パラオなど5カ国、PIF脱退の意向

パラオなど5カ国、PIF脱退の意向
中国が影響力増す懸念も
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『【シドニー=松本史】オーストラリアや太平洋島しょ国で構成する太平洋諸島フォーラム(PIF)から、パラオなど5つの島しょ国が脱退する意向を示したことが9日、分かった。参加国・地域の約3分の1に当たり、台湾と外交関係を持つ3つの国を含む。実際に脱退すればPIFの弱体化に加え、地域で中国の影響力が強まる可能性もある。

PIFは太平洋の島しょ国に豪州とニュージーランドを加えた16カ国と2地域で構成、地域の政治や安全保障について話し合う機構だ。脱退の意向を示したのは、ミクロネシア地域のパラオ、ミクロネシア連邦、ナウル、マーシャル諸島、キリバスだ。背景には次期事務局長の選出を巡る不満があったという。

太平洋島しょ国はミクロネシア、ポリネシア、メラネシアの3地域に分けられる。脱退意向の5カ国は次期事務局長にマーシャル諸島の候補を推していたが、PIFは4日、ポリネシア地域のクック諸島のプナ前首相を選出したと発表した。これに反発したパラオが脱退の意向を表明、他国が続いた。ミクロネシア連邦の大統領府がフェイスブックに投稿した声明は5カ国の首脳が「脱退について正式なプロセスを開始することで合意した」としている。

一方、島しょ国と歴史的に関係が深く、PIFを通じ連携を深めてきた豪州は焦りをみせる。ペイン豪外相は9日、地元メディアに対しナウル大統領と電話で協議したことを認め「現時点で太平洋(島しょ国)にとって最重要事項は結束を守ることだ」と強調した。念頭には中国の存在がある。

地域では中国が開発援助を通じて攻勢を強めている。2019年にはソロモン諸島とキリバスが台湾と断交し中国と国交を結んだ。現在、太平洋島しょ国で台湾と外交関係があるのは4カ国で、うちパラオ、ナウル、マーシャル諸島がミクロネシアにある。5カ国が脱退すればPIFで台湾と国交を持つのはツバルのみとなり、中国の影響力が増す懸念が出ている。

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