東証大引け 4日続伸、先高観とトヨタ好決算が支え、30年半ぶり高値

https://www.nikkei.com/article/DGXZASS0ISS16_Q1A210C2000000/

 ※ 今日は、こんなところで…。

 ※ 日経平均、なんとか持ちこたえているようだ…。

 ※ 実際、「まだら模様」ではあるが、「好決算」企業も出ているからな…。

 ※ 「もう少し、様子を見てみよう…。」「今、急いで「利確」するのは、ちょっと見送ろう…。」という人が、多いのかもな…。

 ※ 「4日続伸」とあるが、昨日・今日は、「実質横ばい」だ…。

マクロン氏 年金・失業保険改革停滞 有権者の反発恐れ

マクロン氏 年金・失業保険改革停滞 有権者の反発恐れ
22年春に大統領選、ルペン氏と支持率拮抗
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR01CJS0R00C21A2000000/

 ※ 国家は、「打ち出の小槌」や、「魔法使いの杖」を持っているわけではない…。

 ※ 「社会福祉」というものは、その「財源」を、「自分の生活は、自分の稼ぎで賄う。その他に、病気になったり、失業したり、介護や老後に備えるために、保険料を負担する。さらには、国家財政を支えるために、税金を支払う。」という「一般国民」の負担で支えられている…。

 ※ これが、「到底そういう負担には、耐えられない。日々の生活を、支えていけない。」という人々ばかりになった場合には、その国家は立ち行かなくなる…。

 ※ 「現実解」としては、
 1、高福祉・高負担
 2、低福祉・低負担
 3、中福祉・中負担 のいずれかとなる…。

 ※ 日本国は、長いこと「一億総中流」という意識だったんで、3である…、というような話しだった…。

 ※ しかし、世界情勢、世界経済が激変し、日本経済の有り様も、だいぶ様変わりした…。

 ※ なんらかの「策」が必要なのではないのか、という議論が巻き起こってからだいぶ経つんだが…。

『【パリ=白石透冴】フランスのマクロン大統領の改革が停滞している。2022年春に大統領選を控え、有権者の反発を恐れるマクロン氏は、痛みの伴う年金と失業保険の二大改革を棚上げしたままだ。極右国民連合のルペン党首はマクロン氏と並ぶ支持を集めており、新型コロナウイルスのワクチン接種や治安対策で有権者の支持を広げる必要に迫られている。

マクロン氏は20年3月にコロナ禍対応のため全ての改革を中断すると発表して…

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マクロン氏は20年3月にコロナ禍対応のため全ての改革を中断すると発表していた。雇用情勢が厳しくなるなか、「痛みを伴う改革は困難」との雰囲気が政府内に広がり、再開の機運は高まらない。ルメール経済・財務相は1月下旬のメディア取材に「危機が去ったら、改革を再開しなければいけない」と述べる一方、「日程を管理しているのは私ではない」と自身の主導による再開を否定した。

代表的なのが年金改革だ。42種類ある複雑な年金を一本化し、職種ごとの不平等を無くすなどの狙いで19年に議論を本格化させた。幅広い業種で「給付金を減らされるのでは」という疑念を招き、反発が広がった。同年末には仏国鉄(SNCF)の無期限ストが起きた。

もうひとつの目玉、失業保険改革も滞っている。給付金を受け取るための最低就労期間を4カ月から6カ月に延ばすなどの内容で、労働者が職にとどまることを促す狙いがあった。19年に方向性は決まったが、労働組合の反対やコロナ禍で少なくとも21年4月まで施行を延期した。政府は労組との対話を続けるが、譲歩を余儀なくされるとの見方が強い。

マクロン氏が強気に出られないのは、伸び悩む支持率が理由だ。仏紙パリジャンは1月27日、22年春の大統領選決選投票で「マクロン氏が52%、極右ルペン氏が48%の支持を集める」との世論調査を報じた。支持率がこれほど拮抗するのは初めてだ。

長引くコロナ禍で財政悪化に直面している。午後6時~翌午前6時までの原則外出禁止措置を取り、飲食店の店内営業などを禁じる。これに対応した企業や従業員への支援金などで21年の累積債務は戦後最悪の水準である国内総生産(GDP)比122%に達する見通しだ。

デュソプト公会計担当相は1月下旬、コロナ対策で「今年は『どんな費用がかかっても支援する』という姿勢から脱しなければいけない」と財政支援規模の縮小の可能性に言及したが、国民の不満が高まり、支持率を低下させるリスクがある。

