疑問残すWHO武漢視察 流出巡る説明、一貫性欠く

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 ※ 某国は、「感染症大国」だ…。

 ※ そんなことは、外務省ホームページを見れば、すぐ分かる…。「渡航者に対する警告」が、ちゃんと載っているからな…。

 ※ それと、日本国において、どうして、なかなか「結核」が「撲滅」しない(今でも、年間1000人近い患者が発生している…)のか、その原因を考えれば、すぐ分かる…。

 ※ やたら人口が多いし、「四つ足のものは、”机”以外、全て食う。」という食風習が、関係しているんだろう…。

『世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスの発生源を突き止めるため中国に派遣した調査団は、どこまで真実に迫れたのだろうか。メンバーから、中国の主張をうのみにするような発言も飛び出したことに、首をかしげる専門家もいる。今後の新たなウイルス発生に備えるためにも、継続的な調査協力が必要だ。

WHOの担当科学者であるベンエンバレク氏は訪問先の湖北省武漢市で開いた記者会見で、中国科学院武漢ウイルス研究所から…

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世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスの発生源を突き止めるため中国に派遣した調査団は、どこまで真実に迫れたのだろうか。メンバーから、中国の主張をうのみにするような発言も飛び出したことに、首をかしげる専門家もいる。今後の新たなウイルス発生に備えるためにも、継続的な調査協力が必要だ。

WHOの担当科学者であるベンエンバレク氏は訪問先の湖北省武漢市で開いた記者会見で、中国科学院武漢ウイルス研究所からのウイルス流出が流行を招いた可能性は「極めて低い」と言明した。今後、この仮説は排除する考えも示した。

中国寄りとの批判を気にしてか、テドロス事務局長は12日、「我々はすべての仮説に対してオープンで、さらなる分析と研究が必要だ」と軌道修正した。一貫性を欠く説明は、調査への信頼性を低下させる。

米国のトランプ前政権は中国が新型コロナウイルスを人工的に作り、流出させたという説を流布していた。だが、そうした「中国陰謀論」はもともと根拠を欠いていた。

2020年3月に米スクリプス研究所のアンダーセン教授らが米科学誌ネイチャー・メディシンで発表した、ウイルスは天然由来の可能性が高いとする論文内容が科学界のコンセンサスになっている。コウモリの間で広がっていたウイルスが、センザンコウなどを介してヒトにうつった公算が大きいとされる。

武漢ウイルス研究所に到着したWHO調査団のメンバー(3日)=ロイター

WHOの見解は、従来の説を再確認したのにすぎない。大切なのは、動物やヒトから分離したウイルスを誤って外部に出した可能性があるかだ。

ベンエンバレク氏らは当初、ウイルス流出事故もなかったとの見方を示した。「武漢のどの研究所でも新型コロナウイルスの報告はないし論文も出ていない」からだ。武漢ウイルス研で危険度の高い病原体を扱う基準を満たした「BSL4」実験施設を視察し、よく管理されているのも確認したという。いずれも流出がなかった根拠としては、極めて弱い。

「バット(コウモリ)・ウーマン」の異名をとる武漢ウイルス研の著名研究者、石正麗(シー・ジェンリー)氏は20年7月、米サイエンス誌の質問に「新型コロナの研究は(危険度の水準が低い)BSL2、3の実験施設を使っている」と答えた。今回、調査団が見た施設とは違うのではないか。

東京大学の黒木登志夫名誉教授は、新しいウイルスの研究がBSL2、3の施設で進められたのを知り驚いたという。WHOの科学者は疑問をもたなかったのだろうか。実験ノートを確認したのか、最初の患者とされる人物から直接話を聞いたのか、なども不明だ。

ベンエンバレク氏は中国側の主張に沿って、冷凍輸入品を介してウイルスが流入した可能性にも言及した。中国でコウモリなどからうつった可能性と同等に扱うという。

北海道大学の喜田宏特別招聘(しょうへい)教授は「輸入説など無視してよい」と一蹴する。むしろ、中国で「以前からウイルスはヒトへの病原性を持たないまま広がっていたのではないか」とみる。「感染を繰り返すうちにヒトで一気に増える変異ウイルスが登場し病気を引き起こすようになった可能性がある」

仮にWHOが再調査に踏み切ったら、真実は明らかになるだろうか。新型コロナの最初の報告から1年以上たっており「今更何もわからないし、自国に不利な情報は出さないだろう」と中国で研究経験のある感染症研究者は予想する。

だが新型コロナの起源をたどれれば、次の「出番」を待つウイルスが見つかるかもしれない。洞窟のコウモリ捕獲などは命懸けだが、先端的な遺伝子解析技術を使えば、ウイルスの特徴や変異の仕方を把握できる。

喜田教授は「世界中の野生動物が多数の未知のウイルスを持っており、ヒトにうつるリスクは常にある」と警鐘を鳴らす。過去にいくつものヒトや家畜の感染症の源となった中国に対し、隣国の日本は率先して国際協力を呼びかけ、データ収集や新たな感染症の予兆をつかむ工夫をすべきだ。

(編集委員 安藤淳)

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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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貴重な体験談 WHOの調査団はIAEAのような査察権を持たず、あくまでも中国との協力に基づき、中国が提供するデータに基づいて調査をするしか権限がない。そのため、調査団に強制査察の権限を付与しなければ、何度調査しても同じ結果しか出ないだろう。人獣感染を避けるためのヒントを見つけるという目的であるとはいえ、これはあくまでも中国に協力させるための論理であり、表面的な協力以上のものを求められるものではない。私もイラン制裁専門家パネルの委員として査察を行ったが、国連憲章第七章に基づく活動とはいえ、加盟国の表面的な協力を得るのがやっと。その中で独自の情報ルートを作って分析するしかなかったが、今回の場合はそれすら難しい。
2021年2月19日 8:06いいね
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青山瑠妙
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授
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ひとこと解説 今回のWHOの調査結果は中国が提供した分析報告に基づくものである。初期の新型コロナ患者の生データを提供すべきだというのがアメリカやイギリスの主張であるが、中国は政治干渉だと強く反発している。現状では「武漢ウイルス研究所からのウイルス流出説」を否定しただけで、これ以上の調査結果は今後も出ないだろう。
2021年2月19日 8:40いいね
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