北朝鮮、仮想通貨3億ドル奪う 防衛企業にサイバー攻撃

北朝鮮、仮想通貨3億ドル奪う 防衛企業にサイバー攻撃 
国連報告書案の全容明らかに
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0607H0W1A200C2000000/

 ※ これも、「添付ファイル」を開かせる手口が、使われたようだ…。

 ※ よくよく「人間」というものは、知っている(顔なじみ)の「人間」は、「信用する」…という「行動」を、「刷り込まれている」「生き物」のようだ…。

『【ニューヨーク=吉田圭織、白岩ひおな】国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の履行状況を調べる専門家パネルが3月にも公表する最終報告書の全容が明らかになった。北朝鮮が軍事情報や外貨の獲得を求めてイスラエルなど数十の防衛企業や組織にサイバー攻撃をしかけたと指摘した。2019年~20年にかけ暗号資産(仮想通貨)交換業者などへの攻撃で推計3億1640万ドル(約333億円)を奪ったと明らかにした。新型コロナウイ…

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新型コロナウイルスの感染拡大下の経済苦境のなか、制裁逃れを続けている実態が浮き彫りになった。

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8日までに安保理の北朝鮮制裁委員会に提出された報告書案の全文を日本経済新聞が入手した。理事国の議論や修正を経て公表する。法的拘束力はないが、報告を受けて安保理や加盟国などが違反する団体や個人に新たな制裁を科すことがある。報告書案は20年の対北朝鮮制裁の履行状況をまとめており、制裁逃れの手口を詳述している。

北朝鮮当局が主導するサイバー攻撃では、ビジネス向けSNS(交流サイト)で著名な防衛・航空宇宙企業の人事担当者になりすまし、関連企業の従業員に接近したという。電話による会話やテキストメッセージで信頼を獲得した上で、マルウェア(悪意のあるソフト)を添付した電子メールをターゲットに送る手口が使われた。専門家パネルはイスラエル防衛省にもさらなる情報提供を求めているとした。

サイバー攻撃による仮想通貨の違法な取得も続いている。20年9月に起きた仮想通貨交換事業者へのハッキングでは約2億8100万ドルの仮想通貨が盗まれた。19年の2件の仮想通貨交換事業者のハッキングでは、盗んだ仮想通貨を他種類の仮想通貨に替えることで追跡を困難にする「チェーンホッピング」と呼ばれる手法が使われた。北朝鮮は盗んだ仮想通貨を中国の店頭取引(OTC)トレーダーを通じて交換していた。1件目の被害額は27万2000ドル、2件目は250万ドルだった。

新型コロナ下で国境が封鎖されるなか、北朝鮮が外貨取得目的で海外に派遣した出稼ぎ労働者が送還の期限を過ぎても国外で働き続けていることもわかった。観光客や学生ビザで入国し、建設、芸術、健康、スポーツ、ケータリングやITなどの分野で活動を継続しているという。加盟国は「新型コロナが活動を促進した側面がある」と指摘した。

北朝鮮は海上で積み荷を移し替える「瀬取り」の手口で、少なくとも 410 万トンの石炭及びその他の禁止鉱物を中国に輸出した。安保理の制裁決議は北朝鮮による石炭の輸出を禁じている。貨物の大半は中国の寧波・舟山地域などに送られた。20年には舟山群島周辺でも船舶の往来が増加しているとした。

安保理が定める制限を大幅に超える量の石油精製品を密輸入する制裁違反が続いていることも確認された。瀬取りによる石油精製品の輸入は20年1~9月だけで、17年12月の安保理決議が定めた年間供給上限の50万バレルの数倍にのぼる。

制裁逃れを目的にした中国企業との合弁事業も確認された。合弁会社を通じて豚の養殖や砂の採掘を行っていた疑いがあるという。入手ルートは明らかになっていないが、トヨタ自動車の高級車「レクサス」ブランドのスポーツタイプ多目的車「LX570」が北朝鮮国内で指導者に使用されていることも指摘した。

報告書案は北朝鮮が制裁をかいくぐり、高濃縮ウランの生産を含む核・ミサイル開発計画を継続しているとも強調した。軽水炉施設の建設や各施設の修理などを実施し、南部平山(ピョンサン)ウラン鉱山の施設の近代化や新たな建設に取り組んでいることが確認された。

北朝鮮は年に7キログラムのプルトニウムの生産を可能とし、既に60キログラムを保有している可能性が高いという。弾道ミサイル開発では、大陸間弾道ミサイル(ICBM)は大きさからして核兵器を搭載できる可能性が非常に高いと結論づけた。中距離および短距離弾道ミサイルにも核爆弾を搭載できる可能性があるとした。

北朝鮮の金正恩委員長は1月に「米国を屈服させる」と発言し、軍事パレードで潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を公開するなど軍事力を誇示した。米国のバイデン新政権はトランプ前政権の対北朝鮮政策の全面的な見直しを示唆している。バイデン氏が副大統領を務めたオバマ政権下では「戦略的忍耐」を掲げた結果、核兵器の能力向上を許したとの反省もある。非核化への糸口を探る一方、経済的苦境が続く北朝鮮が再びミサイル発射などの挑発に転じる可能性もある。