マクロン政権が支持率テコ入れの材料として期待するのがコロナワクチンだ。マクロン氏は2日、製薬会社などをオンライン形式の会合に呼び、生産状況などを聞き取った。ドイツとほぼ並ぶ速いペースで接種が進んでおり、メディア取材に「今年の夏が終わるまでに、希望する人全員に接種ができる」と語った。イスラム過激思想を取り締まる法案の早期成立も目指しており、治安対策に敏感な右派層の支持を得る考えだ。

フランスは6月に全土で県議会選がある。国政への直接の影響は少ないが、大統領再選への弾みをつけたいマクロン氏にとっては負けられない選挙となる。世論の動きを意識しながらの政権運営が続く。

米、コロナ対策の国際枠組みに参加

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR09EJR0Z00C21A2000000/

『【パリ=白石透冴】バイデン米政権は9日、世界保健機関(WHO)などの会合で、新型コロナウイルスの検査、治療、ワクチンなどについての国際協力の枠組みに参加すると発表した。同枠組みは約270億ドル(約2兆8千億円)の資金不足が指摘されており、米国の資金面などの協力が期待されている。

【関連記事】
WHO、ぶれた対策・偏るワクチン接種
ワクチン共同購入「COVAX」、6月までに3.3億回分確保
バイデン氏、大統領令15件署名 WHO脱退取りやめ

米政府幹部が9日、新型コロナ対策の国際的な枠組み「ACTアクセラレーター」運営理事会で「米国は多国間主義を貫き、このパンデミック(大流行)に対応したい」などと述べた。米国は40億ドルを拠出する意向を示しているが、上積みも検討しているという。

この枠組みはコロナ禍を受けて2020年に発足した。ワクチンを共同購入し平等に分配する仕組み「コバックス」も含まれる。トランプ前政権時代はオブザーバーにとどまっていた。

米国はバイデン大統領就任に伴い、国際協調を重視する姿勢に変わっている。前政権が発表したWHOからの脱退も撤回した。』

中国のワクチン外交はASEANの支持を得られなかった:調査

https://asia.nikkei.com/Spotlight/Coronavirus/China-s-vaccine-diplomacy-fails-to-win-ASEAN-support-survey?n_cid=DSBNNAR

『(Google翻訳文)
中国のワクチン外交はASEANの支持を得られなかった:調査
中国が最もパンデミックな援助を提供しているにもかかわらず、北京に対する不信感は残る

SinoVac COVID-19ワクチンは1月にジャカルタの主要国際空港で降ろされます:ASEANの人々は中国の助けを認めていますが、多くの人がその影響を警戒しています。©ゲッティイメージズ
谷正太郎(日系スタッフライター)
2021年2月10日 07:00 JST
ジャカルタ — シンガポールのISEAS-Yusof
Ishak研究所のASEAN研究センターの調査によると、「ワクチン外交」を通じてコロナウイルス大流行の間に東南アジアで心を勝ち取ろうとする中国の試みは横ばいになったようだ。

11月18日から1月10日まで実施された東南アジア諸国連合10カ国の学者、政府関係者、ビジネスマンを含む1,032人の世論調査では、回答者の44.2%が、中国がパンデミック期間中に地域に最も多くの援助を提供したと答えました。

中国は、この地域の国々とのCOVID-19ワクチン取引に積極的に取り組んできました。インドネシアはすでにシノヴァツから300万の既製ワクチンと2,500万種のバルクワクチンを受けており、現在国内で唯一のワクチンであり、大量接種プログラムに使用しています。フィリピンとマレーシアは1月、中国企業からそれぞれ2500万回と1400万回の用量を確保したと述べた。ミャンマーは1月の王毅外相の同地域訪問中に30万回の投与量を約束された。

しかし、これらの努力にもかかわらず、回答者の61.5%は、彼らが進行中の米中のライバル関係で側を選ぶことを余儀なくされた場合、中国よりも米国を選択すると答えました。米国支持率は昨年の調査から7.9ポイント上昇した。

「新しいバイデン政権の見通しの結果、この地域のワシントンへの支持が高まったかもしれない」と報告書は述べている。

調査の他の結果は、ASEAN諸国が中国をこの地域の主要なプレーヤーと見なし続けている一方で、多くの人がその影響力を警戒していることを示しています。

回答者の約76.3%は中国がこの地域で最も影響力のある経済大国であると答え、ラオス、タイ、シンガポール、ミャンマー、カンボジアでは80%以上が米国、EU、日本などの国やブロックに対して中国を命名した。しかし、中国が最も揺れ出していると見た人々の中で、72.3%が「地域の経済的影響力の増大を心配している」と述べた。

