「中国はミャンマーの友好的な隣国だ」 対応探る周辺国

「中国はミャンマーの友好的な隣国だ」 対応探る周辺国
ミャンマー政変(3)
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『中国の在ミャンマー大使館は16日、国軍のクーデターで混乱する同国の現状を「中国は決して望まない」と批判する大使、陳海の発言を公表した。前日に取材を受けた地元メディアとの一問一答をウェブサイトに掲載。「政変があるとは事前に知らなかった」と指摘し、「国軍の背後にいる中国が黒幕だ」という噂を懸命に否定した。

【前回記事】
米「選挙結果消してはならぬ」 ミャンマーに民主化要求

1日の政変後、ミャンマー最大の都市ヤンゴンの同大使館前では連日のように、多数の市民らが抗議の声を…

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1日の政変後、ミャンマー最大の都市ヤンゴンの同大使館前では連日のように、多数の市民らが抗議の声をあげてきた。「国軍を支持するな」「内政干渉をやめろ」――。

この国を中国は経済、軍備で支えてきたが、国軍寄りだったとは言い切れない。拘束された民主化指導者アウン・サン・スー・チーの文民政府も尊重した。

1月にミャンマーを訪れた中国の国務委員兼外相の王毅(ワン・イー)はスー・チーに「中国は(当時の与党)国民民主連盟(NLD)の順調な施政を断固支持する」と伝えた。国軍総司令官ミン・アウン・フラインとも会い、NLDが大勝した2020年11月の総選挙(上下院選)が「不正だ」という不満も聞いていた。

中国にとってミャンマーは地政学上の重要国だ。ミャンマーを上空から見ると、西部から中国南部の雲南省まで2本のパイプラインが横たわる。中東・アフリカからの原油、ミャンマー沿海産の天然ガスをそれぞれ、中国に運ぶ。

中国の輸入原油の多くが通過するマラッカ海峡と南シナ海が封鎖された場合、エネルギー供給の生命線になる。

中国外務省の副報道局長、汪文斌は1日、クーデター後の記者会見で「中国はミャンマーの友好的な隣国だ」と言明した。

一方、中国の官製メディアはさかんに、ミャンマーでの抗議デモを伝える。国軍が盤石だと中国の指導部はみていない。

政変にどう対応するか決めあぐねているのは、周辺の東南アジア諸国も同様だ。

バンコクで10日、タイ首相プラユット・チャンオーチャーは報道陣に、全権を掌握したミン・アウン・フラインから「ミャンマーの『民主主義』を支持してほしい」という書簡が届いたと明かした。

同じくクーデターを主導し、軍事政権トップから横滑りしたプラユットだが、表情を変えずに突き放してみせた。「ミャンマーの民主化プロセスを支持する。どう進めるかは彼次第だ」(敬称略)

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慎泰俊
五常・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
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分析・考察 中国のサイバーセキュリティ部隊がミャンマー国軍への支援に入ったという噂や、ヤンゴン市に出ている戦車の一部が中国のものであるという噂もあります。事実関係はまだ不明ですが、もし鎮圧に中国が関わっているのであれば、事態は極めて深刻だと思います。

人には生活があり、熱狂は長く続きません。毎日抗議活動をしていると、生活に困ってしまいます。また、海外メディアの注目も、一定期間で終わりが来ます。ミャンマーの民主主義にとって最も厳しいシナリオは、国軍が特に暴力などを振るわず(それにより厳しい制裁を回避する)、ネットや通信を監視し、少しずつ人を逮捕しながら、じわじわと反対者たちを黙らせることだと思います。
2021年2月18日 10:10いいね
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