[FT]中国、国軍支配のミャンマーと通商・外交強化へ

[FT]中国、国軍支配のミャンマーと通商・外交強化へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB243LN0U1A620C2000000/

『米シンクタンク、スティムソン・センターでミャンマー・中国関係を専門とするユン・スン氏は、中国がミャンマーを「抜本的に評価」した結果、同国は再び長期的な軍事政権時代に入るとの結論に達したと指摘した。

「中国は今回の軍事クーデターが成功し、今後も軍政が続くと判断した」と同氏は述べた。』

『両国の外交関係および経済活動の再開により、ミャンマー経済は再びこれまで通りの中国依存に戻る見込みだ。ミャンマーはこれまでも国際的な制裁を受け、外国企業が投資案件の中止・棚上げを表明した際には、その影響を和らげるための盾として中国を利用してきた。

ミャンマーの人権団体、政治犯支援協会によると、クーデター以降、軍の武力弾圧で875人が犠牲になり、6242人が拘束された。経済活動や公共サービスはクーデター直後から3カ月間に相次いだ大規模な抗議活動により深刻な打撃を受けたまま、ほとんど復旧していない。

中国はクーデター前から軍事政権を支援する構えだったとの疑惑が反クーデター派の間に広がっていたが、中国との貿易が再開されればその疑念は一層深まりそうだ。』

『中国はミャンマー最大の貿易相手国であるだけでなく、ミャンマーに戦略的なインフラ投資をしている。中国にとっては陸路でインド洋とつながる原油・天然ガスパイプラインもその1つだ。

S・ラジャラトナム国際研究院(シンガポール)のミャンマー専門家ジェームズ・チャー氏によれば、中国の政府や国有企業は民政移管前の数十年間、軍事政権を支援してきたとして、ミャンマー国民の多くが中国に批判的だという。

「中国自身、(ミャンマーの国民感情を)よく理解している」と同氏は分析する。

クーデターを機に、中国系企業への攻撃はエスカレートしている。ミャンマーの国内メディアや国軍傘下の情報サービス、中国国営メディアによると、今月11日には最大都市ヤンゴンの西部にある中国資本の繊維工場で爆弾事件が起きた。

中国は激しさを増すミャンマーの抗議活動を警戒している。このため中国の直接投資や習近平(シー・ジンピン)国家主席が推し進める「一帯一路」構想に基づく大規模開発の再開が遅れる可能性もあるとアナリストらは予測している。』