Archegos Capitalの放射性降下物は、世界の銀行から60億ドルを一掃する可能性があります:レポート

Archegos Capitalの放射性降下物は、世界の銀行から60億ドルを一掃する可能性があります:レポート

Archegos Capitalでの損失は、銀行の担保追加の要求に応えられなかったため、金曜日に株式の投売りにつながりました。
https://translate.google.com/translate?sl=auto&tl=ja&u=https%3A%2F%2Fwww.aljazeera.com%2Feconomy%2F2021%2F3%2F30%2Farchegos-capital-fallout-may-wipe-6bn-from-global-banks-report

『(Google翻訳文)

ロイター通信は、米国を拠点とするアルケゴスキャピタルの崩壊​​により、世界の銀行が60億ドル以上を失う可能性があると報じた。

日本の野村とスイスのクレディ・スイスは、株式デリバティブ取引のためにアルケゴスに貸し付けることによる大きな損失を警告し、銀行株の世界的な売却を引き起こした。

読み続けます
銀行の損失が上昇を抑えるにつれて、米国株は記録的な高値近くにとどまる
米国のCOVIDによる死亡は「大幅に減少した」可能性があります
なぜナイジェリアで学童が誘拐されているのですか?| ここで始める
座礁した船が再浮上した後、スエズ運河の交通が再開

モルガンスタンレーの株価は2.6%下落し、ゴールドマンサックスグループは1.7%下落した。野村株は16.3%下落し、過去最高の1日下落となったが、クレディスイス株は14%下落し、1年で最大の下落となった。ドイツ銀行は5%下落し、UBSは3.8%下落しました。

タイガーアジアの元マネージャーであるビル・ファンが経営するアルケゴス・キャピタル・マネジメントでの損失は、金曜日にバイアコムCBSやディスカバリーなどの株式の投売りを引き起こしたと、この問題に詳しい筋が月曜日に語った。

「これは、アルケゴスキャピタルマネジメントのファミリーオフィス、パートナー、および従業員にとって困難な時期です」と、同社の広報担当者であるカレンケスラーは声明で述べています。「ファン氏とチームが今後の最善の道を決定する中で、すべての計画が議論されています。」

投機的な環境

Archegosは、部分的に資金を調達したエクイティスワップ取引を確保するための担保の追加を求める銀行の要求に応えることができませんでした。スワップまたはいわゆる差金決済取引は取引所から取引され、ファンのようなマネージャーは上場企業へのエクスポージャーを宣言することなく蓄積することができます。これらのポジションの価値が急激に下落した後、貸し手は彼らが借りているものを取り戻すために証券の大きなブロックを売りました、と情報筋は言いました。

「これは、投機的な環境で発生するようなものです。リチャード・バーンスタイン・アドバイザーズの最高経営責任者であるリチャード・バーンスタインは、次のように述べています。「過去にアウトパフォームしたことに基づいて特定の賭けをする人々がいて、潮が変わると、彼らはやけどを負います。問題は、彼らがどれだけのレバレッジを使用したかです。」

日本最大の投資銀行である野村は、20億ドルの損失の可能性について警告し、クレディ・スイスは、米国を拠点とするファンドによる証拠金請求のデフォルトは、第1四半期の業績にとって「非常に重要かつ重要」である可能性があると述べました。

2つの情報筋によると、クレディ・スイスの損失は少なくとも10億ドルになる可能性が高いとのことです。そのうちの1人は、損失が40億ドルに達する可能性があると述べました。この数字は、FinancialTimes紙によっても報告されています。クレディ・スイスはコメントを控えた。

しかし、他のいくつかの銀行は比較的無傷であるように見えました。別の情報筋によると、ゴールドマンサックスへの経済的影響は重要ではなかった。同様に、金曜日にアルケゴスに関連する株式で40億ドルを売却したモルガン・スタンレーは、重大な損失を被らなかったと、米国のテレビネットワークCNBCが報じました。

ドイツ銀行は声明の中で、損失を被ることなくアルケゴスへのエクスポージャーのリスクを大幅に低下させ、損失を被るとは予想していなかった「重要でない残りの顧客ポジション」を管理していると述べた。

金融株が2%以上下落した一方で、米国のS&P 500ベンチマークの終値はわずかに低くなり、市場への幅広い影響は抑えられました。

「あなたは市場全体で力を発揮し続けています。ラスベガスのブライトトレーディングLLCの市場構造責任者であるデニスディックは、次のように述べています。
時計の規制当局

投資家は、アルケゴスの問題の完全な効果が実現されたかどうかを疑問視しました。

市場のオブザーバーは、2月にのみ、苦戦しているビデオゲーム小売業者GameStopの株価の下落に賭けていたヘッジファンドが、急騰したときにかなりの損失を被ったと指摘しました。

そのため、ヘッジファンドのメルヴィンキャピタルマネジメントは、別のファンドから資金を借りて浮かんでいることを余儀なくされました。ヘッジファンドのレバレッジ解消も、2020年3月の米国債市場の混乱に寄与しました。

アルケゴスの場合、そのデリバティブ取引の不透明で複雑な性質、ファミリーオフィスとしての軽く規制された構造、および歴史的に低金利によって高められた高い債務水準は、潜在的なシステミックリスクについての懸念を引き起こしました。

米国、英国、スイス、日本の規制当局は、開発を注意深く監視していると述べました。

取引に詳しいある情報筋によると、アルケゴスはトータルリターンスワップと呼ばれるデリバティブを購入しました。これにより、投資家は原証券を所有せずに株価の動きに賭けることができます。ファンドは、有価証券を現金で完全に購入するのではなく、有価証券に対して担保を差し入れます。

Archegosのポジションは非常に活用されました。同社は約100億ドルの資産を持っていたが、特定されなかった情報筋によると、500億ドル以上の価値のあるポジションを保持していた。

ニューヨークのグレートヒルキャピタルLLCのトーマスヘイズ会長は、ファンは「非常に集中し、非常に活用された本」を運営していることで知られていると述べた。

原株はアルケゴスのプライムブローカーによって保有されていました。プライムブローカーはそれにお金を貸し、取引を構造化して処理しました。ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、ドイツ銀行、クレディ・スイス、野村が含まれていました。

ポジションを解消することで、銀行は大量の株式を売却することになりました。ViacomCBSとDiscoveryの株価は金曜日にそれぞれ約27%下落しましたが、中国を拠点とするBaiduとTencent Musicの米国上場株は先週33.5%と48.5%も急落しました。

Archegos関連の清算に巻き込まれたその他の株式には、Baidu Inc、Tencent Music Entertainment Group、Vipshop Holdings Ltd、Farfetch Ltd、iQIYI Inc、GSX TecheduIncが含まれます。

ファンドのウェブサイトのページキャプチャによると、2001年から2012年までタイガーアジアを運営していたファンは、ヘッジファンドの名前をアルケゴスキャピタルに変更し、ファミリーオフィスに転換しました。ファミリーオフィスはプライベートウェルスマネージャーとして機能し、他の投資会社よりも開示要件が低くなっています。

ヘッジファンドのマネージャーは、「賢い男」と呼ばれるファンが、ViacomCBSとDiscoveryに大きな賭けをしたのに、なぜそんなに大きな賭けをしたのか疑問に思ったと語った。情報筋によると、COVID-19のパンデミックの際に同業他社を上回った他のメディア株とは対照的に、このペアは高成長企業とは見なされていません。

ファンと彼の会社は2012年に、証券取引委員会のインサイダー取引費用を決済するために4,400万ドルを支払いました。

出典:通信社』

ブラジル外相辞任、親中派議員から圧力を示唆 5G巡り

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN29CF20Z20C21A3000000/

『【サンパウロ=外山尚之】ブラジルのアラウジョ外相は29日、辞任を表明した。同氏は中国警戒論を唱えており、高速通信規格「5G」での中国メーカー製品の採用を巡り、親中派の議員から圧力を受けていたことを示唆していた。

ブラジル政府が新型コロナウイルスのワクチン確保に遅れていることに対して、議会では海外との交渉窓口であるアラウジョ氏の責任を追及する声が浮上。一部の議員グループが弾劾決議案を準備していた。

アラウジョ氏は28日、同氏を批判していた議員グループの一員であるアブレウ上院議員と3月4日に会食をしたと明らかにした上で、会食中、ワクチンについてはほとんど話さず、5Gについて「対応」を求められたとツイッターで明らかにしていた。

外務官僚出身のアラウジョ氏はボルソナロ大統領とともにトランプ前米大統領の思想に共感していたことで知られ、華為技術(ファーウェイ)の通信機器について懐疑的な見方をしていたとされる。一方、ファーウェイはブラジル政界で大きな影響力を持つテメル前大統領をロビー活動のために雇うなど親中派の議員を通じ、政府に対する圧力を強めていた。

アラウジョ氏の辞任に合わせ、ブラジル政府は29日、防衛相や法相など複数の閣僚の交代を発表した。アゼベド防衛相は「任期中、私は軍を国家の組織として守った」とする声明を発表し、「私の軍」と公言するボルソナロ氏との違いを強調。新型コロナの感染拡大でボルソナロ氏の支持率が落ち込む中、政権内部の混乱が表面化している。』

