バイデン氏「民主主義防衛へ米欧連携を」 中ロに対抗

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『【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は19日、ミュンヘン安全保障会議のオンライン特別会合で演説し「米欧連携は21世紀に実現したい全ての事柄の土台であるべきだ」と述べ、米欧同盟の修復を訴えた。「民主主義を防衛しなければならない」と強調し、米欧連携を通じて中国とロシアに対抗すると訴えた。

バイデン氏は演説で「米欧同盟とは共同防衛や繁栄を支える強固な礎だ」と指摘。「過去数年間にわたり米欧同盟は傷つき試練を迎えたが、米国は欧州と再び連携し信頼に足るリーダーの地位を取り戻す決意だ」と強調し、「米国第一」を外交政策の柱に据えたトランプ前政権からの政策転換をアピールした。集団的自衛権の行使を定める北大西洋条約第5条について「米国は誓いを守る」と強調し、欧州防衛を改めて確認した。

米欧が主導してきた民主主義の現状について「米欧を含めて多くの地域で民主主義の進歩が攻撃を受けている」と厳しい見方を示した。中ロを念頭に「独裁政治こそが最善だと考える者」と「民主主義が不可欠だと理解する者」の2つの立場があると指摘。「我々は世界の方向性について根源的な議論のさなかにいる」と述べたうえで「民主主義が勝利すべきだと信じている」と強調した。

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バイデン氏は対中国政策について「我々は長期にわたる戦略的競争に向けてともに備える必要がある」と指摘した。中国による知的財産の窃取や技術移転の強要などを念頭に「国際経済システムの土台を損なう中国政府の悪習や威圧的行動に対抗する」と説明した。ハイテク分野のルールづくりを主導したい考えも示した。

北大西洋条約機構(NATO)は2030年に向けて中国の脅威が高まるとの見方を強めており、経済・安全保障分野で米欧連携の素地が広がっている。

ロシアのプーチン大統領については「彼は米欧の結束や団結の弱体化を望んでいる。なぜならば個別の国をいじめたり、脅したりすることがはるかに簡単になるからだ」と断じた。ロシアが14年に侵攻したウクライナの領土問題を「米欧の重大な懸念」と指摘し、ロシアの関与が疑われる大規模なサイバー攻撃にも米欧が協調して対処すると強調した。

バイデン氏はイラン核合意への復帰をめぐり、英仏独中ロを交えた多国間協議に「再び参加する用意がある」と明言。核合意の義務履行を相次いで停止するイランに対話を促した。一方で「中東を不安定にするイランの活動に対処する必要がある」とも述べた。15日にはイラクで親イラン武装勢力の関与が疑われるロケット弾攻撃によって米国人に負傷者が出ており、イランをけん制する狙いがあったとみられる。

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