不透明プロセス、世論の離反招く 五輪組織委会長の選考

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 ※『森氏は川淵氏を後継とし、会長職を託そうとした。辞任表明に先立つ10日、両氏と親しい関係者を通じ、川淵氏に電話で伝えたが、最初の答えは「NO」だった。「私は(選手村)村長くらいでいい。もっと若いのはいないのか」。この後、森氏に頼まれる形で関係者は何度も電話をかけ、「家族も大反対している」と固辞する川淵氏と押し問答が続いたが、11日朝になって「外堀は埋まってるみたいだな」と受諾の意思を示した。

川淵氏の人事は森氏の独自の動きだった。11日午前に菅義偉首相や安倍晋三前首相らに電話し、辞任の意向と後任に川淵氏を充てる考えを伝えた。川淵氏に受諾を迫った際、首相や安倍氏らに人事案が承認されていると説明した。』

 ※『12日の懇談会後、川淵氏は11日夜、武藤氏から繰り返し連絡があったことを明かした。「なんべんも電話がかかってきた。武藤さんとしては『やめてくれ』とは言いにくいから、事情を説明しながら暗にそういう(辞退を促す)感じだった」と述べた。川淵氏はその日のうちに、辞退の意思を固めたという。』

 ※ スゲー話しだな…。日本の「ムラ社会」というものの”実相”が、まざまざと示されている…。

 ※ まず、「後継者」は、辞めていく「前会長」の一存で、決定される…。「固辞」されると、現首相や前首相の名前を出して、「既に、承認されている。」と伝えて、「外堀を埋めていく」…。

 ※ 「密室体質」の批判が生じた気配だと、今度は、一転して「降ろしにかかる」…。

 ※ 『「なんべんも電話がかかってきた。武藤さん(※事務局長。実務を、仕切っている)としては『やめてくれ』とは言いにくいから、事情を説明しながら暗にそういう(辞退を促す)感じだった」と述べた。川淵氏はその日のうちに、辞退の意思を固めたという。』…。

 ※ ストレートには、言わない…。「暗にそういう感じを伝えて」、”空気読めよ” ”察しろよ”と迫る…。

 ※ この間、周囲は全く「いきさつ」を知らされず、「( ゚д゚)ポカーンとして」見ている他はない…。

 ※ 情報は、「生きて、歩き回っている人間」だけが、握っている…。ネットも、デジタルも関係ない…。

 ※ 「情報収集」とは、「情報握っている人」と「交流して、漏らしてもらうこと」だけが、その手段となる…。

 ※ そして、「そういう中枢にいる人」とアクセスできる人だけが、「情報」を獲得できる…。そういう構造の社会。それが、「ムラ社会」だ…。

『東京五輪・パラリンピックの準備の中核を担う大会組織委員会のトップが不在となった。森喜朗会長から後任として打診され、いったん受諾した川淵三郎氏は12日に辞退。不透明な選考手続きは「密室体質」を浮かび上がらせ、国内外からの不信感をさらに増大させた。会長選びは白紙に戻り、不在が長期に及べば影響は必至だ。

森氏の3日の女性を蔑視した発言以降の迷走ぶりは、組織委のガバナンスと透明性の欠如を見せつけた。後継の…

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後継の会長選びの出口も見えてこない。

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11日までに大会ボランティアは約740人が辞退。抗議の電話が殺到するなど、反発が広がっていた。

組織委は次期会長を選ぶため、選考委員会を新設。選考委のメンバーは「混乱を避けるため」として、当面は非公表とする。会長候補の選考後、具体的なメンバーや、審議過程を明らかにすることを検討している。

組織委の武藤敏郎事務総長は川淵氏を後任とする案について「具体的に組織委の中で議論をしたことはない。会長は理事会で選任するもので、誰かが決めることは前提になっていない」とし、組織としての意思決定ではなかったとの認識を示した。

森氏は川淵氏を後継とし、会長職を託そうとした。辞任表明に先立つ10日、両氏と親しい関係者を通じ、川淵氏に電話で伝えたが、最初の答えは「NO」だった。「私は(選手村)村長くらいでいい。もっと若いのはいないのか」。この後、森氏に頼まれる形で関係者は何度も電話をかけ、「家族も大反対している」と固辞する川淵氏と押し問答が続いたが、11日朝になって「外堀は埋まってるみたいだな」と受諾の意思を示した。

川淵氏の人事は森氏の独自の動きだった。11日午前に菅義偉首相や安倍晋三前首相らに電話し、辞任の意向と後任に川淵氏を充てる考えを伝えた。川淵氏に受諾を迫った際、首相や安倍氏らに人事案が承認されていると説明した。

政府・自民党内に後任について別の意見もあった。五輪相を務め、森氏とも近い自民党衆院議員の遠藤利明組織委副会長は11日、森氏に橋本聖子五輪相の起用を提案した。橋本氏は五輪に出場経験がある女性アスリートとして知名度は高い。

川淵氏は11日午後に森氏に受諾の意向を伝え、森氏は国際オリンピック委員会(IOC)とのパイプ役など協力を約束した。

だが、会長選出に必要な理事会での審議や承認などの正式な手続きを踏まずに、事実上「密室」でやりとりされていたことに、疑問の声が上がり始める。

川淵氏は受諾の意向を伝えた後の11日午後、「理事会の互選の後じゃないと正式に会長になったとは言えない」としつつも、自宅に集まった報道陣に「観客を入れた開催」など持論を展開した。IOCのバッハ会長が森氏に女性の共同会長の任命を提案していた裏話なども披露し、川淵氏に近い関係者らも「しゃべりすぎだ」と眉をひそめた。

11日のうちにネット上などでは、受諾に対する冷ややかな反応が目立ち始めた。川淵氏はかなり気落ちした様子だったという。

12日の懇談会後、川淵氏は11日夜、武藤氏から繰り返し連絡があったことを明かした。「なんべんも電話がかかってきた。武藤さんとしては『やめてくれ』とは言いにくいから、事情を説明しながら暗にそういう(辞退を促す)感じだった」と述べた。川淵氏はその日のうちに、辞退の意思を固めたという。

12日に開かれた合同懇談会で、御手洗冨士夫名誉会長を間に挟む形で着席した森氏と川淵氏。開催直前に森氏が短く言葉をかけたが、川淵氏はうつむき加減に応じただけだった。

森氏は懇談会では、辞任に至る経緯について謝罪。ただ、自身の発言を巡っては「男性よりも余計女性の皆さんに発言してもらうように、絶えず進めてきた」と持論を展開。参加選手の男女比率をほぼ同じとしてきたことなどを披露し、「完璧な仕上がりができたと思っている」と訴えた。

森氏の挨拶は15分に及んだが、後継会長を巡る自身の行動については言及しなかった。

政府内には後任人事にも混乱が広がると、政権へのダメージにつながりかねないとの懸念がある。加藤勝信官房長官は記者会見で後任人事について「政府とは独立した法人として、組織委が独自に判断されるべきものだ」とし改めて関与を否定した。政府高官は「できるだけ早く決めたほうがいい」と周囲に語った。

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