同様に、49.1%は中国をこの地域で最も影響力のある政治的、戦略的大国と名付け、米国が30.4%を上回った。しかし、北京を選んだ人々のうち、88.6%がその影響力を心配していると言いました。約46.3%は、中国が「修正主義勢力であり、東南アジアを勢力圏に変えるつもりだ」と同意し、31.5%は中国が「徐々に米国の地域リーダーとしての役割を引き継ぐ」と見ており、2020年の34.7%から減少したと述べた。

中国も世界大国の信頼度が低かった:63%は、中国政府が世界社会に対して「正しいことをする」という「自信はほとんどない」または「自信がない」と述べ、2019年の51.5%から著しく上昇した。中国の意図に関して「自信」または「非常に自信を持っている」人々は、2年前の19.6%から16.5%に低下した。

日本は地域で最も信頼されている国で、67.1%が世界の善のために行動すると予想していると述べた。米国とEUは、いずれも前年に比べて信頼性に対する認識が著しく高まり、回答者の48.3%と51%がそれぞれ、世界的な利益のために行動することを期待していると答えた。

「中国におけるこの地域の信頼の赤字は上昇傾向にある。中国は、2020年の60.4%から2021年には63.0%にマイナスの評価を引き上げた唯一の大国です。「この地域における中国の支配的な経済的、政治的影響力は、愛情よりも畏敬の念を生み出した」と報告書は述べている。「大多数は、このような経済的なヘフトが中国の軍事力と相まって、自国の利益と主権を脅かすために使われるのではないかと懸念している」。』

[FT]香港当局、二重国籍者への締め付け強化

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM09C250Z00C21A2000000/

 ※ 「二重(多重)国籍」の問題は、万国共通の課題だ…。

 ※ 国家は、「自国民(自国籍民)」に対しては、「強制力(国家権力)」を及ぼすことができる。「法に抵触する場合は、逮捕し、裁判にかけ、刑罰を科すこと」ができる…。

 ※ しかし、A国の追及に対しては、「私は、B国民です。」と言い、B国の追及に対しては、「私は、A国民です。」と言って逃れることが可能となる…。

 ※ これは、国税庁なんかの「課税の追及」に対しても、言えることだ…。

 ※ そういう「言い逃れ」は、「正義」「法の支配」に反するので、どの国も何らかの「対策」を講じている…。

 ※ 特に、自国民の管理・統制にやかましい「権威主義国家」「統制国家」だと、なおさらだ…。

『香港当局が二重国籍を認めなくなったため、英国政府は香港発行の旅券(パスポート)を持つ英国市民をこれ以上助けることができないかもしれない——。英国は、英国の市民権を持つ香港居住者に対してこのように警告した。

「自国民への支援が困難」
英国の外務・英連邦省は香港への渡航情報を更新し「英国と中国の両国籍を保有している方の場合、たとえ英国のパスポートで香港に入境したとしても、香港当局からは中国市民として扱…

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英国の外務・英連邦省は香港への渡航情報を更新し「英国と中国の両国籍を保有している方の場合、たとえ英国のパスポートで香港に入境したとしても、香港当局からは中国市民として扱われる可能性があります」と指摘した。「もしそうであれば、英国総領事館の領事支援を受けられないかもしれません」とも警告した。

香港は1997年に英国から返還された際、中国から50年間の「高度な自治権」を約束された。だが、ここへきて香港を中国に近づけるような試みが相次いでおり、二重国籍者の扱いの変更もその一環だ。

香港当局による市民への締め付けは、過酷な「香港国家安全維持法」を2020年半ばに施行したことに始まり、反体制派リーダーの拘束を経て、香港社会の変革にまで至っている。同法の導入は、19年に香港で続いた民主化運動への中国政府の対応策だった。

これまで海外に住む家族との関係を維持しながら香港で働くか、その逆ができた中国人の二重国籍者は、香港に数十万人居住している。今回の英政府による警告は、そうした人々の先行きがいかに不透明になったかを浮き彫りにしている。

最近、外国のパスポートを持つ中国との二重国籍者が香港で逮捕か勾留された際、カナダや米国などの外交官が支援しようとしたのを香港当局が阻止する事態が幾度も発生した。英政府の警告は、そうした動きを受けて出されたものだ。

香港でも適用される中国の国籍法は二重国籍を認めていないが、香港政府は長らく外交官が自国の二重国籍者に面会することを認めてきた。ある外交官は「今、こうした個人への面会に支障が生じているのなら、将来的にも困難になるかもしれない」と語った。

香港の治安当局は、外国のパスポートを持つ香港市民には領事官の保護を受ける資格がなく、中国国籍の放棄を申請して認められるまでは外国人として扱わないとの見解を示した。

