全国最多 27高校でリモート授業、北海道が札幌に配信拠点

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『北海道は4月、道立高校向けリモート授業の配信拠点を札幌市内に設ける。対象は全国最多の27校。2023年からは高校の全学年でリモート授業を始め、教員不足による質の低下を食い止める。全国2例目となる遠隔授業による単位認定も始め、距離のハンディを克服する。

北海道教育委員会が設ける「北海道高等学校遠隔授業配信センター」は有朋高校(札幌市)内に設け、教頭1人を含む教員16人を配置する。開会中の道議会に出張…

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開会中の道議会に出張費用など中心に1300万円を盛り込んだ予算案を提案している。21年度は高校1年生を対象に、4月ごろからリモート事業を始める。

各校の希望科目を事前に調査し、配信センターが時間割を組む。各校は時間割を基に自校のカリキュラムを決める予定で、同じ時間に1校で受講できる授業は1~2コマを複数校向けに同時配信する。受信システムは1セットあたり200万円程度と高額で大量導入は難しく、27校は順次導入して23年度の全学年への拡大に備える。

対象科目は英語、国語、数学のほか、物理や化学、地学、世界史、日本史、地理、倫理、政治・経済など主要な大学入試科目に対応する。芸術系では書道や音楽、美術などを網羅する。国語や数学、英語は受信校の教員と手分けして習熟度別の授業も提供する。中期的にはタブレット端末で受講できるようにする計画だ。

複数の学校に一斉配信する合同授業なども計画する。夏休みや冬休みなど長期休暇中には大学進学を見据えた「進学コース」の講習も開く。高校の単位を認定するには年に数時間の対面授業も求められるため、配信センターに所属する教員が担当する学校へ出張しての対面授業も想定している。

配信センターを使ったリモート授業で単位を認定するのは高知県に続き全国2例目。高知は20年度に始め、21年度は1校多い11校でリモート授業をする予定。高知県教育センターは「数学や英語の習熟度別クラスでは1教員が担当する生徒数が数人といったケースもある。教員の目が行き届き、生徒からの評判も良い」と話す。

北海道は新型コロナウイルスの感染が拡大する前から、10年程度かけて遠隔授業の研究を続けてきた。13年からは南茅部高校(函館市)などで試験導入し、効果と課題を検証してきた。広い北海道ではまんべんなく教員を配置するのが難しく、もともとリモート授業の需要は大きかった。

道の基準では1学年あたり1学級の小規模校には最大でも8~9人しか教員を配置できない。在籍する教員だけで生徒の希望をカバーするのは困難で、近隣校からの出張対応でも「せいぜい2~3科目を受け持つのが限界だった」(北海道教育庁学校教育局)。

これまで大学などへの進学を志す中学生は越境して都市部の高校に入学するケースも多かったが、一人暮らしなど経済的負担も大きい。遠隔授業は対面と異なるノウハウが欠かせないため、道教委は今後、研修などを通じて教員のスキルを磨くメニューも拡大する方針だ。
(高橋徹)

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