タリバン含む暫定政権を提案 米書簡、アフガン政権に波紋

『【ニューデリー、ワシントン時事】アフガニスタン政府と反政府勢力タリバンとの和平プロセス進展に向け、ブリンケン米国務長官がアフガンのガニ大統領に送った書簡をめぐって波紋が広がっている。タリバンを取り込んだ暫定政権の樹立など具体的措置を提案したためで、ガニ政権内からは反発が相次いでいる。

米特別代表、停戦呼び掛け バイデン政権下初のアフガン訪問

 ブリンケン氏の署名入り書簡の存在は、アフガン民放トロTVなどが7日に報じた。

 書簡では、ガニ氏に対し「統治、権力分担、(その他の)本質的原則についてタリバンと協議するための明確な目標」を打ち出すよう求めた。また、国連主催で、ロシアや中国、パキスタンなど関係国の外相らを集めた会合を開催する計画や、トルコで近くアフガン政府とタリバンの代表団が出席する会合を開きたい意向も説明した。

 トランプ前米政権が約束した米軍の全面撤収が5月1日に迫る中、書簡では「緊急性を理解するように」と明示し、ガニ氏に行動を迫っている。ただ、撤収によって治安が悪化し、タリバンが支配地域を広げる可能性もあるとして、「他の選択肢も考えている」と強調した。

 トロTVによれば、アフガンのサレー第一副大統領は8日、「和平の必要性は理解しているが、強要された和平は受け入れられない」と反発。和平交渉責任者のアブドラ氏も「誰もアフガン国民に何かを押し付けることはできない」と訴えた。

 米国務省のプライス報道官は8日の記者会見で、書簡について直接の言及を避けた。その上で「(現在は和平交渉の)進展が可能な時だ。進展を促すため、できることは何でもしたい」と述べた。』