[FT]スエズ座礁で露呈した供給網の危うさ(上)パンデミックで逼迫する国際物流に追い打ち

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM300W60Q1A330C2000000/

『エジプトの故ナセル大統領がいれば苦笑いしていたことだろう。同氏は1956年にスエズ運河の国有化を宣言、英国、フランス、イスラエルの侵攻を招いた。それから65年が過ぎてなお、この水路が国際貿易に多大な影響力を持ち続けていることが世界に知らしめられた。

ニューヨークのエンパイアステートビル並みの全長を持つ大型コンテナ船「エバーギブン」が23日に座礁してスエズ運河の南側の入り口をふさいだ。この事故の波紋…

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この事故の波紋は世界に広がった。(編集注、29日に離礁し、運河の通行が再開された)

原油価格が急伸し、待機するタンカーとコンテナ船が列を成し、石油からテレビまであらゆる海上貨物で、喜望峰を経由するルートへの切り替えが検討された。このルートに切り替えれば、航海日程は1週間程度長引き、コストも大幅に上昇する。

長さ193キロメートルのスエズ運河が完成したのは1869年。それから約1世紀半を経た今、存在感を増すアジアと経済力の高い欧州を結び、世界の海上貨物や原油の10%以上が通過する交通の要衝となっている。

海運情報サービス「ロイズリスト」によれば、エバーギブンの座礁事故で足止めされた貨物は、1日あたり96億ドル(約1兆円)相当。新型コロナウイルスが世界で猛威をふるい、(米中対立などで)国際貿易の意義に疑問が投げかけられるなかで、国境を越えて伸びるサプライチェーン(供給網)が内包する脆弱さが浮き彫りになった。 
エバーギブンの座礁で閉ざされたスエズ運河(3月25日に人工衛星から撮影)=ロイター

コロナ禍では、当初個人用防護具(PPE)の不足が露呈、続いて供給が限られたワクチンの争奪戦が発生し、国際貿易の問題点があぶり出された。こうした問題は、政府や企業に、レジリエンス(困難に耐える強さ)を犠牲にして効率を高めるとされる「ジャストインタイム」方式のサプライチェーンの見直しを迫る要因になりそうだ。

米ミシガン州デトロイトのコンサルティング会社ポラリックスパートナーでサプライチェーンを専門とするテッド・メイブリー氏は「産業界の供給網は、長さが数マイル(1マイルは約1.6キロ)とすれば、深さは8分の1インチ(約31ミリ)しかない」と表現する。
余剰のない生産能力

1年前に広がった供給懸念を考えれば、コロナ禍を通じて、国際貿易の仕組みは驚異的に持ちこたえてきた。世界貿易機関(WTO)のヌゴジ・オコンジョイウェアラ事務局長は「現状を客観的に見れば、供給網のレジリエンスは相当に高いことが分かる」との見方を示す。

米コロンビア大学で歴史を教えるアダム・トゥーズ教授は、供給網が耐えられたのは世界に160万人いる船員のおかげだと指摘する。その多くが「何カ月間も海上にとどまって」働き通しているという。
世界のサプライチェーンは何カ月も海の上で過ごす船員によって支えられている=ロイター

米アマゾン・ドット・コムや中国のアリババ集団といった電子商取引(EC)企業の先駆的な取り組みのおかげでもある。陸海運や物流管理を手掛ける企業のネットワークが発達し、配送モデルが磨き上げられてきた。パンデミックの状況でも、先進国のスーパーマーケットの棚には商品が並び、ガソリンスタンドは営業を続け、ネット通販で注文された商品は次々と戸口に配達された。

とはいえ、ほころびも随所に見られる。スエズ運河が遮られる前にも、国際貿易の円滑な流れを妨げる出来事が続いていた。エバーギブンが座礁する5日前には、日本のルネサスエレクトロニクスの那珂工場(茨城県ひたちなか市)で火災が発生、半導体の供給不足に追い打ちを掛けていた。

同工場の生産再開には少なくとも1カ月かかるとみられる。米テキサス州オースティンに工場を持つオランダ同業のNXPセミコンダクターズや独同業のインフィニオン・テクノロジーは、寒波による大規模停電で1カ月の操業停止を余儀なくされ、最近ようやく復旧した。

同じ寒波で、テキサス州の石油化学製品の生産は8割減となり、主要な合成樹脂であるポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニールの供給に支障が出ている。その結果、エアバッグなどの部品の供給が滞り、自動車メーカーに影響が及んでいる。

ルネサスの柴田英利社長は記者会見で「業界の生産能力に余剰がない」状況で火災が起きたという見方を示した。那珂工場は、2011年の東日本大震災で被災して操業を一時停止し、その影響は米国の自動車生産にまで及んだ。柴田氏は今回の火災でも半導体供給に「甚大な影響」が再び広がる恐れがあると警告する。
座礁したエバーギブン。世界の海上コンテナ輸送は供給が減り、運賃が上昇している=ロイター

スエズ事故の前から、コロナ禍で国際的なサプライチェーンの弱点が露呈し始めていた。海運会社が需要の減少を想定して輸送能力を減らしていたため、コンテナ運賃が3倍ほどに跳ね上がっている。東アジアから米西海岸向けの運賃は現在、40フィートコンテナ1個あたり約4000ドル。20年初めには1500ドル程度だった。

日産自動車のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)は「われわれの供給網は想定したシナリオに基づいている」と説明し、「コロナ禍のような未曽有の危機が起きて、難しい問題に直面するという極端なシナリオは想定外だった」と続けた。

さらに、グローバル化と国際的なサプライチェーンの構築に対しては、それに逆行する政治的な圧力も掛かっている。

英オックスフォード大学で国際経済ガバナンスを専門とするヌゲール・ウッズ教授は「グローバルなサプライチェーンは3つのプレッシャーにさらされている点を考慮すべきだ」と指摘する。なかでも大きいのがトランプ前米大統領が先導した雇用を自国に回帰させる動きだ。

2つ目は、医療関連製品をはじめ、必需品や軍事・民生技術の供給を他国に依存する戦略の問題がコロナ禍で表面化していることを挙げた。「重要なのは、国としての危機対応能力だ。『食料、PPE、ワクチンなどを自給自足する必要がある』という主張は、安全保障の問題を踏まえており、単なるナショナリスト的発言ではない」

3つ目に、機関投資家や消費者からも、企業に対してサプライチェーンの把握を求める声が上がっている。企業は、供給網上のはるか遠くにある企業が、温暖化ガスの排出や労働環境に十分配慮しているかに目を光らせることを迫られており、そのためのコストが発生している。

【(下、3月31日公開予定)に続く】

By David Pilling, Harry Dempsey and Peter Campbell in London and Kana Inagaki in Tokyo

(2021年3月27日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053

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スエズ運河の通航再開 現地当局、渋滞解消には「3日半」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR29C6T0Z20C21A3000000/

『【イスマイリア(エジプト北部)=久門武史】エジプトのスエズ運河で座礁した大型コンテナ船「エバーギブン」の離礁が成功し、29日夕(日本時間30日未明)に運河の通航が再開した。23日朝の座礁から6日あまりを経て、アジアと欧州を最短距離で結ぶ海運の大動脈が正常化に向かう。

スエズ運河庁のラビア長官が29日夜、同庁の所在地イスマイリアで記者会見を開き、運航再開を発表した。運河内や両端で足止めされた船は計422隻にのぼるとし、通過し終えるのに3日から3日半かかるとの見通しを示した。通航が再開した29日午後6時から30日午前8時までに113隻を通過させるとした。

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スエズ座礁船「離礁に成功」、運河庁 「通航再開を宣言」

運河再開後、記者会見に臨むスエズ運河庁のラビア長官(29日夜、イスマイリア)

ただ渋滞の解消がスムーズに進むかは不透明で、混乱の収束に時間がかかるとの見方は強い。コンテナ船世界最大手のAPモラー・マースク(デンマーク)は29日の顧客向け通知で、6日以上かかる可能性を指摘した。

一方、ラビア氏は6日あまりに及んだ運河遮断によるスエズ運河の損失が1日あたり1500万ドル(約16.5億円)になるとの試算を示した。「この事故に関わった当事者が負担する」と述べた。

運河庁は28日の満月で満潮時の水位が特に上がる大潮の機を利用し、タグボートで座礁していた船を動かした。29日未明にまず船尾を岸から102メートル離し、午後に船首を離礁させて船体を再浮上させた。エバーギブンは運河の中間にあるグレートビター湖に移動済みで、ここで損傷状態などを点検する。

29日、完全に浮上したコンテナ船「エバーギブン」(スエズ運河)=ロイター

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Nikkei Asia

スエズ運河は国際海運の要で、日本などアジアと欧州を結ぶ主要な航路になっている。スエズ運河庁によると19年の通航貨物量は10億3119万トンにのぼる。日本を含む極東を目的地とする貨物量は19年に約1億3000万トンと、5年前から倍増した。重量ベースではコンテナが5割近くを占め、原油関連なども多い。これまで運航再開時期が不透明で、供給網(サプライチェーン)寸断の懸念が高まっていた。
多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

