[FT]中国の干渉で高まる「台湾有事」のリスク

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM301HG0Q1A330C2000000/

『中国は過去1週間、台湾周辺で有事に向けた態勢を強めた。足元では中国の台湾侵攻が現実になるかもしれないとの懸念が高まっており、これを確実にあおる動きだ。

3月29日には台湾と日本の防空識別圏(ADIZ)でそれぞれ、侵入が確認された。台湾と日本が同時にADIZへの侵入を同時に発表したのは、今回が初めてだ。

台湾は中国軍の10機がADIZに侵入したと発表した。複数の戦闘機と対潜哨戒機1機を含む。日本は台…

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

残り2213文字

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

春割で申し込む
https://www.nikkei.com/promotion/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM11C1B011032021000000&n_cid=DSPRM1AR08_promo

無料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login

日本は台湾のすぐ東側にあたるADIZの一部に対潜哨戒機1機が入ったと報告した。

その前の3月26日、爆撃機や戦闘機を含む中国軍の20機が台湾のADIZに入った。これは台湾にとって過去最大規模の侵入だった。

米国と一部の同盟国が巻き込まれる
こうした一連の侵入事案は、中国が自国の領土だと主張する台湾を巡り、有事となるリスクが高まるなか、米国が対応を始めたタイミングで起きた。米高官らは、中国が台湾を支配下に置こうとしているのではないかと危惧する。そうなれば、ほぼ確実に米国と一部の同盟国が巻き込まれる。

29日の侵入の前には、太平洋の島国パラオの大統領とともに駐パラオ米大使が台湾に到着していた。パラオは、中国ではなく台湾と外交関係を持つ15カ国のうちの一つだ。米国は長く、台湾への大使派遣を自制してきたが、今回の駐パラオ米大使の台湾訪問は珍しく大胆な動きだった。

26日の(中国軍機の台湾ADIZへの侵入という)作戦は、米国と台湾が沿岸警備協力での合意を発表した後に実施された。

一部の専門家は中国軍の行動を漸進的な態勢強化とみなしたが、(大方は)今回の作戦に新たな行動パターンがあったとの見方で一致している。

台湾海峡とバシー海峡が交差する地点に中国軍
中国人民解放軍(中国軍)は2020年夏以降、台湾のADIZ南西部にあたる台湾海峡とバシー海峡(の延長線)が交差する地点へ、継続して部隊を派遣してきた。ここは中国軍が西太平洋にある公の海域や空域で活動するために欠かせない重要な回廊だ。

台湾を巡り紛争が勃発すれば、このあたりが潜水艦を使った戦闘で重要な地域になる。毎日のように起きる侵入の多くに対潜哨戒機が参加しているのも納得できる。(この付近で)侵入(した中国軍機)はADIZに入った後、すぐに引き返す直線的な短い飛行パターンが普通だったが、対潜哨戒機はこの1週間、台湾の最南端を越えて西太平洋まで飛び、そこから帰投していた。

「最近の一連の侵入は、軍事作戦というよりは、政治的なメッセージの発信が目的だった」と、台湾の李喜明・元参謀総長は指摘する。「台湾周辺の飛行は、彼ら(中国)にとってそれほど重要でない。私が現役(の軍人)だったころは、(中国軍は)H6爆撃機を旋回飛行させていた」と証言する。

李氏は「今回は準備の時間が足りなかったのだと思う。米国への『決意』を示すため西太平洋まで飛んだが、完全に一周しなかったのはそのためだ」とも推測した。

事態は深刻に
しかし、一部のアナリストは直近の動きを事態の深刻化だとみなしている。

「(中国軍の)Y8早期警戒機とY9情報収集機はかつて、このような飛行をしたことがなかった」。台湾国防部系のシンクタンク、国防安全研究院のアナリスト、蘇紫雲氏は、これらの対潜哨戒機の動きを分析した。「中国軍が継続的な作戦の範囲を台湾の南西部から南東部へ広げるにつれ、こうした軍用機をもっと目にするはずだ」