香港の地位損なう「自滅的決定」

中国は1月、英国が発行したパスポートを持つ一部の香港市民に対する締め付けを強める意向を示した。これは英国が最大300万人の香港市民に対し、英国海外市民(BNO)パスポートの提供を通して英国市民権を獲得する道を開いたことへの対抗措置だった。

英内務省によると、20年7月から21年1月までの間に約7000人のBNOパスポート保有者が英国での居住を許可された。これは、英国市民権の獲得への新たなルートが正式に開かれる前の人数だ。

中国政府は、BNOパスポートを有効な身分証明書とは認めないと表明した。香港当局は、飛行機に搭乗する香港市民が香港のパスポートか身分証明書を持っているか確認するよう航空会社に義務付けた。

現時点では、旅行の際にBNOパスポートを使わない大多数の香港市民に影響はない。ただ、中国政府はさらなる措置をとる権利を持っているとの見解を示している。

英外務省の広報官は「香港当局が、収監中の英中二重国籍者への我が国の領事官による面会を阻止し、我々が1997年から提供してきた領事支援を妨げているのは不適切だ。我々は各国と提携し、直ちに自国民への面会が再開されるよう香港当局に強く求める」と表明した。

米国やカナダもここ数週間、拘束されている二重国籍者への面会が制限されていることや、香港当局が市民に対して国籍の選択を迫っていることに懸念を示している。

米国務省は「香港の新たな政策により、市民が国籍選択の影響を十分に理解する機会を与えられないまま脅迫下で選択宣言を強制されることや、法執行機関の権力乱用が行われることを深く憂慮する」と表明した。外国人を拘束した場合にその国の領事機関に通報する義務や、領事官が被拘束者に面会する権利は、領事関係に関するウィーン条約の下で二重国籍者にも適用されるとも強調した。

香港の人権向上を訴える英慈善団体「香港ウォッチ」の政策ディレクターのジョニー・パターソン氏は、伝統的に様々な人々のるつぼである香港には二重国籍の市民が多くいると指摘。「二重国籍を認めないという決定は自滅的だ。BNOパスポートの枠組みで香港を去る人々を止められないばかりか、すでに危うくなっている香港の国際拠点としての地位をさらに低下させるかもしれない」と語った。

By Primrose Riordan and Robert Wright

(2021年2月9日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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中国「二人っ子」政策、効果乏しく 出生数減少止まらず

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0991W0Z00C21A2000000/

『【北京=川手伊織】中国の2020年の新生児は戸籍登録ベースで前年比15%減少した。出生数の減少に歯止めがかからないのは、子育て世帯にとって養育コストの高さに加えて、将来の所得不安が重荷となっている可能性がある。すべての夫婦に2人まで出産を認める「二人っ子」政策の効果は乏しく、少子高齢化の加速は避けられない。

【関連記事】
中国の新生児、20年は15%減 コロナで所得不安か

中国公安省が集計した戸籍登録ベースの新生児は、生まれた年に登録手続きをした子のみだ。翌年に届け出た新生児は含まないため、中国国家統計局が発表する各年の出生数とは異なる。

直近19年の出生数は1465万人と、3年連続で前年を下回った。中国当局は1980年ごろから続けた「一人っ子政策」を撤廃し、16年に全面的に2人目の出産を認めた。しかし、出生数が増加したのは16年限り。出産適齢期の女性も25年までの10年間に約4割減り、出生数の減少は今後も続く公算が大きい。

夫婦が出産をためらう新たな要因として、将来の所得不安が挙げられる。新型コロナを早期に抑え込んだ中国経済は企業部門を中心に正常化したが、家計の所得は回復ペースが緩やかだ。1人あたり可処分所得の伸びは大きく鈍った。

中国人民銀行(中央銀行)が20年10~12月に実施した預金者向けアンケート調査をみると、収入が「減った」との回答は14.0%と3.1ポイント減ったが、「増えた」との回答も15.3%で0.5ポイント減った。経済正常化の恩恵が家計に行き届いていない。

子育て費用の高さも出産意欲を弱める大きな要因だ。公立幼稚園が構造的に不足しているうえ、大都市では就学前から過剰な塾通いが始まる。1人の子供が高校を卒業するまでにかかるコストは北京や上海で250万元(約4000万円)前後に及ぶとの試算もある。

中国共産党は21年から始まる新たな5カ年計画の草案で「出産政策を合理化し、出産・養育・教育コストを下げる」と掲げた。子育て費用の軽減策などの議論を加速させそうだ。