池内恵のアバター
池内恵
東京大学先端科学技術研究センター 教授
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ひとこと解説

ハラハラしましたがとにかく一件落着。中東諸国はチョークポイントなど地政学的重要性をいわば「資源」として政権を運営しています。

2021年3月30日 8:35

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滝田洋一
日本経済新聞社 編集委員
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分析・考察

チョークポイント(海の要衝)としてのスエズ運河の年間通行数は2万隻。パナマ運河は同じく1.4万隻。それに対して日本への原油などの輸送路であるマラッカ海峡は年間12隻です。マラッカ海峡は中国が海の縄張りを主張する九段線のお隣です。それと中東から日本に運ばれる原油の8割が通るホルムズ海峡はタンカーが年間5000隻通過します。
海の安全は掛け声だけでは実現しません。海洋における法の支配や航行の自由を基本とする、米国などの友好国と足並みをそろえて、安全保障の体勢を強化することが何より肝心です。

2021年3月30日 10:17

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小平龍四郎
日本経済新聞社 編集委員
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別の視点

記事には「6日あまりに及んだ運河遮断によるスエズ運河の損失が1日あたり1500万ドル(約16.5億円)になる」との紹介があります。企業などのもとに荷物が予定通り届かないことの間接的な機会損失を含めれば、さらに大きな金額になるでしょう。エジプト一国が管理する運河が世界経済の中で果たしている役割の大きさを、コンテナ船座礁は知らしめました。今後は安全運航に向けた対策が必要とされます。テロ対策などの議論も欠かせないでしょうね。

2021年3月30日 8:04 』

日EU、途上国の脱炭素支援で協力 今春にも枠組み

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE283OA0Y1A320C2000000/

 ※ こういう風に、絡めとられて、徐々に相手の思うがままの方向に誘導され、気づけばがんじがらめで、身動きが取れない状態にされて行く…。

 ※ 本来は、一国の「エネルギー政策」は、自国が「国内のエネルギー資源」「国外のエネルギー資源」「国内の外貨獲得能力」「自国の技術力」などを勘案して、自主的に決定していくべきもののはずだ…。

 ※ それが、「脱炭素」「温暖化対策」ということで、強力に「タガをはめられる」ことになる…。

 ※ 元来、人的つながり、金融上のつながり、技術上のつながりが深かった日本国も、間接的に「コントロールされる」ことになって行く…。

『日本と欧州連合(EU)が今春中にも脱炭素で包括的な協力を進める枠組みを創設する見通しになった。アジアなど途上国への再生可能エネルギーの導入支援や新技術の開発で連携する。2050年に温暖化ガスの実質排出量をゼロにする目標を掲げる両者で相乗効果を狙う。

EU側が日本政府に「アライアンス(連合)」を打診した。枠組みの形態や協力案件について当局間で詰めの協議をしている。

東南アジアや南アジアなどの新興国や…

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東南アジアや南アジアなどの新興国や途上国に再生エネや新エネルギーの導入を促すことを想定する。途上国や新興国は安価な石炭火力への引き合いがなお強い。日欧は政府開発援助(ODA)などで脱炭素の施策を後押しする。

日EUの得意分野を生かした新技術の共同開発も見据える。日本は二酸化炭素(CO2)を地下に埋め大気中への排出を減らす手法の研究を進めている。アンモニア燃料を活用した発電技術にも強みがある。欧州は再生エネの運用ノウハウで先行する。

アジアの新興国は温暖化ガスの排出削減で重要になる。例えばインドのCO2排出量は40年を越えても増加が続くと予測されている。安価な蓄電池の導入が広がれば30年の直後にピークを迎えるとの試算がある。

インドは石炭への依存度が高いが、太陽光発電などの再生エネの拡大を計画している。一般に石炭火力発電と比べ高コストだが、安価な蓄電池を供給すれば同程度に抑制できるという。

菅義偉首相は20年秋、50年の温暖化ガスの実質排出ゼロ目標を打ち出した。EUからも脱炭素に前向きだと受け止められ、有力な連携相手として浮上した。

日本の気候変動の対策は欧州などから遅れが指摘されてきた。東日本大震災後に原子力発電所が相次ぎ停止した日本は化石燃料からの脱却が課題になっている。

米欧は日本による石炭火力の輸出支援も問題視していた。エネルギー需要の旺盛な東南アジアなどに輸出し、各国の排出量が高止まりする恐れがあった。政府が輸出支援の全面停止の検討に入り、足並みをそろえやすくなった。

6月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)は脱炭素が議題になる見込みだ。11月には第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)が控える。米国を含めた日米欧で脱炭素の国際協調を主導する道筋を描く。

EUは温暖化対策が不十分な国からの輸入品に価格を上乗せする「国境調整措置」を検討している。透明性のある制度が構築できれば、世界全体での脱炭素に貢献できるといった狙いがある。日本に協議を持ちかける可能性もある。

日本は31日に初会合を開く有識者会議で国境調整措置を含めたカーボンプライシングの議論をテーマのひとつに据える。現時点で「新たな貿易摩擦を生む可能性がある」などとして慎重論が根強い。

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この記事の英文をNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Spotlight/Environment/Climate-Change/Japan-and-EU-to-ally-on-aid-for-Asia-decarbonization?n_cid=DSBNNAR

ロシア、対欧輸出に暗雲 脱炭素 資源大国揺さぶる 環境税で年6500億円損失も ガス管建設への米反対も鮮明に

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR18AR20Y1A210C2000000/

 ※ こういう記事を読むと、「脱炭素」というものが、決して「温暖化対策」というだけの話しでは無く、「国家戦略」に基づいた「敵対陣営の封じ込め」策でもあることがよく分かる…。

 ※ そして、さらには、「敵対陣営」だけに向けられているものでは無く、「特定国の経済活動」を弱めようとするものでもあることにも、注意しておいた方がいい…。

 ※ おそらく、日本国も標的になっているはずだ…。

 ※ そういう中を、搔いくぐって、日本国の「国家戦略」を、策定・実行していく必要がある…。

『【モスクワ=石川陽平】資源大国ロシアの経済を支える対欧州輸出に暗雲が垂れこめてきた。バイデン米政権は欧州向け天然ガスパイプライン計画への反対の姿勢を鮮明にした。欧州連合(EU)が温暖化対策の不十分な国からの輸入品に対して導入する事実上の関税による損失は60億ドル(約6500億円)に達するとの試算もある。米国との対立激化と脱炭素化の潮流がガスや石油に依存するロシア経済を揺さぶっている。

「もし、これ…

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「もし、これ(ガスパイプラインの建設作業)が続くなら、制裁を科すかどうか決定を下す」。ブリンケン米国務長官は24日の記者会見で、ロシア産天然ガスを欧州に輸出するノルドストリーム2の完工を阻止する強い意思を強調した。前日のマース独外相との会談でも、建設に参加する欧州企業への制裁について警告したという。

バルト海海底を通ってドイツ北東部に至るノルドストリーム2は輸送能力が年550億立方メートルで、ロシア政府系のガスプロムが年内の完工をめざしている。事業にはドイツなど欧州企業も多数参加する。9割以上が建設済みだが、トランプ前米政権に続いてバイデン政権も強硬に反対し、事業の行方は一段と不透明になってきた。

バイデン政権はノルドストリーム2の阻止で「敵対国」とみなすロシアの勢力封じ込めを狙う。ロシアはほぼ同じルートで稼働済みのノルドストリームと合わせて、ガスプロムの対欧(トルコを含む)ガス輸出量の約半分を担えるようになるとの目算が外れ、欧州への資源輸出戦略の修正を迫られる可能性がある。

さらに、パイプライン以上に対欧輸出の打撃になりそうな問題が、EUが加速する「脱炭素化」だ。EUは23年までに規制が緩い国からの輸入品に対して生産時に出した二酸化炭素(CO2)の量に応じて関税や排出枠の購入義務を課す「国境炭素調整」を導入する方針だ。EU向けが輸出総額の4割を占めるロシア経済には痛手となる。

特に輸出総額の4分の3を占める石油など化石燃料と素材産業への悪影響が懸念される。有力紙・独立新聞は、EUの「国境炭素調整」導入による企業の損失額が年30億~60億ドルになる可能性があるとの試算を伝えた。危機感を募らせるロシアは官民ともに温暖化対策の強化を急ぎ始めた。

政府は2月中旬、「温暖化ガス排出規制法案」を基本承認した。CO2の排出量が多い企業に排出量の算出と報告を義務付け、排出削減への投資を促進するための法的基盤も定める。国内での本格的な排出枠取引にもようやく道を開く内容だ。

クリーンな次世代エネルギーとして注目される水素の輸出にも乗り出す。エネルギー省幹部は日本経済新聞に対し、2035年に年200万トンを生産し、欧州やアジアに輸出する目標を明らかにした。原子力会社ロスアトムなど各社が開発に着手し、対日輸出も検討している。

民間ではアルミニウム世界大手のルサールが、50年に事業活動から排出されるCO2を実質的にゼロにする「カーボンニュートラル」を実現する目標を明らかにした。水力発電の利用を広げ、製造工程で炭素を使わない新たな技術も年内に開発する。鉄鋼大手のセベルスターリは30年までの排出削減計画の策定に着手した。