日本のADIZへの(中国軍機の)侵入も過去のパターンと異なっていた。日本政府の発表によると、哨戒機と偵察機が1機ずつ、台湾の東海岸沖を北向きに飛び、その後、方向を変えて宮古海峡上空を通り、ADIZから離れた。

沖縄と台湾の間の宮古諸島では近年、中国の空軍機が頻繁に確認されてきた。宮古海峡は(台湾南方の)バシー海峡と同様、中国軍が太平洋の公海へ至る途上にある空と海の主要回廊の一つだからだ。過去1年間で日本が報告した中国軍機の5回の侵入のうち4回がこの地域で起きた。

中国軍機は以前、宮古列島の南東へ飛び、そこから引き返すだけの比較的短い飛行任務を負うだけだった。だが、29日の中国軍機は台湾の東海岸の近くまで、過去に例がないほど接近した。東海岸の花蓮市の山腹にはミサイル攻撃や空爆から軍用機を守る最大級の強化シェルターが設けられている。

李氏は「台湾のADIZの南西部における継続的な作戦で、人民解放軍はすでに現状変更を果たし、『これは中国の裏庭だ』と主張した。中国軍はこの地域を、年間の演習計画に含めた」と解説する。

台湾の軍事戦略に通じた人々は、仮に人民解放軍が継続的な軍事プレゼンスを台湾の東の空域まで広げたら、もっと明確に台湾の安全保障が損なわれると考えている。

By Kathrin Hille

(2021年4月1日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053

北朝鮮、物資不足深刻に 外交官が相次ぎ脱出

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM023N80S1A400C2000000/

『【ソウル=恩地洋介】北朝鮮に駐在する各国の外交官や国際機関の職員が、相次いで北朝鮮外へ避難したことが判明した。新型コロナウイルスの流行を受けて中朝貿易を全面停止した影響で、食糧や医薬品などの物資不足が深刻なためだ。貿易再開に向け、中朝首脳による会談の準備が進んでいるとの観測もある。

トロッコで北朝鮮を脱出したロシアの外交官と家族ら(2月、ロシア外務省のテレグラムから)=共同

在北朝鮮のロシア大使館は1日、平壌駐在の各国外交官が大量に北朝鮮から脱出したとフェイスブックで明らかにした。英国、ベネズエラ、ブラジル、ドイツなど12カ国の代表部の建物に鍵がかけられ、国際人道組織の外国人職員も全員が離れた。

ロシア外務省は2月にも、同国大使館の外交官や家族がトロッコを使い、自力でロシアに越境する映像を公開したことがある。平壌ではロシアや中国、キューバなど9カ国の大使が残って業務を続けているもようだ。

年明け以降、各国の大使館などがSNS(交流サイト)を通じ、生活必需品が不足していると訴えてきた。ロシア大使館は医薬品の欠乏により「健康問題を解決する可能性がない」と投稿した。

2月に開かれた朝鮮労働党の会議では、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が電力不足で炭鉱の生産が止まっていると説明した。交換用の部品がなく操業が止まった大規模工場もある。

韓国の国家情報院は、昨夏の水害も響き、北朝鮮の穀物が需要に対して100万㌧不足していると見積もった。韓国大統領直属の諮問機関副議長を務める丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一相は「食糧が尽きかけており、5月には餓死者の発生が報じられるかもしれない」と指摘する。

北朝鮮が中国との境界を完全に閉じたのは2020年1月下旬。ウイルスの流入を恐れ、この間は中国からの物資受け入れを絶ってきたが、ここにきて4月中にも中朝貿易が再開されるとの観測が広がっている。

北朝鮮は2月、新たな中国大使に李竜男(リ・リョンナム)前副首相を任命した。3月下旬には金正恩氏が習近平(シー・ジンピン)国家主席に対米共闘を呼びかけるメッセージを送り、習氏は「中朝関係を強固に発展させたい」と応じた。

2日付の韓国紙・東亜日報は、韓国の徐薫(ソ・フン)国家安保室長が3月に訪韓したブリンケン米国務長官に「中朝首脳会談の準備が進められている」と伝えたと報じた。

北朝鮮指導部は市民に「自力更生」を唱え続けている。朝鮮中央通信の報道によると金正恩氏は3月下旬以降、3回にわたって住宅建設の着工式や現場を訪れ「自立経済の潜在力を誇示すべきだ」などと指導した。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!』

