新型護衛艦1番艦「もがみ」が進水 令和4年就役へ、長崎

『海上自衛隊の新型護衛艦「FFM」の1番艦の命名・進水式が3日、三菱重工業長崎造船所(長崎市)で開かれ、「もがみ」と名付けられた。FFMは船体をコンパクト化し、従来型より少ない隊員で運用できる。機雷除去の能力を備え多様な任務に対応できるのも特徴。令和4年に就役予定。

 海自によると、全長132・5メートル、全幅16メートル。基準排水量3900トンで、乗員約90人。レーダーで捉えられにくくするため、外観の凹凸を減らした。納入部品の製造工程でトラブルがあり、昨年11月予定の進水が遅れた。建造費は同月に進水した2番艦「くまの」と合わせ約1055億円。

 防衛装備庁や三菱重工によると、FFMは5年度までに10隻建造する予定で、将来は22隻に増やす。同造船所では、3番艦の建造も進んでいる。』

もがみ型護衛艦
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%82%E3%81%8C%E3%81%BF%E5%9E%8B%E8%AD%B7%E8%A1%9B%E8%89%A6

『来歴

構想着手と確定研究

新たな護衛艦の構想は、平成17年度に海上幕僚監部が日本防衛装備工業会へ委託・作成した「次期護衛艦(DD)に関する調査研究」まで遡る。この研究ではアメリカ海軍の沿海域戦闘艦(LCS)を参考にして高速力とコストに重点を置いたが、結果として原案はおろか性能を下方修正してもコスト超過となった。この理由の一つとして、研究時の現有装備のみを基に試算を要求されたことが挙げられ、以後、次期護衛艦に関する研究開発が多数実施されることになった[10]。

そして2013年12月に公開された25大綱・26中期防において、この新型護衛艦の構想が公式に明らかにされた。25大綱では、情報収集・警戒監視任務の増大に対応するため、護衛隊群に所属しない護衛隊(いわゆる「10番台護衛隊」)を5個から6個に増やし、護衛艦を47隻から54隻に増強することになっていたが、この期間には旧式化した護衛艦4隻の退役も見込まれていたことから、これを補いつつ増強を実現するため、「多様な任務への対応能力の向上と船体のコンパクト化を両立させた新型艦艇」が計画されたものであった。この時点では「多機能護衛艦(DEX)」と称されており、従来のDEの後継として理解されるようになっていた[11]。

この間も多くの案が検討されており、例えば2014年には対空・対水上能力ともに限定的な軽武装のDE(X)としてCG予想図が公表された。その後、平成27年度中には要求性能概案が決定されるとともに、平成30年度計画から建造を開始するというタイムスケジュールも明らかになった。この頃には「3,000トン型将来護衛艦」と称されるようになっており、艦種記号は、DDでもDEでもない”DX”とされた。またスパイラルモデルの導入によって建造開始当初は最低限の装備のみを搭載し、その後、ベースライン2、3と順次にユニット化した装備を拡充することも検討されるようになった[11]。』

『対機雷戦

本型において、従来護衛艦と一線を画するのが、機雷戦能力の導入である。これは、日本周辺の情勢変化を背景として、主要国間の大規模武力紛争の蓋然性の低下に伴って掃海部隊の規模縮小が検討されるとともに、掃海隊群が水陸両用作戦も所掌するようになったことから、掃海艦艇の減勢後も所要の対機雷戦能力を担保するとともに、島嶼戦に際して対機雷戦を含む水陸両用作戦を遂行する艦として期待されたためであった[1]。

対機雷戦のため、対機雷戦ソナー・システム(OQQ-11)が搭載されるほか、無人機雷排除システム用水上無人機(USV)と機雷捜索用無人機(UUV)の運用能力が付与される[1][2]。

USVは、UUVとは音波を、護衛艦とは電波を用いて情報の中継を行う。またEMDの運搬・投下・中継や、USV自身による掃海具の曳航を行う[5]。USVとUUVの連携は「無人航走体構成要素の研究」(2009年度から2012年度まで試作、2012年度から2013年度まで試験)[30]が相当する。

UUVは平成25年度から開発されていた「自律型水中航走式機雷探知機」であり[31]、OZZ-5として装備化された[32]。既存のS-10は外部電源や通信ケーブルを必要とするROVであったのに対し、基本的に自立駆動・制御で航行するためより広範囲の捜索が可能になる。ソナーはサイドスキャンによる高周波・低周波合成開口ソナーを用いており、これにより高周波は小型・ステルス化した機雷を、低周波は泥質海底に埋没した機雷を探知することができる[33]。』

 ※ 最後あたりに、「相当アヤシイ話し」も、記述されている…。

『運用史

連続建造を想定しており、1番艦引き渡し時点の契約では平成30年度(2018年度)予算で最初の2隻の建造予算を計上し、2021年度までの4年間で毎年2隻づつ予算を計上し計8隻を建造する。建造の主契約者は三菱重工業であるが、2番艦と2021年度計画艦のうちの1隻は下請負者の三井E&S造船に建造させる。平成30年度計画艦の最初の2隻は予算計上から起工まで2年程度かけ、起工から竣工までは2年程度で建造する[37]。

平成30年(2018年)度の概算要求で2隻が964億円で要求され[40]、大臣折衝で2隻1,055億円[41]、予算では2隻922億円(建造費のみで初度費は別)となる[42][注 10]。

平成31年(2019年)度の概算要求では2隻が995億円で要求され[44]、予算(案)では2隻951億円が認められた[45]。

最終的な建造数は増備分の7隻に加え、あぶくま型、はつゆき型、あさぎり型の代艦として計22隻が建造されるとの憶測があったが、1タイプを長期にわたって能力向上型を考案しないというのは考えにくい、との指摘もなされた[10]。その後、2018年度の「取得プログラムの分析及び評価、新たな取得戦略計画の策定の概要」で平成30(2018)年度以降平成40年代(2028~2037)に22隻建造と、40年の運用期間が記載された[46]。

2018年12月に閣議決定した31中期防や平成31年度以降の防衛計画の大綱では、FFMの配備先を通常護衛艦で編制された4個群とは別の、FFMと掃海艦艇で編制した2個群に配備するとある。また乗組員の複数クルー制による交代制の導入や、新たに整備される哨戒艦と連携しての平時の警戒監視など、従来の護衛艦と一線を画した運用が想定されている[7][47]。

令和2年(2020年)11月19日、2番艦が1番艦に先立って進水し「くまの」と命名された。これは1番艦の機関の運転試験の際にガスタービンが脱落した部品を吸い込んで機関を損傷したことで工事の進捗に遅れが出たことによるものである[35]。

令和3年(2021年)3月3日、遅れていた1番艦の進水式が行われ「もがみ」と命名された[9]。』