温暖化対策は石油や天然ガス企業にも広がる。石油大手ルクオイル幹部は50年までに「カーボンニュートラル」を達成する長期目標の策定に着手した。ガスプロムも30年までのCO2排出管理の工程表を策定したとしている。

ただ、EUの「国境炭素調整」は、脱炭素化がロシア経済に与える脅威の始まりにすぎないとの見方が出ている。

化石燃料の利用を減らす動きは環境保護に積極的なバイデン政権が誕生した米国や中国、日本などアジア各国でも加速してきた。将来、連邦予算の約4割を担う化石燃料部門の利益が減少すれば、資源の富に頼ってきたプーチン政権の統治モデルは揺らぎかねない。

プーチン氏は世界での化石燃料の利用停止について「これから30~50年は非現実的だ」と指摘するが、政権は警戒を強めている。ノワク副首相は20年12月、石油ガスの利用減少は避けられず「いまある資源の現金化(生産・販売の拡大)にもっと注意を向けるべきだ」と述べ、開発を急ぐよう焦りをにじませた。

アルケゴス創業者ホワン氏と金融市場の死角(NY特急便) 米州総局 伴百江

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN3006O0Q1A330C2000000/

 ※ 「ヘッジファンド」じゃ無くて、「ファミリーオフィス」だ…、とか、どんなに規制の網を掛けても、こういう輩は、それを搔いくぐる…。

 ※ そしてまた、「儲けの匂いを、嗅ぎつけて」、蜜にアリが群がるように、大手が寄って行く…。

 ※ ビッグ・ネームであれば、なお更だ…。

 ※ 一時は、濡れ手に粟のぼろ儲けだったんだろうが、「逃げ遅れました…。」

 ※ そういう話しの、ようだな…。

『9日の米株式相場は3営業日続伸。投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントが投資損失から資産の投げ売りを余儀なくされ、取引先の野村ホールディングスやクレディ・スイス・グループが巨額損失を計上する可能性があると発表。いったんは相場全体を押し下げたが、新型コロナウイルスのワクチン普及への期待から持ち直した。

アルケゴスの創業者ビル・ホワン氏とはどんな人物か。市場関係者の間ではこの話題で持ちきりだった。あまり知られてい…

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あまり知られていない会社が世界の大手金融機関に巨額の損失をもたらすほどの打撃を与える出来事は、米金融市場におけるふたつの死角に光を当てた。

一つがホワン氏が運用していたヘッジファンド会社の系譜だ。アルケゴス設立前にホワン氏が携わったタイガー・アジア・マネジメントは、世界に広がる「タイガー・カブ」の一つだ。これはヘッジファンド業界のレジェンドといわれるジュリアン・ロバートソン氏が1980年代に設立したタイガー・マネジメントの運用担当者が、同氏の助言やシードマネーなどを受けて独立したヘッジファンド運用会社を指す。

すでにタイガーの子供から孫、ひ孫までカブが世界中に50社ほどあり、ロバートソン氏の運用哲学を引き継ぎながらタイガーの名声を武器にヘッジファンドを運用している。ホワン氏が2001年に設立したタイガー・アジアは10年ほどで当地の業界でも最大規模に成長した。アジアでヘッジファンド運用に関わったある弁護士は「タイガー・カブだから巨額の取引をするだろうとみた投資銀行が、こぞって融資や取引サービスを提供したからだ」と指摘する。

タイガー・アジアとの取引に関わったある市場関係者は「日本の証券会社はタイガー・アジアの日本株売買注文で巨額の手数料を稼いでいた」という。ゴールドマン・サックスから野村に至るまで、ホワン氏の運用するアジア株ファンドの株式売買でタイガーの七光りの威力に期待していたのだろう。

ワンマン経営とされたホワン氏がインサイダー取引疑惑で香港の証券規制当局と米証券取引委員会(SEC)の摘発を受けてからは、タイガー・アジアで働いていた日本人を含む従業員の多くが会社を去り、タイガーの威光は消えたかと思われた。

ホワン氏はインサイダー情報を違法に利用して中国の銀行株を空売りした疑いで、12年に4400万ドルの制裁金をSECに支払って和解した。こうした「前科」がありながら、アルケゴスと取引した野村やクレディ・スイスは法令順守やリスク管理のあり方が問われそうだ。

注目されたもう一つの死角が「ファミリーオフィス」だ。アルケゴスは、富裕な個人投資家や家族の資産を運用し、税務や寄付などの助言なども請け負うファミリーオフィスという分類だ。ヘッジファンドと似たような運用をしながら、保有株のSECへの報告など多くの規制が免除されている。巨額の投資ポジションも開示されない状況で投資銀行が手数料目当てにこぞってアルケゴスと取引したことが、今回の相次ぐ追い証発生につながった可能性がある。

過去数年間にヘッジファンドがファミリーオフィスに転換する例が相次いでおり、「次のアルケゴス」が出てもおかしくない。SECは規制を見直す必要があるかもしれない。アルケゴスを巡る巨額損失は長い間米金融市場の死角となっていた問題をあぶり出した。(ニューヨーク=伴百江)

北京五輪ボイコットは起きるのか(The Economist)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM280X60Y1A320C2000000/

『2022年冬季五輪の開催地に中国の北京が選ばれた15年、中国の人権問題を理由に国際オリンピック委員会(IOC)の決定を批判する声が一部で上がった。中国は開催地決定のタイミングに合わせて、数週間前から全土で数百人の市民活動家を一斉検挙していた。

中国の人権状況や北京五輪開催についてインドで抗議する亡命チベット人たち=AP

だが当時、五輪誘致を巡って中国と争っていたのは同じく独裁国家のカザフスタンだった。ノルウェーなどの民主主義国家はすでに撤退していた。北京五輪の決定から2年も経たないうちに中国が新疆ウイグル自治区に強制収容所を建設し、宗教観や文化的価値観の違いを理由に少数民族ウイグル族を100万人以上収容するとは誰も想像すらしていなかった。

IOCの決定以降、西側諸国の対中姿勢は著しく硬化している。米国は21年1月、中国政府によるウイグル族の弾圧を国際法上の犯罪となる「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と認定した。3月22日には、ウイグル族への弾圧に関与した中国当局者に制裁を科すと表明し、英国、カナダ、欧州連合(EU)の制裁発表と足並みをそろえた。西側諸国が中国の人権問題を巡り異例の協調制裁に出た格好だ。

中国が香港に対する締め付けを強め、世界各地で自由主義的な規範を揺るがす姿勢を強めていることにも、西側はいら立ちを募らせている。22年2月4日に開幕する北京冬季大会は、五輪史上最も物議をかもす大会の一つとなりそうだ。

米国は1980年、ソ連のアフガニスタン侵攻に抗議してモスクワ夏季五輪に選手を派遣しなかった(東側諸国はその報復として84年に米ロサンゼルスで開催された夏季五輪をボイコットした)。だが、北京五輪をボイコットしそうな国は今のところない。また、米国、カナダ、欧州では活動家や一部の政治家が開催地の変更を求めているが、実現の兆しはない。

「ジェノサイド(民族大量虐殺)五輪」との呼び声も
IOCは五輪大会は政治の場ではなくスポーツを競う場であるとして、開催決行を表明している。スポンサー企業も協賛決定を覆してはいない。しかし、開幕が近づくにつれ、様々な形のボイコットを求める声が強まりそうだ。

北京で夏季五輪を開催した08年には、スーダン西部のダルフール紛争で大量虐殺に関わっていたスーダン政府を中国が支援していたため、同大会を「ジェノサイド五輪」と呼んだ活動家もいた。現在、新疆ウイグルでの非人道的な行為に殺害は含まれていないものの、「ジェノサイド五輪」という呼び名はより根強く残りそうだ。

こうした動きとは距離を置く国の指導者や選手もいるだろう。バイデン米大統領はこの問題にどう対応するかをまだ表明していない。だが、中国によるウイグル族の弾圧に関する米国のこれまでの発言を考えると、同大統領や政権幹部が出席することはなさそうだ。共和党のミット・ロムニー上院議員は3月、米国は選手団を北京に送るべきだが、選手の家族以外は現地訪問を自粛してほしいと呼びかける記事を寄稿した。

いずれにせよ中国は、新型コロナウイルスの感染再拡大を警戒して厳しい入国管理の維持を決定する可能性がある。新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)を受け、日本は3月20日、7月に開幕する東京五輪に海外からの観客を受け入れないと発表した。

北京五輪のスポンサー企業に対する圧力は今後強まりそうだ。ドイツに拠点を置く亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」のズムルタイ・アルキン氏は他の活動家とともにスポンサー企業「1社1社」に接触し、必要な場合には「公に名指しして批判する」と述べた。

スポンサー企業に接触する人権活動団体

彼らが最初に接触したのは、民泊仲介大手の米エアビーアンドビーだ。同社は米コカ・コーラや韓国のサムスン電子、米ビザなどとともに北京五輪の最高位スポンサーであり、エアビーがIOCとスポンサー契約を結んだ19年11月にはウイグルで新設された強制収容所がすでによく知られるようになっていた。

