領とテレビ電話で協議した。習氏は「欧州が国際的な取り組みで、戦略的自主性を保つことを希望する」と述べた。欧州が米国による対中包囲網に加わらないようにけん制した発言とみられる。

中国国営中央テレビ(CCTV)が伝えた。3氏のテレビ電話協議は4月以来となる。習氏は米国のバイデン大統領とは2月に一度、電話協議しただけ。独仏首脳との電話協議の頻度は米中間を上回っている。

習氏は「対話や連携を強化するように望んでいるが、主権や安全、発展利益は断固として守る」と発言した。新疆ウイグル自治区の人権問題や香港の統制強化を巡り、欧州連合(EU)は中国への懸念を深めている。習氏の発言は人権問題などでまったく譲るつもりがないことを示したものだ。

中国側の報道によると、ウイグルの人権問題を理由にEUの欧州議会での審議が凍結されている中欧投資協定について、独仏首脳は成立の支持をしたと主張している。独仏両政府の発表には明記していない。

一方、ロイター通信によると、電話協議で独仏側は中国の人権問題と強制労働について懸念を表明した。仏大統領府が明らかにした。中国側の報道では人権問題についての言及はない。同通信は仏大統領府関係者の話として、3首脳の電話協議は1時間以上にわたったと伝えた。』

米「小型核」縮小検討 中ロ軍縮見極め、22年初にも判断

米「小型核」縮小検討 中ロ軍縮見極め、22年初にも判断
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN052TU0V00C21A6000000/

『【ワシントン=中村亮】バイデン米政権は核兵器政策の見直しを2022年初めにも完了する方針だ。トランプ前政権は小型核兵器の開発・配備を進めたが、小型核の配備拡大は核戦争のリスクを高めかねないとの懸念があり、縮小を検討する。中国やロシアに対する抑止力維持と軍縮のバランスを見極める。』

『「陸海空の核戦力の近代化を進めていく必要がある」。コリン・カール国防次官(政策担当)は6月下旬、米シンクタンクのイベントで語った。

核戦略の指針「核体制の見直し(NPR)」を来年初めにも終え、2023会計年度(22年10月~23年9月)の国防予算に反映させると説明した。バイデン政権は今年3月に公表した暫定版の国家安全保障戦略で「核兵器の役割を下げる手段を講じる」と明記した。

バイデン氏は6月、ロシアのプーチン大統領と会談し、核軍縮を含む戦略対話の立ち上げに合意した。26年に期限切れとなる新戦略兵器削減条約(新START)の後を継ぐ枠組みづくりを目指しており、NPRは対ロ交渉の指針にもなる。

焦点は小型核兵器の扱い。大型核は大都市全体を破壊する爆発力を持ち、一般市民にも甚大な被害が生じる。爆発力を抑えた低出力の小型核は戦闘地帯や敵の軍事基地だけを攻撃できる。一般市民の犠牲を回避しやすいとされ、「使いやすい核兵器」との見方もある。空軍は小型核を配備してきたが、トランプ政権は海軍でも類似の能力保有を主張した。

トランプ政権が小型核搭載を前提として開発を始めた海洋発射型の核巡航ミサイル(SLCM)について、国防総省のカービー報道官は6月の記者会見で「再検証する」と説明した。オバマ政権はSLCMを廃棄し、トランプ政権が開発を再開した。

トランプ政権は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に搭載する小型核を開発・配備したが、これもカービー氏は再検証の対象だと指摘した。

トランプ政権は小型核による反撃能力を強化すべきだと訴えた。大型核に依存しすぎると中ロは「米国は一般市民の被害を懸念して核兵器を使わない」と考えると主張した。そうなれば米国が同盟国に提供する核抑止力が効きにくくなる、との懸念は米軍でも根強い。

与党・民主党では小型核の配備拡大に反対論が目立つ。米メディアによると、民主党リベラル派のエドワード・マーキー上院議員が反対の立場をとり「資金を国内政策や新型コロナウイルス対策に使うべきだ」との考えを示す。同クリス・バンホーレン上院議員は3月、SLCMの開発を禁じる法案を提出した。

