Google、ネット広告の制限強化 個人の閲覧追跡させず

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN037UI0T00C21A3000000/

 ※ 「デバイスフィンガープリント(DF)」、知らんかった…。

 ※ 『閲覧サービス(ブラウザー)の種類や設定、ハードディスクの空き容量、図形の描画機能、カメラの種類などの複数の要素を事件検証の指紋(フィンガープリント)のようにつかって分析する。個人名などを集めなくても9割以上の精度で特定できるとされる。』

 ※ サイトにアクセスするだけで、それだけの情報を「渡している」わけなんだな…。

 ※ それで、「個人を、ほぼ特定される。」とか、薄気味悪い話しだ…。

『【シリコンバレー=奥平和行】米グーグルがインターネット利用者の閲覧履歴を追跡する技術の使用制限を強化する。広告会社などが一人ひとりの情報を使って広告を配信する技術を排除する方針だ。米アップルもプライバシー保護を強化しており、配信対象を絞り込むターゲティング技術を高度にすることで成長してきたネット広告の転機となりそうだ。

グーグル幹部が3日、公式ブログで「ウェブサイトを横断して個人を追跡する代替技術を開発したり、こうした技術を当社製品で使用したりしない」と表明した。

【関連記事】
ネット広告、寡占加速も Googleが閲覧追跡の制限強化

同社はウェブ閲覧ソフト(ブラウザー)「クローム」で、広告会社などウェブサイトの運営企業以外が行動追跡に使ってきた「サードパーティークッキー」への対応を2022年までに止めることを決めている。中止後も利用行動を捕捉して関連する広告を配信する「デバイスフィンガープリント」といった代替技術が広がることを不安視する声もあり、制限対象を広げたようだ。

ターゲティング広告は利用企業の支持を得てきたが、技術が高度になり消費者の間で「行動を盗み見られているようだ」などといった不満が高まっていた。

一方、広告の精度が下がり、ネットの無料サービスが成り立たなくなる懸念もあった。アップルがブラウザーの「サファリ」でサードパーティークッキーの使用をいち早く制限するなど規制で先行する一方、ネット広告事業への依存度が高いグーグルはプライバシー保護と広告の効率を両立する技術の開発を進めてきた。

具体的には、一人ひとりの閲覧履歴をブラウザーに搭載した人工知能(AI)で解析し、似た趣味や嗜好を持つ数千人を同じグループにくくって広告の配信に活用する技術を開発した。個人を特定しない仕組みで、月内に試験を開始。4月にはクロームで利用者が新技術を受け入れるかどうかを決められるようにする。

アップルもターゲティング広告に対する規制を強める。こうした取り組みによりプライバシーが守られる一方、多くの利用者情報を握る大手IT(情報技術)企業によるネット広告の寡占が一段と進むとの見方もある。

サードパーティークッキーとは

ターゲティング広告に使う手法で、インターネットの使い手の嗜好などを把握するのに使う。広告会社などホームページの運営者と異なる第三者が提供し、異なるホームページ上の特定の広告を誰が見たかを分析する際などに活用される。
こうした手法はインターネットを見た際に自分の好みに合った商品の広告が自動で表示される半面、消費者が不快に感じるケースがあった。
欧州を中心とする世界的なデータプライバシー規制の強化などを背景に、米グーグルなどインターネットを見るための閲覧ソフト(ブラウザー)を提供する企業はプライバシー保護の観点からこうしたクッキーの手法の制限を強化している。

デバイスフィンガープリント(DF)とは

ユーザーのネット上の行動を、スマートフォンなど端末の動作環境を手掛かりにして追跡する技術のこと。閲覧サービス(ブラウザー)の種類や設定、ハードディスクの空き容量、図形の描画機能、カメラの種類などの複数の要素を事件検証の指紋(フィンガープリント)のようにつかって分析する。個人名などを集めなくても9割以上の精度で特定できるとされる。

ユーザーがネットを閲覧すると、訪れたサイトの運営者やネット広告を出す企業のサーバー内に、そのユーザーが訪問した記録が使用機器の特徴とともに残される。DFはその痕跡をたどることで閲覧状況などを把握する仕組みだ。好みのサイトの内容などから趣味や嗜好を分析できるため、広告配信に利用されることも多い。

似た追跡の仕組みに「サードパーティークッキー」があるが、同仕組みは米グーグルも含めて使用機器の設定変更で使えないようにする動きが強まっていた。今回、グーグルはDFについてもクッキーの代替技術と見なし制限の対象に加える。

【関連記事】
Google、脱「クッキー」加速 4月から広告主と試験運用

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福井健策
骨董通り法律事務所 代表パートナー/弁護士
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ひとこと解説 巨大ITに富と力が集中するにつれ、各国では厳しい目が増しています。それは、①犯罪抑制やプライバシー保護への責任、②利益誘導のない透明な運営、③収益の公正な分配、を求める声だと要約できるでしょう。

今回の対策は、この①を進めるものでしょうが、その結果プラットフォームが広告で優位に立つとすれば、②の透明性や公正競争が危うくなります。

「神は細部に宿る。」 実際にとられる対策の「細部」を見極め、人々にわかりやすく伝える報道の役割は、大きいですね。

2021年3月4日 8:13いいね
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山崎俊彦
東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授
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分析・考察 この記事でも指摘されているように、無料で様々なサービスを利用できるメリットは広告モデルの上に成り立っています。広告はいつの時代も自社製品・サービスを知ってもらう上でとても大事なもの。多くの人がイメージする以上に広告にはコストが掛けられています。今後、例えば自分の情報をある程度提供する代わりに無料、そうでなければ課金というようなサービスも増えてくるのかもしれません。

2021年3月4日 7:43いいね
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梶原誠
日本経済新聞社 本社コメンテーター
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分析・考察 IT大手への規制論をかわす経営戦略でもあります。「儲かることを何でもやる→人々の反発を買う→人々が選んだ政治家が規制を強める→成長力を落とす」。企業と規制はこのサイクルの繰り返しです。かつて大儲けしてMBAが殺到していたウォール街の投資銀行も、2008年のリーマン・ショックを経て誕生したオバマ政権の金融規制のあとは成長力を落として人気もなくなりました。バイデン政権下の今、規制の焦点はIT産業です。

2021年3月4日 7:53 (2021年3月4日 8:17更新)
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村山恵一
日本経済新聞社 本社コメンテーター
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別の視点 ネット広告はネット経済を動かす強力なエンジンとして機能し、進化してきました。大量のデータを収集・分析し、精度の高いターゲティングが実現しています。しかし、技術的に可能だからといって、社会的にどこまでも許されるわけではないーー。そんな「技術利用のブレーキ」という論点を含んだ動きと感じます。

2021年3月4日 8:01いいね
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