3月23日、チベット、ウイグルをはじめ中国が関わる問題を巡って活動する190以上の団体がエアビーのブライアン・チェスキー最高経営責任者(CEO)に公開書簡を送り、北京五輪に関われば「社名を汚すリスク」を冒すことになるとしてスポンサー降板を求めた。エコノミスト誌は同社に取材を求めた。だが、この書簡に返答することも、北京五輪に関してコメントすることもなかった。

エアビーの広報担当者は同社が1月に出した声明に触れた。その中で同社経由で部屋を貸し出す中国のホストの中に、同社ポリシーに違反して少数民族の宿泊を断ったホストがいることを認めた。この声明によると、差別的とみられる宿泊物件は同社プラットフォーム上から除外される。

同様の書簡は米菓子大手マースリグレーのグラント・リードCEOにも送られており、近く公表される予定だ。同社は19年12月、チョコレート菓子「スニッカーズ」を北京五輪の「公式チョコレート」とすることで北京の五輪組織委員会と合意した。同社にコメントを求めたが、回答はなかった。また、コカ・コーラとビザの社会的責任を担当する幹部にも五輪のスポンサー契約に関して取材を申し入れたが、回答はなかった。

世界ウイグル会議のアルキン氏は3月18日、チベット問題の人権活動家らとともにIOC幹部とオンライン会議を開き懸念を表明した。IOCは15年に活動家に対して、開催地選定期間中に中国当局から人権に関して「約束」を取り付けており、五輪憲章は尊重されると確信していると説明した(五輪憲章には、「普遍的で根本的な倫理規範の尊重」や「人間の尊厳の保持」を推進するとある)。夏季五輪が開催された08年に中国はチベットで起きた騒乱を力ずくで弾圧したが、IOCは大会期間中に中国の人権侵害に関して発言する際には慎重姿勢を崩さなかった。

中国の対外的行動が五輪の行方に影響

IOC幹部は、大会をボイコットしても選手が犠牲になるだけで効果はないという。実際、ソ連はモスクワ五輪後8年間アフガニスタンから撤退しなかった。IOCはアパルトヘイト(人種隔離政策)時代の南アフリカに五輪参加を禁止したが、それは国連主導で広がっていた世界的な動きに歩調を合わせたものだとしている。もっとも、南アには中国のような政治的、経済的な力が欠けていた。IOCのバッハ会長は3月、IOCは「世界を統治するスーパー政府機関ではない」と発言している。

活動家らが恐れているのは、08年の北京夏季五輪の再現だ。中国は自国の力を象徴的に見せつける場として同大会を利用し、開会式では数千人の兵士を登場させた。なかには、チベット民族などの少数民族の伝統衣装を身につけた子どもたちが中国国旗を掲げる場面もあった。北京夏季五輪は、超大国への階段を上り始めた中国の国際舞台へのお披露目会だった。

しかし、強国として自信をつけた中国は新たな敵をつくった。中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長がカナダで拘束されたことを受けて、中国はカナダ人の元外交官マイケル・コブリグ氏と企業家のマイケル・スパバ氏を国内で拘束した。両氏が釈放されなければ、冬季五輪で数々の実績を残しているカナダはもとより他の国々でも、中国への反発が広がるだろう(2年以上収監されている2人のカナダ人は先ごろ、1日だけ開かれた公判に出廷した)。

中国がオーストラリアに経済的圧力をかけ続ければ、同国で北京五輪のボイコットを求める声が高まるだろう。ウイグルの人権問題を巡って対中制裁を科した欧州では、中国が3月22日に対抗措置としてEUの議会関係者や学者らに制裁を科したことに対して憤りの声が上がっている。北京五輪のボイコット運動が勢いを増すとすれば、それは国内での人権侵害と同様に、対外的な行動が招いた結果でもある。

(c)2021 The Economist Newspaper Limited. March 27, 2021 All rights reserved.

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韓国系米国人カリスマ、神対応の衝撃 日欧2社逃げ遅れ

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL3019S0Q1A330C2000000/

『先週からニューヨーク株式市場はざわついていた。26日午後、円換算で兆円規模の相対取引(ブロックトレード)が実行されたと話題になった。その実態が明るみに出たのが日本時間29日だ。

インサイダー取引の「前科」を持つ韓国系米国人のカリスマファンドマネジャーのビル・ホワン氏に、日米欧の大手投資銀行が振り回された。ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、クレディ・スイス、ドイツ銀行、そして「NOMURA」だ。

米系2社は26日に早々と投げ売りし、日欧2社が逃げ遅れた。ドイツ銀行は「損失は軽微」と発表している。

使われた金融商品は専門用語でスワップ、日本では差金決済取引(CFD)という名で個人投資家に人気がある。証拠金を積めばレバレッジをかけて取引でき、結果としては売買の差額だけが決済対象となる。今回のケースではレバレッジが8倍程度とされる。匿名性も魅力で、名前を公表せずに大型取引が可能だ。

大手投資銀行は売買額を膨らませ、総額3兆円ともいわれる規模になっていたようだ。ホワン氏のカリスマ性がプロの間では鮮明で、投資銀行の営業部門は競って受注に奔走したとみられる。コンプライアンス(法令順守)部門の抵抗があっても営業部門が力ずくで取引に突き進むことは、筆者の経験からも想像に難くない。取引から得られる手数料は円換算で100億円を下らないだろう。

ただ、損失リスクも負うことになる。このため誰かが売りに走ると、ドミノ式の連鎖現象が発生しやすい。高値警戒感や増資発表などで下げ始めた米国や中国のネット関連の有力銘柄の値動きを警戒したホワン氏自ら売り始めたことが、大手投資銀行の見切り売りを誘発した。

ホワン氏はかつてのインサイダー取引で大手投資銀行のブラックリストに載っていた。第一線から退き自分の財産運用に徹するようになってからは、熱心なクリスチャンとして「神と社会への奉仕のための投資」を標榜してきた。「私はカネより神を愛する」と公言し、投資収益はキリスト教会へ喜捨していた。

米国証券取引委員会(SEC)も事態を注視する。アルケゴス・キャピタル・マネジメントは正確にはヘッジファンドではなく資産管理会社なので「シャドー(影の)ヘッジファンド」とも呼ばれる。それゆえ情報開示義務はなく、規制をすり抜けやすい。富裕層の資産管理会社は、そもそも保守的な運用で資産を守る役目を果たしていたが、最近は積極的運用にも手を広げている。SECとしては、トランプ前米大統領時代の規制緩和が骨抜きにしたと映る。元SEC幹部はテレビで「スタッフを減らされ、要検査対象の1割程度しか実行できなかった」と振り返る。その反動で、ゲンスラー新SEC委員長が、バイデン新政権のもとで規制強化に乗り出すキッカケにもなりそうだ。ウォール街にとっては懸念材料となった。

今回の一件は、システミックリスクに発展する可能性は低いと市場ではみられている。しかし、トランプ時代の規制緩和により生じた規制の抜け穴の全貌は不明だ。思わぬところに局所的リスクの塊が残っているかもしれない。投資家は身構えている。

豊島逸夫(としま・いつお)

豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuotoshima@nifty.com

豊島逸夫が語り尽くす 金 為替 世界経済
出版 : 日経BP
価格 : 1,045円(税込み)
日経電子版マネー「豊島逸夫の金のつぶやき」でおなじみの筆者による日経マネームック最新刊です。

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<独自>中国艦艇、レーダー切り航行 尖閣周辺、実戦想定の動き

https://news.yahoo.co.jp/articles/ac2e64cf0e417b41843b176a7503ff9fee541878

『尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の海域を航行する中国軍の艦艇が入れ替わる際、自衛隊や米軍に動きを察知させないためレーダーを切って航行していることが29日、分かった。実戦を想定した動きを強めているといえる。こうした動きは尖閣諸島周辺の領海侵入を繰り返す海警船と連動しており、防衛省は警戒・監視を強化している。複数の政府関係者が明らかにした。

【図でみる】尖閣諸島は日本領であるということを示した地図

 政府関係者によると、実戦を想定した動きを見せているのは、尖閣諸島北方約90キロの北緯27度線付近の海域を航行する中国軍艦艇。この海域には常時2隻が航行しており、尖閣諸島周辺で活動する海警船に不測の事態があった場合に備えているとみられている。常に同じ艦艇が航行しているのではなく、一定の時間が経過すれば別の艦艇に入れ替わっている。

 2、3年前から、この海域に向かう中国軍艦艇は出港時から水上レーダーや対空レーダーを作動させずに航行。海域に到着後にレーダーを作動させ、警戒・監視に当たるようになったという。

 レーダーを作動させずに航行するのは、漁船や商船などとの衝突事故の可能性が高まる危険な行動だ。政府関係者によると、有事ではこうした行動をとるケースもあるが、平時には極めて異例だという。

 自衛隊や米軍は、レーダー波を手掛かりに艦艇を識別しており、中国軍艦艇の動きは日米を攪乱する目的があるとみられる。北緯27度線付近の海域を航行する中国軍艦艇が、いつ入れ替わったか分かりにくくすることで、中国海軍の全貌を日米につかませないようにする意図があるとの分析もある。