比大統領「ワクチン接種、順番守れ」 市長らの氏名公開

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM309V00Q1A330C2000000/

『【マニラ=志賀優一】フィリピンで3月から始まった新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、ドゥテルテ大統領が「接種の優先順位に従うべきだ」と警鐘を鳴らしている。最優先の医療従事者向けを進めるなかで、先に割り込んで接種した市長らの氏名を公表し批判した。十分な量のワクチンを確保できないなか、新規感染者数が急増しており警戒感が高まっている。

ドゥテルテ氏はこのほど、医療従事者への投与が実施されるなかで先にワクチンを接種した複数の市長の氏名を公表したほか、有名人の子供らも接種したとの情報があることを明らかにした。フィリピンでは170万人におよぶ医療従事者へのワクチン接種を進めているが、その優先順位に従わなかったという。市長らには説明を要求した。

同国では中国科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製のワクチンを輸入しているほか、世界保健機関(WHO)などが主導するワクチンを共同購入・分配する国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」を活用している。

ドゥテルテ氏はWHO側から「(ワクチン接種の)優先順位に従わなければWHOの支援を失うかもしれない」と伝えられたという。3月29日にはシノバック製のワクチン100万回分が同国に到着したものの、人口約1億人のフィリピンでは必要数の確保は遠い。

大統領や首相などが自ら率先してワクチンを接種することで、安全性を訴え効率的な接種を呼びかける国もある。こうした理由で市長らが接種することをドゥテルテ氏は「グレーゾーン」と呼び問題視する。

世論調査会社パルスアジアが3月26日に発表した調査によると、フィリピンで新型コロナのワクチンがあれば接種するかという質問に対して61%が「接種しない」と答えた。安全性に対して抱く懸念が理由だ。順次対象を広げる見通しで、今後課題となりそうだ。

フィリピンではウイルスの変異株の感染拡大を受けて、3月以降感染者が急増している。29日には1日あたりの新規感染者数が過去最多の1万人超となった。2020年夏に記録した水準を超え「第2波」が本格化していることから、マニラ首都圏などでは再び外出・移動制限を厳格化するなど対策を進めている。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

春割で申し込む
https://www.nikkei.com/promotion/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM11C1B011032021000000&n_cid=DSPRM1AR08_promo

無料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login

[FT]インド、先進国の脱炭素目標を痛烈に批判

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB024QR0S1A400C2000000/

『インドは気候変動対策について話し合う国際会議の場で、先進国は温暖化ガスの排出を実質マイナスにする「ネットネガティブ」を目指すべきだと発言した。欧州連合(EU)や中国など、温暖化ガスを大量に排出する国・地域が掲げる削減目標も批判し、11月の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)を控えて各国間の脱炭素をめぐる交渉が激しくなっている様子をうかがわせた。

先進国の目標は「絵空事」
インドの…

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

残り2040文字

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

春割で申し込む
https://www.nikkei.com/promotion/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM11C1B011032021000000&n_cid=DSPRM1AR08_promo

無料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login

インドのシン電力相兼新・再生可能エネルギー相は世界の主要排出国が気候変動対策について話し合うオンライン会議に出席し、2050~60年の温暖化ガス排出削減目標は「絵空事」にすぎないと突き上げた。インドのような途上国には、排出量を実質ゼロにする削減目標を強制すべきではないとも述べた。

3月にニューデリーで行われた気候変動対策を訴えるデモでメッセージを掲げる参加者=ロイター

この会議は国際エネルギー機関(IEA)とCOP26が主催した。米国のジョン・ケリー大統領特使(気候変動問題担当)や中国国家エネルギー局の章建華局長、欧州委員会のフランス・ティメルマンス上級副委員長(気候変動担当)が出席するなか、シン氏は演説で主要国の脱炭素目標を厳しく非難した。

