英・EU、ワクチンで対立 EU大統領「英が輸出禁止」

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『【ロンドン=中島裕介】英国と欧州連合(EU)が新型コロナウイルスワクチンの供給を巡って対立を深めている。EUのミシェル大統領が9日、唐突に「英国がワクチン輸出を禁止している」と表明したところ、英政府が強く反論。駐英EU代表部の高官を呼んで抗議するなど、亀裂が深まっている。

発端となったのはミシェル氏が9日に配信したニュースレターだ。この中で「英国と米国は自国領土で生産したワクチンやその成分の輸出を全面的に禁止している」と指摘した。

これに英側は反発。ジョンソン首相は10日の英議会下院で「海外への販売阻止などしていない」と強調した。英外務省は同日午前に同省の政務次官が、駐英EU代表部の高官を呼び出したと発表した。ミシェル氏の発言に抗議し、訂正を求めたとみられる。

ミシェル氏はニュースレターとともに「輸出禁止や制限には様々な方法がある」ともツイートした。EU側の本音は英国で生産されたワクチンの輸出が少なすぎる点にあるもようだ。

英首相官邸の報道官は10日、この指摘に対して「英国内外への供給は、(各国政府などの)顧客と製薬会社など供給者との契約に沿って行われている」と記者団に述べた。実際に輸出が少ないかどうかは明言を避けた。

ワクチン接種の実績では英国が全人口の3分の1以上の接種を終えた。一方でEU主要国では10%前後と遅れており、加盟国や域内の市民から不満も漏れている。英EU間のワクチンを巡るさや当ては続く可能性がある。

EUが1月末にワクチンの輸出制限を発表した際にも、EUが加盟国アイルランドと英領北アイルランド間の輸送も止める方針を示して英EUは対立した経緯がある。英国のEU離脱の取り決めではアイルランド島に国境を設けないことになっていたため、英国が強く反発した。

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