次の太平洋軍司令官候補が台湾に切迫する危機に警鐘

次の太平洋軍司令官候補が台湾に切迫する危機に警鐘:東京の郊外より・・・:SSブログ
https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-03-25

『3月23日の上院での指名承認公聴会で
中国のインド国境、香港、ウイグルでの行動をよく見よ
我々が予期していなかった行動を次々と繰り出している

Aquilino4.jpg23日、次の太平洋軍司令官(有事に対中国作戦の米軍指揮を大統領直属で執る)候補であるJohn Aquilino太平洋海軍司令官が上院軍事委員会での指名承認公聴会で、中国は台湾支配に向けた行動を「最優先」にしているとして、「大半の人が考えているよりもはるかに切迫している」と強い危機感を訴えました。

一方で、今の太平洋軍司令官であるDavidson海軍大将が9日に同じ委員会で述べた、「6年以内に」との表現については明確にコメントしませんでした 

この指名承認公聴会は、大半が中国対処問題について費やされ、その他の報道では、グアム島のミサイル防衛が重要な点や、空母11隻体制に関しての質問があったようですが、台湾への危機感を述べた部分が大きな関心を集めていますのでご紹介しておきます

24日付CNN電子版報道によればAquilino大将は
Aquilino5.jpg●「この問題は大半の人が考えているよりもはるかに切迫しているというのが私の意見だ。われわれは受けて立たなければならない」
●「中国とインドの国境問題にしても、香港での民主化運動弾圧においても、ウイグル族に対する行動にしても、我々が予期していたよりも遥かに速い速度で、中国は攻撃的な姿勢で行動を起こしている」

●「だから私は、事態の緊急性について訴え続けているのだ。今すぐに備えなければならない」 ただし、具体的な時程や、この発言の裏付けとなる情報について言及しなかった

●また「我々は中国の行動を変えることができなかった。我々が目にしてきた、彼らの願望、意図、過去最大の大規模な軍事能力増強などすべてに対し、何もできなかった」

●更に議員からの「中国の台湾侵攻を許すとどのような影響が出るか」との質問に対し、「中国の軍事力が、台湾近傍を通過する世界の物流の2/3を脅かされる恐れがあり、日本・韓国・フィリピンなどアジアの同盟国が米国に寄せる信頼が損なわれる」という2つの大きな懸念があると述べた

グアム島のミサイル防衛強化に関し
Aquilino2.jpg●予算化されていない要求事項として、先にDavidson現司令官が2022年度予算に追加で約5000億円を要望し、グアム島のミサイル防衛強化を最優先事項とした件についてAquilino大将は、「ミサイル防衛上の懸念は、戦域全体の課題である」、「グアム島には、17万人の米国市民と2万人の米軍兵士が所在しており、防護強化は絶対的に必要だ」と語った
●Aegis Ashoreシステムについて同大将は、ポーランドでの配備でコストや種々の課題が判明している件や、日本が最近導入をキャンセルしたことに触れつつ、これらの教訓を踏まえて取り組みことで、2025年までに配備完了可能と考えると語った

●ただし、あくまでもAegis Ashoreは現時点での最適オプションだとの見方を示し、「仮に私が太平洋軍司令官に就くことができ、近未来に実現可能なより良いオプションが見つかれば、耳を傾ける用意がある」と慎重な姿勢も見せ、
●更に、対抗者が追求している攻撃能力に対処するためには、極超音速システムを攻撃と防御の両方で開発することが重要だと強調した

米海軍の空母11隻体制強化の必要性
●米海軍空母の態勢を、現在の11隻体制から16隻体制にすべきと主張している共和党Roger Wicker議員からの、「世界情勢や中国に対処するのに、現在の法律が定める11隻体制で十分なのか? 我々は法律を変えることができる立場にある。考えを聞かせてほしい」と質問に対し、
●同大将は「新たな情勢の変化がない限り、現時点では今の規模が正しいと考えている」と回答した
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Asia Pacific.jpgDavidson海軍大将が9日に同じ委員会で述べた「中国が今後6年以内に台湾を侵攻して支配下に置く可能性がある」との発言と、23日にAquilino大将が述べた台湾侵攻・支配への懸念度合いのどちらが強いのか、記事によって書き方はまちまちですが、Aquilino大将も相当高い危機感を持っていると感じました

インド国境や香港やウイグルでの動きを、世界がコロナの中で実質上「傍観」している間に、予期せぬ間に、中国にしてやられたのは紛れもない事実であり、その点は肝に銘じておくべきでしょう。

「最後の空母をもっと欲しいか?」質問は、ちょっとかわいそうな質問です。厳しき予算や中国の脅威を踏まえ、国防省として空母削減を検討せざるを得ない厳しい状況にあるのですから。現場指揮官に聞かれても・・・

次の太平洋軍司令官候補者のご紹介

日本との関係も深い優秀なFA-18パイロットです
「対中国作戦指揮官はトップガンパイロットへ」→→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-12-06

アジア太平洋軍関連の記事

「海兵隊長射程兵器の予算カットに不満」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-03-13
「太平洋軍司令官が追加要望事項レポート」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-03-03
「海兵隊司令官が在日米海兵隊削減を示唆」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-09-25
「米海兵隊は戦車部隊廃止へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-25
「2つの長射程対艦ミサイルを柱に」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-06

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タグ:台湾 太平洋軍司令官 上院軍事委員会 John Aquilino 』

中国の海洋進出と我が国の対応策に関する一考察

PDF~「戦略的辺疆」と「3つのパワー」の視点から~
倉持一,海洋政策研究財団研究員
https://www.spf.org/oceans/analysis_ja02/b141126.html

※ 70年前の「言説」が、未だに輝きを失っていないとは、凄い話しだ…。

※ それが、「地政学」の凄みだ…。

※ もっとも、「70年くらいで」一国家や、大陸の「様子」が変わるハズもないから、当然か…。

※ それでも、その「地勢」から「地政」を読み解くんだから、凄まじい「眼力」であることは、確かだ…。