ドラギ内閣、試練の船出 コロナ復興計画急務―伊

『【パリ時事】イタリアのドラギ新内閣が、上下両院の信任を受けて正式に発足した。イタリアの新型コロナウイルス感染拡大は収束が見通せないままだが、百家争鳴の連立各党を取りまとめ、大急ぎで復興計画を策定しなければならない。試練の船出に際し、ドラギ氏は17日、信任投票に臨む上院で演説し「すべての手段を講じてパンデミック(世界的流行)と戦うことが責務だ」と決意表明した。

指導力ある「スーパーマリオ」 ドラギ新イタリア首相

 欧州連合(EU)の復興基金から補助金や融資を受けるには、4月末までに資金の使途を示した復興計画を策定する必要がある。年明けからの政治混乱でイタリアの作業は大きく遅れている。

 それでも、伊ANSA通信によると、EU欧州委員会の貿易担当委員は18日、「復興計画について伊当局と既に熱心で建設的な意見交換をしている」と強調。ドラギ政権が期限までに計画を策定すると確信していると述べ、欧州中央銀行(ECB)総裁を務めたドラギ氏の手腕に国内外の期待は大きい。

 ANSAによれば、ドラギ氏は上院での演説で「新たな復興」に取り組むと訴えた。税制改革を最優先課題に掲げ、個人所得税に関して「税制の簡素化と合理化を目指す」方針を明らかにした。国外からの投資促進の重要性にも言及している。

 コンテ前政権は、復興基金の使途に不満を持ったレンツィ元首相の小党が連立政権を離脱して崩壊した。ドラギ氏はほぼすべての政党から支持を得ているものの、政権内で主張の異なる左右両派の連携を維持するのは容易ではない。

 左派「五つ星運動」では、ドラギ氏支持をめぐって早くも内部分裂が起きている。イタリアの政治解説者からは、新政権の最初の100日間であるハネムーン期間後も「安定を保てるかは分からない」と先行きを不安視する声が消えていない。』