NPRでは、オバマ氏が一時検討した「核先制不使用」の方針を採用するかどうかも焦点だ。リベラル派が採用を迫り、米軍では慎重な意見が多い。オバマ政権時には日本も採用に反対した。』

かっぱ寿司、業界4位に低迷で焦り? 営業秘密侵害疑い

かっぱ寿司、業界4位に低迷で焦り? 営業秘密侵害疑い
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC05BUY0V00C21A7000000/

『かつて回転ずし最大手だったカッパは現在は業界4位。安価なネタを提供することで成長してきたが、「安かろう、悪かろう」のイメージが定着したことが、逆にマイナスとなった。14年にコロワイドの傘下に入り、鮮度の高いネタを提供することで経営再建に乗り出したが、成長市場の回転ずし業界にあって最近では前年売上高を下回る状況が続いていた。

新型コロナウイルスの感染拡大で外食産業全体に低迷が続く。ただ、回転ずしは持ち帰りもしやすい業態のため、比較的影響が少ないと言われる。最大手の「スシロー」の既存店売上高は20年9月期に19年9月期比5.1%減だった。一方、カッパの21年3月期の既存店売上高は20年3月期比15.4%減。20年7月にウナギをふんだんに使ったちらしずしを投入するなどメニューの拡充策を講じたが、不発に終わった。

もともとの低迷に加えてコロナ禍で同業他社にも差をつけられた。この状況で招かれた形の田辺氏が功を急いだ焦りが不適切な行為を招いたのではないかとの声が外食業界の関係者から聞かれる。不正に得た情報で、「好立地の出店場所を探す時の参考にしたい思惑があったのでは」との見方もある。』

『外食産業は人気の業態やメニューが登場すると、すぐに参考にしてメニュー開発する企業が出てくる。コロナ禍でからあげが人気となると、からあげ業態が急増したのはその一例だ。人材の流動性も高く、「ノウハウを簡単に再現できるため、競合会社からの転職は重宝される」(外食関係者)との指摘もある。カッパの現経営陣も外部企業の出身者が多い。垣根の低い外食特有の構造が、今回のおきて破りの行動を招いた恐れもありそうだ。』

カッパ・クリエイトを家宅捜索 警視庁、営業秘密侵害か

カッパ・クリエイトを家宅捜索 警視庁、営業秘密侵害か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE2840I0Y1A620C2000000/

『同業他社の営業秘密を不正に侵害した疑いが強まったとして、警視庁が回転ずし店大手「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトの本社を不正競争防止法違反容疑の関係先として家宅捜索していたことが5日、分かった。捜査関係者によると、同社の田辺公己社長が売り上げデータなどを個人的に受け取っていたとみられる。』

『ゼンショーHD出身の田辺社長は元はま寿司の取締役で、カッパ社に移った後の20年11~12月中旬に、元同僚から社内で共有されていたはま寿司の売り上げデータを複数回にわたって個人的に受け取った疑いが持たれている。

コロワイドによると、田辺社長はデータをメールで受け取ったと認めているという。

ゼンショー(現ゼンショーHD)は07年3月にカッパ社と資本業務提携し、一時は同社の筆頭株主となったが、翌年に提携を解消した。その後、外食大手コロワイドが14年に同社を傘下に収め、連結子会社とした。

カッパ社は20年11月に田辺氏を顧問として迎え、同氏は副社長を経て今年2月、社長に就任した。

不正競争防止法は営業秘密を不正な手段で取得して使用したり第三者に開示したりすることを禁止しており、違反した場合は10年以下の懲役など。法人への両罰規定があり、法人の場合の罰金の上限は5億円と規定されている。』

ワクチン接種の「菅モデル」 100万回と政局で勝負

ワクチン接種の「菅モデル」 100万回と政局で勝負
ニュース・エディター 丸谷浩史
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODB050IY0V00C21A7000000/