多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

滝田洋一のアバター
滝田洋一
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説 2020年に生まれ同年中に戸籍登録した新生児は前年比15%減の1003万5000人でした。前年比15%減というのはちょっとビックリする数字です。
・中国は「一人っ子政策」を撤廃し、16年に2人目の出産を全面的に認めた。
・16年の出生数は増えたが、その後19年まで3年連続で減少した。
・今春に発表する国勢調査では、20年の出生数も減る公算が大きい。

中国がいよいよ少子高齢化の時代を迎えるとなると、かつてのような高成長は望めないでしょうし、社会保障のコストもかさんでくるはずです。「未富先老(豊かになる前に老いる)」とならないか。中国専門家のご教示を得たいところです。
2021年2月10日 13:47 (2021年2月10日 13:59更新)
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株、下げない相場 支えるバリュー、鍵はトヨタに

https://www.nikkei.com/article/DGXZASFL10HB9_Q1A210C2000000/

 ※ そういう側面が、あるのか…。

 ※ 『野村証券の池田雄之輔チーフ・エクイティ・ストラテジストらは9日付のリポートで「決算シーズンが一巡すると、バリュー株への追い風は弱まる可能性がある」と指摘している。年明けからのバリュー株相場の背景の1つに20年4~12月期決算の発表時期という季節性があるとの視点からだ。

池田氏らによると「例年2月に『今期業績の悪い』銘柄が回復する傾向があり、今期増収率に着目した『逆張り戦略』のパフォーマンスでこの時期に上昇しやすい」という。国内主要企業の決算発表は今週で一段落する。バリュー株を後押しする材料も出尽くし、追い風が弱まる可能性がある。』…ということだ…。

『10日午前の東京株式市場で日経平均株価は4日続伸。前引けは前日比25円高の2万9531円だった。朝方こそは高値警戒感から利益確定売りが先行したものの、きょうも割安(バリュー)株がしっかり買われ、下げそうで下げない相場の支えとなっている。このバリュー株相場はどこまで続くか。午後に予定されるトヨタ自動車の2020年4~12月期決算の発表が鍵を握っている。

年明けから日本株市場でバリュー株への巻き戻しが鮮明だ。東証…

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東証株価指数(TOPIX)の低PBR(株価純資産倍率)銘柄の動きを反映するバリュー指数は前引け時点で年初来10.6%高と、高PBRの成長株の同グロース指数(4.1%高)の倍以上の上昇率だった。TOPIX(7.2%高)、日経平均(7.6%高)も上回る。きょう前引けのバリュー指数は1889.78と、終値までこのままの水準なら2018年12月以来の高値水準だ。

バリュー株優位の相場は今後も継続するのか。野村証券の池田雄之輔チーフ・エクイティ・ストラテジストらは9日付のリポートで「決算シーズンが一巡すると、バリュー株への追い風は弱まる可能性がある」と指摘している。年明けからのバリュー株相場の背景の1つに20年4~12月期決算の発表時期という季節性があるとの視点からだ。

池田氏らによると「例年2月に『今期業績の悪い』銘柄が回復する傾向があり、今期増収率に着目した『逆張り戦略』のパフォーマンスでこの時期に上昇しやすい」という。国内主要企業の決算発表は今週で一段落する。バリュー株を後押しする材料も出尽くし、追い風が弱まる可能性がある。

そんななか、カギを握るイベントがトヨタだ。三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「バリュー株相場継続の鍵は、きょう予定されているトヨタの決算内容が握る」と話す。

足元のバリュー株上昇はトヨタなど自動車株がけん引していた。主要系列企業が続々と今期上方修正を発表するなか、トヨタにもいや応なく上方修正の期待が高まる。市川氏は「発表内容が想定通りならバリュー相場はいったん小休止。ポジティブサプライズなら業績底入れが期待以上だとの見方でバリュー株全体に買いが入る相場が継続するという、転換点になる可能性がある」とみる。

午後の取引時間中に予定される決算発表に先立ちトヨタ株は前場で一時、前日比202円(2.5%)高の8196円と、2015年8月以来5年半ぶりの高値を付けた。業績の底入れ期待で今後もバリュー株相場が続くのか。命運がかかったトヨタの決算発表を、市場は固唾をのんで待っている。

〔日経QUICKニュース(NQN) 岡田真知子〕

[FT]WHO武漢調査団、コロナ発生源の解明に高い壁

[FT]WHO武漢調査団、コロナ発生源の解明に高い壁
WHOの調査チームを中国政府が厳重管理
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM100RR0Q1A210C2000000/

