「まだフロッピー」の現実 地銀、現状維持が改革阻む

「まだフロッピー」の現実 地銀、現状維持が改革阻む
地銀大改革(4)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB160VR0W0A211C2000000/

 ※ 「最も安価で合理的」…。確かに、ユーザー目線では、そうなんだろう…。

 ※ しかし、「部分解」は、全体を見た場合の、「最適解」とは限らない…。

 ※ そういう「ユーザー様のご要望」を叶え続けるためには、まず、FDDの方を整備し続ける必要がある…。

 ※ しかし、マザボにすらFDDの「ソケット」は存在しなくなり、ミツミもFDDの生産を廃止した…。

 ※ それどころか、会社自体が「上場廃止」となり、ミネベアに統合された…( ミツミ電機 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%84%E3%83%9F%E9%9B%BB%E6%A9%9F

 ※ メディアの方も、もはやソニーも、日立マクセルも、TDKも、製造しなくなった…。

 ※ (一方、太陽誘電は、「会社の姿かたち」を変化させて、しぶとく生き残り、それどころか、業績拡大中のようだ…。
  太陽誘電 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E8%AA%98%E9%9B%BB
  
  売上高3000億円達成が目前に迫った太陽誘電の2020年戦略
太陽誘電 社長 登坂正一氏インタビュー
2020年01月30日 11時30分 公開
 https://eetimes.jp/ee/articles/2001/30/news037.html

 ※ そういう状況では、もはや、「ユーザー様のご要望」を叶え続けることは、できない…。

『「まだフロッピーディスク(FD)を使っているのかと驚かれるが、これが現実なんです」。3.5型の雄だったソニーが国内販売を止めて10年。山形市の山形銀行事務センターには、今も多い日で1日400枚が県内各地から郵送されてくる。業務を担う山銀システムサービス業務第一部長の剣持勇が、重ねられた束を前に苦笑いした。

利用するのは自治体や中小事業者など「現状維持」を望む約1000の取引先。山形市幹部は「最も安価で合理的」と…

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山形市幹部は「最も安価で合理的」と強調する。例えば市広報課は広報誌を配布する協力者への謝礼支払いに利用。負担は振込手数料のみで、作業もFD上の既存リストを都度更新するだけですむ。これをネットバンキングに置き換えた場合、新たなリストを作成する手間に加え、決済サービス利用料も必要となる。

ただ銀行側にすれば老朽化したFDの継続利用は「コストがかかるだけ」。読み取りに担当者を配置する必要がある上、返送の手間も生じる。かつては顧客の望むサービスを提供し続けることが利益につながったが、超低金利下ではそれも望みにくい。苦悩の結果、2020年夏、3月末でのFD廃止を顧客に通告した。

人口減で来店客数が減る中、店舗再編の動きも本格化する。南都銀行は20年、全店舗の2割にあたる30店舗を減らした。山陰合同銀行も山陰地方の4分の1、33拠点を統廃合した。福島銀行は「人員を窓口に張り付けていてはもったいない」と、6支店で午後の窓口業務を停止し渉外業務を担わせる。山陰合銀頭取の山崎徹は「収益構造に合わせないと良質なサービスを提供し続けることが難しい」と指摘する。

縮小均衡を打ち破るには、新たな「内需」を創造するほかない。国内最大の鶏卵産地・茨城県を地盤とする常陽銀行は、自らが商圏分析や輸送手配といった商社機能を担い、東日本大震災以後、長く鶏卵輸出を止めていた倉持産業(常総市)の再進出を支えた。

20年9月以降、1月末までに約120万個を香港に輸出した。コンサルティング営業部調査役の永井義久が意気込む。「従来のビジネスモデルには限界があった。客の商売に入り込み一緒に汗をかきながらの伴走型支援をさらに展開し、第2、第3の事例を作りたい」(敬称略)

浅山章、竹蓋幸広、岡部貴典、重田俊介、鈴木卓郎、須賀恭平、四方雅之が担当しました。

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