 ※ もう一個、重要な「要素」があるだろう(ヘタすれば、これが「最大の要素」かもしれんな)。

 ※ 日本国内の政局の問題を考えるとき、「この要素」を外すわけにはいかない…。

 ※ さらに「細分化」すれば、外交機関の意向、軍事機関の意向、情報機関の意向、さらには「世論」まで…。

 ※ そして、そういう「考えにいれるべき要素」が、複数生じるから、話しは「複雑化」する…。

『「ワクチンに勝負をかける」と菅義偉首相が話すのを聞いた人は多い。

新型コロナウイルスのワクチン接種で最初に「1日100万回」を掲げたのは5月7日。積み上げた数字ではなく、閣僚や事務当局が「なかなか難しい」との見通しを示したのをさえぎって「俺はやる」と退路を断った。行き詰まっている部分があると聞くと、自ら電話で調整した。

結果として接種速度は加速し、職域接種は申し込みが殺到して一時停止の状態になった。』

『こうした状況は両面の見方ができる。需要と供給の目算を誤った責任は首相官邸にある、担当する閣僚が多く、トップが口を出しすぎて首相らしくないとの批判的な声は、永田町・霞が関にも多い。

一方で混乱はあっても、とにかく接種回数を増やすのが重要で、トップダウンでなければできなかったとの見方もある。

1日100万回、希望する高齢者すべてに7月末までにワクチンを2回接種する。具体的な目標と期限を区切ってプロジェクトを実行するのは、デジタル化のスピードに追われる企業では一般的な手法でもある。進捗状況をリーダーが確認し、うまくいっていなければボトルネックがどこにあるのかを探して現場の目線を離れ、解決策を提示する手法に似る。

今回のワクチン接種で首相が厚生労働省だけでなく総務省も使ったのは、この観点からみれば理にかなっている。首相のもとには民間から「産業医を使えばスピードがあがる。協力したい」との声が早くから届いていた。「1日100万回」を打ち出す前に、民間の企業接種と総務省を組み合わせれば十分に可能だ、との目算が首相にはあった。トップが目標を示し、仕事を分解して実行にも直接、関与する運営は伝統的な永田町の手法とは異質な「菅モデル」とも言うべき手法である。』

『自民党総裁の任期が9月末、衆院議員の任期も10月21日に満了となる。選挙の季節が本番を迎え、都議選の結果を踏まえた衆院選の予測で、自民党内はかまびすしい。

前哨戦は既に終わっている。半導体から外交まで、あらゆるテーマで議員連盟が乱立した。そこでは二階俊博幹事長のグループと、安倍晋三前首相、麻生太郎副総理・財務相、甘利明税制調査会長の「3A」との対立構図が取りざたされた。議連に参加したほとんどの議員は「菅氏の総裁再選」を支持する。狙いはトップの交代ではなく、幹事長ポストをどのグループが握るか、にある。

なぜ総理総裁ではなく、幹事長の争奪戦になるのか。』

『背景には衆院選を前に首相交代論で党内が乱れれば、野党に転落しかねないという本能的な恐怖がある。しかも、いまはコロナ禍で誰が政権を担当しても局面打開は難しい。本格的な勝負の機会を来年の参院選前後に設定し、1年間の時間軸をとる。党内にまとまった基盤を持たない首相は「いつでも交代させることができる」とみて、まずはナンバーツーの獲得に全力をあげる考え方といってもよい。』

『幹事長ポストがターゲットになるのは、菅氏のほかに衆目の一致する総裁候補がいないことを意味する。「議連政局」では、安倍前首相が主役と目された。憲政史上最長の政権を担当し、次があれば3度目の登板となる安倍氏がクローズアップされるところに、自民党の深刻な人材難がうかがえる。

安倍氏が最初に総裁選で勝った時、舞台回しは菅氏が主導した再チャレンジ議連が担った。議連で党内の主導権を争うのは、派閥の力が衰えているからでもある。だからこそ、無派閥であっても菅氏が勝利できた。自らが最初に動いて勝ち馬となり、総裁選に勝つ。これが政局での「菅モデル」だとすれば今回、その流れをつくるのはワクチンになる。政権運営と政局の両面で、首相はワクチンに勝負をかけた。