「2060年は遠い先だ。温暖化ガスの排出が現在のペースで続けば、60年になるころには地球は滅びているだろう」とシン氏は発言。そのうえで「これから5年間、あなた方はどんな行動をとるのか……いつになったら自国の排出量を世界平均あるいはそれ以下に削減するのか」と詰め寄った。

外交圧力にさらされるインド

総排出量の削減目標を設定していないインドは、11月に英グラスゴーで開催されるCOP26を控えて外交圧力にさらされている。

インドが代わりに掲げている目標は、国内総生産(GDP)当たりの排出量削減だ。30年までにGDP比の排出量を05年の水準から33%減らすとしているが、この目標を達成しても必ずしも総量が減るわけではない。

6月に英コーンウォールで開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)では気候変動対策が主な議題となる見通しで、インドのモディ首相も出席する。

ネットネガティブとは、大気中に排出する温暖化ガスを削減し、吸収・回収分と相殺して排出量を実質マイナスにすることを指す。現時点でネットネガティブを実現している国は、森林に覆われ水力発電を幅広く利用しているブータンだけだ。

ティメルマンス氏はシン氏の発言に対し、電力が必要な途上国はすぐにでも再生可能エネルギーに移行できると反論した。

「国民の健康と経済状況を目標水準に引き上げるために、何もカーボンフットプリント(温暖化ガス排出量)を大幅に増やす必要などない。もっといい方法が他にある」とティメルマンス氏はIEAとCOP26のオンライン会議で述べた。

4月には米バイデン大統領が主催する気候変動サミットが開催される予定で、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席とロシアのプーチン大統領も招待されている。サミットを1カ月後に控え、ケリー氏は警鐘を鳴らした。

「母なる地球が悲鳴」と米大統領特使

「(脱炭素は)イデオロギーではない。政治的な目標でもない。1カ国だけ、2、3カ国だけが力を入れているプロジェクトでもない。科学者たちが何年も求め続けてきた現実であり、母なる地球も悲鳴を上げている。その叫びは来る日も来る日も繰り返し我々に脱炭素を迫っている」。ケリー氏はオンライン会議で述べた。

米中欧は今世紀半ばまでに温暖化ガス排出量を実質ゼロ近辺に削減することが重要だという点で大枠合意しているが、インドは今も距離を置く。

ニューデリーを拠点とするコンサルティング会社クライメート・トレンズのディレクター、アーティ・コスラ氏は「インドは『様子見』の状態だ。新たに対策を打ち出す前に、世界の主要排出国の動向を見極めたいと考えている」と指摘した。

インドの温暖化ガス総排出量は現時点では米国の半分以下にとどまるが、年々高まるエネルギー需要を背景に、今後は世界で排出量の増加を助長する主因になるとみられる。

シン氏はこう訴えた。「先進国が一堂に会して話し合うべき重要なテーマは、温暖化ガス排出実質ゼロを目指すカーボンニュートラルではなく、排出量を超える温暖化ガスを大気中から回収・吸収することだ。ネットネガティブこそ協議すべきである」

By Leslie Hook

(2021年3月31日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053

インド中間層、新型コロナで4割減 首相支持率に陰り

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB012AY0R00C21A4000000/

『【ニューデリー=キラン・シャルマ、ムンバイ=花田亮輔】新型コロナウイルスの感染拡大がインド市民の雇用や収入を直撃している。米調査会社ピュー・リサーチ・センターの推計では、中間層は2020年に3200万人減り、貧困層は2倍に増えた。高い支持率を維持してきたモディ首相の人気にも陰りが見える。外資が有望視していたインドの個人消費にも打撃となる。

ニューデリーに住むディーパック・クマールさん(29)は20…

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

残り1135文字

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

春割で申し込む
https://www.nikkei.com/promotion/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM11C1B011032021000000&n_cid=DSPRM1AR08_promo

無料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login

ニューデリーに住むディーパック・クマールさん(29)は20年、職を失い、今は歩道でフライドポテトを売り、1日200~250ルピー(約300~380円)を稼ぐ。以前はホテル専属の電気技師として月1万5000ルピーの給料を得て、パーティー向け食事手配の副業でも月8000~1万ルピー稼いでいた。だが「ホテルは閉鎖され、パーティーも開かれなくなった」。