 また、一部の中国軍艦艇は日本製の商船用レーダーを使用しているという。これも艦艇の識別を避けるための措置の可能性がある。

 自衛隊と米軍はレーダー波による中国軍艦艇の識別のほか、偵察衛星などで動向を警戒・監視している。ただ、軌道周回する偵察衛星は、東シナ海での中国軍艦艇の動きを捕捉できない時間帯もあり、中国側がこうした時間帯を見計らったかのように艦艇を出港させる動きもあるという。政府は警戒・監視を一層強化する必要に迫られている。

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中国外交トップの「騒ぎ立て」は演出?トランプ政権対中ブレーン、米中会談の裏明かす

https://www.epochtimes.jp/p/2021/03/70661.html

 ※ 米中のどちらから、協議を「要請」したのかについてすら、情報が錯綜している…。

 ※ 発表内容は、もとより、「協議の性質の位置付け」「協議の場所」「協議についての、情報発信」…、その全てが「対外宣伝」及び「自国民への宣伝」だ…。

 ※ そういう「情報戦」の中から、「真実のカケラ」を掬い上げるのは、容易ではない…。

※ この 余茂春(ヨモジュン、マイルズ・ユー)氏 は、前トランプ政権で「中国側の戦略を熟知する軍師、指南役」と評価されてた人だ…。中国側からは、忌み嫌われていて、「民族の面汚し」「裏切り者」とか、酷い言葉で罵られていた…。それだけ、「痛いところ」を突かれることが、多かったんだろう…。

『ポンペオ前国務長官の中国政策首席顧問を務めた余茂春(マイルズ・ユー)氏はこのほど、米中アラスカ会談は中国側の要請で行われたものだと明かした。さらに、北京は米新政権がトランプ政権の対中政策を転換させると期待していたが、その期待が打ち砕かれたため、会談を利用して「騒ぎ立てた」と指摘した。

マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)前国務長官の中国政策首席顧問を務めた余茂春(マイルズ・ユー)氏は今年1月、トランプ政権の政権交代で辞任した後、ポンペオ氏と共にワシントンのシンクタンク、「ハドソン研究所(The Hudson Institute)」に所属している。

会談は中共側の懇願、「騒ぎ立て」外交は失敗

18日に行われた米中アラスカ会談の前、中国外務省の趙立堅報道官は「中国側は米国側から両国間上層戦略対話の要請を受けた」と主張していた。

しかし、ユー氏は台湾通信社「中央社」のインタビューで、会談はそもそもは中国側が米国に開催を懇願したものだと述べた。さらに、米中外交トップ会談の数週間前から、北京はすでに米国の対中政策を覆すことが不可能だと知っていたと明かした。

「北京の当初の主な目的は、バイデン政権に前トランプ政権の対中政策を全面的に覆すよう働きかけることだった。しかしバイデン政権は新疆、チベット、台湾、香港、貿易、南シナ海などの重要問題において、基本的に前トランプ政権の政策を継続させている。希望が打ち砕かれた北京側は逆ギレし、アラスカ会談を利用して米国を罵倒し、国内での宣伝効果を狙った」と説明した。

同氏はまた、会談に参加した中国の外交担当トップ、楊潔篪氏はこれまでの「穏やかで、礼儀正しく、質素な」イメージを一変させて戦狼になったのには、間違いなく習近平氏の指示によるものであると指摘した。

ユー氏は米中間のケンカは悪いことではないと考えている。「アラスカで感情を爆発させた中国の言動は、中国の外交の失敗を示した。中共に対して少しでも幻想を抱いていた米国人や各国政府にとっても良い授業となったはずだ」と述べた。

「米国の対中政策は変わらない、共産主義に出口はない」
米中関係の将来について、ユー氏は北京の行動が変わらなければ、どの政党がホワイトハウス入りしても、米国の対中政策は基本的に変わらないと指摘した。

「米国民は中国共産党の統治と米中関係の本質について新たな認識を持つようになった。このことは米国の外交政策にとっては非常に強力な礎と原動力になるだろう」

同氏は世論を反映する米国議会でも、過去数年間に可決された対中関連法案が非常に一貫していることから、議会の対中見解は基本的に一致していることがわかると説明した。

「つまり、政党を問わず、また誰が大統領になろうと、みなこの現実を尊重せざるを得ない」と付け加えた。

ユー氏はバイデン政権がトランプ前政権の対中政策を継続するよう大きな期待を寄せている。

同氏はさらに「もし中国が国際社会のルールを守らなければ、世界でますます孤立することになるだろう」と強調した。

ユー氏は、「共産主義は一種の幻想的な承諾でしかなく、中国では未来がないのだ。その点に関しては中国の人々はみな知っている。共産党内の多くの人々もそれを知っている。しかし、皇帝が服を着ていないという現実を暴く勇気と度胸のある人が誰もいないだけだ」と述べた。

ユー氏は、台湾は非常に健全な社会であり、民主主義のモデルであるとし、「中国人は台湾から学ぶべきだ」と述べた。

ポンペオ氏は辞任する前、米台間の交流制限を解除した。

(大紀元日本ウェブ編集部)』

パンデミック国際条約を提唱 連携して備え―23カ国首脳ら

『【ブリュッセル時事】世界23カ国の首脳と欧州連合(EU)、世界保健機関(WHO)のトップが、各国メディア(電子版)に29日掲載された連名の寄稿文で、将来の新たなパンデミック(世界的大流行)に連携して備え、克服するための国際条約締結を提唱した。

独が封鎖延長、計5カ月半に 第3波到来、変異ウイルス猛威

 新型コロナウイルス対応で世界各国の歩調が合わず、ワクチン争奪などで対立も生じたことを踏まえた。感染拡大を警告する仕組みのほか、データ共有や研究、ワクチンや治療薬生産などで国際協力強化を目指す。
 寄稿文では「この脅威に単独で対処できる政府や国際機関は一つもない」と強調。「新型コロナがわれわれの弱さや対立につけ込んだ今、平和的協力のために国際社会として団結しなければならない」と訴えた。
 ミシェルEU大統領とテドロスWHO事務局長が30日、オンラインで記者会見し、国際条約構想を説明する。
 英国、ドイツ、フランスをはじめとする欧州各国のほか、韓国やインドネシア、アフリカや中南米諸国の首脳らが寄稿文に名を連ねた。一方、日本や米国、中国、ロシアは加わっていない。 』

ミャンマー国軍と少数民族、衝突拡大 空爆で3000人越境

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM294720Z20C21A3000000/

 ※ こうなると、もはや、軍事クーデターvs.反対デモという構図じゃ、無くなって来たな…。

 ※ 内戦に突入の”目”も、出てきた…。

 ※ いずれ、どういう勢力が、「武器供給」しているのか、注視する必要がある…。

 ※ 某国の動きも、気になる…。パイプラインの確保のために、軍事介入する…、という可能性もあるからな…。

 ※ 下記宮崎さん情報によれば、某国も「一枚嚙んでる」らしいしな…。

『【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマー国軍と、少数民族武装勢力の衝突が拡大している。武装勢力はクーデターに反対する市民の抵抗運動に呼応して、国軍への攻勢を強めている。

タイ国境に近い東部カイン州で27日午前、カレン民族同盟(KNU)の傘下組織が国軍拠点を制圧したのに対し、国軍は同日夜、戦闘機で空爆して対抗。28日には約3000人の住民が隣国タイに逃れる事態となった。北部カチン州でも別の少数民族の勢力が国…

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北部カチン州でも別の少数民族の勢力が国軍拠点を攻撃した。

タイのプラユット首相兼国防相は29日、ミャンマーからの避難民の流入拡大に備えていると明かした。記者団に「避難民流入は好ましくないが、人権の観点から状況を注視している」と述べた。

ミャンマーでは1948年の独立直後から民族紛争が続き、約20の少数民族武装勢力が国軍と衝突を繰り返している。カレン族を主体とするKNUは有力な勢力の一つで、タイ国境に近い東部カイン州内に勢力圏を持つ。

KNUによると、27日夜に空爆を受けたのはKNU第5旅団の支配地域にある7つの村で、3人が死亡した。空爆は28日も続いた。約1万人の住民が避難を強いられ、このうち約3000人がタイに越境した。

第5旅団は27日午前にカイン州内の国軍拠点を制圧し、その後「クーデターに反対する市民の抵抗を支持する。KNUには国民を守る責務がある」との声明を出していた。同日は、国軍が重視する国軍記念日の軍事パレードがネピドーであり、国軍の統治に反発する市民が全土で抗議デモを行っていた。

KNUは3月初旬から、勢力圏近辺の抗議デモに武装要員を派遣し、治安部隊からデモ隊を保護していた。国軍への反発を強める都市部の一部の若者は、KNU支配地域に向かい、軍事訓練を受けているとされる。

北部カチン州でもカチン族の武装勢力、カチン独立軍(KIA)が国軍への攻勢を強めている。現地報道によると、KIAは3月中旬以降、国軍の拠点を相次いで攻撃しており、このうち複数の拠点を制圧した。

