中国の挑発「日米連携で対処」、米が同盟強化へ文書

中国の挑発「日米連携で対処」、米が同盟強化へ文書
国務・国防長官のアジア訪問始まる
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『ワシントン=永沢毅】米国務省は14日、ブリンケン国務長官とオースティン国防長官の訪日にあわせて日米同盟の強化に向けた文書を発表した。中国による挑発行為に日米が連携して対処すると記し、中国への対抗姿勢を明確に打ち出した。

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高速通信規格「5G」など経済安全保障でも連携する方針を示した。

ブリンケン、オースティン両氏は15日に訪日した。就任後初めての海外訪問先に日本を選んだ。

茂木敏充外相、岸信夫防衛相とともに16日の外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)に臨む。「揺るぎなき日米同盟の再確認」と題した文書はこれに先立ち発表した。

冒頭で日米同盟を「インド太平洋と世界における平和、安全、繁栄の礎の役割を60年以上にわたって果たしてきた」と評価し、同盟関係を強化すると強調した。「アジアや世界での中国による挑発行為などの共通課題に協力して取り組む」と言明した。

日米両政府は2プラス2でも文書に基づいて中国を名指しで批判する方向だ。直近3回の2プラス2は共同発表に北朝鮮の核ミサイル問題への懸念を盛る一方、中国の名前を挙げて批判する記述はなかった。

中国公船が領海侵入を繰り返す沖縄県尖閣諸島にも触れ、日本防衛義務を定めた「日米安全保障条約5条の適用範囲内だと米国は断言する」と記した。日本防衛への約束は「絶対的だ」とも盛り込んだ。

「東シナ海における現状を変更し、島への日本の施政権をないがしろにする一方的な試みに反対し続ける」と明記した。安保条約5条が「日本の施政権下にある領域」を適用対象とする点を意識した表現である。

日米が直面する共通の課題として中国の挑発に加え、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)、気候変動問題、民主主義・人権の強化、自由で公正な貿易の推進を列挙した。

東日本大震災での米軍の支援に触れて「日米の市民は必要なときに助け合う」と言及した。

バイデン米政権は対北朝鮮政策での日米韓の協調を重視しており、文書は3カ国の協力を推進するテーマとして北朝鮮の非核化と新型コロナ、気候変動をあげた。「日韓関係ほど重要なものはない」と両国の関係修復に期待をにじませた。

ブリンケン氏らは訪日後に韓国も訪れる。14日にはバイデン政権が2月中旬から北朝鮮に接触をはかっていたことが明らかになった。

米政府高官によると、これまでに北朝鮮からの返答はないという。停滞する核・ミサイル問題の打開に向け、対話の糸口を探る狙いがあるとみられる。

文書は重要性が増す先端技術分野での協力項目にデジタル経済、量子化学、人工知能(AI)、宇宙探査、生物科学などを掲げた。5Gに関しては「信頼できる事業者だけを活用した安全なネットワークの構築を進める」と盛り込んだ。中国企業の排除が念頭にある。

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