美容室で働いていた妻も仕事を失い、約30万ルピーあった貯金は底をついた。

クマールさんのように生活苦に陥る人々が急増するきっかけとなったのは、20年3月に実施した全土規模の厳戒なロックダウン(都市封鎖)だ。公共交通機関が止まり、企業は事業を中断した。国内総生産(GDP)は20年4~6月期に前年同期比で約24%減り、過去最悪の落ち込みとなった。直近の同年10~12月期は前年同期比でプラス成長を回復したが、0・4%増にとどまり、かつての高成長は跡形もない。

インド準備銀行(中央銀行)は7日に金融政策決定会合を開く。景気刺激のためには利下げが求められるが、物価上昇を警戒して5会合連続で政策金利を年4%で据え置くとみる専門家は多い。準備銀は消費者物価指数(CPI)上昇率の中期目標を「2~6%」と定めるが、2月の速報値は5.03%で、1月の4.06%から上昇傾向だ。

ピュー・リサーチ・センターによると、1日の収入が2ドル以下の貧困層は20年だけで7500万人増え、世界全体の貧困層の増加数の6割近くを占めた。貧困層は11年から19年にかけて3億4000万人から7800万人に減った。20年には5900万人に減少するはずだったが、新型コロナで逆に1億3400万人へ増えた。

消費の中心となる中間層(1日の収入が10・01~20ドル)は11~19年に2900万人から8700万人に増えた。しかし、20年にはその4割にあたる3200万人が中間層から脱落した。

インドでは10億人以上が低所得層(同2.01~10ドル)にとどまっているという。

ほぼ同じ人口を抱える中国では新型コロナを早期に抑え込んだ。ピュー・リサーチ・センターは、20年に中国で減った中所得層は約1000万人にとどまった。

インディア・レーティングス・アンド・リサーチのエコノミスト、スニル・クマール・シンハ氏は「新型コロナの打撃が最も大きな業種は、インド経済の56~57%を占めるサービス業だ」と指摘する。製造業の規模が大きい中国では多くの人が仕事を続けることができ、新型コロナの打撃が限定的だったと説明する。

インドで生活苦に陥る庶民が増え、モディ氏の支持率にも響き始めた。現地メディアの1月の世論調査によると、回答者の74%が首相の業績を「良い」または「優れている」と評価した。これは20年8月時点の78%からわずかに低下した。

コロナ・海洋・資源、中東関与訴え 日アラブ政治対話

コロナ・海洋・資源、中東関与訴え 日アラブ政治対話
中国攻勢に対抗 「米不在」補完
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF31CFX0R30C21A3000000/

『茂木敏充外相は1日、アラブ21カ国・地域が加盟するアラブ連盟の外相らと「日アラブ政治対話」を開いた。新型コロナウイルス対策や自由な海洋ルールで協力を確認した。中東で中国が関与を拡大しようと動く。日本は中東で影響力に陰りがみえる米国を補完する。

オンライン形式で開催した。カタールやエジプト、サウジアラビア、モロッコなど中東やアフリカの主要国の外相らが参加した。日アラブ政治対話は2017年9月に日本が中東に積極的にかかわる姿勢を示すために始めた。

茂木氏は1日、中国を念頭に「東シナ海や南シナ海での一方的な現状変更の試みに深刻な懸念」を表明した。2月に施行した中国の海警法への懸念にも触れた。

エネルギーを依存する日本にとって中東は海洋の通商路の要衝になる。地理的な距離と関係なく、日本と中東各国が国際法に基づく自由なルールの重要性を共有する意義は大きい。

2回目となる今回は中国を意識した対話になる。中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相が3月30日までサウジアラビアやトルコ、イラン、アラブ首長国連邦、オマーン、バーレーンを訪れた直後だ。

王氏は米国と対立するイランと25年におよぶ長期の協力関係を結んだ。イランへのインフラ投資などを通じて関係を強化し、米国への対抗軸をつくろうとする意図がにじむ。

イランに限らず、一連の中東歴訪でバイデン政権が主導する人権外交への対抗を呼びかけるなど反米色が目立った。米国の存在感低下で生まれた中東の空白を中国が埋めようと試みる構図が鮮明になった。

