日米「台湾海峡」明記へ 首脳会談で共同文書、中国懸念

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『日米両政府は4月上旬にワシントンで開く首脳会談の際に出す共同文書で、台湾海峡の安定が重要だとの認識を明記する調整に入った。中国の海警法に対する「深刻な懸念」も表明する。中国の覇権主義的な動きに日米で対処する姿勢を示す。

台湾海峡を日米首脳会談の文書で明示するのは珍しい。中国との国交正常化前の1969年に佐藤栄作首相がニクソン米大統領との共同声明で、台湾地域の平和と安全の維持が日本の安全に重要だと指…

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中国との国交正常化前の1969年に佐藤栄作首相がニクソン米大統領との共同声明で、台湾地域の平和と安全の維持が日本の安全に重要だと指摘した例がある。

菅義偉首相はバイデン氏が米大統領に就任して初めての対面で会談する首脳として招かれた。米国は中国への危機感を強め、同盟国の日本との連携を重視する。

3月中旬にブリンケン国務長官とオースティン国防長官が来日し、東京で日米外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開いた。共同発表で「台湾海峡の平和と安定の重要性」と記した。

首脳会談の文書でも同様の表現を取り入れる案がある。

中国は2月、海警局を準軍事組織に位置づけ、外国船舶に対して武器使用を認める「海警法」を施行した。中国は台湾周辺の海域で圧力を強めており、軍事衝突の懸念が高まっている。
2020年9月、台湾の防空識別圏に入った中国の軍用機(台湾国防部提供)=AP

バイデン氏は3月25日、就任後初の記者会見で「中国は最強の国になる目標を掲げているが、私の監視下ではそうはならない」と発言した。台湾とは沿岸警備の協力強化に向けた覚書を結んだ。

沖縄県・尖閣諸島の周辺を巡っては中国海警局の船が接続水域を航行し、繰り返し領海に侵入している。首相は各国首脳らとの電話協議で海警法への「深刻な懸念」を伝えており、バイデン氏とも認識を擦り合わせる。

両首脳は尖閣諸島への日米安全保障条約5条の適用も確認する。「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて連携を強化する方針も打ち出す。

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この記事の英文をNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/Biden-s-Asia-policy/Biden-and-Suga-to-note-Taiwan-Strait-in-April-joint-statement?n_cid=DSBNNAR

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青山瑠妙
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授
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分析・考察

台湾海峡について日米首脳会談の文書で明示するのは珍しいことですが、こうしたなかで、日本は極
めて慎重かつ巧みに対中関係をハンドリングしています。

3月中旬の日米2プラス2の際に、日米が連携して台湾海峡で起こり得る事態に対応することが既に明言されています。これに対する中国の反応は抑制を効いたものでした。このような経緯を考えると、4月の日米首脳会談の文書は既にテスト済みとなっているのではないでしょうか。

2021年3月30日 8:27