中国共産党は世界も変えるのか 北京ダイアリー

中国共産党は世界も変えるのか 北京ダイアリー
中国総局長 高橋哲史
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM261NT0W1A320C2000000/

 ※ 当たり前の話しだが、「世界が無ければ、新中国も無い。」…。

『北京暮らしは通算で10年近くになるが、市内にこれほど山深い場所があるとは知らなかった。

中心部から車で西におよそ3時間。急峻(きゅうしゅん)な山あいの道を上がったり下がったりして、ようやくその小さな村にたどり着いた。北京市房山区の堂上村である。

路肩に雪が残る道を進むと、高さ20メートルはあろうかという巨大な中国共産党の党旗が目に入ってきた。向かい合うように建国の父である毛沢東、周恩来、そして毛を…

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向かい合うように建国の父である毛沢東、周恩来、そして毛を見つめる少女の銅像が立つ。

「共産党がなければ新中国もなかった」。すぐそばには、風変わりな名前の記念館がある。堂上村が全国的に有名になったのは、同じ題名の革命歌がここで生まれたからだ。

この歌を知らない中国人はいない。1940年代半ば、共産党軍とともに堂上村に来た若い音楽家が作詞作曲した。初めは「共産党がなければ新中国は…」でなく「共産党がなければ中国は…」だったという。

「中国」を「新中国」に変えたのは毛沢東だ。50年に娘の李訥が歌っているのを聞き、次のように諭したとの逸話が残る。「共産党がなかったときも、中国はとっくにあった。だから『中国』は『新中国』に改めなければいけないよ」。銅像の少女が李訥である。

毛は「共産党が中国を変えた」と言いたかったのだろう。確かに、1921年に50人ほどの党員で始まった小さな政党が、わずか30年足らずで巨大な中国をまったく新しい国に造り替えた物語は奇跡に近い。

共産党は今年7月に創立100年を迎える。習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)を頂点に、いまや9200万人の党員を抱える世界最大の政治集団だ。70年前に中国を変えたのに続き、こんどは世界を変えようとしているかのようなふるまいを続ける。

「中国には中国式の民主主義がある」。中国外交を統括する楊潔篪(ヤン・ジエチー)共産党政治局員は18日、米アラスカ州のアンカレジでブリンケン米国務長官にこう言い放った。「中国式の民主主義」とは、共産党の一党支配にほかならない。

自由と民主主義を掲げる国々は、防戦を強いられる。「中国は世界を主導し、最も豊かで最強の国になるという目標を掲げているが、そうはならない」。バイデン米大統領は25日の記者会見で、米国が世界最強の地位を守り抜く決意を表明した。

民主主義か、強権的な一党支配か。世界の分断は決定的にみえる。

先週末に堂上村を訪ねたとき、「共産党がなければ」記念館の入り口には「2021年1月1日から閉館し、再開の時間は改めて通知する」と書かれた紙が貼ってあった。おそらく、党の創立100年に向けて改修をしているのだろう。

巨大な党旗の前に立ってみた。あたりにはだれもいない。この紅(あか)い党に飲み込まれてしまいそうな恐怖を覚える一方、ふと別の考えが頭をよぎった。彼らも大きくなりすぎた自分の姿に驚き、孤独なのではないか、と。

この国と世界の先行きに不安を感じながら、堂上村を後にした。

「北京ダイアリー」は筆者の東京帰任に伴い、今回が最後です。長い間、ご愛読ありがとうございました。

 ※ そうなのか…。ちょっと、残念だ…。

 ※ まあ、後任の人が、別の「ダイアリー」を、書いてくれるんだろう…。

高橋哲史 (たかはし・てつし)
1993年日本経済新聞社入社。返還直前の香港での2年間の駐在を含め、中華圏での取材は10年に及ぶ。2017年から2度目の北京駐在で、現在は中国総局長として変わりゆく中国の姿の取材を続けている。

これまでの記事はこちら https://www.nikkei.com/theme/?dw=20120700

北京ダイアリーをNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Spotlight/Beijing-Diary?n_cid=DSBNNAR

※ こっちは、ソ連の国旗…。

※ 「鎌」は、「農民」を表し、「ハンマー」は、「労働者」を表している…。

※ 「資本家」を打倒し、「農民と労働者の国家を、樹立した!」ということを象徴しているわけだ…。