「日米2プラス2」同盟強化の節目に開催 中国を名指し批判へ

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『日米両政府は16日、都内で日米外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開く。2プラス2は不定期開催で、国際情勢の変化に対応する同盟強化が必要な局面で開催してきた。今回は中国の海洋進出を初めて名指しで批判する方向だ。

2プラス2は米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官、日本からは茂木敏充外相、岸信夫防衛相が参加する。

「残念ながらディナーは難しいが、いい季節に来られるので桜でも見ていただければ」。岸氏は12日の記者会見で、新型コロナウイルスによる行事の制約に言及した。

通常なら食事の際に非公式な話も織り交ぜた意思疎通をするが、今回は感染対策のため見送る。新型コロナの影響が続く環境下で、米国の2閣僚があえて来日して対面で協議するのは2プラス2の重要性を物語る。

2プラス2の正式名称は「日米安全保障協議委員会」だ。かつては日本側が閣僚、米側は駐日大使と太平洋軍司令官だった。1990年に米側も出席者を閣僚レベルに格上げした。これ以降、日米のアジア戦略を話し合う最高レベルの会議体になった。

90年代は冷戦終結による安保環境の変化にどう対応するかが主要テーマだった。97年の協議で日米防衛協力の指針(ガイドライン)を改定し、朝鮮半島有事を念頭にした「周辺事態」での協力を明記した。

2000年代はテロとの戦いや北朝鮮の核・ミサイル問題、台頭する中国の脅威への対処に主眼を置いた。05年には日米が安全保障面で追求すべき「共通戦略目標」を策定した。

10年代に入ると同盟の抑止力を高める議論が進んだ。15年に合意した新たなガイドラインには平時からの共同情報収集や自衛隊が米艦を防護する仕組みが加わった。

今回の最重要議題は中国への対処である。日米は中国が海警局を準軍事組織と位置づけた海警法に反対を表明する方向だ。沖縄県尖閣諸島周辺で中国が領海侵入を繰り返す問題への対処やミサイル防衛のあり方に議論が及ぶ可能性もある。

直近3回の2プラス2は共同発表の文書に北朝鮮の核ミサイル問題への懸念を盛る一方、中国を名指しで批判する記述はなかった。

北朝鮮に関してはバイデン政権が2月中旬から接触をはかっていることが明らかになった。米国には対話の糸口を探る狙いがあるとみられ、日本や韓国と意見交換する。

過去の2プラス2は日本側が訪米するケースが多く、日本で開くのは7年半ぶりだ。ブリンケン、オースティン両氏にとって日本が就任後初の外国訪問先となる。岸氏は「米国が日米同盟を重視している表れだ」と述べる。

米国が対中国戦略を描くうえで日本を重視している証左ともいえる。日本は同盟強化に必要な新たな役割の検討が必要になる。

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