「古傷が再活動」、沈み込むプレート内にひずみ蓄積

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『13日夜に福島県沖で発生した最大震度6強の地震は、東日本大震災の余震域で発生した。日本海溝で沈み込む岩板(プレート)に蓄積したひずみが揺れを引き起こした。揺れの周期が短く、建物の倒壊も相次いだ。10年前の大地震の余震が続いている原因について、専門家は「過去の地震の古傷が再活動した」と指摘する。

「太平洋プレートの内部で発生した地震だった」。気象庁の鎌谷紀子地震情報企画官は、14日未明に開いた記者会…

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気象庁の鎌谷紀子地震情報企画官は、14日未明に開いた記者会見で地震の震源についてこう説明した。東日本大震災の余震とみられ、鎌谷氏は、今後1週間は同規模の地震に注意するように呼びかけた。

地震は、地球を覆うプレートの動きによって起きる。主な発生場所には、①プレート同士の境界部分②プレート内――の2つがある。東日本大震災を引き起こした巨大地震はプレート境界で起きた地震で、沈み込む海洋プレートによって引きずり込まれる大陸プレートが跳ね上がることで揺れにつながった。

今回の地震のメカニズムは東日本大震災とは異なる。プレート内で破壊が起きたことが原因だったとみられる。熊本地震や阪神大震災のように内陸のプレート内で起きる場合と、海洋プレート内で起きる場合があり、今回は海洋プレートの内部で起きた。

「過去の地震の古傷が再活動した」と話すのは、地震のメカニズムに詳しい東京工業大学の中島淳一教授だ。プレート境界地震などの影響で傷ついた海洋プレートが沈み込むことでひずみが変化して破壊につながったという。

東北沖では日本海溝でプレートが沈み込んでいるため、地震活動が活発だ。そのため、海洋プレートにひずみがたまりやすい。中島教授は「東北地方の地下は、今でもゆっくり変形している」と指摘している。東日本大震災から10年たっても続くプレート活動が、過去の地震の傷に影響を与え、今回の地震が引き起こされた可能性がある。今後の余震につながる恐れもある。

一般的にプレート内で起こる地震は、揺れの周期が比較的短く1秒程度だ。そのため、木造家屋や低層の建物、小屋などに与える影響が大きい。倒壊の危険性が高まっている建物も多くなっているとみられ、気象庁は注意を呼びかけている。

地震発生のしくみ
https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/jishin/about_eq.html