デモ隊に対する治安部隊の武力弾圧がやまないなか、市民らの間でも少数民族武装勢力への期待が高まっている。SNS(交流サイト)では「国軍を打倒するため、武装勢力の力を借りて戦うべきだ」と訴える市民らの声が相次ぐ。

拘束された民主化指導者アウン・サン・スー・チー氏が党首を務める国民民主連盟(NLD)の議員らが組織した「連邦議会代表委員会(CRPH)」は17日、すべての武装勢力について非合法組織の指定を解除するという内容の声明を発表した。そのうえで「武装勢力が市民を保護してくれていることに感謝する」と述べた。

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慎泰俊
五常・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
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ひとこと解説

ミャンマーは100以上の民族からなる多民族国家(多数派であるビルマ族が7割弱)、今回のクーデター以前から各民族団体のごく一部の武装勢力が独立闘争を行っていました。この記事でも書かれているように、一部の若い人々はこの武装勢力から軍事訓練を受けていますが、その理由としてよく聞かれるのは「国際社会は結局何もしないので、最後は自分たちが武器を取って戦うしかない」というものです。この言葉を聞いて、自分の無力を思いました。

緊急事態であるのは理解しますが、「敵の敵は味方」の論理でこれまで否定してきた武装勢力と結託するのは、事態が落ち着いた後の処理を複雑にするのではないかと憂慮しています。
2021年3月30日 8:44

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)3月30日(火曜日)
   通巻第6842号  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ミャンマー国軍、血の弾圧やめないが、武器援助は誰が?
  伏兵ロシア、死者が増えているのは気になるが、武器供与は継続する
****************************************

 欧米はミャンマーへの経済制裁を強化した。それゆえミャンマーは中国に近付かざるを得ない。
 日本は独自の立場を確保出来るが、欧米の世論攻撃に晒されると、決断を迫られるだろう。

 過去十年間、じつは中国とミャンマーは対立関係にあった。ティン・セイン政権時代のダム建設中止により、寒風が吹きすさんでいた。この十年、ミャンマーに武器供与を続けてきたのはロシアだった。実績は8億700万ドル。

 中国が失地回復できたのはミャンマー国軍がロビンギャ62万をバングラデシュへ追いだして国際的な孤立を深めてからで、2020年1月17日に習近平はたくさんの土産をもってネピドーを訪問してからだ。

 3月25日、ネピドーを訪問した露西亜のアレクサンダー・フォミン国防副大臣は、ミン・アン・フレイン国軍司令官と会見し、「死者がふえていることを気にしているが、貴国は、アジア太平洋に於けるロシアの友好的なパートナーであり、今後もロシアは武器供与を続ける」とした。
 ロシア高官のミャンマー訪問はクーデター以後初めてだった

 クーデター直前にロシアはセルゲイ・シュイグ国防大臣が訪問しており、地対空ミサイルシステム、偵察用ドローン、レーダー基地システムなどの供与を約束していた。

野村とクレディ、巨額損失懸念 欧米金融に拡大も

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGD291QS0Z20C21A3000000/

 ※ 下記小平さんの分析が、参考になる…。

『理由として考えられるのは

①全容が分からないので様子を見ている
②マーケットが大混乱しても最後は金融当局が支えるとの期待がある
③金融機関は資本を手厚く積んでいるので損失を吸収できるーーといったことでしょうか。

③であれば、リーマン・ショックの教訓が生きたことになります。
①ならば、注意継続。
②はモラル・ハザードであり過剰なリスクテイクが続くことになります。』

 ※ 世界経済的には、コロナが収束して、回復軌道に乗るまでは、緩和基調が続くだろうから、「過剰なリスクテイク」も続く可能性が高いだろう…。

 ※「相対(あいたい)取引」でやられると、水面下に潜って、表面には出てこないから、規制の網も掛けにくい…。せいぜいが、「1兆円を超える場合は、報告を義務付ける」くらいか…。あとは、会計報告させ、一定限度を超えると「自己資本の上積み」を強制するとかか…。あとは、税制方面から圧迫する…、くらいだな…。

『米投資会社に絡むとみられる損失への懸念が世界の金融機関に広がっている。野村ホールディングスは29日、米顧客との取引に関連して約20億ドル(約2200億円)の損失が生じる可能性があると発表した。スイスの金融大手クレディ・スイス・グループも同日、巨額の損失計上の可能性を発表した。

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欧米メディアによると、投資会社のアルケゴス・キャピタル・マネジメントが先週、保有株の下落で打撃を受けて資産を投げ売りした。野村HDやクレディの…

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野村HDやクレディの損失はアルケゴスに関連しているとみられる。

アルケゴスは著名なヘッジファンドのタイガー・マネジメント出身のビル・ホワン氏らの資産管理会社。英フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、アルケゴスは保有するメディア銘柄が下落したことで打撃を受けた。担保の追加差し入れ(追い証)を求められたが、対応できずに保有する米中のメディア銘柄などの投げ売りにつながったようだ。

米ブルームバーグ通信などによると、アルケゴスの売買注文を受けた米ゴールドマン・サックスは26日、バイアコムCBSなど米メディア銘柄や、百度(バイドゥ)など中国企業の銘柄など計105億ドル(約1兆1500億円)相当の株式を相対で大量売却する「ブロック取引」をしていた。バイアコムや米ディスカバリーの株価は26日、前日比約3割下落した。

野村やクレディはアルケゴスへの融資や株式ポジションの一部引き受けなどをしていたようだ。アルケゴスの行き詰まりにより、融資の回収やポジション解消で損失が発生するとみられる。FTによるとクレディの損失は30億~40億㌦とみられる。

スイス金融市場監督機構(FINMA)は29日、「複数の金融機関が関わる国際的なヘッジファンドの問題」として状況の確認に乗り出した。クレディから損失発生の可能性について報告を受けているという。

野村HDの株価は29日、東京株式市場で前週末比16%安と急落。クレディ株も欧州市場で一時15%超下げた。野村HDは「事業運営に大きな支障がでることはない」が、リスク管理が適切だったかを見直すとしている。

欧米の大手金融機関もアルケゴスとの取引があるとみられ、今後関連した損失が広がる可能性もある。アルケゴスによる資産売却が一巡したかは明らかでなく、「ヘッジファンドがレバレッジを落とす動きが継続する可能性があり、過剰流動性相場のほころびが広がっていくことへの警戒」(SMBC日興証券の村木正雄氏)も高まっている。
この記事の英文をNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Business/Companies/Nomura-flags-potential-major-loss-at-US-unit?n_cid=DSBNNAR


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滝田洋一
日本経済新聞社 編集委員
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分析・考察

投資会社アルケゴスによる保有株式売却が引き起こした騒動は、米国株市場の舞台裏をあぶり出しました。市場関係者が胸騒ぎを覚えているのは、「証拠金債務」の積み上がりです。
保有株を担保におカネを借りて株式を買い増し、その株式を担保にもっと買い増す……そんな取引による借金の山が積み上がっているのです。米国では2月時点でその証拠金債務の残高は8000億㌦(約88兆円)にのぼります。しかも証拠金債務の積み上がりと株式相場の上昇は歩調を合わせています。
行きはよいよい帰りは怖い。株価が上昇しているうちは良いが、下がり始めると追い証の嵐に。今回のアルケゴス騒動は米国株高のアキレスけんを浮き彫りにした形です。

2021年3月30日 9:05 (2021年3月30日 9:23更新)
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小平龍四郎
日本経済新聞社 編集委員
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分析・考察

日経の別の解説記事には「1998年に巨額損失が発覚したロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)以来となる大型のファンド破綻劇になる可能性がある」との指摘があります。その割には昨日の欧米マーケットは全体としては波乱の展開にはなりませんでした。理由として考えられるのは①全容が分からないので様子を見ている②マーケットが大混乱しても最後は金融当局が支えるとの期待がある③金融機関は資本を手厚く積んでいるので損失を吸収できるーーといったことでしょうか。③であれば、リーマン・ショックの教訓が生きたことになります。①ならば、注意継続。②はモラル・ハザードであり過剰なリスクテイクが続くことになります。

2021年3月30日 8:17
山本由里のアバター
山本由里
日本経済新聞社 マネー編集センター マネー・エディター
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ひとこと解説

続報が出てきてなおアタマの中は「?」だらけです。
・個人の資産管理会社で規模1兆円以上って一体……
・それにさらに数倍のレバレッジを掛けるって……
・その上でメディア株に集中投資するなんて……
・1社の増資による株価下落が契機のようだが、そんなごく当たり前の理由で?
・ゴールドマンとモルガンは逃げ出して野村とCSが残されて損失?
・SECはヘッジファンドに規制を強めたのではなかったの?
・「野村が海外関連で損失」……このニュースを見たのは何回目?
このニュースだけだと超高いスポーツカーが猛スピードで起こした自損事故のような趣ですが、カネ余りの最終局面でみられる兆候でしょう。

