土地登記は相続3年内に、違反なら過料 法制審答申

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE101SW0Q1A210C2000000/

 ※ 改正の論点は、多岐に渡るようだ…。

 ※ ここでは、「相続時の登記を義務化」という点について、説明する…。

 ※ 延々と、語らなきゃならん…。

 ※ まず、話しは、「物権と債権」というものに、遡る…。

 ※ 物権:「物(もの)」に対する権利 債権:「人(ひと)」に対する請求権 …、と説明される。

 ※ 権利の性質・内容、その実現の方法が、ちょっと違うんだよね…。

 ※ 物権:「物に対する、”直接の”権利(”直接の”支配権)」 債権:「人を介しての、人に対しての請求権」

 ※ 物は、物に過ぎないから、煮て食おうと、焼いて食おうと、直接に権利行使(権利内容の実現)してもいい…。

 ※ しかし、「人」に対しては、そうはいかない…。あくまでも、「約束したことは、守れよ!実行しろよな!」と、「約束」をベースにして、権利内容の「実現」を図っていく必要がある…。

 ※ そういう意味で、「物権」は強力な権利と構成されている(法律上、そう設計されている)…。

 ※ そういうことだと、「物権」というものは、「剣呑」だ…。いつどこで、誰が、「それは、俺の”物”だ!手を出すな!」と主張してくるか、分からない…。

 ※ 特に、「不動産(土地、建物)」関係は、大変だ…。大概、「高価な」「一生に一度の買い物」になることが多い…。

 ※ 大枚はたいて、「住居」を購入したとする…。「やれやれ、オレもやっとこ一国一城の主(あるじ)か…。」とほっとして、くつろいでいたとする…。

 ※ そこへ、見知らぬヤカラが、「それは、実は、オレの物だ!とっとと、出て行ってもらおう!」と叫んで、闖入してきたらどうだ?

 ※ 到底、社会生活というものが、成立しなくなる…。

 ※ だから、物権(特に、不動産関係の物権)は、どこの誰が「権利者(代表例は、所有権者)」なのかを、「公示(公に示す)」しておく「制度・仕組み」が必要になる…。

 ※ それが、「登記」というものだ…。

 ※ 各市町村に「(地方)法務局」というお役所がある…。そこでは、「不動産登記」と、「商業登記(会社関係の登記)」を取り扱っている…。

※ 内部は、こんな感じ…。

※ 「無料登記相談(予約制)」なども、開催しているようだ…。

 ※ 「登記官」というお役人がいて、「登記申請書」というものを審査して、不備がなければ、「登記記録(今は、電子化されて電子データになった)」というものを作成する…。

 ※ 手数料を支払えば、その「登記記録」から「プリントアウト」したもの(登記証明書)を、渡してくれる…。

※ 備え付けられている「地図(公図)」も、申請して、閲覧できる…。

 ※ それで、ここがまた、ちょっとヤヤコしい話しなんだが、その「不動産登記」は、「対抗要件」というものと構成(法律上、制度設計)されているんだ…。

 ※ 上記の「権利関係を公示しておかないと、剣呑だ。」という話しからは、「登記を義務付ける」方がいいようにも思える…。

 ※ しかし、それだと、いろいろ具合が悪いこともあるんだよ…。

 ※ まず、登記するには、「登録免許税」というものがかかる…。お役所仕事だから、「税金」取られるんだ…。

 ※ 税率は種々あるが、「相続登記(相続を原因とする所有権移転登記)」だと、税率は「1000分の4」だ…。

 ※ 「課税標準額(土地の”公示価格”(路線価)をベースにして、法定される。実際の”売買価額”が、基準になるわけではない)」が、1000万円の土地の場合、「4万円」。2000万円の土地だったら、「8万円」。これが、「1億円」だったら、「40万円」。「10億円」だったら、「400万円」だ…。土地の値段によっては、巨額なものとなる…。

 ※ それで、「義務とは、しない。」「ただし、登記がない場合、第三者に対しては、権利を対抗できない。」という風に定めている。

 ※ 「(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
 (※民法)第177条
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成16年法律第123号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。」

