台湾侵攻なら中国に経済対抗策検討 米下院小委員長

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『【ワシントン=中村亮】中国による台湾攻撃を抑止するため、米議会として中国が武力行使した際の経済対抗策を検討し始めた。与党・民主党のアミ・ベラ下院議員が日本経済新聞の電話インタビューで明らかにした。現段階で具体的な内容には踏み込んでいないが、米軍のアジアシフトと合わせ、中国をけん制する狙いがある。

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アジア政策に関する立法や予算に強い権限があり、バイデン政権の対中政策にも影響力を持つ。台湾有事に特化して中国に経済制裁を科す法制度は未整備で、新法制定の動きにつながる可能性がある。

ベラ氏は、下院外交委で非公式に「中国が台湾侵攻を行った場合の経済面の報いについて議論している」と明らかにした。米国の経済対抗策を「中国共産党政治局が(台湾攻撃について)部内会議をするときに認識していることが重要だ」と述べ、台湾侵攻を思いとどまらせる効果を狙う。バイデン政権とも連携していく考えだ。

同氏は台湾情勢について「中国が一段と攻撃的行動をとっている」と批判。「(米国は)いかなる攻撃的行動にも迅速に対処するという強いメッセージを送りたい」と述べた。

米インド太平洋軍のフィリップ・デービッドソン司令官は3月、中国が6年以内に台湾に武力を行使する危険性が高まっていると主張。台湾有事を想定し、アジアにミサイル網をつくる構想を掲げた。

ベラ氏は具体的な対抗策への言及を避けたが、オバマ政権時に米財務省で経済制裁を担当したブライアン・オトゥール氏は「新法を伴う新しい制裁の枠組みが選択肢になる」とみる。最近は米国で米台高官の往来や台湾への武器売却を促す法律が相次いで成立した。ともに台湾を外交・安全保障面で支援する狙いだが、中国が台湾に侵攻した場合の経済制裁には触れていない。

現状では台湾侵攻に対して経済制裁を科す場合、米政権は国際緊急経済権限法を適用することが考えられる。同法は有事の際に民間の商業活動を制限する強大な権限を大統領に付与し、トランプ前政権は中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の制限などで活用した。議会関係者は同法について「あらゆることに適用できるだけに特定の事象を抑止する効果が薄い」との認識を示す。

別の議会関係者は「武力には武力で対抗しなければならない」と指摘し、経済面の対抗措置をちらつかせても中国に対する抑止効果は弱いとみる。議会では米国の台湾防衛を義務にすべきだとの意見がくすぶり、特に共和党でこうした考えを支持する向きがある。


Ami Bera 米民主党の下院議員。カリフォルニア州7区選出。2019年12月に下院外交委員会のアジア・太平洋・中央アジア・不拡散小委員会のトップに選出される。インド系米国人で、米韓議員連盟の共同議長も務める。政界入り
前は医療業界で勤務。