G7、途上国支援で協調 外貨調達枠を拡充へ

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『主要7カ国(G7)は19日、財務相会合を開き、新型コロナウイルスの感染拡大が続く途上国への支援強化で一致した。国際通貨基金(IMF)の制度で特別引き出し権(SDR)と呼ぶ外貨調達枠を拡充する方向だ。コロナ後、経済回復で先行した中国が途上国への影響力を強めている。国際社会に復帰した米国や欧州、日本など先進国の協調が試されている。

SDRは危機時などにドルやユーロなどを引き出せる権利。IMFへの出資比…

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SDRは危機時などにドルやユーロなどを引き出せる権利。IMFへの出資比率に応じて各国に割り当てている。総額で6500億ドル(約70兆円)程度を新規に配分する案が有力だ。途上国はドル建ての借り入れが多いため、外貨の確保を支援することで破綻懸念を和らげる効果がある。

今回の会合前から地ならしは進んでいた。「新たなSDRの割り当てが貧困国を支援する重要なツールになりえる」。G7議長国を務める英国のスナク財務相は15日夕、イエレン米財務長官との電話協議で見解を一致させた。新規配分について英財務省は「交渉は進行中」と説明する。IMFが4月に開く春季会合での合意を目指す。

トランプ前米政権ではムニューシン前財務長官が新規配分に反対していた。バイデン政権になりG7の足並みがようやくそろった格好だ。なお残る大きな課題は途上国向けの最大の貸し手となっている中国の扱いだ。

G7は途上国向け公的融資の返済猶予措置を6月末の期限からさらに半年延長する方向で一致した。その枠組みに中国は背を向ける。政府が100%出資する中国国家開発銀行を「民間銀行」と主張し、国際協調から距離を置く。同行は実際は広域経済圏構想「一帯一路」での融資を担い、その融資実態が不透明と指摘されてきた。

先進国の財務当局は途上国を支援した結果、余力の生まれた途上国が中国への債務返済を優先してしまうことを懸念している。麻生太郎財務相は中国を非難してきたが、取引の実態開示を迫る有効な手立てはないのが現状だ。各国はIMFが途上国のSDRの使い方を事前・事後にチェックする手段を議論している。

途上国が経済の悪化で十分なウイルス対策を打てなければ、国境をまたぐ感染拡大の収束は難しくなる。債務不履行(デフォルト)が増えれば、金融市場への悪影響も避けられない。

世界を覆うコロナ禍に対し、グローバル経済の大きな課題である途上国支援の枠組み

を再構築する正念場だ。

(高見浩輔、ロンドン=中島裕介)

国際通貨基金
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%80%9A%E8%B2%A8%E5%9F%BA%E9%87%91

『国際通貨基金(こくさいつうかききん、英語: International Monetary Fund, IMF)は、国際金融、並びに、為替相場の安定化を目的として設立された国際連合(国連)の専門機関である。本部は、アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.にある。2018年現在、加盟国は189か国である[2]。

加盟国の経常収支が著しく悪化した場合などに融資などを実施することで、国際貿易の促進、加盟国の高水準の雇用と国民所得の増大、為替の安定、などに寄与する事を目的としている。 また、為替相場の安定のために、経常収支が悪化した国への融資や、為替相場と各国の為替政策の監視などを行っている。各国の中央銀行の取りまとめ役のような役割を負う。世界銀行と共に、国際金融秩序の根幹を成す。』