冷える米中、試される同盟 日本「受け身」は愚策

冷える米中、試される同盟 日本「受け身」は愚策
本社コメンテーター 秋田浩之
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 ※ お説ごもっともで、全くの「正論」だ…。

 ※ しかし、「国民」がついてくるのか…。

 ※ 現政権党は、永いこと「国民生活の安全、安心は、任せてくれ。国民のみなさんは、あれこれ思い煩う(わずらう)ことなく、趣味・し好に打ち込んで、毎日楽しく暮らしてくれ。そういう”楽しい人生”の基盤は、われわれが整備する。」という幻想を振りまくことで、政権維持を図ってきた…。

 ※ その点では、「反日」で世論を統合し、国民の糾合を図ってきた某国と、あまり変わるところは無いわけだ…。

 ※ それを今さら、「実は、国際情勢・世界情勢は、大変なことになっている…。皆さんの安全・安心な生活は、明日をも知れない状況なんだ…。」と言ったところで、目を白黒…、というのが関の山だろう…。

『中国に弱腰になってしまうのではないか。約2週間前にバイデン米政権が生まれたとき、米国内外にはこんな観測があった。

だが、米国が厳しい対中政策を緩めることはなく、米中はさらに寒い冬を迎えるだろう。

バイデン大統領や閣僚らは、すでに中国に強硬な言動を重ねている。特に目立つのが、中国が最も敏感になる台湾と人権問題だ。

まずバイデン氏は1月20日、駐米代表に相当する台湾高官を大統領就任式に招いた。1979…

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まずバイデン氏は1月20日、駐米代表に相当する台湾高官を大統領就任式に招いた。1979年の断交後、初めてのできごとだ。その3日後には米国務省が声明を出し、台湾への武器供与を続けていく方針なども確約している。

人権問題では、中国によるウイグル族弾圧を「ジェノサイド(民族大量虐殺)」とみなした。いずれも、トランプ時代の強硬策をそのまま引き継ぐものだ。

厳しい対中姿勢は同盟国への対応にも、くっきりと表れている。1月24~28日に相次いだ日米の首脳、外相、防衛相による電話協議。米側は判で押したように、尖閣諸島への日米安全保障条約の適用を確認した。

舞台裏を探ると、日本から事前に働きかけた形跡はない。日本から頼まれるまでもなく、米側は「安保適用」に言及することを決めていたのだ。それほど、挑発を強める中国への警戒感は深い。

とはいえ、バイデン政権の対中政策が将来、腰砕けになる不安が消えたわけではない。サキ大統領報道官は1月25日、中国への対応について「戦略的忍耐」をもって臨みたいと語り、各国に波紋を広げた。

戦略的忍耐とは、オバマ元政権による北朝鮮政策のキーワードであり、北朝鮮の時間稼ぎを許し、核量産を招いた失策だ。中国に適用するとしたら、足元を見透かされるのは目に見えている。

しかし、サキ発言をまともに受け止め、対中政策の行方に不安を抱くのは誤りだ。表現を十分に考慮せず、誤った発言をしてしまったというのが真相だからだ。

ホワイトハウスで記者らに向かって話すサキ米大統領報道官(1月25日)=ロイター

オバマ時代の北朝鮮政策を中国に当てはめることはない――。内情を知る米外交専門家によると、ホワイトハウスはサキ発言が誤解を招いたと直ちに気づき、主要各国にひそかにこう説明した。サキ報道官も数日後の記者会見で発言を修正し、「あの言葉を深読みしないでほしい」と強調した。

環境対策への協力を得るため、バイデン政権が安全保障問題などで中国と取引してしまう危険も、今のところ考えづらい。ケリー大統領特使(気候変動問題担当)は自分が対中融和派だとみなされることを嫌がっており、中国との外交取引を否定している。

4年の任期中には曲折もありえるが、1期目のオバマ元政権当時のような融和策に米国が逆戻りする可能性は極めて低い。

だとすれば、日本など同盟国が考えておくべきなのは、バイデン政権が対中融和に傾いてしまうシナリオではない。逆に米国が対中強硬路線を続けるなかで、同盟国にも中国への圧力を強めるよう求めてくる展開だ。

米政府筋によると、バイデン政権は現時点で、オバマ時代のような米中戦略・経済対話(閣僚級)の枠組みを設けることには慎重だ。それよりもまず同盟国と協議し、対中政策を密にすり合わせることを優先する。

同盟国は、喜んでばかりはいられない。米国の本意は中国に対抗するため、何を協力してくれるのか、まず同盟国側から発案してほしいという点にある。

トランプ前大統領は同盟国の助けをあてにせず、まるで学校の番長のように中国の胸ぐらをつかみ、不公正な通商慣行や技術スパイをやめさせようとした。このためアジアや欧州の国々は中国との矢面に立つ必要はなかった。

しかし、バイデン大統領は生徒会長のように皆に協力を求め、多国間で中国に対抗するつもりだ。同盟国は米中の覇権争いを傍観するのではなく、当事者として参加しなければならなくなる。

では、どうすればよいのか。大切なのは対中政策でどのような協力ができるか、同盟国側からバイデン政権に提案し、結束の足がかりを築くことだ。焦点は主に3つある。

第1はインド太平洋への米軍関与を息切れさせず、現在の米中軍事バランスを保つための協力策だ。米政府内には、国内総生産(GDP)比約1%にとどまる日本の防衛予算について、大幅な増額を期待する空気が漂っている。

航空自衛隊入間基地(埼玉県)を訪れた菅義偉首相(20年11月)

第2に、深刻になる中国の人権侵害への対応だ。バイデン政権はウイグル族弾圧や香港の自治侵害で圧力を強める構えだ。米国はこれらで既に対中制裁を発動しているが、日本など同盟国にも追随を求める可能性がある。

米民主党の外交ブレーンからは「民主主義を重視するなら、日本はなぜ、人権問題で中国に制裁しないのか」との声が聞かれる。

そして、第3は中国とのハイテク覇権争いに勝つための協力だ。対中ハイテク供与や重要インフラへの中国企業の参入について、バイデン政権はあらかじめ同盟国の意見を聞く代わりに、トランプ前政権よりも密な連携を求めてくるにちがいない。

対中政策でバイデン政権に注文をつけるよりも、中国に対応するため、自分たちは何ができるかを先に考え、行動する。日本を含めた同盟国に求められるのは、こんな発想だ。

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秋田 浩之
長年、外交・安全保障を取材してきた。東京を拠点とし、北京とワシントンの駐在経験も。北京では鄧小平氏死去、ワシントンではイラク戦争などに遭遇した。著書に「暗流 米中日外交三国志」「乱流 米中日安全保障三国志」。

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