トランプ前政権が一貫した戦略を欠いたことが響き、バイデン政権は中東政策を立て直す検討を急ぐ。米国が「シェール革命」に伴いエネルギー面で自立し、中東の価値が相対的に下がった事情も大きい。脱炭素の動きは中東産油国からさらに遠ざかる要因にもなる。

日本は危機感を募らせる。巨額の資金援助を武器に攻勢に出る中国に対し、ソフト面の貢献を強調する。日本が新型コロナ対策でアラブ連盟に3.8億ドルの支援を決め、医療関連の資材購入や医療従事者の訓練に役立てる。

日本との対話には王氏が訪れた6カ国のうちトルコとイランを除く4カ国が参加する。米国と協調する日本は法の支配など自由主義の価値を打ち出す。

中国は広域経済圏構想「一帯一路」をアジア、欧州、アフリカ、中東などで進めている。中東接近でエネルギーや鉱物資源を安定確保しようとする狙いは明らかで、中国マネーに期待する中東の思惑と一致する。

日本は原油輸入の9割近くを中東に頼る。コンテナ船「エバーギブン」がエジプトのスエズ運河で座礁し、世界の原油取引に影響を与えた。エネルギーの安定供給でも日本の貢献を継続する。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

春割で申し込む
https://www.nikkei.com/promotion/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM11C1B011032021000000&n_cid=DSPRM1AR08_promo

無料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login

独与党、ワクチン接種遅れで失速 迫る緑の党、政権交代に現実味

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR01FP10R00C21A4000000/

『【ベルリン=石川潤】ドイツの連邦議会選挙(総選挙)が半年後に迫るなか、メルケル首相の与党、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の支持率が急落している。新型コロナウイルスの感染が再び広がるなかでワクチンの市民への接種が遅れたことが響いており、メルケル首相への支持も落ち込んでいる。支持率2位の環境政党、緑の党との差は急速に縮まっており、総選挙後の政権交代シナリオも現実味を帯びてきた。

「私たちの行動によって、感染者の急増に再びブレーキを掛けることができる」。メルケル首相は1日、ビデオメッセージで復活祭の休暇中の移動などの自粛を訴えた。英国型の変異ウイルスによる感染の第3波に直面し、医療システムの負担増への懸念が高まってきたためだ。

だが、メルケル氏のメッセージは多くの有権者にはむなしく響く。公共放送ARDが1日発表した世論調査によると、メルケル政権の仕事ぶりに満足しているという回答は35%にとどまった。2020年4月の63%から大きく落ち込んでいる。メルケル氏の与党CDU・CSUの支持率は1年前の40%近くから、最新の1日時点で27%にまで低下した。2位の緑の党とはわずか5ポイントの差だ。

支持率の急落の主因は、市民へのワクチン接種の遅れだ。英オクスフォード大学の研究者らが運営するアワー・ワールド・イン・データによると、ワクチンを少なくとも1回接種した人の割合(3月30日時点)は11%で、英国(45%)、米国(28%)を大きく下回る。

ドイツ国内では、メルケル政権がEUの欧州委員会にワクチン調達を任せた結果、十分な供給が得られない結果を招いたことへの批判の声が広がっている。米製薬大手ファイザーと共にワクチンを開発したビオンテックはドイツの企業だけに、ドイツへの供給が滞る現状への市民の不満は根強い。

感染拡大の抑え込みに向けた州政府への指導力にも疑問符がついている。ドイツ政府は3月3日、感染者が増えれば元に戻すという約束でロックダウン(都市封鎖)の段階的な緩和に踏み切った。ところが、感染の第3波が来ても一部の州がロックダウンの再強化をためらい、それがさらに感染を広げるという事態を招いた。

3月23日には復活祭期間中のロックダウン強化を決めたが、準備不足で翌日に撤回するという失態を演じ、統治能力の低下を印象づけた。マスク取引で与党議員が利益を得ていたスキャンダルも追い打ちをかけた。