『武漢ウイルス研究所の前の歩道には、ガードマンと私服警官が列をなしていた。微生物・病原体の研究で中国最高の安全性を誇る実験室を持つこの施設に、世界保健機関(WHO)の調査団を乗せた公用車の一群が到着した。

先週、世界のメディアが見守る中で繰り広げられたこの場面は、科学者たちが1月に中国入りして以来、チームに付いて回ってきた中国外務省高官や地元政府機関の職員にとって緊張の一瞬だった。WHO調査団の一員…

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WHO調査団の一員であるピーター・ダスザック氏が自分を乗せた車が記者団の前に差し掛かると、車の窓ガラスを開けた。同氏は取り囲む記者たちに「調査団は聞かなければならないことは全て尋ねている」とコメントした。

中国当局は、WHOチームによる新型コロナウイルス「Sars-Cov-2」の発生源調査に全面的に協力していると主張している。しかし、調査団の訪問は中国政府に厳しく管理されており、実地調査の時間は制限されている。武漢でウイルスが発見されてから調査が開始されるまでに1年以上掛かっている。政治色が深まり、科学的にも難しいこの問いにWHOのチームが答えを出せるのか、疑問視する見方が広がっている。

国際連合(UN)生物兵器禁止条約のための支援機関の元副長官、ピアス・ミレット氏はWHO調査団に大きな期待をかけるべきではないと断言する。エボラ出血熱のウイルス発生源がいまだに解明されていないことを引き合いに出し、「多くの場合、こうした(ウイルスの)発生源を特定するのはほぼ不可能だ」と述べた。

調査団の訪問は今週終了するが、米ラトガーズ大学ケミカルバイオロジー学部のリチャード・エブライト教授はこの訪問を「茶番」だと言い切った。同教授は「有意義なアクセス」や「有意義な調査」が許されていないと主張する。

中国政府は、ウイルスの世界的流行が同国のせいではなく、それに伴うあらゆる世界経済の混乱の責任がないことを世界に認めさせようと必死になっている。世界の政治家の一部が、中国に責任を負わせようとするなかで、異なる見解が対立する事態になっている。

WHO調査団のメンバーのピーター・ダスザック氏は記者団に「調査団は聞かなければならないことは全て尋ねている」と語った=ロイター

トランプ前米政権下で国務長官だったマイク・ポンペオ氏は、ウイルスが武漢ウイルス研究所から漏れたという証拠のない説を主張した。一方で、中国政府高官は、病原菌が米軍の訓練を通して武漢に入り込んだと根拠もなく主張した。中国の国営メディアはウイルスは輸入冷凍食品によってもたらされた可能性があるとも伝えている。

米コンサルティング会社、クローム・バイオセイフティ・アンド・バイオセキュリティ・コンサルティングの共同創始者で、イラクでの国連武器査察官を務めたティム・トレバン氏は、「一部の大国が自分自身で真実を作り出せるという秩序の世界ならば、あまねく受け入れられる真実が存在する状況はあり得ない」と話す。「中国と米国は異なる結論を導き出そうとしている」

こうした議論の裏で、そもそも、武漢ウイルス研究所のようなところで実施される実験では、危険を上回る恩恵が得られるのか、また、次のウイルス流行を防ぐために政府はどのような研究に資金を注ぐべきか、科学的な論争が繰り広げられている。

武漢ウイルス研究所がコロナウイルスに関する実験を進めていたことから、ウイルスの「研究所からの漏出」説に火が付いた。同研究所のコロナウイルス研究の第一人者である石正麗氏は漏出説を否定する。同氏は実験室で新型コロナのようなウイルスを研究していたが、研究対象のウイルスのほとんどは「Sars-Cov-2」とは遺伝子的に違いが大きく、現在流行しているウイルスの近い祖先とは考えられない主張する。

ウイルス学者の間で主流となっている説は、「Sars-Cov-2」の前身がコウモリの体内で生まれ、おそらく別の動物が仲介となって、さらに危険なウイルスに変異したというものだ。ダスザック氏と石氏は緊密に共同研究に取り組んできた関係にあり、2013年にこうした病原体は人間にも感染する可能性があると警告している。

両氏は、新しい動物ウイルスを見つけて解析することが、人類が次のウイルス流行を防ぐために最も有効な手段であると主張している。トランプ政権が昨年、米国立衛生研究所(NIH)経由で提供されていた武漢ウイルス研究所のコウモリのコロナウイルス研究への資金援助を打ち切った際、ダスザック氏は失望をあらわにした。

