中米ハイレベル戦略対話の開催地にアンカレジを選んだ理由

http://j.people.com.cn/n3/2021/0315/c94474-9829012.html

『(※ 「人民日報日本語版」より)

中国外交部(外務省)の趙立堅報道官は11日、「米側の招待に応じ、楊潔篪中共中央政治局委員(中央外事活動委員会弁公室主任)、王毅国務委員兼外交部長(外相)が米国のブリンケン国務長官、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)と3月18、19両日にアンカレジで中米ハイレベル戦略対話を行う」と発表した。バイデン米政権の発足後、中米の上層部が初めて直接会談を行う。ある国際メディアは、今回の会談は「率直だが困難」なものとなり、両国関係の今後の行方を決定する可能性があると予測する。今回の会談ではどのような点が注目されるのだろうか。

注目点1:アンカレジを選んだ理由

これには現実的考慮と歴史的理由の双方があると分析される。現実的な面について言うと、まず地理的位置上の考慮がある。アラスカ州は北米大陸の北西端に位置し、米国本土とつながっておらず、アンカレジから北京への距離とワシントンへの距離は同じくらいだ。次に、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの中、アラスカ州は米国全土の中で比較的良く感染が抑え込まれている州であること。ニューヨーク・タイムズの報道によると、アラスカ州の人口の16%がすでにワクチン接種を終えている。これは全米トップの割合だ。アラスカ州の一部地区では、高齢者のワクチン接種率がすでに90%に達している。

対中交流について言うと、アンカレジは中国と深い縁がある。国レベルでは、2017年4月、中国の習近平国家主席が中米首脳会談後の帰国の途中、アンカレジに航空機がテクニカルラディングをした際、ウォーカー州知事(当時)と会談した。地方交流では、中国の黒竜江省の省都である哈爾浜(ハルビン)がアンカレジと友好都市関係を結んでいる。ハルビンはアンカレジからの距離が5500キロメートルで、地理的に中国大陸から北米への飛行距離が最も短い大都市であり、両市間には30年余りの友好交流の歴史がある。

注目点2:会談の議題

今回の会談で取り上げられる議題については、中米双方が発言している。サキ米大統領報道官は11日の定例記者会見で、「今回アンカレジで行う対話で、米側は香港地区、新疆維吾爾(ウイグル)自治区、経済などの面での課題や懸念、新型コロナウイルスの感染拡大についての透明性などの議題を取り上げる。双方は協力の機会のある分野についても議論するだろう」とした。中国外交部(外務省)の趙立堅報道官も12日の記者会見で、「今回の対話の具体的議題は双方の協議による決定を待たねばならない。双方が関心を共有する問題について率直な対話を行えることを望む。中国も今回の対話において立場を表明する。双方は互いの政策的意図を正確に把握し、相互理解を増進し、意見の相違がある問題を管理・コントロールし、中米関係が正常な軌道に戻る後押しをするべきだ」と強調した。

バイデン政権発足後初の上層部による直接対話であり、中米関係の現状と結び付けると、現時点において、今回話し合われる議題はよりオープンなものとなる可能性がある。また、今回の対話によって、双方が立場を明らかにし、懸念を表明することが可能になることも見込まれる。

注目点3:中米関係への影響

2月11日の中米両国首脳電話会談に続く外交活動となる両国外交トップによる直接の意見交換は、双方が中米関係を立て直す過程において第一歩を踏み出すものと言える。ロイター通信は、「今回の対話は世界最大の2つのエコノミーが、トランプ政権期に冷え込んだ関係の処理に努力していることを意味している」と論じた。ワシントン・ポストは、「ブリンケン国務長官も10日、今回の中米ハイレベル戦略対話について、『1つの重要な機会』であり、双方は懸念する問題について『率直に姿勢を表明』するとともに、中米間に協力の余地がないか検討すると述べた」と報じた。

一度の対話で全ての問題を解決することはできないが、対話を行うのは重要なスタートだ。対話を通じて相互理解を増進し、意見の相違を管理・コントロールするための対話制度の再構築を図ること自体に重要な意義がある。向き合って進み、努力を払いさえすれば、両国は対話を通じて摩擦や溝を解消し、協力を通じて共通利益を拡大することが完全に可能であることを、中米関係の歴史は証明している。中米両国民には知恵と能力がある。双方はやはり尊重し合い、対等な立場で対話と意思疎通を行うべきだ。中米が多くの分野とレベルで対話を行うことを望む。たとえすぐには合意できずとも、意見を交換し、信頼を深め、疑念を解消することができる。これは溝の管理・コントロールと解消に寄与する。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年3月15日』