経済協力開発機構(OECD)の予測によると、ドイツの2021年の実質成長率は3.0%にとどまる。200兆円規模の経済対策を繰り出した米国の6.5%を大きく下回る見通しだ。ロックダウンが長引くなか、企業や自営業者らへの補償が不十分という不満もある。

これまで9月26日の総選挙後の新政権はCDU・CSUと緑の党の連立でほぼ決まりとみられてきた。ところがCDU・CSUの支持率急落で、緑の党がドイツ社会民主党(SPD)などと組んで政権を奪う可能性も出てきた。ドイツで初めて緑の党出身の首相が誕生する展開もあり得る。

1月に就任したばかりのラシェットCDU党首は早くも正念場に(3月29日)=AP

今後はCDU・CSUが新しい首相候補の選出によって巻き返せるかどうかが焦点となる。同党は秋に引退するメルケル氏に代わって「選挙の顔」となる後任首相の候補を5月までに決める。

有力なのは1月にCDU党首に選出されたラシェット氏と、姉妹政党であるCSUのゼーダー党首だ。議員数で勝るCDUのラシェット氏が首相候補になるのが順当だが、西部ノルトライン・ウェストファーレン州首相のラシェット氏は、ロックダウン緩和で感染を拡大させたと批判されている。

ARDの調査によると、CDU・CSU支持者のうち、ラシェット氏が「よい首相候補」になるとの回答は約3割にとどまる。厳格な感染対策を唱える南部バイエルン州首相のゼーダー氏の約8割との人気の差は大きい。

ラシェット氏はメルケル氏と同じ中道派のリーダーとして党首に就いたが、感染対策ではゼーダー氏がメルケル氏に近い。独メディアによると「ラシェット氏は首相にならず、メルケル氏の最後の犠牲者になる」との声も党内から漏れ始めた。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

春割で申し込む
https://www.nikkei.com/promotion/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM11C1B011032021000000&n_cid=DSPRM1AR08_promo

無料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login

欧州でコロナ債務「帳消し」論 ピケティ氏ら提唱 ECB総裁「考えられない」と一蹴

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR31EWG0R30C21A3000000/

『【パリ=白石透冴】フランスを中心としたユーロ圏で、欧州中央銀行(ECB)や各国中銀が保有する国債約3兆ユーロ(約390兆円)の「帳消し」を求める議論が出ている。新型コロナウイルス対策で借金が積み上がっているためで、経済学者を中心にした賛成派は増税や緊縮を防ぐ唯一の方法と主張する。ECBは「考えられない」(ラガルド総裁)と議論を一蹴している。

「コロナ禍の借金の未来は?」(3月下旬の仏経済紙レゼコー…

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

残り943文字

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

春割で申し込む
https://www.nikkei.com/promotion/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM11C1B011032021000000&n_cid=DSPRM1AR08_promo

無料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login

(3月下旬の仏経済紙レゼコー)。仏政財界やメディアは、コロナ禍で膨らんだ債務をいかに減らすかの議論が活発だ。きっかけは2月、ベストセラー「21世紀の資本」で知られるトマ・ピケティ氏ら仏独伊スペインなどの経済学者約150人が共同で「徳政令」を求める意見書を発表したことだ。

ユーロ圏各国が発行した国債の約3割を保有するECBや各国中銀が、償還を求めないことで、各国政府の財政を健全化すべきだとの提言だ。個人や機関投資家が保有する国債の扱いは変えない。

ピケティ氏らは、各国政府は自国の中銀とECBを直接・間接的に保有しており、ECBや中銀による国債買い取りは自分で自分に借金しているのと同じだと主張する。

賛成派の仏経済学者ジェザベル・クペスベラン氏は国債の償還を求めないことで「国が財政破綻を起こす可能性が下がり、国債の信頼性が高まる。市場の混乱は引き起こさない」と取材で語った。賛成派は経済学者が中心だが、欧州議会議長でイタリア人のサッソリ氏は2020年11月、伊メディアに「興味深い議論だ」と語った。

前例のない提案にECBや各国政府は否定的だ。ECBのラガルド総裁は2月、仏メディアの取材に「考えられない」と一蹴している。コロナ禍以前に発行した国債も対象とするのか、どのように意思決定するのかなど手続き上も不明点が多い。

