中国の春節消費、売上高3割増 コロナ直撃の20年比

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『【上海=松田直樹】中国の春節に伴う大型連休が17日に終了した。商務省は同日、全国の主要な小売り・飲食業の期間中の売上高が、新型コロナウイルスが深刻だった2020年と比べて28・7%増となったと発表した。ただ、今年は新型コロナの感染拡大で旅行を控えた人も多く、例年の春節と比べて観光などの需要は落ち込んだとみられる。

商務省によると、21年の春節期間中(11~17日)の売上高は8210億元(約13兆4000億円)となり、新型コロナ発生前の19年と比べても4・9%増となったとしている。19年の春節の売上高は過去に1兆50億元と公表しており、当時の数字と比べると約2割減となる。調査の対象企業などの定義を変更した可能性がある。

今年は新型コロナの影響で各地で厳しい移動制限をかけ、旅行のほか連休に合わせた大型イベントなども自粛する動きが広がった。コロナの影響で観光分野などは例年より売り上げが低迷している可能性が高い。

交通運輸省によると16日の鉄道や飛行機などの旅客数は延べ1787万人となり、19年の同期間と比べて8割弱減った。文化観光省は例年公表している春節期間中の国内旅行者数を発表していないが、今年は例年より落ち込んだとみられる。

ネット大手の百度(バイドゥ)が調べた各地の人の移動状況をみると、中国屈指のリゾート地の海南省三亜市は19年の春節に比べて人出が3割強減った。20年10月の大型連休では海外旅行に行けない人による予約が殺到しホテルの価格も高騰したが、「春節は予約が埋まらない日も多かった」と大手ホテルの従業員は語る。

世界遺産などが有名な人気観光地の雲南省麗江市も春節期間中の人出は約6割減となった。主要な観光地は稼ぎ時であるはずの春節需要を失っており、観光業に依存する地方は経済の悪化が懸念される。

上海などの大都市では海外旅行に行けなかった富裕層や帰省を断念した人たちでにぎわった。上海の飲食店などは連日満席となる店も多かった。大都市でも例年に比べて地方からの観光客は少なかったが、旅行や帰省を諦めた人による「居残り需要」の恩恵を受けた。

身近な娯楽である映画の興行収入も大きく伸びた。19年の連休中の興行収入は58億元だったが、21年は70億元を超えた。中国メディアによると期間中の興行収入としては過去最高だったという。ただ、こうした状況は都市部と地方の格差が一段と拡大する要因にもなりそうだ。

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