インド太平洋地域の平和安定「共通の利益」駐日EU大使

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『パトリシア・フロア駐日欧州連合(EU)大使は、日本とEUの経済連携協定(EPA)、戦略的パートナーシップ協定(SPA)の発効2周年に合わせて日本経済新聞に寄稿した。新型コロナウイルス禍からの経済復興から地域の安全保障まで、両者の協力深化を追求する考えを示した。

この1年は、我々が「普通」と考えていたものを一変させた、不可視のウイルスと闘う、厳しいものであった。しかしながら、新型コロナ禍やその他数多くの喫緊の地球規模の課題の中、幅広い共通の価値と利益に基づくEUと日本のパートナーシップは、かつてないほど緊密だ。その未来は明るい。

歴史的協定が発効3年目に入る中、将来に目を向けたい。EUは4.4億の人口を抱える世界最大の消費市場のひとつで、経済は米国と中国に次ぎ世界で3番目に大きい。EUと日本は、共同体や国家の利益、特に民主主義・人権・ルールに基づく国際秩序の尊重という価値観を共有する。志を同じくするパートナーである。両者が力を合わせれば、グリーンでデジタルな政策を核とする経済復興策を通じたポストコロナ世界の形成を先導できる。

米国を交えて3者で、また主要7カ国(G7)や20カ国・地域(G20)会合、国連や世界貿易機関(WTO)、途上国に新型コロナワクチンの提供を目指す「COVAXファシリティー」などを通じて行動できる。EPAとSPAは、2019年9月署名の「持続可能な連結性及び質の高いインフラに関する日EUパートナーシップ」と併せ、共同行動の土台となる。

この先の1年は、気候変動対策にとって重要なものになる。EUは、2050年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにするとの菅義偉首相の公約を歓迎する。EUと日本は、11月に英国で開催される第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に向け、協力すべきだ。EUと日本が水素など革新的技術における共同研究や高度な協力に取り組むことは自然なことだ。

1月25日、茂木敏充外相が日本の外相として初めてEU外相理事会に出席した。インド太平洋地域の平和と安定を維持することはEUと日本双方にとって共通の利益であり、同地域の他の国々や東南アジア諸国連合(ASEAN)などの地域機関との既存の緊密な関係をさらに強化する余地がある。EUはまた、安全保障・防衛分野、とりわけ海洋安全保障の領域において、日本との新たな協力を追求する決意である。

新型コロナのパンデミック(世界的大流行)に打ち勝つ取り組みが続く中、EUと日本の連携はかつてなく強固であり、この重要な関係をこの先1年で新たなレベルに引き上げたい。27人の駐日EU加盟国大使もこのメッセージに賛同している。

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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Opinion/EU-Japan-partnership-has-a-bright-future?n_cid=DSBNNAR

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