2021年3月30日 8:16

野村に巨額損失懸念、盲点だった「個人」投資会社

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN29AEX0Z20C21A3000000/

『米投資会社に関連した巨額取引が波紋を呼んでいる。米金融機関が水面下で大型の相対取引(ブロックトレード)を実施し、米メディア企業や中国企業の株価急落を招いた。問題の投資会社は米金融規制の対象外で、過剰にリスクをとっていた疑いが浮上している。市場の盲点を突いた今回の騒動についてまとめた。

異例の大口売却で臆測、株価下落に拍車
Q 26日に米メディア大手バイアコムCBSや米上場の中国企業株が突然、急落した。市場で何が起きていたのか…

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A 米ゴールドマン・サックスが26日に巨額の「ブロックトレード」を実施したことがきっかけだ。ブロックトレードとは大口投資家が金融機関を通じて特定銘柄を一度に大量に相対で売却、または購入する取引だ。株価への影響を抑えるために取引所外で行われる。米メディアによるとゴールドマンに加え、モルガン・スタンレーも大口取引をまとめたとされる。

ブロックトレード自体は珍しくない。通常、市場に報告されるのは銘柄名と金額のみで、売り手の投資家や金融機関の名前は公にならない。

ただし今回の取引はゴールドマンの手掛けたものだけでも総額100億ドル(約1兆1000億円)を超えるとされ、1日あたりの取引としては異例の規模となった。ゴールドマンが多くの買い手候補に声をかけたために、市場関係者が広く知ることとなった。売り手について様々な臆測が飛び交い、株価下落に拍車をかけた。

Q 「売り手」とされる米アルケゴス・キャピタル・マネジメントはどのような投資会社なのか。

A 元ヘッジファンドマネジャー、ビル・ホワン氏が個人資産を運用・管理するために設立した投資会社(ファミリーオフィス)だ。年金基金や保険など外部投資家の資金は預かっていないとされる。ホワン氏は著名投資家ジュリアン・ロバートソン氏創業のタイガー・マネジメント出身。アジア株専門のヘッジファンドを立ち上げたが、閉鎖後に自身の投資会社を設立した。

アルケゴスの詳細は分かっていない。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版、WSJ)によると、アルケゴスはホワン氏の個人資産100億ドルを運用していた。金融機関からの借り入れ(レバレッジ取引)によって実際の運用規模はその数倍に膨らんでいたようだ。

Q アルケゴスはなぜ保有株の「投げ売り」を迫られたのか。

A アルケゴスは運用成績の悪化で、金融機関から担保の追加差し入れ(追い証)とレバレッジの引き下げを求められたようだ。米ブルームバーグ通信によると、ホワン氏側が追加担保の要求に応じなかったことから、一部の金融機関が担保権を行使し、アルケゴス保有資産の処分に動いたという。1998年に巨額損失が発覚したロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)以来となる大型のファンド破綻劇になる可能性がある。

どのような取引で損失が膨らんだのかは不明だ。市場ではバイアコムCBSの増資発表が引き金だったとの見方がある。同社株は一時、年初来で2.5倍まで上昇したが、23日に増資を発表し、前日比9%安まで売られた。借り入れの活用(レバレッジ)で少数の銘柄に大きく賭ける戦略が裏目に出たとみられる。

Q 野村ホールディングスやクレディ・スイスはなぜ巨額損失を被りそうなのか。

A 野村やクレディはゴールドマンやモルガンと同様、ヘッジファンドやファミリーオフィスに金融サービスを提供する「プライムブローカー」業務を手がけている。投資資金の融資に加え、証券の保管・決済、借株の調達などが主な業務だ。投資銀行はヘッジファンド相手に大きな手数料収入が見込めるため、同サービスに力を入れており、顧客獲得競争も激しい。

野村やクレディはアルケゴスに対して与信サービスを提供していた可能性があるが、取引の詳細は明かしていない。十分な担保をとっていたのかなど、リスク管理体制が今後、問われることになる。ゴールドマンとモルガンは現時点で業績への影響などを公表していない。

規制緩いファミリーオフィス

Q リーマン・ショック以降の金融規制改革でファンドの高リスク取引に歯止めはかけられなかったのか。

A 金融規制改革法(ドッド・フランク法)で、一定規模以上の私募ファンド(ヘッジファンド)は米証券取引委員会(SEC)への登録が義務付けられた。取引記録の保存義務があり、当局への定期的な提出も求められる。一方、ファミリーオフィスはSECへの登録や報告は任意だ。SECの開示書類検索システムによると、アルケゴスは当局に登録した記録はあるが、直近で大量保有銘柄の公表はない。

WSJによると、アルケゴスは金融派生商品の一種、スワップ取引を活用し、一部の銘柄では保有比率が事実上、発行済み株式の10%を超えるケースがあったという。取引金融機関のバランスシート上に「保有銘柄」が載った状態で、損益のみをファンドと金融機関の間で交換する取引だ。10%を超える場合、内部関係者として届け出が必要だが、アルケゴスはスワップの活用で規制を免れていたようだ。

Q 今後、市場にどんな影響を及ぼしうるのか。

アルケゴスはフアン氏の個人資産のみを運用しており、現時点で被害は極めて限定的だ。現時点で野村とクレディ・スイス以外に巨額損失の発生見通しを公表した金融機関はない。

米経済テレビCNBCは29日、関係者の話として米モルガンが大口売りの一巡を顧客に伝えていると報じた。「アルケゴス関連銘柄」の株価は同日、下げ止まりの兆しをみせたが、反発力は弱い。市場は他のヘッジファンドがレバレッジの引き下げや持ち高の解消を迫られること警戒している可能性がある。
膨らむ借り入れ、市場にもろさも

Q ヘッジファンド規制論への波及は。

A アルケゴスは複数の金融機関から与信を受け、高リスク取引を積極化させていた。各行が適切に審査していても、取引全体のリスク量を把握できていなかった可能性がある。

機関投資家や個人の信用取引口座を通じた借入残高は2021年2月時点で8136億ドルとなり、過去最高だった。ヘッジファンドや個人が低金利環境下で借り入れを膨らませており、ショックには脆弱な市場構造といえる。

1月下旬の「ゲームストップ騒動」でヘッジファンドによる過剰な空売りが明らかになり、エリザベス・ウォーレン上院議員など民主党の一部の議員から規制論や監視強化を求める声があがって

いた。今回の株価急落劇を受け、ファンドの情報開示などを求める声が強まる可能性もある。

日米「台湾海峡」明記へ 首脳会談で共同文書、中国懸念

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE281WT0Y1A320C2000000/

『日米両政府は4月上旬にワシントンで開く首脳会談の際に出す共同文書で、台湾海峡の安定が重要だとの認識を明記する調整に入った。中国の海警法に対する「深刻な懸念」も表明する。中国の覇権主義的な動きに日米で対処する姿勢を示す。

台湾海峡を日米首脳会談の文書で明示するのは珍しい。中国との国交正常化前の1969年に佐藤栄作首相がニクソン米大統領との共同声明で、台湾地域の平和と安全の維持が日本の安全に重要だと指…

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中国との国交正常化前の1969年に佐藤栄作首相がニクソン米大統領との共同声明で、台湾地域の平和と安全の維持が日本の安全に重要だと指摘した例がある。

菅義偉首相はバイデン氏が米大統領に就任して初めての対面で会談する首脳として招かれた。米国は中国への危機感を強め、同盟国の日本との連携を重視する。

3月中旬にブリンケン国務長官とオースティン国防長官が来日し、東京で日米外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開いた。共同発表で「台湾海峡の平和と安定の重要性」と記した。

首脳会談の文書でも同様の表現を取り入れる案がある。

中国は2月、海警局を準軍事組織に位置づけ、外国船舶に対して武器使用を認める「海警法」を施行した。中国は台湾周辺の海域で圧力を強めており、軍事衝突の懸念が高まっている。
2020年9月、台湾の防空識別圏に入った中国の軍用機(台湾国防部提供)=AP

バイデン氏は3月25日、就任後初の記者会見で「中国は最強の国になる目標を掲げているが、私の監視下ではそうはならない」と発言した。台湾とは沿岸警備の協力強化に向けた覚書を結んだ。

沖縄県・尖閣諸島の周辺を巡っては中国海警局の船が接続水域を航行し、繰り返し領海に侵入している。首相は各国首脳らとの電話協議で海警法への「深刻な懸念」を伝えており、バイデン氏とも認識を擦り合わせる。

両首脳は尖閣諸島への日米安全保障条約5条の適用も確認する。「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて連携を強化する方針も打ち出す。

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この記事の英文をNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/Biden-s-Asia-policy/Biden-and-Suga-to-note-Taiwan-Strait-in-April-joint-statement?n_cid=DSBNNAR

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青山瑠妙
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授
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分析・考察

台湾海峡について日米首脳会談の文書で明示するのは珍しいことですが、こうしたなかで、日本は極
めて慎重かつ巧みに対中関係をハンドリングしています。

3月中旬の日米2プラス2の際に、日米が連携して台湾海峡で起こり得る事態に対応することが既に明言されています。これに対する中国の反応は抑制を効いたものでした。このような経緯を考えると、4月の日米首脳会談の文書は既にテスト済みとなっているのではないでしょうか。

2021年3月30日 8:27