ワクチン接種に手間取れば内閣支持率に響き、衆院選前に人事刷新や首相交代論も出てきかねない。一方で接種が再加速すれば、空気は変わる。「党内ではなく、国民がどう受け止めてくれるかだ」と首相は漏らす。「菅モデル」の成否は来年の参院選までつながっている。』

中国、米への情報流出警戒 成長より統制優先の滴滴調査

中国、米への情報流出警戒 成長より統制優先の滴滴調査
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM052P30V00C21A7000000/

『【北京=多部田俊輔、上海=松田直樹】中国のネット規制当局は5日までに中国配車アプリ最大手の滴滴出行(ディディ)などネット企業3社に対し、国家安全上の理由で審査を始めた。3社は米市場に上場したばかりだった。データが企業や国家の競争力を左右するなか、中国当局は対立する米国などへのデータ流出を強く警戒するが、中国企業のグローバル成長に悪影響が出る恐れもある。

【関連記事】
・滴滴大株主のソフトバンクG、中国企業へ投資見直しも
・Facebookなど香港でサービス停止示唆 業界団体が書簡

中国のネット規制当局は4日に滴滴のアプリで個人情報の収集と利用に関する重大な法律違反を確認し、アプリのダウンロードを停止した。さらに5日には満幇集団が運営するトラック配車アプリとBOSS直聘の求人アプリに対して、国家安全上の理由で審査を始めたと発表した。

当局によると、国家の安全に関する取り締まりを定めた「国家安全法」と、ネット空間の統制を強化する「インターネット安全法(サイバーセキュリティー法)」に基づいた審査としているだけで、詳細は明らかにしていない。

3社に共通するのは、6月に米国上場し、有力株主に米国など外国企業が含まれることだ。滴滴は6月末にニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場し、44億㌦(約4900億円)を調達した。筆頭株主は日本のソフトバンクグループ(SBG)で2位は米同業大手のウーバーテクノロジーズだ。

習近平(シー・ジンピン)指導部はテック企業の膨張に危機感を示す。習国家主席は3月の会議で「プラットフォーム経済は重要な時期を迎えている。健全に発展させるには現在抱えている問題を解決しなければならない」と強調。6月にはデータの統制を強化する「データ安全法(データセキュリティー法)」を成立させ、9月に施行する。

中国当局は2020年11月、中国を代表するネット企業、アリババ集団傘下の金融会社アント・グループの大型上場を延期に追い込んだ。21年4月にはアリババの独占禁止法違反を認定し、過去最大となる182億元(約3000億円)の制裁金を科した。

出前アプリ最大手の美団に対しても4月に独占禁止法違反で調査を開始したことが明らかになった。動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)も中国事業の香港か上海での上場計画を凍結した。ネット統制の強化が背景との見方も出ている。

習指導部の本音を反映することが多い中国共産党系メディアの環球時報は4日の論評で滴滴への調査について「ネット大手が国家よりも中国人の個人情報を集めた膨大なビッグデータを掌握することは絶対に許さず、彼らが勝手に利用する権利を持つことはもっと許さない」と国家によるデータ管理の必要性を強調した。

滴滴は16年にウーバーの中国事業を買収し、9割近い圧倒的な市場シェアを持つ。人の移動や利用履歴など「膨大なビッグデータを掌握」している点は、アントの決済事業やアリババのネット通販事業と共通する。

環球時報は「米国に上場し、主要株主が外国企業である場合、国家は情報の安全をさらに厳格に管理する必要がある」と、データ流出への警戒をあらわにした。上場直後の審査入りは、米国流の資本市場のルールを軽視し、企業のグローバルな成長よりも国家による統制を優先することを意味する。

北京大学で教壇に立った経験もある金融専門家の唐涯氏は3日のブログで、「デジタルプラットフォーマーの米国上場のコストは上昇していく」と指摘した。民間の企業経営者は海外での上場や市場開拓よりも、中国での上場や国内中心の事業運営に傾斜せざるを得ないとの見方をにじませた。』