「ミャンマー国軍は自制を」 ASEAN加盟国から相次ぐ

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM021M40S1A300C2000000/

『【ジャカルタ=地曳航也、ヤンゴン=新田裕一】ミャンマー国軍が起こしたクーデターを巡り、東南アジア諸国連合(ASEAN)は2日、オンライン形式で非公式の外相特別会議を開く。事態収束に向けた解決策を協議するほか、最近になって多数の死傷者を出した国軍のデモ制圧についても話し合うとみられる。

ASEANが外相会議を開くのはクーデター後、初めて。ミャンマー国軍が外相に任命したワナ・マウン・ルウィン氏も出席する見通しだ。シンガポールのバラクリシュナン外相は1日のテレビ番組で「各国は率直に自らの立場を示すだろう」と述べた。

国軍が全権を掌握したミャンマーでは警察主体の治安部隊がクーデターに抗議する市民らのデモを強制排除しており、2月28日には発砲で少なくとも18人が死亡したと国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が明かした。

外相会議を前に、ASEAN内では会議を前に国軍に自制を求める声が相次いだ。バラクリシュナン氏は「不安定な状態が長引けばミャンマーはおろかASEANにも深刻な結果をもたらす」と警告した。

タイ外務省は1日、国軍を含むすべての当事者に自制を求める声明を発表した。「懸念」をもって推移を見守っていると強調した。タイはASEANの内政不干渉の原則に従い、これまでクーデターへの静観を貫いてきた。

マレーシアのヒシャムディン外相は1日、ブルネイを訪れて同国のボルキア国王らと会談した。ミャンマー情勢に「深刻な懸念」を示し、暴力を最大限抑制するよう訴えた。クーデターが民主化や経済発展に向けた努力を後退させているとも指摘した。

インドネシア外務省も2月28日、国軍に自制を求める声明を発表した。一方、ベトナムやカンボジアなどは国軍のデモ制圧の動きが強まった後も静観を維持している。

インドネシアなどは、米欧がミャンマーへの制裁を強めれば国軍が態度を硬化し、対応をめぐってASEANの分断が深まって組織が弱体化すると懸念する。ミャンマーを除くASEAN加盟の9カ国が国軍と米欧の間に入る形で、対話による解決をめざす。

会議でミャンマー側はクーデターの正当性を改めて訴えるとみられる。会議を開く前、SNS(交流サイト)にはミャンマー国軍の主張を受け入れないよう、ほかのASEAN加盟国に求める一般からの投稿が相次いだ。

2日の外相会議はインドネシアのジョコ大統領とマレーシアのムヒディン首相が2月5日に首脳会談を開いて開催を提起した。だが、2日の会議で解決策を見いだせるとの見方は少ない。加盟国は引き続き、ミャンマー情勢について閣僚級の協議を続ける見通しだ。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

有料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07

無料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login