 ※ 「対抗できない」とは、まあ、「主張することができない。」くらいに捉えてくれ…。

 ※ こういう「定め方」は、民法(及び、私法)全体を規律している「私的自治の原則(私的な財産に関する、その処理の法律関係は、当事者間の「自治」に任せる)」という大原則にも沿っているもの…、と考えられるわけだ…。

 ※ だから、別に、自分の親が亡くなって、親の土地・建物を相続したとしても、「相続登記」する義務は無い…。ほったらかしにしても、かまわん訳だ…。登録免許税も、かかる話しだしな…。

 ※ しかしだ、それだと、下記の記事に言ってるように、「土地の有効利用」という観点からは、いろいろ「具合が悪いこと」も生じてきた…。

 ※ それで、「過料(行政罰。前科は、つかない)」をもって、ある程度、相続登記を「強制」するような法改正することにした…。

 ※ まあ、大体、そういうような話しだよ…。

『法制審議会(法相の諮問機関)は10日、相続や住所・氏名を変更した時に土地の登記を義務付ける法改正案を答申した。相続から3年以内に申請しなければ10万円以下の過料を科す。所有者に連絡がつかない所有者不明土地は全体の2割程度に達し、土地の有効活用の弊害になっている。

法制審の総会で民法や不動産登記法などの改正案の要綱を示した。政府は3月に改正案を閣議決定する。今国会で成立させ、2023年度にも施行する。

いまは相続が発生しても登記は義務ではない。申請しなくても罰則はない。土地の価値が低かったり、手続きが面倒と感じたりした場合は放置する例がある。死亡者の名義のまま年月を経れば、所有権の把握は難しくなる。

所有者が不明の空き家や荒れ地は処分ができず、周辺地の地価が下がったり景観が悪化したりする問題がある。公共事業や民間の都市開発が一部の所有者不明地のために進まないケースも多い。

法務省によると所有者不明土地が発生する理由の66%は相続登記がないことで、34%が住所変更の不備だという。

法制審議会総会で発言する上川法相(10日、法務省)

改正案では取得を知ってから3年以内に登記を申請しなければ10万円以下の過料を科す。住所変更や結婚などで氏名が変わった場合も、2年以内に申請しなければ5万円以下の過料になる。法人が本社の登記変更を届け出ない場合も過料の対象になる。

一連の罰則は、法施行後に新たに相続する人らが対象になる。施行前の相続などに伴う問題は一定の猶予期間を定めて適用する見通しだ。

登記手続きの負担は減らす。相続人のうち1人の申し出で登記ができる。10年間、届け出がなければ行政が法律で定める割合で遺産を配分する「法定相続」にする。

行政が住民基本台帳ネットワークで死亡者を把握し、登記に反映する仕組みもつくる。死亡者が名義人だった不動産の一覧情報を発行して親族が簡単に把握できるようにする。

土地やビルなどの建物の共有者が不明でも改修や売却をしやすくする。裁判所の確認を経て公告し、他の共有者の同意で利用目的を変更できる。短期間の賃貸借は共有者の過半数で決められる。

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裁判所が管理人を選べば、不明の所有者に代わって土地や建物の売却もできる。代金は所有者が判明した場合に備えて供託する。商業地などでは共有者が分からず、有効利用ができない不動産も多い。制度が広がれば都市開発が進む可能性がある。

今回の法改正が実現すれば、新たな所有者不明土地が生まれることを抑える効果はありそうだ。一方で既に所有者が不明になっているへき地の山林などでは、公共事業や民間の開発の対象外なら、引き続き放置される可能性がある。

相続しても税や維持・管理費を負担に感じる人もいる。土地を放棄して国庫に返納できる制度もつくる。土壌汚染や建造物がなく、担保になっていないことなどが条件だ。費用が必要でそのうち負担金は200平方メートルの宅地で80万円程度が目安になる。

有識者で構成する「所有者不明土地問題研究会」(座長・増田寛也元総務相)の推計によると16年時点で所有者不明土地は全国で410万ヘクタールに上り、九州本島の面積を上回る。40年までに北海道本島に匹敵する720万ヘクタールに広がるとの試算もあった。

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