反対の立場を取る仏景気経済研究所のアンリ・スタディニアク氏は「急なインフレも起きていない段階で国債の心配をする必要はない。見直すべきは財政規律を定めた欧州連合(EU)のルールだ」と語る。

議論が起きる背景には、コロナ禍で急激に増えた各国の借金がある。外出制限で影響を受けた業界への支援を繰り返し、21年の国内総生産(GDP)比累積債務はフランスとスペインがそれぞれ120%超、イタリアでは約160%に達する見通しだ。

フランスでは各党が債務の扱いについて意見表明する場面が増えており、22年大統領選で争点になる可能性がある。

マクロン大統領の与党「共和国前進」は3月下旬、「安易で非生産的な考えだ」とする声明を出して帳消し論を批判した。超低金利の市場環境では国債発行で集めた資金を成長戦略に充てるのが正しいなどと論じた。野党の中道左派社会党で前回大統領選に出馬したアモン氏らは帳消し論を主張している。

多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

伊藤さゆりのアバター
伊藤さゆり
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 研究理事
コメントメニュー

ひとこと解説 欧州の財政出動の規模は米英に比べて小さく、欧州域内では過剰債務国ほど対策規模が小さい。IMF(国際通貨基金)の「財政モニター」データ・ベースから、確認できる傾向です。
英米との差は、平時のセーフティーネットの厚さで説明できる部分もありますが、過剰債務国の慎重姿勢は、信用危機の再燃や、現在、停止中の財政ルールの再適用を意識せざるを得ないから。結果として危機対応として必要な対応が講じられず、傷痕がより深く、長く残る結果となることが懸念されています。

債務「帳消し」議論の背景は理解できるものの、ユーロ参加国政府の広い賛同を得ることは考えられません。
見直すべきはルール、という意見に賛成です。

2021年4月2日 15:34いいね

クリスティーヌ・ラガルド
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8C%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%89

『経歴
パリ9区にて、ロベール・ラルエットとニコル・カル夫妻の第1子として誕生。四人兄弟で3人の弟がいる[2][3]。幼年時代をル・アーヴルで過ごし、そこでカトリックの教育を受けた[4]。 10代の頃はアーティスティックスイミングの選手であり、フランスのナショナルチームに所属していた[5] [6]。16歳の時に父が亡くなり、以後母ニコルが1人で子供4人を育てた[7]。1974年にバカロレアを取得。パリ第10大学を卒業し、更に、グランゼコールの一つであるエクス=アン=プロヴァンス政治学院を卒業した。ENAの入学試験に2度失敗しているが、自身はこの失敗を後悔していないと述べている[8]。

卒業後の1981年、アメリカの国際ロー・ファームであるベーカー&マッケンジーのパリ・オフィスで弁護士として働き始める。1995年よりベーカー&マッケンジーのシカゴ本部でのエグゼキューティヴとなり、1999年よりチェアマンに選ばれた。

ジャン=ピエール・ラファランに発掘され、2005年にアメリカから帰国。ドミニク・ド・ヴィルパン内閣の農業・漁業相などを経て、2007年6月からフランソワ・フィヨン内閣の経済・財政・産業相(財務大臣に相当)に就任する。G8最初の女性財相でもある。

2006年には、アメリカの経済誌『フォーブス』が取り上げた世界最強の女性30に選出されている。反トラスト法、労働法専門の弁護士としても著名であり、ベーカー&マッケンジーの所長に女性で初めて就任した。

2011年6月28日、IMFの理事会にて専務理事に全会一致で選出された[9]。女性として初のトップ就任である。かつてラガルドと同じくフランス経済・財政相からIMF専務理事に転じたドミニク・ストロス=カーンが2011年5月に性的暴行容疑で逮捕・起訴されIMF専務理事を辞任したため、その後任の最有力候補として名が挙がっていた[10]。

2019年7月、欧州中央銀行次期総裁に就任が決定。同年11月1日に就任[11]。女性初の総裁となる。これに伴い、9月12日にIMF専務理事を退いた。』