米国務長官、北朝鮮の人権侵害を批判 韓国外相と会談

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『【ソウル=恩地洋介、ワシントン=永沢毅】米国のブリンケン国務長官は17日、ソウルで韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相と会談した。北朝鮮に関して「自国民を組織的に虐げ続けている」と人権侵害を批判し、非核化に向けた日米韓の連携を唱えた。北朝鮮が一段と態度を硬化させ、ミサイル実験などの挑発に踏み切る可能性も否定できない。

17日、ソウルで会談したブリンケン米国務長官㊧と韓国の鄭義溶外相=AP

日本を訪れていたブリンケン氏とオースティン国防長官は17日に韓国入りした。トランプ政権でぎくしゃくした米韓関係と日米韓連携の立て直しが狙いだ。18日には2016年以来5年ぶりとなる外務・国防閣僚会議(2プラス2)を開く。

ブリンケン氏は外相会談の冒頭、北朝鮮について「権威主義政権が自国民を組織的かつ広範囲に虐げ続けている。我々は基本権と自由の抑圧者に立ち向かわなければならない」と指摘した。人権は北朝鮮指導部が最も嫌がる問題の1つだ。

核・ミサイルに関しては「非核化に向け、韓国や日本を含む他の同盟国およびパートナーと協力する」と述べた。韓国外務省によると、両外相は「核は至急取り扱うべき重大問題だ」との認識で一致した。

バイデン政権は対北朝鮮政策の見直しを進めている段階だ。ブリンケン氏は16日の記者会見で「あらゆる選択肢を検討している」と語った。2月から複数のルートで北朝鮮への接触を試みており、対話の糸口を探っている。

会談でブリンケン氏は中国の脅威にも言及した。「中国は強圧と好戦的な行動で香港経済を侵食し台湾の民主主義を弱体化させ、チベットの人権を侵害している」と強調し、民主主義の価値観を共有する国の団結を訴えた。

外相会談に先立ち、オースティン氏は韓国の徐旭(ソ・ウク)国防相と会談した。オースティン氏は「中国と北朝鮮の前例のない脅威を前に、米韓同盟はかつてなく重要だ」と強調。核の脅威から韓国を守る「拡大抑止」を約束した。

バイデン政権の発足後、沈黙してきた北朝鮮は16日に金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長の談話を公表した。18日まで続く米韓合同軍事演習を非難し、南北軍事境界線付近の緊張緩和を巡る韓国との軍事合意を破棄する可能性を示唆。「4年間安眠したいなら、初めから面倒な仕事をつくらない方がよい」とバイデン政権をけん制した。

金正恩(キム・ジョンウン)総書記は1月の党大会で米国を「最大の敵」と位置づけ、核戦力の増強を宣言した。バイデン政権側の関心をひき付けるため、意図的に緊張を高める行動に出るとの見方は少なくない。

米本土を管轄する米北方軍のバンハーク司令官は16日の議会証言で「近い将来、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を始めるかもしれない」と警戒感をあらわにした。

16日の米CNNテレビは、北朝鮮がミサイルやロケットエンジン実験の準備を進めている可能性があると米情報当局が分析していると報じた。複数の政府機関が実験に踏み切った場合の対応を協議しているという。

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