カプコン、コロナ下で社員に事実上の出社強要か…

カプコン、コロナ下で社員に事実上の出社強要か…ゲーム業界、労働環境改善されない特殊事情
view-source:https://biz-journal.jp/2021/03/post_212504.html

 ※ 日本の(まあ、世界各国共通の話しなんだろうが…)ゲーム業界の「闇」の話しだ…。

 ※ 「クリエイティブ」とか、「やりがい」とかは、「労働搾取」と紙一重になりがちだ…。

『別の大手ゲームメーカー関係者は次のように語る。

「とにかくゲーム業界は狭いです。優秀な技術者はどこもほしいので、誰がどこに行ったのかはすぐ話題になるし、その逆もまたしかりです。また、誰がどんな発言したのかも社内だけではなく、同業他社にすぐ伝わります。『会社に労働条件で難癖をつけた』なんて話もすぐ伝わり、転職活動もうまくいかなくなります。だから長時間労働をさせられても、理不尽な要求をされても、みんな黙って仕事をしているんです。カプコンさんだけじゃなく、労働組合がない会社は多いですしね。『労組の成立は阻止しないけれど、そんなものを作ったら社内でどんな扱いをうけるかわからない』なんて話もよく聞きますよ。

 新聞やテレビ局などの大手メディアの社会部や経済部は、クールジャパンが注目を集め、アニメやゲーム業界が盛り上がる前はほとんど取材に来ませんでした。今ですらハレモノに触るような雰囲気ですよね。なにか事件が起こって、『容疑者がそのゲームにはまっていた』なんて状況になると記者が会社の玄関に殺到しますが、どんな人々が、どんな状況でゲームを作っているのか、関心がないんでしょう。

 いつも会社に出入りしているゲーム専門メディアもまた、よっぽどのことがない限り、ゲームメーカーの社内事情や労働状況には触れません。新作ゲームの開発情報や各媒体で使う画像の著作権を押さえられているからです。もし新作の開発情報が一切入らず、キャラクターの画像やプレイ動画が使用できなくなれば、メディアとして干上がってしまうからです。

 そんなこんなで外部からのメスが入りにくいこともあると思います。創業者の精神論を軸にした強引な経営や、体育会系上司によるパワハラやセクハラもたくさん聞きます。若い人の間でゲームクリエイターが花形の職業として認識され始めたのはうれしい限りですが、次の世代に失望されないよう、今のうちに職場環境の整備は必要だと思います」

ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2021/03/post_212504_4.html
Copyright © Business Journal All Rights Reserved.』

『作り手が伸び伸びと働くことのできる環境で、面白いコンテンツが生まれ続けることを多くのゲームファンは願っている。では、ゲームメーカーやゲームクリエイターが労働環境を改善するために、どのような法律的な視点を持つべきなのか。山岸純法律事務所の山岸純弁護士は次のように語る。

「私のような非生産的な職業と異なり、ゲームクリエイターや、ライター、イラストレーターのような、豊かな想像力をもって芸術や感性を具現化することを業としている方々は、きっと、“キリの良いところまで”、“まだ期限まで時間があるから”といったサボり・ゴマカシ感情では仕事をしていないのでしょうね。

 自分の感性を頼りに頭にイメージされた画像や映像を表現するために、時間をかけて、時には時間を忘れて仕事をしているのかもしれません。こういった、『クリエイター』と呼ばれる方々は、本来、会社に労働力を提供し賃金をもらうという労働契約(雇用契約)で管理するようなことはできないのではないかと考えます。

 しかし、実際は、いわゆるフリーで仕事ができるクリエイターはほとんどいないでしょうから、また、生活の安定を求めるため会社に所属するしかありません。

 このような特性、“弱み”があるため、会社側は、会社に所属したクリエイターの『豊かな想像力をもって芸術や感性を具現化する活動』を、『締め切り』、『クライアントからのダメ出し』、『会社の都合による白紙撤回』などをもって搾取してしまうのでしょう。

 最近ではこのような関係を『やりがい搾取』と呼んでいるようです。

 今回、カプコン社の内部告発が取り上げられていますが、正直なところ、内部告発で何かが変わるものではありませんし、会社が関連法規の遵守に努める云々をプレスリリースしたところで、上記の構造はなかなか変わらないでしょう。

 日本社会では、残念ながら会社内のことは、あたかも“治外法権”のようであり、『労働者の権利がぁ!』と叫んでもなかなかよくなりません。

 かつて、たかの友梨ビューティクリニックでも残業代などに関し似たような問題がおこっており(https://biz-journal.jp/2014/09/post_5920.html)、マスコミに騒いでもらうことによって、ようやくエステ業界の労働環境改善につながったわけです。

 会社内で労働に関するセミナーを開いたり、労働基準監督署の指導を受けたり、また、昨今の労働者の権利意識の高まりによる、多少の改善は感じられますが、結局のところ、マスコミに“ブラック認定”されて、大々的に世間の非難を浴びることが、その会社やその業界の労働環境改善には一番の近道だと考えます。

 また、たかの友梨ビューティクリニックのときにも書きましたが、『外部通報』は、正しく使うことにより“ブラック企業“の暗部を社会にさらし出す最高のカードです。

 残念ながら、素人が生半可な知識で外部通報をすると痛いしっぺ返しをくらいます。今は、私を含め多くの弁護士が外部通報の手助けをしていますので、今回、取り上げられたクリエイター以外の方々も、弁護士に相談した上でどんどん外部通報カードを適切に行使し、その業界の労働環境改善に努めることが大切だと思います」

(文=菅谷仁/編集部、協力=山岸純/山岸純法律事務所・弁護士)

●山岸純/山岸純法律事務所・弁護士

時事ネタや芸能ニュースを、法律という観点からわかりやすく解説することを目指し、日々研鑽を重ね、各種メディアで活躍している。芸能などのニュースに関して、テレビやラジオなど各種メディアに多数出演。また、企業向け労務問題、民泊ビジネス、PTA関連問題など、注目度の高いセミナーにて講師を務める。労務関連の書籍では、寄せられる質問に対する回答・解説を定期的に行っている。現在、神谷町にオフィスを構え、企業法務、交通事故問題、離婚、相続、刑事弁護など幅広い分野を扱い、特に訴訟等の紛争業務にて培った経験をさまざまな方面で活かしている。

ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2021/03/post_212504_4.html
Copyright © Business Journal All Rights Reserved.』