英グラスゴー大学ウイルス研究センターでバイオインフォマティクス部門を率いるデビッド・ロバートソン氏は、「重症急性呼吸器症候群(SARS)を起こしたようなウイルスが拡散するという、既に良く知られている自然の出来事に対して、世界がなぜこれほど無防備であったのか? 同様のことが過去に起こり、今後も起こると言われていたのに」と問い、大勢の声を代弁した。

野生動物から病原体を捕えて実験室で培養することには危険が伴うという見方は広く受け入れられている。オバマ政権は14年、実験室での事故が相次いだのを受けてNIHにこうした研究への資金提供の停止を命じた。これは、17年には再開されている。ミレット氏は「ずいぶん前から、世界で最先端の高い技術を持つ実験室でもウイルス流出事故が起きていた」と話す。

研究に対する中国の厳しい管理や、階層性の構造が安全の実現を難しくしていると指摘する向きもある。

トレバン氏は「中国は生物学的リスクが高い実験室を持つべきでないという議論は間違っている。中国はバイオテクノロジーで素晴らしい発展を遂げており、(遺伝子を調べる)ゲノミクスでは世界をリードしている」と話す。

一方で、同氏は、計画やプロトコル(手順)だけで事故は防げないと指摘する。「ラーニング・オーガニゼーション(学習する組織)にならなければならない。一点を中心にした学びや上意下達ではなく、皆が声を上げることが許され、あらゆる事柄に疑問を投げかけられる組織作りが必要だ」という。新型コロナ流行の初期、中国政府は科学者に対し、コロナウイルスに関連して発言が許されることと許されないこと、あるいは、どのような研究が許され、許されないか、に関して厳しい規制を徹底した。

武漢のホテルのベランダに立つWHO調査団のメンバー=ロイター

中国では、ウイルスの発生源については公の場で議論されない。地元メディアはWHO調査団の訪問のことはほとんど報道していないし、調査団自身、ホテルに特別に設けられた立ち入り禁止の200室の棟に隔離された状態だ。

WHO調査団の訪問の数週間前から、インターネット検索大手の百度(バイドゥ)の地図から武漢ウイルス研究所の位置標識が消えた。競合する地図サービス大手の高徳地図(Autonavi)には載っている。バイドゥは消えた理由を説明していない。

武漢市の住人で新型コロナが最初に同市を襲った際、ボランティアとして働いたエバン・ゾウ氏はこう語った。「ほとんどの武漢市民はWHOの訪問に興味がない。我々は、毎日を前向きに生きたいだけだ」

By Yuan Yang

(2021年2月9日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

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ワクチン供給、EUに焦り 製薬大手は域外に本社

ワクチン供給、EUに焦り 製薬大手は域外に本社
編集委員 安藤淳
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『新型コロナウイルスのワクチンをめぐり、欧州連合(EU)が必要量の確保に苦戦している。米国と並び欧州メーカーはワクチン開発で先行するのに、なぜうまくいかないのか。実は製薬大手の多くは本社がEUの外にあり、欧州委員会の意向が働きにくい。域内の産業育成が進んでいない結果でもあり、日本にとっても他人ごとではない。

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欧州で米ファイザーとドイツのバ…

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欧州で米ファイザーとドイツのバイオ企業、ビオンテックのグループに続き、新型コロナワクチンの承認を早い段階で得たのは英国のアストラゼネカだ。循環器系や呼吸器系の疾患、炎症、がんの治療薬などで知られ、本社のあるケンブリッジに巨大な研究開発センターを建設中だ。ワクチンは高齢者への効果が不確かなどの指摘が出ているが、研究開発力では定評がある。

アジュバントというワクチン強化剤で強みをもつグラクソ・スミスクライン(GSK)も英国に本社を置く。ロンドンとケンブリッジの中間に位置するスティーブニッジの研究拠点は広大で、細胞薬などの公的な研究・生産施設に隣接する。GSKはフランスのサノフィと組み、ワクチンの治験にも参加している。

アストラゼネカ、GSKともに、EUの代表的な製薬企業と考えられてきた。だが英国のEU離脱を受けて、欧州委員会よりも英政府の意向が及びやすくなるのは当然だ。アストラゼネカが英政府といち早く、ワクチン供給契約を結んだのは理解できる。

 英アストラゼネカとオックスフォード大が共同開発した新型コロナワクチン(同社提供)=共同

同社が生産能力の問題から供給計画を遅らせる方針を示すと、EU向けがしわ寄せを受けそうになった。欧州委は同社がEU域内の拠点で生産するワクチンの輸出を規制して域内向けの供給に回す意向を示し、国際的な批判を浴びた。

