米、ワクチン普及へ最大4200億円 G7で説明へ

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【ワシントン=中村亮】米ホワイトハウスは18日、新型コロナウイルスのワクチンを共同購入し途上国などに分配する国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」に最大40億㌦(約4200億円)を拠出すると発表した。ワクチン供給が先進国に偏る現状を是正し、新型コロナの収束に向けた指導力を国内外にアピールする。

バイデン大統領が19日、オンライン形式で開く主要7カ国(G7)の首脳会議で拠出について説明する。米国が資金拠出するのは、世界保健機関(WHO)が主導するコバックス。新型コロナのワクチンが低・中所得国へ平等に行き渡るようにすることを目的としている。米国はまず20億㌦を拠出し、他国の拠出状況を踏まえてさらに最大20億㌦を追加する。

ワクチン普及に向けた拠出は国際協調を重視するバイデン氏の意向に沿うもので、「米国第一」を外交政策の柱に据えたトランプ前政権からの転換を印象づける。米政府は2020年12月に成立した予算でコバックス向けの拠出金の財源を手当てしていた。

バイデン政権はトランプ政権の決定を覆し、WHOに残留する方針に転じた。ブリンケン国務長官は17日の国連安全保障理事会のオンライン会合で、WHOに対して2月末までに約2億㌦を拠出すると表明していた。

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詫摩佳代
東京都立大学 法学部教授
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ひとこと解説 戦後の保健協力においては米国が様々な
プロジェクトを立ち上げたり、プロジェクトに率先して資金を投じるということをやってきました。今回の発表には、従来のアメリカが戻ってきたような、懐かしさを覚えました。
COVAXが設立されながらもその不確実性が高かったのは、米国不在の影響もありました。米国のコミットメントは、ワクチン公平アクセスに向けた確かな一歩になるでしょう。ワクチン公平アクセスのためには、この他、ワクチン増産体制の整備や価格の調整といった課題もあります。バイデン政権にはそうした課題にも広くリーダーシップを発揮してもらいたいです。
2021年2月19日 14:22いいね
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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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別の視点 中国やロシアが「ワクチン外交」を展開する中、アメリカはまず国内でのワクチン接種を優先しているが、一通り接種が進み、国内の人口の7-8割が接種することになれば一定の集団免疫ができることが期待される。そうなれば、現在のワクチン製造のペースを続ければ余剰が出る事になり、それを「ワクチン外交」に転用して、中露と張り合うことも考えられる。しかし、それをせずにCOVAXを通じて公正な分配を進めるということで、中露に対してモラル優位性(Moral Authority)を得ることができるようになる。適切な判断だと思う。
2021年2月19日 12:51いいね
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