日経平均3万円の攻防 強気派「値固めへスピード調整」

日経平均3万円の攻防 強気派「値固めへスピード調整」
証券部 増田由貴
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGD191I30Z10C21A2000000/

『19日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、3万円を割り込んだ。下げ幅は一時300円を超え、午前終値は2万9947円。2月に入り2000円超上昇してスピードの速さが指摘されるなかで、調整色を強めている。もっとも、相場の基調は底堅いとして、2週間前に到達したばかりの2万9000円を下値メドとみる市場関係者は多い。

19日は直近で回復基調にあった自動車株や旅客関連株を中心に売りが広がった。前日の米株式…

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

残り858文字

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

有料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07

無料会員に登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM010QT001022021000000&n_cid=DSPRM1AR07#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login

前日の米株式市場で、寒波による停電や工場の稼働停止が懸念されて株価が下落したことも影響し、調整色を強めた。日経平均株価の予想変動率を示す日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は一時26ポイントまで上昇し、2月1日以来の水準になった。

下値のめどはどれほどか。楽天証券経済研究所の土信田雅之シニアマーケットアナリストは「テクニカル面でみれば、25日移動平均付近の2万8900円付近までの調整がありえる」と指摘する。2020年3月の急落時以来、日経平均は25日移動平均を下値の支えにするように上昇してきたため、この水準が節目として意識されやすいという。

オプション市場の売買動向からも2万9000円付近を下値とみる見方がうかがえる。日経平均オプションは2万9000円のプットの取引量が多い。フェアラインパートナーズの堀川秀樹代表は「日経平均が3万円を割っても、下値についてオプション市場の投資家が弱気に傾いたわけではない」とみる。市場では目先は「値固め」に向けたスピード調整との声が多い。

急速な株価上昇は、弱気派の買い戻しを巻き込んで買い手が増えたために起こった面がある。東京・名古屋2市場の信用取引の買い残高は足元で2兆7264億円と、年初から13%以上増えている。「景気回復の見通しなど、市場がポジティブに解釈している前提がくずれかけると、売りへの転換が急に進む可能性がある」(土信田氏)という。3万円は通過点なのか、当面の天井になるかは、向こう数週間で確かめることになる。

18日に東証株価指数は午前で0.5%以上下げたにもかかわらず、日銀は上場投資信託(ETF)の買い入れを見送り、市場に動揺が広がった。ある投資家は18日に「日銀が買うと思って3万円台のコールオプションを買ったが、午後思うように値上がりせず、もくろみを外した」と意外がる。日本株の買い手として存在感を高めていた日銀が従来の方針を見直したとなれば、市場参加者は少なからず、前提の修正を余儀なくされる。19日も日銀が買うのか否か、市場は固唾を飲んで見守る。