GSKもワクチン事業拠点がベルギーにある。開発中のワクチンが承認取得ずみだったら、アストラゼネカのように輸出規制の対象とされ対応に苦慮したかもしれない。

欧州企業ではあるが、本社はEU域外という製薬大手はほかにもある。医薬品売上高でファイザーとともに例年、世界のトップ3に入るノバルティスとロシュは、社員の意識も事業の実態も「グローバル」だがスイスに本社を構える。

ノバルティスはスイスの生産拠点で、ファイザーとビオンテックの新型コロナワクチンの受託生産を決めた。ファイザーはベルギーにも生産拠点をもつ。ここで作ったワクチンはEUの輸出規制対象と見なされたが、スイスなら事業の制約を受けにくい。

人々の命に直結する医薬品の研究開発力と生産力の保持が域内に不可欠だという認識は、コロナ禍の前からEU内にあった。フランスのサノフィ・サンテラボとドイツ・フランス資本のアベンティスとの大型合併による、2004年のサノフィ・アベンティス(現サノフィ)の発足をフランス政府が歓迎したのもそのためだ。

医薬の産官学連携プロジェクトも複数始めたが、結果的にファイザーを追い抜くほどの力は持てず、サノフィに続く有力製薬企業も誕生していない。EUは複数の生産拠点をベルギーなどに誘致したが、それだけでは不十分なことはワクチン供給をめぐる今回の騒動で浮き彫りになった。

日本はどうか。アイルランドのシャイアーを19年に買収した武田薬品工業が医薬品売上高で唯一、世界10位以内に入ったが、それ以外は存在感が薄い。新型コロナのワクチンも治療薬もまだ世に出たものはなく、力不足だ。日本のワクチン開発や治験は明らかに出遅れた。政府はファイザーやアストラゼネカと次々にワクチン供給を受ける契約を結んだが、すべて予定通りにいくとは限らない。

00年代初期まではファイザー、ノバルティス、GSKなど外資系の製薬大手は日本に研究拠点を置いていた。しかし、事業再編や日本の研究水準の低下が重なり、ほぼすべてが撤退した。今後も日本勢が新たな感染症など手ごわい病気に単独で立ち向かうのは難しい。EUのような政治力もない。海外勢との研究段階からの協力を再び強め、治験にも共同で臨んでいち早く製品を入手できる関係を築くことが大切だ。

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詫摩佳代
東京都立大学 法学部教授
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今後の展望 今はまさにどの国にとっても緊急時であり、自国優先の動きはある意味、仕方ないと言えます。他方、現状のままでよいはずがなく、ワクチン確保の確実性を高めていく努力が必要です。WHOはワクチン増産のために、製薬会社は他社工場で自社技術を用いたワクチン製造を広く許可すべきだと促しています。新型コロナワクチンに関しても、既にアストラゼネカ製ワクチンがインドで製造され、新たにサノフィが、自社工場でファイザーのワクチン製造を行うと発表しています。このほか、非欧米産ワクチンについても、国際的な審査を経た上で活用する道を開くなどして、ワクチン確保の確実性を高めていく工夫と努力が必要でしょう。
2021年2月10日 12:23いいね
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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察 ワクチン開発は単に製薬会社が国内にあれば良いというわけではなく、いつ来るかわからない感染症に備えて基礎的な研究や設備、人材を備えておかなければならないが、日本の研究開発体制はそうした余裕を持てない状況にある。アメリカなどはBARDAなどの機関でその基盤を支えている。そこまでの覚悟がなければ、新興感染症のワクチンを作ることは難しい。厚労省の審査のやり方や手順も見直されるべきだろう。
2021年2月10日 12:36いいね
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来週半ばにワクチン接種開始 首相が明言

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE103U90Q1A210C2000000/

『菅義偉首相は10日昼の政府・与党連絡会議で、新型コロナウイルスのワクチン接種について「有効性や安全性を確認した上で来週半ばには開始する」と明言した。政府は17日にも医療従事者への先行接種を開始するよう調整している。米ファイザー製のワクチンを使う。

首相は10日夕に日本医師会の中川俊男会長と面会し、ワクチン接種への協力を求めると説明した。「現場を担う自治体や医師、看護師の協力がぜひとも必要だ」と訴えた。4月には高齢者の接種開始を予定する。

新型コロナの感染状況に関し「新規感染者数の減少傾向はこの1週間でさらに確かなものになっている」と強調した。一方で患者を受け入れる病床の確保はなお厳しい状況にあるとの認識も示した。

加藤勝信官房長官は新型コロナに対応する改正特別措置法に基づく基本的対処方針の改定を12日に予定していると説明した。

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